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法務省 (鉛筆画・F6号)

明治の建物を訪ねようという目的で友人から誘いを受け、霞ヶ関の法務省に出掛けた。地下鉄で丸の内線の桜田門を出ると直ぐ前に岡田新一設計の警視庁がある。周囲を見渡すと広い道路と樹木に遮られて見透しが悪く、法務省の建物は友人から云われるまで気が付かなかった。歩きながら警視庁の対岸をよく見ると、低層の立派な煉瓦建築が見えてきた。一辺が長大で中央を介して左右対称で、とても重厚であり権威のある法務省らしい建築であった。設計はエンデ&ベックマンで明治28年に竣工している。設計のご両人はドイツで設計事務所を開いており、最後のお雇い外国人だったそうである。この建築は戦災によりやはり被害を受け、昭和26年に改修され、更に平成6年に村松貞治郎により復元改修工事が行われ、今の姿になった。スケッチは前面道路より眺めたもので法務省の正面玄関から向って右側半分を描いたものである。