以下青字部分がドッティのコメント、他は管理人によるコラムです。
094 2003年初試合はなんと東京ドーム!
「緊張は全然しなかった」
2003年の正月をメヒコで迎えた修司選手は、1月11日に緊急帰国。翌12日の闘龍門JAPAN・越谷桂スタジオ大会に、イタコネのファッションリーダー・ミラノ選手とともに、昨年末のT2P解散決定以来初めてその姿を現しました。ここでU・ドラゴン校長に、T2P解散見直しを直訴。校長の回答は「1月19日に行われるWRESTLE-1(*)にイタコネvsロイヤルブラザーズ&石森太二(闘龍門X)で参戦し、イタコネが勝ったら考える」というもので、ここに初めての他団体参戦、しかも東京ドーム出場が決定しました。
試合については、昨年のヤングドラゴン杯決勝で負けた石森選手への雪辱を晴らすはずが、またしても高速のクイック(一瞬の返し技・丸め込み技の総称)にしてやられ、T2P解散を改めて確定させてしまったため、コンドッティのコメントは特になし。会場の印象としては
「客席の反応は伝わりにくく、難しい。つかめない」
と、東京ドームはプロレス会場としてはやはり広すぎるよう。
「(お客さんの顔が見える)後楽園ホールの方がよっぽど緊張するよ」
とのことでした。
それにしても、デビュー当時「メキシコ製ゴールドバーグ」を名乗っていた修司選手にとって、まさかその本家と、しかも東京ドームで同じ大会に出場することになろうとは想像もしていなかったはず。おかげで、ビル・ゴールドバーグ選手へのリスペクト技であるランサルセ(スピアー)とジャックハマーがこの日は禁じ手となってしまいましたが…。しかしながら、プロレス少年だった時代の憧れの存在がたむろするバックステージでは
「もう、ファン気分。控え室では本当に楽しかった」とか。
ちなみに、試合後にはアブドーラ・ザ・ブッチャー選手と一緒にモニターを眺め、ちょっとだけ話もしたそうです。
*「WRESTLE-1」:「K-1」「PRIDE」の放映権を持つフジテレビが、武藤敬司社長率いる全日本プロレスと提携して行った格闘イベント。「プロレスを超えたファンタジーファイト」を打ち出し、アメリカ・WWEを意識した豪華な演出を特徴とするが、「K-1」「PRIDE」に出場する格闘家を急造プロレスラーに仕立て上げることなどへの批判もある。第1回大会は2002年11月の横浜アリーナ。闘龍門が「闘龍門MEXICO PRESENTS」として2試合を提供した今大会(もう1試合は「ウルティモ・ドラゴン&カズ・ハヤシ vs ウルティモ・ゲレーロ&レイ・ブカネロ」戦)は、「スポーツニッポン創刊50周年記念事業」の後援により行われた第2回大会である。
※『WRESTLE-1 1・19東京ドーム大会』(SKY PARFECT CHOICE 122ch・PPV放送)'03.1.19放映
※『ボブ・サップのバトル・エンターテイメント W-1』〈大会2日後にゴールデンタイムでオンエアされた番組〜ダイジェスト放送〉(フジテレビ)'03.1.21放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#47 T2PスペシャルFINAL』〈ダイジェスト放送〉'03.2.21放映
※『ジョー・サンのバトル・エンターテイメント W-1』〈大会を回顧する深夜枠での番組〜ダイジェスト放送〉(フジテレビ)'03.2.24放映
095 イタコネ日本人宣言 & 初のメインイベント出場
「皆さん、すみませんでした。今まで騙しててごめんなさい」
この日の興行開始直後、昨年12・27T2P興行(後楽園ホール)で解散決定以来、初めて全員揃って闘龍門の会場に姿を現したイタコネ勢。しおらしくリングインした彼らは、衝撃の「日本人宣言」を行いました。T2P解散が決まり、次のステップへ踏み出すために欠かせない通過儀式だったようなのですが、これには満場のファンも拍手喝采。対JAPAN開戦以来、JAPANファンからのブーイングの絶えなかったイタコネが、初めて好意的に受け入れられた瞬間でした。しかし、日本人としての本名と出身地を明かしつつも「今後もイタリア人としてやっていく」とのことで、T2Pが解散しても「イタリアン・コネクション」の絆は不変のようです。
この「日本人宣言」の後、ミラノ選手が神田教頭に直訴して、望月選手率いる「正規軍改め新M2K」とのメインでの対戦が決定!YOSSINO選手はこのアピールの直前に、フジイ選手との「ヴェネツィア争奪マッチ」への出場を決めていたため、コンドッティのメイン参戦が実現しました。デビューから1年8ヵ月にして、T2Pではなく闘龍門JAPANのリングで初のメイン出場を果たしたことになったわけですが、これについてコンドッティに感想を尋ねると
「別にない」
と、例によって実にあっさりした返事。管理人が例によって食い下がると、
「順番が遅い方が気がラクっていうのはあるけど。第1試合の方がヤだよ、ハッキリ言って…。その次に(イヤなのが)メインかな。闘龍門の場合、第1試合が重要というのは(選手間に)徹底してる。いちばん始め(の試合)がコケると、あとは(興行全体が)全部ダメになっちゃうから」
と、メイン出場の栄誉の話よりも、もっぱら「プレッシャーのかかる出番」について語ってくれました。闘龍門の第1試合の重要性については、ウルティモ・ドラゴン校長がインタビュー等で折に触れて語っておられますが、他団体なら間違いなくセミファイナルに組む試合を第1試合に持ってくるので最初から盛り上がる闘龍門マット。それでも「メイン以上に重圧がかかる」というのは正直なところ驚きですが、それだけ第1試合が重要視されているのでしょう。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#46』'03.2.14放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.1』('04.6.25発売)収録
097 「東西決戦」参戦
「何でこんなタッグマッチ組むんだ?成立するわけねえじゃねえか!」
10団体34選手が出身地別に東西に分かれて対決するマット界初の試み「第1回プロレス出身地別東西決戦2003」が開催され、闘龍門は全7試合のうち3試合を提供。うち2試合(メインの「CIMA&SUWA&ドン・フジイ組 vs ザ・グレートサスケ〈みちのくプロレス〉&TAKAみちのく〈KAIENTAI-DOJO〉&望月成晃組」戦と、第2試合の「ストーカー市川 vs 堀田祐美子〈全日本女子プロレス〉」戦)はすでに発表されておりましたが、もう1試合は「闘龍門JAPAN・T2P厳選タッグマッチ」として当日発表となっていました。コンドッティは先日の「WRESTLE-1」に派遣されたことから、W-1出場組は参戦しないものと思い込んでいたようですが、大会前日になってT2P6選手(イタコネ2名、ロイヤルブラザーズ2名、正規軍2名)の出場が決定。コンドッティと森選手、菅原選手の3人は、この月2回目の「闘龍門以外のリング参戦」となりました(ちなみにリングは全日本女子プロレスのものを使用したと思われます)。
東西決戦の2日前に、「実は静岡県富士市出身」であることを明かしたコンドッティは東軍の所属に(この東西決戦でどの地域をもって東西に振り分けたのかは不明ですが、ちなみに東西で異なる電圧(50/60Hz)の境は、富士市のすぐ西を流れる富士川になるらしいです)。ところが、同じイタコネの仲間であるYASSINI選手は「京都府宇治市出身」であることから西軍に分かれてしまい、前述のコメントの通り不満が爆発。入場後にマイクを握り、T2P3軍がきれいに等分されてしまったマッチメークをやめ本来の所属チームに組み直しての3WAYマッチに変更するよう提唱。これはこれで面白そうでしたが、東西決戦の主旨に反することからテッド・タナベレフェリーは却下。完全にやる気をなくしてしまった(?)コンドッティは、敵に分かれたYASSINI選手と結託してやりたい放題。菅原選手(この日は味方)のYASSINI選手への足4の字をひっくり返して加勢したり、フルネルソンに捕らえたYASSINI選手への張り手を促す岩佐選手(この日は味方)にわざとらしく誤爆したり、挙げ句には岩佐選手(しつこいですが味方)へイタコネお得意の合体カッター攻撃を見舞いフォールに行く始末(つられたテッドさんもカウント2まで叩いてました)。テッドさんに叱られたイタコネは「やってられるか」と試合を放棄、直後に小川内選手が岩佐選手を下して西軍の勝利に終わりました。
この他にも、バッキンガムバックブリーカーで攻める菅原選手に、森選手が「ヘンリー、ごめん!」と謝ってからキックを浴びせてカットするなど、本来の所属軍団を2等分したマッチメークに珍場面が続出。大柳選手やしゃちほこマシーンズが絡まない試合としては、T2Pでは絶対に観られないタイプの「楽しい試合」が展開されました。このようなファイトも出来るという点に、プロとして余裕が出てきたというか、振り幅の広さを見せつけられた気がします。
※『第1回プロレス出身地別東西決戦2003』(SKY PARFECTV 301ch「FIGHTING TV SAMURAI」)'03.2.5放映
099 T2P解散興行
「…やっぱり悲しいね」
2001年11月の逆上陸から1年2ヵ月、ついに終幕の日を迎えたT2P。この日、当初メイン出場が発表されていたYOSSINO選手はU・ドラゴン選手との師弟タッグでのセミファイナル出場となったため、コンドッティはT2P最終興行にして初のメイン出場が決定。この結果、旗揚げのオープニングマッチと解散興行のファイナルマッチに出場した記念すべき選手(?)となりました。
闘龍門JAPANへの統合という前向きなものではあるにしても、所属団体解散の憂き目に、さすがのコンドッティも思うところがいろいろあったようで、
「(全試合終了後に)みんな泣いてたよ…。(自分も)泣いたよ…。(1年2ヵ月という長さについては)…早かった。まだまだやりたいなあと思ってたけど、(解散決定は)精一杯やって来た結果だから」
と、いつになく殊勝なコメントを寄せてくれました。
なお、この日の興行の休憩中、直後のセミの出場のYOSSINO選手を除くイタコネメンバーがサイン会を開催。コンドッティはサイン会初体験となりました。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#47 T2PスペシャルFINAL』'03.2.21放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 闘龍門JAPAN vs T2P編』('04.3.26発売)収録
100 通算100試合出場
「ふ〜ん」
デビューから1年8ヵ月で通算100試合出場を達成。これについて質問すると、わざわざ数えてなおかつ感想まで尋ねて来た管理人に当てつけるように、前述のコメント(?)が返ってきました。しかし、これだけで済ませると管理人がバカにしか見えませんので、なおも食い下がると
「少ないよね、まだまだね。(デビューから)1年と8ヵ月くらい?でも、少ない割には、いろんなことをやってるなって」
と、いろいろな経験をさせてもらっているU・ドラゴン校長や団体関係者諸氏への感謝の念を。
なお、ここだけの話ですが、「通算100試合」というのは当HP上での記録でして、実はメヒコではもう数試合やっている模様。マスコミにも配信されていないこれらの試合については
「今は明かせないけど、"こんな試合もあったんです"ということで、いずれ…」
とのことでした。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#46』'03.2.14放映
107 回転式ランサルセ〈仮〉!
「試しに使ってみたけど…」
この「回転式ランサルセ〈仮〉」は、旧名・ハリケーンミキサー。この名称自体は2002年9月20日のコアカルコでの試合で初公開されたものですが、当時は「足へのラリアット」。のちにランサルセをアレンジしたらしい、まったく別の技に改良されて、闘龍門公式HPのT2Pコーナー「メキシコから愛を込めて」の[5](2002年10月6日の書き込み)にて次回逆上陸興行(同年10月27日)での披露を予告。ところが、急病のため欠場となってしまったことから、以後披露するチャンスのないまま、現在へと到ったものです。
「ここまで引っ張ってしまったこともあるし、フィニッシュ取れる技なので、そう簡単には使わない。ただ、名前は変えようかと思ってる」
と、1回も公開されないうちに、技の中身も名称もどんどん変わっていったという、いわくつきの技なのですが、冒頭のコメントの通り、試しに使ってはみたものの今後の使用については、なぜかあまり乗り気ではない様子。ただ、
「やれば、インパクトはあると思うんだけどね…」
と言っていることから、さらに改良を加えて、イメージに合う名称にしたのちに、ここぞの場面で披露されるのかもしれません。
※後日談:当時、「回転式ランサルセ」とプレスリリースされましたが、本人によると、回転式ではなく「旋回式ランサルセ」と申告したのだそうです。この日の決まり手はマスコミ発表通り当コーナーでも「回転式」と表記いたしますが、以後、同じ技が決まり手となった場合は、名称が決まるまで「旋回式ランサルセ〈仮〉」と表記いたします。
108 タイトル初挑戦 & SUWA選手との抗争が勃発(「仁義なき闘い・博多遭遇篇」)
「アイツは許さない!」
ローカル地上波で中継されるなど、闘龍門人気が盛り上がる一方の博多・下関地区。いまや東京・神戸に次ぐ第3のビッグマッチ開催地となっていることからか、UWA世界トリオ戦が組まれました。昨年11月に同王座を奪われたイタコネにとってはリターンマッチとなったのですが、前王者のうちYOSSINO選手が同日行われた「ディファ杯争奪第1回Jrトーナメント」に闘龍門代表としてU・ドラゴン選手と参戦したため(見事、優勝を飾りました)、コンドッティが編入され、初のタイトル挑戦となりました。
結果は惜しくもイタコネの王座奪回はならなかったのですが、ここで事件が発生。試合中にYASSINI選手のイス攻撃を受け流血したSUWA選手が、試合終了後YASSINI選手に報復攻撃。これにキレたコンドッティがSUWA選手に襲いかかり、ここにデビュー以降初めての「個人による抗争」が勃発しました。きっかけこそ、
「試合が終わっても(SUWA選手が)ブラザーをボコボコにしてて、それにキレた」
ものでしたが、昨年下半期にイタコネとC-MAXの軍団抗争が延々と続いた中、ともに戦線の中心にはいなかった両者はセコンドとして、むしろ試合の当事者以上に乱闘を繰り広げてきたため、それゆえに蓄積された怨念があったのかもしれません。
また、試合中にランサルセでCIMA選手を半失神状態に追い込んだ「事件」と合わせて、この日の試合でコンドッティは初めて注目を浴び、マスコミ各誌のグラビアで大見出し付きで取り上げられた記念すべき(?)1日となりました。
ちなみに、タイトル初挑戦についても聞いたのですが
「すごかったよ。会場の雰囲気が。お客さんが熱くてね」
と、タイトルマッチ初出場の感慨よりも、自分たちの試合で会場を熱くさせることが出来た喜びの方が大きかったようでした。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜博多スターレーン大会〜』(テレビ西日本)'03.2.10放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#48』'03.3.7放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.1』('04.6.25発売)収録
110 初のシングルタイトル挑戦が決定(「仁義なき闘い・後楽園乱闘篇」)
「体格的にまともに闘えるヤツがいないだろうから、俺が相手になってやる!」
2・9博多での抗争勃発から1週間、この日のコンドッティの試合にSUWA選手が乱入。「ゴリラ・クラッチ寝るまでもない」(グラウンドでのボディシザースに固める完成形前の状態)にキッド選手を捕らえたコンドッティの腰をSUWA選手のイスが一閃。さらにジョン・ウーで吹っ飛ばされた影響で、試合に敗れてしまいました。こうなるとコンドッティの次の行動は火を見るよりも明らか。C-MAXが出場した第4試合に乱入して、試合中のSUWA選手を引きずり出して場外大乱闘を展開。南側客席を上っていき踊り場で殴り合ったあと、グッズ売場から東側バルコニー、さらに売場に戻って東側客席裏と、観客の見えないところでまで乱闘を続けたのです。両者の抗争がエスカレートする中、U・ドラゴン校長は3・9ディファ有明大会でSUWA選手の持つ英連邦Jrヘビー級王座にコンドッティを挑戦させることを即決。初めてのシングルタイトル挑戦が決定しました。6人タッグタイトル挑戦からちょうどひと月後の挑戦となり、ここに来てコンドッティが初のブレイクを迎えたようです。
さらに、『週刊プロレス』で前週の博多大会以上の大きさでこの日の試合が報じられたのですが、「(引きずり式)スピアー」と表記され続けていたランサルセが、初めて正しい表記で掲載されました。これにはコンドッティも感慨深げで
「ようやくねえ…。ランサルセって、言いにくいというか、覚えにくいからだったかもしれないけど」
残された問題である略称の誤記(「K・修司」)について
「そう、早く"C・修司"になるように…。俺が(記者さんに)言っときゃいいんだけど、いつも忘れちゃう」
とのことでした。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#48』'03.3.7放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.1』('04.6.25発売)収録
112 「両軍反則」裁定(「仁義なき闘い・清水狂乱篇」)
「ムカつくんだよ!」
仁義なき闘いは続きます。この日の清水大会では、英連邦Jr戦決定以来、初めてSUWA選手との直接対決が組まれました。そんな状況での試合がまともに決着するはずもなく、「両軍反則」という裁定が下る乱戦となったようです。闘龍門では非常に珍しい裁定でしたので、状況を聞いてみると、
「無効試合でもよかったと思うんだけど…収拾がつかなくなっただけ。確かに(レフェリーに)手は出したけどね」
とのコメント。やっぱり反則じゃないですか!どうやら、SUWA選手の攻撃に吹っ飛んだコンドッティの身体が神田レフェリーを直撃してしまい、その後SUWA選手に攻撃を加えるコンドッティが止めに入った玉岡レフェリーに手を上げたことから、このような裁定が下った模様です。
それにしても、SUWA選手との抗争はエスカレートする一方。SUWA選手と言えば、前年の大鷲選手との抗争も激しかったですが、当時JAPANとT2Pに分かれていた両者が顔を合わせる機会はあまりなかったため、遺恨が徐々に熟成されていった印象があります。しかし今回の抗争は、同じJAPAN所属選手同士であるため、遺恨の深まるスピードが桁外れです。
113 抗争激化(「仁義なき闘い・神戸突撃篇」)
「あれで目が覚めて、落ち着きを取り戻した」
2・16後楽園の仕返しなのか、この日の第2試合に組まれたSUWA vs YASSINI戦(SUWA選手にとっては、コンドッティとの抗争突入のきっかけを作った?YASSINI選手との因縁マッチ)にコンドッティが先制乱入。ランサルセを爆発させたのですが、後楽園のシチュエーション(SUWA選手の乱入時はイタコネ vs M2Kのタッグ戦)と違っていたのはYASSINI選手が同じイタコネだったこと。このため、コンドッティの乱入は仲間に加担したものと判断されて、YASSINI選手の反則負けという裁定が下されてしまいました。
そして、セミでのコンドッティの試合には、当然のごとくSUWA選手が乱入返し。SUWA選手のダイビング・ラリアットをフジイ選手に誤爆させたコンドッティは、なんと格上のフジイ選手から1本取る大金星。3・9ディファ有明のタイトル挑戦に向け、この上ない弾みをつけました。しかし、試合終了後も完全にエキサイトしたコンドッティはSUWA選手にまたもランサルセを浴びせる大暴れを。この際に、なんとかコンドッティの興奮を鎮めようと、イタコネの仲間たちが取り出したのは、筋肉の炎症を抑えるためのコールドスプレー!「頭を冷やせ」とばかりに振りかけられましたが、その効果は冒頭のコメントの通り(髪の毛は、別になんともなかったそうです)。
これで落ち着きを取り戻したコンドッティは、SUWA選手の「次のディファは俺のジョン・ウーとおまえのスピアーとの闘い」、CIMA選手の「ジョン・ウーはオリジナルだが、スピアーは違う」の発言に、「スピアーじゃなくてランサルセ。オリジナルだ!」としっかり切り返すことができたようです。
115 シングルタイトル初挑戦 & 抗争終結?(「仁義なき闘い・有明熱闘篇」)
「やっぱ俺はシングルだよ!」
SUWA選手との抗争勃発からちょうど1ヵ月、ついにタイトルを賭けてのシングル戦が実現!ここに到るまで、各会場で乱入・乱闘を繰り返して来た両者ですが、タイトルマッチだからか、あるいは「ジョン・ウーvsランサルセ」という闘いのテーマが生まれたためか、この日は乱闘が一切なし。場外での闘いも、ディファの花道を利用してのランサルセとジョン・ウーの応酬のみ。しかも、昨年さんざん繰り広げられて来たC-MAXとイタコネによるセコンド勢の乱闘もほとんどなく、勝負タイム17分25秒の間、ダイナミックかつクリーンに力と技、スタミナを競い合う好試合となりました。結果の方は、とどめに放ったランサルセをDDTで切り返され、ジョン・ウーからFFFを決められてしまったのですが、コンドッティにとっては間違いなく現時点でのベストバウトと呼べる闘いだったのではないでしょうか。
初体験となった必殺のFFFについては、
「もう、交通事故に遭ったみたいな衝撃だったから。顔から…ビックリしたよ」
と、その破壊力には素直に脱帽せざるを得なかったよう。あまりのダメージに試合直後は一時的に「記憶をなくした」らしく、記者からの質問に答えることができなかったそうです。
この試合は、関係者からの評価も高かったようなのですが、その理由は
「間(ま)が、ね…。闘龍門では今までにない間合いでの闘いだったと思うんで。ただ、会場じゃなくて、TVでこの試合を観た場合にどこまでそれが伝わるかはわからないけど」
と、ひとつひとつの技を大切にして出していった結果、闘龍門独特のスピーディーなテンポの攻防とはひと味違った、緊張感のある闘いになったことがよかったのではないか、と自己分析してくれました。その言葉に続けて出て来たのが冒頭のコメント。シングルプレーヤーとしての力を存分に発揮できる試合がやれたことで、結果はともかく、内容には満足していたようでした。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#49メヒコスペシャル』'03.4.5放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.1』('04.6.25発売)収録
119 「EL NUMERO UNO 2003」開幕!望月 vs SUWA戦に乱入
「(興奮した観客から)ペットボトルをぶつけられた」
「闘龍門でいちばん強いのは誰だ?」をコンセプトに、2001年より始まった闘龍門最強決定戦「EL NUMERO UNO」(スペイン語で「THE NUMBER ONE」の意)。第3回の今年は、解散〜JAPAN吸収が決定したT2Pから5選手を迎え入れ、昨年までの「5選手ずつ3ブロックによる予選リーグ戦から敗者復活戦勝者を加えた4選手による決勝トーナメント」から規模を拡大。「6選手ずつ3ブロックによる予選リーグ戦(2選手勝ち上がり)から敗者復活戦勝者2選手を加えた計8選手による決勝トーナメント」で覇を競うことになりました(さらに今年度は、優勝者に「初代ULTIMO.DRAGON.GYM.認定選手権者」の栄誉が与えられることに)。開幕戦のこの日、Bブロックにエントリーされたコンドッティは公式戦は組まれていなかったのですが、セミファイナルに組まれた同ブロックの本命と目される望月成晃、SUWAの両選手の試合にコンドッティが乱入。無効試合にした挙げ句、協議による再試合にも乱入して、両選手にランサルセを見舞い、両者リングアウトによる無得点試合に陥れてしまいました。このコンドッティの行動には、観客からも激しいブーイングの雨が降り、イタコネのファッションリーダー・ミラノ選手からも激しい叱責を受けていたようでしたが、当人に反省の色はまるでなし。本命両者の無得点により、Bブロック代表の座は確かに少し近づいたのかもしれませんが、その後の両者との公式戦にも禍根を残したこの行動は、コンドッティにとって得だったのかどうか…?
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#50』'03.4.21放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
120 「EL NUMERO UNO 2003」公式戦初戦で初得点GET!
「代々木では俺が抜けてやるからおぼえとけ!」
前夜の札幌大会第一夜で、乱入により望月、SUWAの両選手の足を引っ張り、無得点地獄に陥れたコンドッティ。翌日の同所でついに「EL NUMERO UNO」初の公式戦を迎えたわけですが、両選手の報復は火を見るよりも明らか。案の定、試合中に両選手に介入されるという憂き目に遭いましたが、チームの違う2人の共同戦線が続くわけもなく、なんとか誤爆を誘い、両選手が揉めるスキを見てゴリラ・クラッチで勝利を呼び込みました。誰もが認めるテクニシャンの横須賀選手からタップを奪ったこと自体は大殊勲ですが、多くのファンから「手が合いそう」と期待されていた両者の激突に第三者の乱入があったのはとても残念(その原因を作ったのは間違いなくコンドッティ本人でしたが)。管理人としては、たとえば両者が得意とする「ラリアット対決」など、しかるべき大舞台での真っ向勝負を期待したいものです。
「EL NUMERO UNO 2003」Bブロック公式戦・コンドッティ修司:1戦1勝(得点2)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#50』'03.4.21放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
125 SUWA選手と場外心中!
「すべて計算通りなんだよ」
前シリーズの英連邦王座を巡る抗争を引きずる因縁の再戦。試合前のMCで「男らしく試合してやる」と宣言したにもかかわらず、セコンドのYASSINI選手を使って、両者リングアウトを達成。またまた本命選手の足を引っ張り、得点を与えませんでした。
「EL NUMERO UNO 2003」Bブロック公式戦・コンドッティ修司:2戦1勝1両者リングアウト(得点2)
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
126 TARU選手に秘技炸裂
「男らしく試合してやったよ」
TARU選手とのシングル初対決。顔面負傷を押して試合に臨んだTARU選手に対し、コンドッティはその顔面に集中砲火。最後はT2P逆上陸初期に多用していた「ラウンドムーブ・チキンウイングフェースロック」でTARU選手の顔面を絞り上げて、手負いとは言え大先輩から殊勲の勝利。それにしても、またまた試合前には「今日は男らしく顔面は狙わない」とわざわざ宣言しておいてのこの行動。このシリーズから、ルードとしての行動が加速度的に強まっています。
「EL NUMERO UNO 2003」Bブロック公式戦・コンドッティ修司:3戦2勝1両者リングアウト(得点4)
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
- K-ness.選手から不戦勝
右肩負傷による出場辞退のため、K-ness.選手とのシングル初対決は残念ながら実現せず。パワーファイター揃いのBブロックにあって、唯一タイプが異なるK-ness.選手。もし彼が無事にリーグ戦に参加していたら、Bブロックの闘い模様は大きく変わっていたに違いありません。また、コンドッティとのシングル戦にしても、試合展開がまったく予測できないだけに、この点でも本当に残念でした。
「EL NUMERO UNO 2003」Bブロック公式戦・コンドッティ修司:4戦3勝1両者リングアウト(得点6)
131
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜海峡メッセ下関大会〜』(テレビ西日本)'03.4.14放映
133 元祖委員長相手に両リン失敗
「両者リングアウト推進委員会の新委員長になってやる!」
順調に得点を重ね、かつライバルの足を引っ張ってきた結果、予選リーグ戦の最終日であるこの日の越谷大会まで、SUWA選手と並んで得点6でトップに立っていたコンドッティ。対する望月選手のここまでの得点は4。このため、負けさえしなければ代々木での決勝トーナメントに進出できる(各ブロック上位2名)ことから、かつての「両者リングアウト推進委員長」望月選手に向かって、冒頭のコメントで両リンによる無得点試合にすることを宣言。しかしながら、試合が始まると勝利への色気を見せ、ゴリラ・クラッチを繰り出したところを丸め込まれてカウント3。ブルーボックスを手に両リンへの協力体制を整えていたセコンドのYASSINI選手にも叱られる始末。結局、望月選手に2点を献上してしまい、Bブロックは全日程を終了。SUWA選手を含めて3選手が6点で並び、翌日の3WAY戦で決着をつけることとなりました。
「EL NUMERO UNO 2003」Bブロック公式戦・コンドッティ修司:5戦3勝1敗1両者リングアウト(得点6=全日程終了)
134 Bブロック決勝トーナメント進出者決定3WAY戦
「優勝するヤツはドラゴン・スクランブルからって決まってんだよ!」
先に負けた1名のみが決勝トーナメントに進めないという1本勝負形式で行われた3WAY戦。コンドッティはキャリア初の3WAY戦となりました。しかし、対戦相手の望月、SUWAの両選手は、公式戦初日の両者リングアウトを始め、シリーズ中、毎試合のように乱入を繰り返して来たコンドッティ憎しで思惑が一致。連係・合体を含めて入れ替わり立ち替わりコンドッティを攻撃。応戦を含めて、まったく息がつけぬ展開となったコンドッティはセコンドのYASSINI選手を使い切れぬまま、三角蹴り→FFFの波状攻撃を受け、両者に覆い被さられて無念のカウント3。シリーズ最終戦・代々木での敗者復活ドラゴン・スクランブルに最後の望みを賭けることになりました。
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
135 「EL NUMERO UNO 2003」終了
「もっときついかと思ったけど、あっという間に終わった」
全6組中3組目に登場したコンドッティは、リングイン直後に森選手とキッド選手を蹴散らすなど、YASSINI選手とともに快調に立ち回りましたが、5組目のC-MAXコンビの入場とともに、遺恨相手のSUWA選手が現れたことから様相が一変。TARU選手の蹴りを受けて後ずさるコンドッティを、SUWA選手がエプロンでトップロープを押し下げて待ち構え、コンドッティは場外へ転落。1ヵ月に渡ったコンドッティの「EL NUMERO UNO」が終わりを告げました。冒頭コメントはドラゴン・スクランブルの感想ではなく、シリーズ全般を振り返ってのものです。なお、敗者復活戦をSUWA選手に潰されたコンドッティは、決勝トーナメント1回戦「SUWA vs YOSSINO戦」に乱入してSUWA選手を攻撃し敗戦に追い込み(正々堂々闘いたかったYOSSINO選手からは不興を買う)、「望月成晃 vs ミラノコレクションA.T.戦」では望月選手に青箱を振り上げる(ミラノ選手に誤爆して結果的に味方の足を引っ張る)など、コンドッティの「EL NUMERO UNO」は終わっても、このシリーズで勃発したSUWA選手、望月選手との三つ巴抗争は、その後ますます激化することに。そして、「イタコネ日本人宣言」以降、クリーンな試合を目指すミラノ、YOSSINO両選手と、逆にルード色を強めていくコンドッティとYASSINI選手の方向性の違いが、より一層際立つようになっています。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門 最強決定リーグ戦 EL NUMERO UNO 2003〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 116ch・PPV放送)'03.4.22放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#53 EL NUMERO UNO 2003 決勝戦スペシャル』'03.6.20放映
※DVD&ビデオ『闘龍門伝説 2003年編 File.2』('04.6.25発売)収録
【ドラゴン・スクランブル(敗者復活時間差バトルロイヤル・12選手参加)結果】
●入場順(2分おきに、2選手ずつ入場)
1. ドラゴン・キッド、横須賀享
2. 斉藤了、アンソニー・W・森
3. コンドッティ修司、"brother"YASSINI
4. 堀口元気、新井健一郎
5. ドン・フジイ、TARU
6. セカンド土井、大鷲透
※予選リーグ不参加の大鷲選手は、4・20川越大会での決勝トーナメント組み合わせ抽選会に乱入し、大会参戦を主張。ドラゴン・スクランブルは2選手ずつ登場するのがルールであることから、負傷欠場のK-ness.選手の代わりに参戦が認められた。
●退場順と決まり手 ※〈〉内はフォールに協力した選手
コンドッティ(YASSINIとの合体ネックブリーカードロップ→体固め)森
コンドッティ(オーバー・ザ・トップロープ)キッド
TARU(オーバー・ザ・トップロープ ※乱入したSUWAがアシスト)コンドッティ
大鷲(入場時、場外KO)土井
大鷲(オーバー・ザ・トップロープ)YASSINI
堀口〈&横須賀&斉藤&フジイ&TARU〉(エビ固め)新井
フジイ〈&大鷲〉(ノド輪落とし→片エビ固め)斉藤
横須賀〈&堀口〉(TARUドリラー切り返し→エビ固め)TARU
堀口〈&横須賀&大鷲〉(ジャンボの勝ち〈横須賀〉→ジャックナイフ)フジイ
横須賀&堀口(17分1秒 オーバー・ザ・トップロープ)大鷲
《優勝》横須賀享、堀口元気(決勝トーナメントへ進出)
136 ウルティモ・ドラゴン選手との初対戦
「直接は触れていないが、ケブラーダを受けられてうれしかった」
「EL NUMERO UNO」決勝トーナメントの準決勝終了後、決勝進出者のインターバルのために組まれていた試合。敗者復活ドラゴン・スクランブルに敗れた10選手のうち、大鷲選手を除く9選手が2チームに分かれ、一方のチームにウルティモ・ドラゴン選手が加わるという豪華10人タッグ戦で、いわば「EL NUMERO UNO参加賞(特典は校長とのタッグor対戦)」といった風情でした。校長のチームにはM2K+森選手というテクニコ色の強い選手が配属され、もう一方のチームはC-MAX+Do FIXER+イタコネのルード混成軍。コンドッティにとっては、校長との初対戦、フジイ選手、TARU選手、斉藤了選手とのタッグ結成と、大変珍しい組み合わせの試合となりました。冒頭コメントは、次々に場外へ飛ぶ選手たちに触発されて、ウルティモ・ドラゴン選手が復帰後初めて伝説のラ・ケブラーダを披露した際、他の選手たちとともに標的となったことへの感激の弁。場外を背にロープ2段目から弾みをつけ、宙返りして場外の相手に体を浴びせるラ・ケブラーダを日本とアメリカでそれぞれ初披露したのが浅井嘉浩(ウルティモ・ドラゴン)選手で、アメリカでは以後、どの選手が使っても「アサイ・ムーンサルト」の名で呼ばれるほどU・ドラゴン選手の代名詞として定着しています。相手の技を受けてうれしかったとはルードらしからぬ発言ですが、この時ばかりはコンドッティも「浅井嘉浩選手のポスターを部屋の壁に貼っていた」プロレス少年に戻ってしまったのかもしれません。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門 最強決定リーグ戦 EL NUMERO UNO 2003〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 116ch・PPV放送)'03.4.22放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#53 EL NUMERO UNO 2003 決勝戦スペシャル』'03.6.20放映
【「EL NUMERO UNO2003」全試合結果】
※リーグ戦はすべて30分1本勝負。各ブロック上位2名が決勝トーナメントへ進出。
各ブロック3位以下の計12選手は敗者復活戦へ(2名が復活し決勝トーナメントへ)。
あらゆる勝ち=2点、引き分け=1点(両者リングアウトは0点)、あらゆる負け=0点。
リーグ戦各ブロック結果
《Aブロック》 マグナムTOKYO(勝ち点9=同率1位)、ミラノコレクションA.T.(同9=同率1位)、ドン・フジイ(同4)、新井健一郎(同6)、堀口元気(同2)、セカンド土井(同0)
3・21札幌 A.T.(4分19秒 A.T.ロック)新井
3・22札幌 マグナム(12分48秒 ステップオーバー・トーホールドwithフェロモン)フジイ
3・24弘前 フジイ(7分51秒 ナイス・ジャーマン)堀口
3・25青森 堀口(7分13秒 ビーチブレイク→片エビ固め)土井
3・26むつ 新井(11分20秒 阪神タイガースープレックスホールド)土井
3・27大館 フジイ(8分32秒 ナイス・ジャーマン)土井
3・28北上 A.T.(12分8秒 A.T.ロック)フジイ
3・29一関 マグナム(9分20秒 エレクト・スマッシュ→体固め)堀口
3・30仙台 マグナム(9分3秒 44→体固め)新井
4・ 5刈谷 A.T.(7分50秒 A.T.ロック)土井
4・ 6浜松 新井(10分30秒 阪神タイガースープレックスホールド)堀口
4・12善通寺 新井(11分38秒 ジャーマン切り返し→前方回転エビ固め)フジイ
4・13下関 マグナム(時間切れ引き分け)A.T.
4・15大阪 A.T.(7分52秒 パラダイスロック)堀口
4・19越谷 マグナム(9分48秒 44→エビ固め)土井
《Bブロック》 望月成晃(勝ち点6=同率1位)、SUWA(同6=同率1位)、横須賀享(同4)、TARU(同4)、K-ness.(同0=3・15長野大会での右肩負傷により出場辞退〜全戦不戦敗)、コンドッティ修司(同6=同率1位)
3・21札幌 望月(0分54秒 無効試合)SUWA ※コンドッティ乱入により
〈再試合〉望月(4分35秒 両者リングアウト)SUWA ※コンドッティ乱入により
3・22札幌 コンドッティ(9分1秒 ゴリラ・クラッチ)横須賀
3・24弘前 望月(8分8秒 ひざ十字固め)TARU
3・25青森 望月(不戦勝)K-ness. ※負傷欠場により
3・26むつ TARU(不戦勝)K-ness. ※負傷欠場により
3・27大館 SUWA(10分55秒 FFF→片エビ固め)横須賀
3・28北上 SUWA(10分35秒 両者リングアウト)コンドッティ
3・29一関 コンドッティ(11分30秒 レフェリーストップ)TARU ※チキンウィング・フェースロックにより
3・30仙台 横須賀(11分16秒 ジャンボの勝ち!固め)望月
4・ 5刈谷 TARU(8分2秒 TARUドリラー→片エビ固め)横須賀
4・ 6浜松 コンドッティ(不戦勝)K-ness. ※負傷欠場により
4・12善通寺 横須賀(不戦勝)K-ness. ※負傷欠場により
4・13下関 SUWA(不戦勝)K-ness. ※負傷欠場により
4・15大阪 SUWA(12分48秒 FFF→体固め)TARU
4・19越谷 望月(11分34秒 ゴリラ・クラッチ切り返し→エビ固め)コンドッティ
4・20川越 Bブロック決勝T進出者決定3WAY戦(時間無制限1本勝負)・望月、SUWA(10分18秒 FFF→片エビ固め)コンドッティ ※望月、SUWAが決勝T進出
《Cブロック》 CIMA(勝ち点6=同率2位)、ドラゴン・キッド(同6=同率2位)、斉藤了(同4)、YOSSINO(同10=1位)、アンソニー・W・森(同2)、"brother"YASSINI(同2)
3・21札幌 YOSSINO(14分40秒 ソル・ナシエンテ)CIMA
3・22札幌 キッド(4分38秒 ウラカン・ラナ)YASSINI
3・24弘前 YOSSINO(3分14秒 ソル・ナシエンテ)斉藤
3・25青森 斉藤(5分53秒 原爆固め)YASSINI
3・26むつ YOSSINO(7分26秒 ソル・ナシエンテ)YASSINI
3・27大館 CIMA(12分44秒 シュバイン→体固め)森
3・28北上 キッド(9分52秒 エスカルゴ切り返し→エビ固め)森
3・29一関 YOSSINO(9分33秒 ソル・ナシエンテ)キッド
3・30仙台 YOSSINO(10分20秒 ソル・ナシエンテ)森
4・ 5刈谷 YASSINI(11分50秒 フライング・ビッグ・ヘッド→体固め)森
4・ 6浜松 CIMA(16分16秒 シュバイン→片エビ固め)斉藤
4・12善通寺 CIMA(7分28秒 シュバイン→体固め)YASSINI
4・13下関 森(10分25秒 横入り式エビ固め)斉藤
4・15大阪 キッド(13分3秒 ウルトラ・ウラカン・ラナ)CIMA
4・19越谷 斉藤(12分31秒 首固め)キッド
4・20川越 Cブロック決勝T進出者決定戦(時間無制限1本勝負)・CIMA(11分39秒 L.A.MART)キッド
4・22代々木
ドラゴン・スクランブル(敗者復活時間差バトルロイヤル・12人参加)
横須賀、堀口(17分1秒 オーバー・ザ・トップロープ)大鷲
※横須賀、堀口の2名が勝ち残り、決勝トーナメントへ進出
決勝トーナメント1回戦(15分1本勝負)
YOSSINO(Cブロック1位)(3分31秒 ソル・ナシエンテ)SUWA(Bブロック1位)
CIMA(Cブロック2位)(7分46秒 シュバイン→片エビ固め)横須賀(敗者復活)
望月(Bブロック1位)(8分29秒 リングアウト)A.T.(Aブロック1位)
堀口(敗者復活)(3分41秒 逆さ押さえ込み)マグナム(Aブロック1位)
同準決勝(20分1本勝負)
CIMA(3分54秒 シュバイン→片エビ固め)YOSSINO
堀口(2分32秒 逆さ押さえ込み)望月
優勝決定戦(初代ULTIMO.DRAGON.GYM.認定選手権者決定戦・時間無制限1本勝負)
CIMA(19分7秒 マッド・スプラッシュ→片エビ固め)堀口
143 ストーカー市川選手との初対決&英連邦を巡る三つ巴の抗争開始
「(お笑いの試合は)俺にはムリ!」
4・22代々木大会からちょうど2週間、「CIMA vs U・ドラゴン」のU.D.G.選手権戦が注目を集めた大会でしたが、ここで組まれたコンドッティのカードは「ストーカー市川ワールド」とでも言うべき4WAYマッチ!これまでまったく絡むことのなかった市川選手との初遭遇でしたが、入場するや
「俺はお笑いできねえからよ。3人でやってくれ!」
と勝手にゴングを鳴らし、当人は客席で見物する始末。挙げ句、試合途中から乱入(もともと試合当事者なのでこの言葉は適切ではありませんが)して、市川選手のマスクを剥ぎ取り、3選手を蹴散らすなどやりたい放題。そこへ、「EL NUMERO UNO」代々木大会では共に足を引っ張り合ったSUWA選手が乱入。同じく因縁の深い望月選手も入ってきてコンドッティに制裁を加え、試合はメチャクチャに。「EL NUMERO UNO」予選Bブロック勝ち上がりを巡る三つ巴の闘いが、SUWA選手の持つ英連邦タイトルを巡る抗争として再スタートされました。
結局この日の試合は「ストーカー市川ワールド」からはほど遠い結末になってしまいましたが、闘龍門興行の名物である市川選手との楽しさあふれる闘いにもぜひチャレンジして、バチバチファイトとは180度異なる内容で客席を沸かせてほしいものです。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#51』'03.5.30放映
144 初の流血試合
「試合が終わって、しゃべってたら(MC)、アレ?って感じで(初めて流血に気がついた)」
次期英連邦Jr王座挑戦者決定戦として急遽組まれた望月選手との一戦。中盤まではバチバチの好ファイトを展開していたものの、コンドッティがセコンドについたYASSINI選手にブルーボックス攻撃で介入させてから、一気に荒れ模様に。M2Kセコンドの新井選手の報復青箱攻撃やYASSINI選手のリングインなどでたちまち収拾のつかない状態に。その間にコンドッティの額は赤く染まり、かなり出血した模様です。
「頭のど真ん中…先っちょの方からど真ん中にザックリと…。ブルーボックスでバコッと(やられた)」
両軍セコンドの乱入時で試合がすぐにストップされてしまったため、流血による試合への影響はまったくなかったのですが、流血時の痛みについて聞くと
「痛いのはそこだけじゃないからね」
と一言。すでに試合中に全身を痛めつけられているので、観客が唯一目に見えて痛そうとわかる流血も、痛みの一部に過ぎないという理屈なのでしょうか。やはりプロレスラーは並みの人間でには務まりません。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#51』'03.5.30放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.3』('04.8.27発売)収録
146 デビュー2周年
「らしいね。俺も知らなかったけど」
この日でデビューからちょうど丸2年を迎えたコンドッティ。所属選手がみなメキシコでデビューする闘龍門では、毎年5月に「周年記念自主興行」のビッグマッチを実施することから、この月が記念日となる選手がかなり多そうです。
例によって、メモリアルデーなどにはまったく頓着しないコンドッティは、聞いてるこちらが馬鹿に見えるほど、予想通りの素っ気ない返事でしたが、
「2年やったっていう気はしないけど…」
とのコメントも。おそらくですが、本人の感覚としては日本でやった試合のみをキャリアとして考えているのではないか、という気がします。
151 英連邦再挑戦に暗雲!?
「新井とブラザーで決まってどうすんだ!?」
先月のチキンでの次期英連邦Jr王座挑戦者決定戦がノーコンテストに終わり、神田教頭が下した決断は「乱入した新井選手とYASSINI選手をそれぞれ加えたタッグマッチを闘い、その勝敗により望月選手orコンドッティに挑戦権を与える」というもの。この結果、YASSINI選手が新井選手に敗れてしまい、コンドッティの英連邦再挑戦は雲散霧消…!?
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#54』'03.6.28放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.3』('04.8.27発売)収録
154 英連邦再挑戦決定
「(SUWAと望月が仲間割れする)結果は見えてたんだよ!」
6・4チキンでの決定戦で一応の決着を見たはずの「次期英連邦Jr王座挑戦者問題」でしたが、当事者同士ではない勝敗での決着にまったく納得していないコンドッティはその後もアピールを止めず、業を煮やした神田教頭は「チャンピオンであるSUWAに次期挑戦者を決めさせる」とこの日のカードをマッチメイク。しかしながら、コンドッティの読み通り、SUWA選手と望月選手が仲間割れ。ついにはSUWA選手が「2人まとめてかかって来い!」と、6・19後楽園で3WAYによるタイトルマッチが決定したのでした。
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.3』('04.8.27発売)収録
159 英連邦ついに戴冠
「してやったり」
シングルタイトルを3WAY戦で争う珍しい形式のこの試合は、挑戦者同士の決着でもタイトル移動が認められるルールで行われました。コンドッティが(両腕と片足を前に押し出すSUWA選手独特のポーズ真似のあとの)ジョン・ウー、望月選手が「足ダンダン」付きの正調ランサルセ、SUWA選手が三角蹴りを、それぞれの技の持ち主にヒットさせるシーンを頂点に、会場の声援を三分させる熱闘が展開されましたが、SUWA選手がコンドッティに必殺FFFの体勢に入ったところでパン屋のコスチュームに身を包んだ謎の覆面男が乱入し、フランスパンを一閃。形勢を逆転させたコンドッティが王者・SUWA選手にゴリラ・クラッチを決め、覆面男とYASSINI選手に動きを止められた望月選手もカットに入れず。見事(?)、コンドッティの王座初戴冠が達成されました。マスクマンの正体は、1月のT2P最終興行以降、髪を伸ばすために(?)欠場を続けていた八木選手。コンドッティはこの日の試合の前に
「いろいろ考えてるから。どんな手を使ってもタイトルを獲る」
と言っていたのですが、秘策は盟友・八木選手の投入だったわけで、シリーズ中繰り返されたYASSINI選手の介入は用心していたSUWA選手も望月選手も、まさか八木選手の乱入は予測していなかったはず。この秘策がまんまと当たって、冒頭のコメントとなりました。
なお、試合直後にC-MAX入りから間もないJUN選手が登場し、同期生であるコンドッティに早速の挑戦表明。そこへ何故か大鷲選手も割って入り、3WAYによるタイトル戦を提唱。大鷲選手がJrヘビー級のリミットを遙かに超えていることから、神田教頭は10日後の神戸ワールド記念ホールでの4周年記念大会でノンタイトルでの3WAY戦を即決。T2P勢によるエンディングMCはJAPAN興行では初めてで、とても新鮮な風景でした。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#54』'03.6.28放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.3』('04.8.27発売)収録
【この時点での英連邦歴代王者一覧】
(01)ドック・ディーン
(02)スティービー・J
(03)ザ・グレート・サスケ
(04)ダニー・コリンズ
(05)ディック東郷
(06)獣神サンダー・ライガー
(07)ウルティモ・ドラゴン
(08)ザ・グレート・サスケ
(09)ウルティモ・ドラゴン
(10)獣神サンダー・ライガー
(11)エル・サムライ
(12)大谷晋二郎
(13)ダートバイク・キッド
(14)4代目タイガーマスク
(15)クリストファー・ダニエル
(16)4代目タイガーマスク
(17)望月成晃
(18)望月成晃 ※王座剥奪ののち決定戦に勝利して再戴冠
(19)マグナムTOKYO
(20)SUWA
(21)コンドッティ修司〈ドッティ修司〉
163 神戸で3WAY
「大鷲の動きが遅すぎてびっくりした」
8期生のコンドッティとJUN選手、そして「おまえらこの俺に1回も勝ったことない」と豪語する1期上の大鷲選手(正確には、コンドッティは反則勝ちが1回あり)による旧T2Pのパワーファイターたちによる3WAY戦。試合は、他の2人がおそらく3WAY戦初体験だったことに付け込んだコンドッティが、ペース配分等に一日の長を見せて水面下で試合をコントロール。最後は大鷲選手と一瞬の結託を見せ、場外から懸命にリングに戻ろうとするJUN選手を2人がかりで引きずり下ろし、三者リングアウトを達成。英連邦挑戦に名乗りを上げたJUN選手の気勢を空回りさせ、早くも悪党王者ぶりを発揮しています。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN4周年記念大会in神戸』(SKY PARFECT CHOICE 117ch・PPV放送)'03.6.29放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#56 6.29神戸ワールド記念ホール4周年記念大会特集』'03.8.6放映
166 英連邦・勝手に防衛戦
「防衛記録を伸ばすためにやったのだが」
この日の第1試合前に登場したコンドッティはマイクを握り、この会場で英連邦の初防衛戦をやることを宣言。対戦相手のリクエストを客席から募ったあと、まったく名前の挙がっていなかった岩佐選手を選び、指名された岩佐選手も「皆様から推薦された岩佐です」とやる気十分。自分勝手な王者と勘違いの挑戦者による一戦は、YASSINI選手が手作りした認定宣言の読み上げと記念撮影のあとスタート。コンドッティが快勝しましたが、団体は翌日、この防衛戦の無効を正式に発表。併せて、7・13博多でJUN選手を挑戦者に迎えての正式な初防衛戦がリリースされました。なお、英連邦史上では第17代王者・望月成晃選手(当時、第一次M2K)が「望月成晃最強伝説」と銘打ったM2K仲間相手の未認定の防衛戦を繰り返し行い、ついには王座を剥奪されたという過去があります。
167
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#55』'03.7.27放映
173 英連邦・2回目の初防衛戦に失敗
「ノーコメント」
現在のJAPAN所属選手の中では最も下期にあたる8期生同士によるタイトルマッチが実現。試合はそれぞれのセコンドである八木選手とSUWA選手が乱入し(※先に手を出したのは八木選手)、裁定はノーコンテスト。防衛回数にもカウントされず、またも(?)初防衛ならず。コンドッティとしては、試合結果よりもファイトそのものが納得の行くものではなかったらしく
「あまり触れたくない」
というコメントしか返って来ませんでした。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜博多スターレーン大会〜』(テレビ西日本)'03.7.14放映
174 UWAトリオ王座挑戦・隠し玉X
「ブラザーもまたやってくれるわ。大鷲なんか連れてきて」
英連邦の初防衛も果たしていないというのに、7・13博多の試合後、今度はM2Kの持つUWAトリオ王座への挑戦をYASSINI選手とともに表明。YASSINI選手が連れてくるという隠し玉Xに注目が集まりましたが、大方の予想を裏切らず大鷲選手が登場。試合序盤、コンドッティとのチームワークはさすがにギクシャクしていましたが、YASSINI選手、乱入の八木選手と続いた「ビッグヘッドトレイン」の大鷲版(体重を支えきれず失敗)が出たあたりから連係もスムーズになり、サンドイッチ式の合体攻撃(ラリアット、延髄斬り)なども繰り出されました。しかし最後は、YASSINI選手が持ち出したブルーボックスが大鷲選手に誤爆。すかさず望月選手が丸め込んでタイトル奪取はならず、大鷲選手はYASSINI選手に暴行を加え、チームは一夜にして空中分解したのでした。なお、この試合後にイタコネのファッションリーダー・ミラノ選手が現れ、急造チームを企てたYASSINI選手を叱責し、「イタコネ最強チーム」(ミラノ選手、YOSSINO選手とコンドッティ)によるUWAトリオ王座挑戦をアピール。これにC-MAXも割って入り、5日後の後楽園大会での3WAYによるタイトル戦が決定しています。
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.4』('04.8.27発売)収録
178 UWAトリオ王座挑戦・初の6人タッグ3WAY戦出陣
「今日は(感想は)なし」
闘龍門オリジナルとして、世界中のプロレス関係者およびマニアの間で評価の高い「6人タッグ3WAY戦」にT2P出身レスラーが初出陣。過去の3WAY戦と比べてもまったく遜色のない「ジェットコースター・バトル」が行われました。コンドッティの見せ場は、新井選手の要請を受けて繰り出した「ビッグヘッドトレイン4号・阪神電車」および直後のアバランシュ・ホールドでの裏切り、そしてキッド選手とCIMA選手を2人ごと運んだランサルセの2つ。試合はYOSSINO選手がCIMA選手をソル・ナシエンテに決めた瞬間、前王者組であるDo FIXERの3人(横須賀、堀口、斉藤選手の「バイプレーヤーズ」)が乱入し、無効試合に。翌月の8・30後楽園で史上初の「6人タッグ4WAY戦」でのタイトルマッチが決定されました。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#57』'03.8.29放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.4』('04.8.27発売)収録
180 英連邦初防衛
「完全決着つけたから、俺とやるなんて二度と言うな!」
7・13博多での無効試合裁定を受けての再戦。これまで2回も(?)初防衛を逃していることから、今度は文句の出ない勝利をと考えたのかどうか、ランサルセ→ジャックハマー→ゴリラ・クラッチのフルコースで今回は完勝。ようやく初防衛に成功しました。冒頭のコメントは挑戦者・JUN選手に対するもので、他にも
「Xでやり直せ!」
など、辛辣極まる言葉ばかり。好意的に解釈すると「厳しい言葉は叱咤激励の裏返し」となりますが、とてもそのようなニュアンスではありませんでした。それでもコンドッティ流の叱咤激励なのか、本当に同期生を見限った発言なのかの判断は、この文をお読みいただいている方にお任せしますが、今後の2人を見続けていくことで、いずれハッキリわかる日が来ると思います。ところで、この2003年7月は、コンドッティにとってタイトル戦のラッシュとなりました。英連邦初防衛戦が3回(!?=「勝手に防衛戦」含む)、UWAトリオ王座挑戦が2回、この月に行った18試合のうち5試合がタイトルマッチという快挙(?)を達成しています。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜海峡メッセ下関大会〜』(テレビ西日本)'03.8.18放映
181
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#57』'03.8.29放映
183 夏祭りプロレス
「まあ校庭でやって…とにかく夏祭りだった」
全然コメントの体を成していない発言しか取れなくて誠に申し訳ないです。他のサイトさんに「試合前に選手がプールで泳いでいたらしい」という目撃情報が載っていたので聞いてみると
「いや、俺は泳いでない。プールには他のチームもいたし。俺は屋根に上って日焼けしてた」
とのことでした。
184 キングコング・ラリアット?
「腕をぶち抜くラリアット、というか…」
動きが3段階あるそうです。
(1)「まずこっちがラリアットを打つ」
(2)「相手がエルボーでガードする」
(3)「ガードした相手の腕ごとぶち抜く」
というものだそうで、確かに迫力はありそうです。しかし、フィニッシュにまでなり得るのかどうかには若干の疑問も。そこで聞いてみると
「結構効くよ。(フィニッシュになるかどうかは)相手次第だけど」
とのこと。そうか、相手次第なんですか…。
※この技名は2003年10月より「ドッティのフィニッシュを取れるラリアット(通常ラリアットの改良型)」の技名に昇格(?)しております。
187 英連邦2度目の防衛
「所詮5期生だな」
7・27下関で英連邦初防衛を果たしたコンドッティに、直後のチキンジョージ大会で早速セカンド土井選手から挑戦表明。早くも決めゼリフの1つとなった感のある「そんなすぐにはできねえよなあ」を繰り出し、軽くいなそうとしたのですが、今度は岡村社長が即決し、この日の防衛戦となりました。初防衛に3回もかかったコンドッティでしたが、今回は一発でケリをつけ2度目の防衛に成功。しかしながら、コメントは相変わらず毒に満ちたもの。敵対している相手とは言え、素直に相手の力量を認めて王者らしく振る舞えばいいものを、コンドッティのこの発言は、闘うごとに敵を増やしているような気がしてなりません。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#57』'03.8.29放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.4』('04.8.27発売)収録
197
イリミネーションマッチ退場順
ボクサー(2分9秒 カウンターパンチ→片エビ固め)三島
土井(10分26秒 V9クラッチ)ボクサー
岩佐(12分10秒 オーバー・ザ・トップロープ)ミラノ
(12分56秒 両者オーバー・ザ・トップロープ)コンドッティ、土井
YOSSINO(13分2秒 TKO)岩佐 ※カバージョ→タオル投入
YOSSINO(15分9秒 エスカルゴ切り返し→エビ固め)森
《勝者組》イタリアン・コネクション組(YOSSINO選手の1人残り)
199 史上初の6人タッグ4WAY戦出陣でUWAトリオ王座初戴冠&返上表明、イタリアン・コネクション脱退宣言
「こんなベルト要らねえよ!イタコネも抜けてやるよ!」
7・23後楽園での3WAY戦の結果を受け、ついにマット界史上初の「6人タッグ4WAY戦」が実現。今回はフォールまたはギブアップを取られた組から退場していく「完全決着勝ち抜きルール」で争われました。試合では「3方向に伸びる関節技数珠繋ぎ」「串刺しされるコーナーが次々に入れ替わる連続攻撃」「数珠繋ぎブレーンバスター7vs6」「4方向への同時トペ」など、闘龍門名物・6人タッグ3WAY戦でも見られなかった新機軸が次々に披露されるなど、12選手が入り乱れながら「楽しさ満載の熱戦」を展開。コンドッティも「キッド、横須賀、SUWA選手のデジャヴーを受けまくる(SUWA選手はバスターで投げ捨てる)」「横須賀、フジイ選手との"ブレーンバスター滞空時間耐久マッチ"(横須賀選手の勝利)」「イタコネ3者同時ジャベ(DFのセコンド・ヴェネツィアにカットされる)」などの見せ場が。途中イタコネは「トップロープに上ったマグナム選手をセコンドのYASSINI選手が押さえるが、ミラノ選手に拒否される間に、ヴェネツィアがYASSINI選手の負傷した腕へキック」や「コンドッティのミラノ選手へのラリアット誤爆」など、ギクシャクした場面も見られましたが、最後はファッションリーダーがU.D.G.王者・マグナム選手をA.T.ロックで下し、史上初の6人タッグ4WAY戦の記念すべき勝者組に。公約通り勝利したミラノ選手はU.D.G.王座へ挑戦表明(その後、挑戦者候補4名とマグナム選手を加えたノンタイトル戦での査定試合・敗者髪切り金網5WAY戦決定に発展)。NWAウェルター王者のYOSSINO選手と英連邦Jr王者のコンドッティは2冠王者になり、ファッションリーダーはU.D.G.挑戦への足がかりを掴むという、イタコネのハッピーエンドで興行終了、と思われましたが…。
客退けの音楽が流れる中、コンドッティとYASSINI選手のみ退場の足を止め、退場が遅れていたヴェネツィアを急襲し、YASSINI選手はドロップキック、コンドッティはランサルセを見舞い、ヴェネツィアのマスク剥ぎを敢行。リングに駆けつけた森選手と飼い主のK-ness.選手がヴェネツィアを保護。YOSSINO選手がリングインし、コンドッティに張り手を。ミラノ選手もリングに戻り両者を仲裁するが、YASSINI選手が背後からミラノ選手へ訣別の青箱を。コンドッティがマイクを握り、UWAトリオ王座返上とイタコネ脱退を宣言。ついにイタコネは分裂してしまいました。
4WAYマッチ退場順
SUWA(18分25秒 FFF→片エビ固め)キッド ※M2K退場(王者組は2度目の防衛に失敗)
堀口(21分18秒 逆さ押さえ込み)CIMA ※C-MAX退場
A.T.(25分40秒 A.T.ロック)マグナム
《勝者組》イタリアン・コネクション組(第27代王者組に)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#59』'03.9.19放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.4』('04.8.27発売)収録
200 ミラノ選手を襲撃
前日後楽園での分裂劇を受け、試合開始前にミラノ選手が「イタコネはYOSSINOと二人でやって行く。ブラザーとコンドッティを殺す」と、脱退組に対しリーダーとして逆に三行半を宣言。コンドッティもメイン出場の彼らの試合に乱入し、イタコネ同士による遺恨バトルが本格開戦しました。
コンドッティはこの日、タイツはそのままながら、三色リストバンドを白に変えるなど、イタリア色の払拭を。ベルリネッタ・ボクサー選手と組んだことから、彼も脱退組の一員になったようでしたが、タッチ拒否で勝手に暴れ回り、試合途中で退場。仲間を見殺しにする不可解な行動を見せています。
205 マスク狩り開始&「焼きそばパン事件」(八木、ベル選手との別れ&大鷲選手との合体)
8・31からほとんどの会場でタッグを組み、その度に裏切って来たコンドッティに、それでもけなげに(?)ついて来たベルリネッタ・ボクサー選手。しかしこの日、両者の訣別が決定してしまいました。例によってコンドッティは終始無気力な中、孤立したB・ボクサー選手が撃沈。そんな彼を試合後、コンドッティとYASSHIがリンチ。マスクを剥ぎ取り、負け続けていることを理由にチームからのクビを通告。コンドッティは、試合直後に剥ぎ取ったK-ness.選手のマスクとB・ボクサー選手のマスクを両手に、8・30後楽園で剥ぎ取ったヴェネツィアのマスクを口にくわえ、マスク・ハンターぶりをアピール。さらに、セコンドに付いた八木選手に焼きそばパンを買いに行かせ、その間に「新しい仲間」として大鷲選手と電撃合体。パンを手に戻ってきた八木選手にクビを宣告し(理由は「大鷲選手がパンが嫌いだから」)、焼きそばパンを口にねじ込み放逐するという、救いようのない悪っぷりを披露。闘龍門史上、類を見ないほど、極悪行動が先鋭化して来ました。
当HPとしては、T2P逆上陸第1弾のオープニングマッチを闘い、イタコネ結成時もともに行動するなど、これまでのコンドッティのキャリアの中で真の盟友と呼べた八木選手との別離は本当に残念。八木選手はその後の会場でもコンドッティたちにいびられ続け、「レスラーを辞めてレフェリーに転向しろ」との言葉を受け、9・20京都大会から本当にレフェリーに転向してしまいました…。
一方、世に言う「はぐれ軍団」を結成した極悪トリオは、因縁のミラノ選手の試合(第4試合・対森戦)に乱入し、宙に浮いていたUWAトリオ王座の決定戦をアピール。2人しかいないイタコネ軍には森選手が助っ人として名乗りを上げ、世に言う「ヨーロッパ連合(EU)」を結成。9・20京都大会での対戦が決定しました。
最後に、コンドッティのコスチュームについて。9月5日広島大会より髪を金色に、そしてこの日よりタイツも赤を基調にオレンジ・黄色と暑苦しいまでの暖色系にチェンジしていました(ちなみに、デザインはYASSINI選手が手掛けたそうです)。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#59』'03.9.19放映
206 マスクコレクション竿、初登場
9・8大阪でマスク蒐集家ぶりを世に知らしめたコンドッティが、自身のコレクションをさらにアピールすべく、強奪したマスクを竿に差してリングに登場。コンドッティの愛読書『キン肉マン』に、対戦相手から剥ぎ取ったマスクをコートの裏側に貼り付けるネプチューンマンというキャラクターがいるようで、これが元ネタではないかと管理人は推測しています。
ちなみにこの日、コレクションの中にストーカー市川選手のマスク(?)を追加しています。
212 UWAトリオ王座2回目の奪取
初めて観戦するファンでも応援する側を絶対に間違えないほど、絵に描いたようなテクニコvsルードの顔合わせ。神戸チキンジョージ以外の会場で、T2P出身者のみによるメインはおそらく初めてではないでしょうか。試合は、一進一退の展開ながら、合間合間にブルーボックスなどの反則を織り込んだはぐれ軍団(仮称)が制しましたが、試合後にK-ness.選手が現れ、YOSSINO選手とともに新旧飼い主として「ヴェネツィアの敵討ち」を宣言。9・26東京武道館でのコンドッティ&YASSINI組戦が決定しています。
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.4』('04.8.27発売)収録
【この時点でのUWA世界トリオ歴代王者一覧】
(01)ブラソ・デ・オロ & エル・ブラソ & ブラソ・デ・プラタ(ロス・トレス・ブラソス)
(02)ビジャノ1号 & ビジャノ4号 & ビジャノ5号(ロス・ビジャノス)
(03)カオス & サンドカン & ランボー
(04)ブラソ・デ・オロ & エル・ブラソ & ブラソ・デ・プラタ(ロス・トレス・ブラソス)
(05)カオス & サンドカン & ランボー
(06)ビジャノ1号 & ビジャノ4号 & ビジャノ5号(ロス・ビジャノス)
(07)ブラソ・デ・オロ & エル・ブラソ & ブラソ・デ・プラタ(ロス・トレス・ブラソス)
(08)ビジャノ1号 & ビジャノ4号 & ビジャノ5号(ロス・ビジャノス)
(09)グレート・コキーナ & サモアン・サベージ & ファトゥ(ハワイアン・ビースト)
(10)ビジャノ1号 & ビジャノ4号 & ビジャノ5号(ロス・ビジャノス)
(11)エル・シグノ & ネグロ・ナバーロ & ブラック・パワー2号
(12)シュー・エル・ゲレーロ & スコルピオJr & エル・エンヘンドロ
(13)エル・シグノ & ネグロ・ナバーロ & エル・テハノ
(14)エル・シグノ & ネグロ・ナバーロ & ロッキー・サンタナ
(15)プリンシベ・マヤ & カルロフ・ラガルデJr & ペロ・シルバ
(16)CIMA & SUWA & ビッグ・フジ ※空位ののち、決定戦で戴冠
(17)神田裕之 & 望月享 & ダークネス・ドラゴン
(18)CIMA & SUWA & ビッグ・フジ
(19)マグナムTOKYO & ドラゴン・キッド & 斉藤了
(20)望月成晃 & 望月享 & ダークネス・ドラゴン
(21)CIMA & ビッグ・フジ & TARU
(22)CIMA & ドン・フジイ & TARU ※返上→決定戦後に再戴冠
(23)ミラノコレクションA.T. & YOSSINO & "brother"YASSINI
(24)CIMA & SUWA & ドン・フジイ
(25)横須賀享 & 堀口元気 & 斉藤了
(26)望月成晃 & ドラゴン・キッド & 新井健一郎
(27)ミラノコレクションA.T. & YOSSINO & コンドッティ修司
(28)大鷲透 & コンドッティ修司〈→ドッティ修司→近藤修司〉 & "brother"YASSINI〈"brother"YASSHI〉 ※前王者組分裂で返上→決定戦で戴冠
215 玉岡レフェリーを病院送り&八木レフェリーのお返し
コンドッティ&YASSINI組は、YOSSINO選手のタイツを脱がそうとしたり、リングに持ち込んだ本部席の机に玉岡レフェリー(この試合のサブレフェリー)をコーナーからの合体パワーボムで叩きつけるなど、相変わらずのやりたい放題。常連ファンの多い東京地区では極悪ルードとして完全に認知されたコンドッティ&YASSINI組の「不人気人気(ふにんき・にんき)」は素晴らしく高く、対戦相手は自動的に大テクニコに。YOSSINO選手の勝利で終わった瞬間の歓声は、この日いちばんのように感じました。試合そのものは、ランサルセ誤爆でダウンした八木レフェリー(この試合のチーフレフェリー)が蘇生して、YASSINI選手にフランスパンを一閃させたことからの決着で、K-ness.&YOSSINO組の「ヴェネツィアの恨み」とともに、八木レフェリーがこれまでコンドッティ&YASSINI組から受けた屈辱への仕返しをした格好に。
この日より髪を赤毛にしたコンドッティのこの日のハイライトは、K-ness.&YOSSINO組のW三角絞めを、2人の体を持ち上げたのちリングに叩きつけるという信じがたいカットシーンでした。
なお、公式発表では「"brother"YASSHI、ドッティ修司は今大会より改名」となっておりますが、会場でのコール時は旧名のまま。当SCORE欄では、この日を旧リングネームの最終使用大会といたします。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN9.26東京武道館大会 ABSOLUTAMENTE』(SKY PARFECT CHOICE 177ch・PPV放送)'03.9.26放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#61 9.26東京武道館大会スペシャル』'03.11.16放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
217 ホエール・ハント?
「ブレーンバスターの要領で上げて、上で180度回転して、リバースDDTのように前で落とす。(今後使うかどうかは)微妙…」
新たなフィニッシュ技の登場です。この直後にタッグリーグ戦が開幕することから、てっきりそれ用に開発された技かと思ったのですが、まったく無関係で、初披露から数試合で封印された形となっています。威力はありそうなので、来年の「EL NUMERO UNO」あたりで見られるかもしれません。
219 タッグリーグ戦開幕、マグナム選手からピン!
闘龍門初の試みであるタッグリーグ戦「REY DE PAREJAS」(「タッグの王様」の意)が開幕。8チームものエントリーがあり、なおかつ不出場選手も多数(主なところではSUWA、TARU、堀口、斉藤の各選手)いる中で開催できるのは、T2P吸収合併の副産物と言えましょうか。
さて、開幕初戦、ドッティ組の対戦相手は、マグナム&ミラノ組。9・26東京武道館大会でDo FIXERから孤立したマグナム選手の呼びかけで結成された、ある種反則と言えるリーダー同士の合体チーム。同じくチームリーダーとして優勝を狙う立場にあるCIMA、望月の両選手が自軍の底上げを図るべく、それぞれJUN、土井をパートナーに抜擢し「教育」を主眼に参戦したことから、マグナム&ミラノ組は急造ながら断然の優勝候補。また、ともに入場シーンが売り物の両者が合体したことから「ファッションショー→ダンス」の豪華入場が各会場で展開され、断然の人気と注目を集めたコンビでした。一方、UWAトリオ現役王者組から出陣したドッティ&ブラザー組でしたが、戦前の予想は「かき回し役」程度のもので、リーグ戦優勝予想も決して上位人気ではありませんでした(会場人気はダントツで最下位ですが)。そんな両チームの激突の結果はマグナム選手のピンフォール負け。「大番狂わせ」と呼べるものでしたが、今リーグ戦でのドッティの「大物食い」を象徴する出来事と言えます。
ちなみに、ミラノ選手はこの日、パラダイス・ロックで丸めたドッティを指さし「肉団子!」と叫んだとか。
なお、この日のCIMA組の試合終了後に現れたドッティが、何を思ったかはぐれ軍団(仮)にJUN選手を勧誘するという動きを見せています。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:1戦1勝(得点2)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#60』'03.10.31放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
222 カラオケマシーンズに反則負け
「ヘタレのマスクは要らん!」
カラオケマシーンズは、当初リーグ戦には「X&XX組」として紹介された謎のチーム。この秋、他人のアイテムが大好きなドン・フジイ選手(1号)が自転車・サーフボード(=未遂)・透明犬・ゴリラ(ヴェネツィア)に続いてBATAやん選手(2号)のゴールデンマイクを強奪して抗争に発展した顛末があり、めでたく終結したことから、エントリーされたチームでした。着流し姿で『夢芝居』をデュエットしながら入場し、マスクマンながら正体バレバレの通常コスチュームとファイトスタイルで各会場を大いに沸かせましたが、失礼ながら優勝戦線に絡む気があるとは思えない珍コンビ。にも関わらず、ドッティ組は暴れるだけ暴れて、反則勝ちで白星を献上してしまいました。リーグ戦初戦で本命候補を破ったのにも関わらず、これをきっかけに快進撃、とならないところがご機嫌ちゃんコンビらしいところです。
冒頭は、相手がマスクマン軍団とあって、マスク・ハンター振りを発揮するかと思いきや、コレクションに加えなかったことに対するコメント。ハンターとしては、急造マスクマンのそれには興味がないようです。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:2戦1勝1敗(得点2)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#60』'03.10.31放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
223 得点伸び悩み?
今回のリーグ戦8チームのうち、旧JAPAN勢同士のエントリーはキッド&新井組と横須賀&K-ness.組のみ。中でもキッド&新井組はJAPAN正規軍時代から現在のM2Kまでずっと同じチームに所属し続けており、付き合いの長さは8チーム中最長で「コンビ」という印象はないものの安定感はかなりのもの。それが影響してなのか(?)、この日のドッティ組はブルーボックスの誤爆もあって、痛い1敗を喫してしまいました。試合後はまたまたキッド選手のマスクを剥ぎ、溜飲を下げていたようですが。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:3戦1勝2敗(得点2)
224 「一点集中」炸裂で両目開ける
右肩の古傷を抱えながら奮戦を続けるK-ness.選手の弱点に集中砲火。「一点集中」は横須賀選手が主にシングルマッチでよく見せる攻撃パターンですが、もともとシングルプレーヤーであるドッティもこの種の攻撃は常套手段とするところ。そこにルードとしての追い風(残虐性)も加わり、YASSHI選手とともにK-ness.選手の肩および腕をいたぶり続け、アームロックからのレフェリーストップでリーグ戦2勝目をゲット。のちに、もう一度対戦することになった両軍ですが、この日のドッティ組の徹底した攻撃が、最終結果に影響を与えたような気がしてなりません。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:4戦2勝2敗(得点4)
226 純T2P対決
このリーグ戦でT2P出身者同士の2チームの対決。典型的なテクニコvsルードの構図でしたが、イタコネのYOSSINO選手とロイヤルブラザーズの森選手のコンビ歴はイタコネ分裂以後のもので、リーグ戦へのエントリー自体も、ミラノ選手がマグナム選手と組んだことから実現したもの。ことチームワークの点では、ご機嫌ちゃんコンビに一日の長があったと言えましょう。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:5戦3勝2敗(得点6)
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜TNCパヴェリア・ホール大会〜』(テレビ西日本)'03.10.19放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#60』'03.10.31放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
227 はぐれ軍団(仮)に高木選手が加入、望月選手からピン!
リーグ戦突入後、話題になったのが望月選手の大スランプ。キッド組(新井選手)・マグナム組(ミラノ選手)・横須賀組(横須賀選手)からフォールまたはギブアップを奪われ続けたのは、彼の実力を考えると明らかな異常事態でした。この日で公式戦を終了する望月組の得点は4で優勝戦進出はすでに不可能。一方のドッティ組はあと1戦を残して得点6で、優勝戦線に残るにはこの日に勝利するほかはありません。そんな両軍のモチベーションの差が表れたのか、ドッティが望月選手をキングコング・ラリアットで沈める結末となりました。
もっとも、この勝利を呼び込んだのは、10・10チキンで自らマスクを脱ぎ、闘龍門退団をほのめかして戦線離脱していたベルリネッタ・ボクサー選手の乱入から。ドッティがブルーボックスを持ち出したところへ突如B・ボクサー選手がリングインし、ドッティを制止するかのように対峙して青箱を掴むフェイントから、2人がかりで青箱をヒット。さらにB・ボクサー選手のパンチからドッティがラリアットにつないだのでした。試合後、B・ボクサー選手は自らマスクを脱ぎ、本名の高木省吾選手として、はぐれ軍団(仮)への合流を観客にアピールしています。
なお、この日の第3試合、何を思ったかJUN選手が金髪姿で登場。C-MAXの面々が彼を叱責する中、またもや勧誘に現れたドッティ&YASSHI選手のもとへ歩み寄らんとする不可解な行動を見せ、ドッティは「(CIMA組と対戦する)川越で面白いものを見せてやる」と宣言しています。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:6戦4勝2敗(得点8)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#60』'03.10.31放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
229 CIMA選手からピン!優勝戦進出決定
公式戦最終日のこの日、横須賀組が勝利して得点10で優勝戦進出が確定。残る1座席を得点9のCIMA組と同8のドッティ組が争う展開となりました。金髪姿のJUN選手が謎の試合放棄でリングを去り、CIMA選手が孤立。はぐれ軍団(仮)のやりたい放題の状態となったところへ、黒い戦闘服に着替えたJUN選手が再登場して自らの離脱問題に「答え」を。さらに黒装束のC-MAX3選手も乱入して、はぐれ軍団(仮)もセコンドの高木選手とともに応戦。完全に収拾のつかない状態に陥ったリング上に、無効試合の裁定が下されてしまいました。が、リーグ戦に無効試合の際の得点規定がなかったことからか(?)、神田教頭が「セコンド介入なしの再試合」を決定。ここで、今大会で幾多の波乱を生み出して来たドッティの右腕がCIMA選手に炸裂。なんと(旧)JAPAN3大エースのすべてからピンフォールを奪うことになる結末で得点を10に積み上げ、優勝戦進出を決めたのでした。
なお、試合後JUN選手はドッティの持つ英連邦王座への再挑戦を、CIMA選手はUWAトリオ王座への挑戦を表明し、はぐれ軍団(仮)とC-MAXの全面戦争への機運がにわかに高まって来ました。
「REY DE PAREJAS」公式戦・ドッティ修司&"brother"YASSHI組:7戦5勝2敗(得点10=全日程終了)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#62』'03.11.21放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
230 第1回タッグリーグ戦優勝!
横須賀組vsドッティ組という、各軍団のチームリーダーが1人もいない(はぐれ軍団(仮)はYASSHI選手によると「リーダーもヘッドもいない軍団」だそうです)、意外と言えば意外な組み合わせとなったタッグリーグ優勝戦。ですが、敗退した6チームに比べ、この2組はチームとして確立されているコンビですので、「タッグの王様」を決めるのにふさわしい優勝戦だったとも言えます。試合は、リーグ戦を彩ったオリジナルの合体技が両軍ともに次々に炸裂し、白熱したものになりましたが、K-ness.選手の右肩がはぐれ軍団(仮)の悪辣な攻撃も相まってついに限界を超え(その後、長期欠場へ)、横須賀選手が孤立。最後は、両軍のポイントゲッター同士のフィニッシュ技比べ(ラリアット合戦)となり、横須賀選手の「ジャンボの勝ち!」に耐えたドッティがキングコング・ラリアットを叩き込み、闘龍門では珍しい「体固め」による完全決着。ドッティ&YASSHI組が記念すべき第1回大会を制しました。ちなみに、優勝賞金は200万円。試合終了後、ドッティとYASSHI選手が肩を抱き合ってしみじみと喜ぶという、およそルードらしからぬ光景も。回りはすべて敵という状況の中で(原因はもちろん彼らにあるのですが)勝ち抜いて来たことが、相当うれしかったのかもしれません。それにしても、ドッティはシングル(英連邦Jr)、トリオ(UWA6人タッグ)に加えてタッグ大会を制覇したことで、ある意味では「グランドスラム」を達成。タイトル・コレクターとでも言うべき王座の集中ぶりに、ますます増長していきそうです。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#62』'03.11.21放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.5』('04.10.24発売)収録
【「Rey de Parejas」全試合結果】
※リーグ戦はすべて30分1本勝負。上位2チームが優勝決定戦を行う。
あらゆる勝ち=2点、引き分け=1点(両軍リングアウト、両軍反則は0点)、あらゆる負け=0点。
参加チームと勝ち点
マグナムTOKYO&ミラノコレクションA.T.(勝ち点9)
CIMA&JUN(勝ち点9)
望月成晃&セカンド土井(勝ち点4)
ドラゴン・キッド&新井健一郎(勝ち点8)
横須賀享&K-ness.(勝ち点10)
YOSSINO&アンソニー・W・森(勝ち点4)
ドッティ修司&"brother"YASSHI(勝ち点10)
X&XX(カラオケマシーン1号&2号)(勝ち点2)
10・5仙台
○YOSSINO組(2) vs 横須賀組(0)●
森(12分7秒 エレガント・マジック)K-ness.
○CIMA組(2) vs カラオケ組(0)●
JUN(8分25秒 朧車)2号
○キッド組(2) vs 望月組(0)●
新井(10分54秒 阪神タイガースープレックスホールド)望月
○ドッティ組(2) vs マグナム組(0)●
ドッティ(15分23秒 ラリアット→エビ固め)マグナム
10・7沼津
○CIMA組(4) vs 望月組(0)●
JUN(13分52秒 旋→片エビ固め)土井
○マグナム組(2) vs キッド組(2)●
A.T.(13分38秒 A.T.ロック)キッド
10・9松江
○望月組(2) vs YOSSINO組(2)●
土井(11分3秒 バカタレ・スライディングキック→片エビ固め)森
○マグナム組(4) vs カラオケ組(0)●
A.T.(5分51秒 回転足折り固め)2号
10・10チキン
○横須賀組(2) vs キッド組(2)●
K-ness.(12分56秒 ダークネス・バスター→片エビ固め)キッド
○カラオケ組(2) vs ドッティ組(2)●
1号(8分21秒 反則)ドッティ ※レフェリー暴行
○CIMA組(6) vs YOSSINO組(2)●
JUN(11分23秒 旋→片エビ固め)森
○マグナム組(6) vs 望月組(2)●
A.T.(12分35秒 A.T.ロック)望月
10・11津島
○キッド組(4) vs ドッティ組(2)●
キッド(12分41秒 横入り式エビ固め)YASSHI
○横須賀組(4) vs CIMA組(6)●
横須賀(14分14秒 ジャンボの勝ち!→片エビ固め)JUN
10・12倉敷
○望月組(4) vs カラオケ組(2)●
土井(6分2秒 バカタレ・スライディングキック→片エビ固め)2号
○ドッティ組(4) vs 横須賀組(4)●
ドッティ(11分41秒 レフェリーストップ)K-ness. ※アームロックにより
10・13岡山
○マグナム組(8) vs YOSSINO組(2)●
A.T.(16分8秒 A.T.ロック)森
10・15博多
○横須賀組(6) vs 望月組(4)●
横須賀(13分27秒 ジャンボの勝ち!固め)望月
○キッド組(6) vs カラオケ組(2)●
キッド(9分6秒 横入り式エビ固め)2号
○ドッティ組(6) vs YOSSINO組(2)●
ドッティ(14分4秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)森
△マグナム組(9) vs CIMA組(7)△
(時間切れ引き分け)
10・21後楽園
○CIMA組(9) vs キッド組(6)●
JUN(12分46秒 旋→片エビ固め)キッド
○ドッティ組(8) vs 望月組(4)●
ドッティ(15分36秒 キングコング・ラリアット→エビ固め)望月
○横須賀組(8) vs マグナム組(9)●
横須賀(17分3秒 ジャンボの勝ち!→エビ固め)マグナム
10・24長野
○YOSSINO組(4) vs カラオケ組(2)●
森(7分9秒 エレガント・マジック)2号
10・25川越
○キッド組(8) vs YOSSINO組(4)●
新井(9分34秒 阪神タイガースープレックスホールド)森
○横須賀組(10) vs カラオケ組(2)●
K-ness.(11分30秒 ラ・マヒストラル)2号
○ドッティ組(10) vs CIMA組(9)●
(9分26秒 無効試合) ※セコンド乱入により
再試合
ドッティ(4分5秒 キングコング・ラリアット→エビ固め)CIMA
10・26越谷
優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
○ドッティ組(10) vs 横須賀組(10)●
ドッティ(19分24秒 キングコング・ラリアット→体固め)横須賀
239 C-MAXとの全面戦争本格開戦
9・26東京武道館での大鷲選手とTARU選手、CIMA選手(大鷲選手がCIMA選手の試合に乱入しケンカを売った)、タッグリーグ戦中でのドッティによるJUN選手の勧誘時の挑発(「C-MAXなんかにいたって強くならない」)など、局地的な小競り合いが続いていたC-MAXとはぐれ軍団(仮)でしたが、ついに全面戦争が開戦しました。この日のセミに組まれたTARU vs 大鷲戦が、メインの6人タッグで当たる予定だった両軍の乱入で無効試合となり、セミの両者がそのまま組み込まれる形で8人タッグ戦に変更。10・21後楽園で4人編成となったはぐれ軍団(仮)にとっては初めての揃い踏みとなりました。
C-MAXの4人は10・25川越で見せた黒い戦闘服姿。ちなみに、このスタイルの初登場は2002年6月6日T2P後楽園で、対イタリアン・コネクション用にあつらえた「ケンカモード」を表すコスチューム。大鷲選手を除くはぐれ軍団(仮)は、約1年半の時を経て、再び彼らに対峙することになったわけです。
この日の乱戦を制したC-MAXは、11・28後楽園でのUWAトリオ王座挑戦を表明。挑戦チームの人選を始めるCIMA選手を遮り、「王者の俺が決める」とドッティはTARU、JUN、そして「C-MAXでいちばん弱い」フジイ選手を指名。CIMA選手には、高木選手との「闘龍門初のグローブ着用マッチ」を勝手に決定してしまいました。何を根拠にフジイ選手を「C-MAX最弱」と決めつけたのかは不明ですが、本年7月のU.D.G.挑戦以降はお笑いモード(カラオケ魔神's)に走っていた彼の闘志に火を付けてしまったことだけは間違いないようです。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#62』'03.11.21放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.6』('04.10.24発売)収録
242 英連邦王座転落
ともに最初の挑戦に失敗しながら、それでも再挑戦をあきらめなかったJUN選手と土井選手。11・7横浜でこの両者間による次期挑戦者決定戦が行われ、JUN選手が勝利(13分20秒 旋→片エビ固め)、再挑戦権を獲得しました。試合は、本格開戦後とあって、はぐれ軍団(仮)、C-MAXともにセコンドに勢揃い。C-MAXはJUN選手の「完全決着による勝利」を願ってか手は出しませんでしたが、はぐれ軍団(仮)には勝負に対するポリシーはないようで、介入し放題。しかしこれが落とし穴を掘ってしまったようで、最後はYASSHI選手のブルーボックス攻撃がドッティに誤爆し、そこをすかさずJUN選手が丸め込み、あっさり陥落してしまいました。今後、リターンマッチがあるかどうか不明ですが、ドッティはあまり英連邦奪回には執着しないような気がします(あくまで個人的な意見ですが)。むしろ、タッグリーグ戦でトップ狙いへの足がかりが出来たことを考えると、次はU.D.G.王座を狙ったほうが面白そうです。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#62』'03.11.21放映
252 UWAトリオ王座初防衛
「『FUNKY SHIT』は、はぐれ軍団のテーマとして使うことにした」
ドッティ・プロデュース(?)の初防衛戦(COMMENT239参照)。この日の休憩前(第4試合)で同じくドッティがプロデュースした闘龍門初のグローブマッチ「CIMA vs 高木戦」が組まれましたが、CIMA選手の秒殺勝ちで終了。その直後にはぐれ軍団(仮)が乱入し、マイクでの罵り合いに発展して、抗争ムードはさらに高まっていました。
王者組の入場を挑戦者組が花道で急襲してゴングが鳴らされ、タイトルマッチにしては異例のスタート。中盤にも大場外戦が繰り広げられましたが、ここで大鷲選手とドッティがそれぞれ東西の客席裏でTARU選手とJUN選手をKOし、フジイ選手にローンバトルを強いるなど、この日に関しては、はぐれ軍の作戦が図にあたり、終始試合を支配。最後はドッティのキングコング・ラリアットから大鷲選手のダイビング・ボディプレスにつなげる、はぐれ軍最強と呼べる必勝パターンで、会場のほとんどのファンを落胆させる勝ちっぷりを見せつけました。
試合後は大鷲選手とCIMA選手の遺恨が頂点に到達し、12・16代々木大会での一騎打ちが決定。はぐれ軍とC-MAXの抗争は、ひとまずこの2人の闘いに移行しています。なお、試合直後の両者の乱闘により、試合後のセレモニーまで吹っ飛び、タイトルマッチにもかかわらず、ついにベルト返還・授与、認定宣言・表彰、記念撮影のいずれもがまったく行われない珍事に。両軍の闘いには、タイトルはそぐわないのかもしれません。
なお、この日の王者組の入場曲は、YASSHI選手のセリフ入り『FUNKY SHIT(ご機嫌ちゃんバージョン)』。11・10チキン大会から入場テーマ曲をオリジナル曲に移行したとの情報を得ていた管理人が本人に問い質すと、冒頭のコメントが返ってきました。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#63』'03.12.14放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.6』('04.10.24発売)収録
260 英連邦戦をブチ壊す
この日の第4試合で、新チャンピオン・JUN選手がセカンド土井選手を挑戦者に迎え、英連邦Jrヘビー級選手権試合が行われました。しかし試合中にYASSHI選手を伴ってドッティが現れ、タイトルマッチをメチャクチャに(11分36秒、無効試合の裁定が下り、ベルトはコミッショナー預かりに)。前王者としては、リターンマッチも行われないうちに、しかも王者時代に一度は挑戦を退けた両者によるタイトル戦が行われたことが面白くなかった、という推測が成り立ちますが、いずれにせよ短絡的かつルードの王道と呼べる行動に出たわけです。この行動は当然、両者の怒りを買い、土井選手がJUN選手とのタッグ結成(敵の敵は味方、という論理ですね)による乱入2名との決着戦を迫りました。さらにここへ「ご機嫌ちゃんコンビ」への恨みなら負けてはいないアンソニー・W・森選手が割って入り、参戦をアピール。12・16代々木大会でのカードが決まっていなかったご機嫌ちゃん'sはこれ幸いとばかりにYASSHI選手が、森選手は(この日メヒコ遠征で不在だった)YOSSINO選手と組むよう命じた上で、3チームによる3WAY戦を提案。2003年の掉尾を飾るビッグマッチに、旧T2P勢による初の3WAYタッグマッチ戦が決定しました。
262 ナゴヤドーム出場
「あと3つだな」
「WINTER SPORTS FESTA」とは、2001年冬から名古屋・札幌・岡山などの各地で定期的に開催されているウィンタースポーツグッズのスーパーディスカウントイベント。その初日を飾るオープニング・アトラクションの目玉として、闘龍門が団体ごとパッケージで招聘され、全5試合を提供しました。ちなみに観客数はイベント全体の入場者数であり、そのすべてがプロレスを観たわけではありません。アトラクションということで、グラウンドの隅のほうにリングを置いて試合をしたそうですが、イスの代わりに置かれたベンチはすべて人で埋まり、盛況だったようです。ファンにとっても、通常の興行にまったく遜色ないラインナップが当日500円(前売400円)のイベント入場料のみで楽しめ、おまけにスキー&スノボグッズが破格値で購入できたわけです。
冒頭コメントは、1月の「WRESTLE-1」東京ドーム大会参戦に続いて、まさかのナゴヤドーム登場で、本年2回目のドーム出場となったドッティのコメント。確かに、日本でプロ野球が開催される完全室内型(後から屋根を付けた西武ドームは除く)のいわゆる5大ドームでは、残るは大阪・福岡・札幌の3ヵ所ですが…。しかし、たとえ他団体参戦でもイベント参戦でも、そもそもデビュー当時には「ドームで試合をする」こと自体が到底考えられなかったわけですから、残る3ヵ所もいずれ何らかの形で実現してしまうかもしれません。
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※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜海峡メッセ下関大会〜』(テレビ西日本)'03.12.15放映
265 「神田式タッグマッチ」初参戦
12・7金沢大会の因縁を経て実現した「勝ち抜き戦方式の3WAYタッグマッチ」、闘龍門ではまたの名を「神田式タッグマッチ」。これは、神田教頭が就任直後に行われた2002・11・4の神戸チキンジョージ大会「PREMIUM LIVE MATCH Vol.35」のオープニングマッチとして、カード未決定の6選手にこの種の試合形式を提案したことから(ちなみにカードは「シーサー&三島組 vs フジイ&TARU組 vs ミラノ&YOSSINO組」戦で、YOSSINO選手が連取してイタコネ組の勝利)。この試合形式はそれ以来、おそらく実現しておりませんので、この日が2回目の神田式タッグマッチ開催となります。
試合は、この対戦に到った経緯をそのまま反映して、常に2vs4の構図に。しかしながら試合を支配したのは終始ご機嫌ちゃんコンビ。ドッティも2人同時スピアーやひとりWブレーンバスターなどで「多勢に無勢」を跳ね返し、JUN&土井組の連続攻撃「旋バカタレ」を喰らいフォールされる大ピンチには、セコンドの高木選手がマットを叩く八木レフェリーの前に青箱を差し入れ、3カウント目に青箱を叩かせて無効にする好フォローも。YASSHI選手も四方からのドロップキックを喰いながらしぶとさを発揮して、ドッティのキングコング・ラリアットでダウンしたYOSSINO選手に巨頭落下弾を叩き込み、NWA世界ウェルター王者からカウント3。イタコネ分裂まで常に行動をともにしていた同期生(7期)としてライバル心の強かったYASSHI選手は、ついにYOSSINO選手が対戦を拒めない状況に追い込みました。
なお、年内最後のビッグマッチのこの日、セミファイナルで盟友・大鷲選手がCIMA選手と激突。はぐれ軍(仮)とC-MAXを代表する闘いとして、セコンドをまじえて肉弾戦が繰り広げられましたが、両者反則を受けての再試合で大鷲選手が勝利。「抗争は、正義が勝つまで終わらない」とのプロレスの経験則から(?)、両軍の闘いは翌2004年も続いていくことになりそうです。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN12.16代々木大会 LA ULTIMA CAIDA』(SKY PARFECT CHOICE 177ch・PPV放送)'03.12.16放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#66 12.16代々木競技場第2体育館スペシャル〜LA ULTIMA CAIDA〜』'04.1.30放映
※DVD『闘龍門伝説 2003年編 File.6』('04.10.24発売)収録
272 「ファン感謝デー」夢のタッグ・デー
2003年闘龍門の掉尾を飾ったのが、この日とその翌日(12月27・28日)に開催された川越2連戦「2003年闘龍門ファン感謝デー」。2連戦の前日に川越プリンスホテルで開催されたイベント「ファン大感謝祭」でタッグ、シングルの夢のカードをアンケート投票で募集し、その結果を参考に2連戦のカードが編成されました。この日は「夢のタッグ・デー」。所属チームを超えて結成されたタッグは新鮮な組み合わせ(キッド&YOSSINO組の「超高速コンビ」やSUWA&堀口組の「九州ブラザーズ」など)や一夜限定のコンビ復活(フジイ&斉藤組の「大自転車兄弟」や望月&横須賀組の「M2K」など)と、まさに夢のタッグが揃いました。そんな中、アンケートとは関係なく、前夜祭ですでに発表されたカードが、この日のメイン「マグナム&CIMA&ミラノ組 vs はぐれ軍」。エース3人によるプレミアムなトリオと、UWA世界トリオ王者組の対戦という、まさに夢と悪夢の激突となったわけです。
戦力バランス的にはエーストリオの圧勝まであるかと思われたこの日の下馬評でしたが、チームワークは組み慣れたはぐれ軍に一日の長が。連係、カットプレーと攻守ともに冴えを見せて「1+1+1を3以上に積み上げた」はぐれ軍が、「ひとつひとつは大きな1でも、結局は足して3にしかならなかった」エーストリオを封じ込め、腰にハンデを負っていたCIMA選手をYASSHI選手が丸め込むという「誰も望まない」結末につなげたのでした(ただしYASSHI選手はロープに両足を乗せてのフォールで、八木レフェリーはこれに気づかず)。
しかしながら、この日は「ファン感謝デー」。いつものトリオ、いつもの悪党ファイトでまったくファンに感謝しなかったはぐれ軍とは対照的に、エーストリオはファッションショー入場に始まり、試合後のクレイジー・ファッキン、そしてダンスと、それぞれの専売特許とする「闘龍門の3大パフォーマンス」を3選手全員で披露。大いにファンサービスに努め、喝采を浴びておりました。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#65』'04.1.29放映
※特典版DVD『ANOTHER GATE〜もうひとつの扉〜』('04.12.16発売)収録
273 「ファン感謝デー」夢のシングルマッチ・デー
「俺らがまともにやるわけねえだろ」
「2003年闘龍門ファン感謝デー」の2日目は「夢のシングルマッチ・デー」。シングル5戦のうち第4試合として、「はぐれ軍対決」が組まれました(なお、このカードは「アンケート投票2位」と発表)。しかし試合は、組み合ってからすぐにロープ際でもみあい、ブレイクを解こうと割って入った八木レフェリーをサンドイッチ・ラリアット、さらにサンドイッチ延髄&顔面蹴りで暴行し、あっと言う間に試合を終わらせてしまいました。そのうえ、2003年最後の興行というのに、八木レフェリーを捕まえて無理矢理「年越しそば」を食わせるという、この年の9月8日大阪大会での悪夢を再現。お祭り興行に浮かれるファンの肝をとことん冷やしたのでした。
なお、この日のその他の試合は、前夜に続き「ファン感謝デー」の名の通りの夢のカードが多数実現。「シーサー vs SAITO」の禁断(?)の師弟対決、「市川 vs TARUちゃんマン」の迷勝負数え歌再び、「岩佐 vs 三島」のフロリダ・ブラザーズ対決、アンケート投票1位の「ミラノ vs YOSSINO」のイタコネ真っ向勝負、そしてメインではシングル出場を除く12選手による「ドラゴン・スクランブル年末スペシャル」と、おなかいっぱいのプレミアムカードが並んで、この日発表された「業界最多の年間183興行」を記録した2003年の闘龍門が締めくくられました。
なお、ドッティの2003年の試合数は180(4・22代々木では1日2試合あったので、参加興行数では179)。うち、闘龍門JAPANが177、T2Pが1(2003年の不参戦興行は1月前半の5興行と、9・21大阪田尻町のイベント、TORYUMON Xのみ)。それ以外では「WRESTLE-1」「東西決戦」の2興行に参戦しています。しかし、ドッティの試合数(参加興行数)をもとに改めて計算してみますと、2003年闘龍門の興行数はどうしても「184」となるのですが…。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#65』'04.1.29放映
※特典版DVD『ANOTHER GATE〜もうひとつの扉〜』('04.12.16発売)収録