2004年試合コメント
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試合の背景並びにTV放映データなどを記録した、管理人によるコラムです。

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※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#65』'04.1.29放映(ダイジェスト)

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※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#65』'04.1.29放映

276 はぐれ軍団(仮)増員計画
この日の第4試合、カラオケマシーン2号と対戦したはぐれ軍団(仮)の盟友・YASSHI選手は、マスクを剥いでわずか70秒で反則負けに。そこを黒い戦闘服姿のCrazy-MAXの面々が急襲し、マシンガンをちらつかせながらYASSHI選手をリンチに。大鷲選手とドッティが駆けつけた時には、すでにYASSHI選手は彼らへの恐怖心を植え付けられ、控え室に戻っても怯えが止まらず、すっかりトラウマとなってしまったようでした。そこでドッティが記者を前に口にしたのが、「俺たちもメンバー増やそうぜ」。いわく「C-MAXは数にモノを言わせている」とのことで、自軍のメンバーの少なさを痛感。対C-MAX全面戦争が本格開戦する2004年の初仕事として、はぐれ軍団(仮)の勢力増強に着手することを宣言しました。「TORYUMON Xのヤツらも帰ってくるんだろ?」と、Xの選手をも視野に入れているようでしたが…。
なお、この日、ドッティはタッグで対戦した望月選手に「闘龍門をとっとと辞めろ!このクソジジイが!」と暴言を吐いています。昨年末にM2Kを解散し、1・31後楽園で自身の進路を発表する予定の彼に引退勧告をしたわけですが、さて…。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜1・15TNCパヴェリア・ホール大会〜』(テレビ西日本)'04.1.19放映

281 UWAトリオ王座2度目の防衛〜望月選手と結託、巨大ルード軍団「悪冠一色」誕生
2003年秋以来、大スランプに陥り、同年12月の代々木大会で新井選手に敗れてM2K(第3次)を清算、2004年1月にデビュー10周年を迎えることから「31日後楽園大会で、自分が今後進みたい道を明かす」と発表していた望月選手。第1試合前のオープニングMCに登場し「自分の進路を見届けてほしい」と旧M2Kの盟友・キッド&新井選手に最後のトリオ結成をアピールし、両者は承諾。そこへはぐれ軍が現れ、ドッティは改めて望月選手に引退を迫りつつも、「プレゼント」として、会社から防衛戦を行うよう要請されているUWAトリオ王座を賭けての対戦を名乗り出ました。
メインに組まれたこのカードは白熱の好試合となりましたが、ドッティが持ち出したブルーボックスを取り上げた望月選手が、キッド選手に青箱攻撃。望月選手ははぐれ軍と握手を交わし、ついに彼の「やりたかったこと」が明らかに。狂乱状態に陥った新井選手にキックを決めた望月選手が見守る中、ドッティのキングコング・ラリアット〜YASSHI選手のフライング・ビッグヘッド〜大鷲選手のダイビング・ボディプレスの波状攻撃で試合は終了。すでに会場の誰もがタイトルの行方などどうでもよくなっている状況の中、はぐれ軍団(仮)は同王座2度目の防衛に成功しました。
試合後、望月選手は「2003年秋の大スランプもわざと負けていた」「"肩の荷が下りた"の荷物とは、おまえら3人(土井選手を含めた旧M2K)のことなんだよ」「(旧M2Kの3選手に)今日からおまえらがはぐれ軍だ」などと言い放ち、初代M2K時代の極悪ルードに「原点回帰」。続いてYASSHI選手が「もっちーとは、俺らがイタコネを抜ける前からつながっていた」と、これまで「はぐれ軍団(仮)」としてチーム名を決めないで来た経緯を明かし、「悪冠一色(アーガンイーソー)」(※中国語の「悪冠満了」(=この上ない悪)+「一色」(麻雀の役満貫"緑一色(リューイーソー:英語名ではオールグリーン)"から)=つまり、闘龍門を最悪に染めるという意か)と書かれた掛け軸(「書道5段」のYASSHI選手の書)を示して、ここに闘龍門史上最大最悪の巨大ルード軍団が誕生しました。望月選手と掛け軸と言えば、初代M2Kリーダーに2002年1月8日の同所で、軍団の方向転換を示した「完全決着推進(byリーダー)」が思い起こされますが、実に2年振りのルードターン発表の場にこの掛け軸が再登場したことに、深い感慨を抱かずにいられません。初代M2K以来、リーダーとしてのイメージが強い望月選手ですが、「悪冠一色」としては、はぐれ軍の思想を受け継いで「誰がリーダーでもヘッドでもない」という、従来の軍団イメージを覆す自由奔放な集団として活動することになりそうです。
なお、この日の第1試合終了後、ドッティとYASSHI選手が登場し、「ロイヤル・ブラザーズ」として出場したものの、森選手との連係に乱れが生じていた菅原選手に「こっちへ来いよ」と勧誘。ドッティの意中の選手は、同じ8期生である菅原選手だったことが判明しましたが、菅原選手は応じず。思えば昨年10月にはやはり同期のJUN選手を勧誘しており、さらには、実は同期だった高木選手と再合体を果たすなど、ああ見えても「同期」には特別の思いがあるのかもしれません。
勧誘と言えば、望月選手もメイン終了後の記者会見で、菅原選手以外にも増員を図っていく計画を明かしています。もしこれらの補強がすべて実現すれば、闘龍門内の戦力バランスが大きく傾くことは必至。悪冠一色結成の影響でメンバーが減り、すでに大幅に弱体化している旧M2Kやイタコネはもちろんのこと、引き抜きのターゲット次第ではC-MAXやDFをも巻き込んだ軍団再編につながる可能性すらあり、悪冠一色は2004年のキャスティング・ボードを早くも握った感があります。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN1.31後楽園大会』(SKY PARFECT CHOICE 181ch・PPV放送)'04.1.31放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#69』'04.2.21放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.1』('04.12.16発売)収録

282 「悪冠一色」始動、早くも最強トリオ結成
SCOREの281に到るまで長らく敵対してきた望月選手が、この日を境にドッティと同じコーナーに立った記念すべき日。管理人は281までのSCOREとこの日を見比べ、喜びに打ち震えたものです。マスコミ報道によると、はぐれ軍団(仮)時代から着用してきた揃いのベロアの茶色のパーカー(とジャージ)に望月選手も袖を通したようで、悪冠一色の本格始動を感じさせました。ちなみにこのコスチュームは、袖と脚、そしてフード中央にあしらわれたラインがそれぞれ個人のカラーとなっているようです(望月選手は金、大鷲選手は黄、ドッティは黄・橙・赤、YASSHI選手は緑・黄・赤、高木選手は赤)。それにしても、「望月&大鷲&ドッティ組」とは、軍団スタート初日を飾るべくインパクトを追求した結果なのかもしれませんが、まったくもって「組むこと自体が反則」というトリオ。この3人に対する場合、悪冠一色以外の軍団は、各チームのエース格を動員した越境軍でも組まない限り、太刀打ちできないかもしれません。
なお、この日、ルード新装開店の仕事始めとして望月選手は、初代M2K時代の盟友・横須賀選手を悪冠一色に勧誘するアクションを見せています。紫のラインが入ったパーカーが登場する日は、果たして来るのでしょうか?

287 UWAトリオ王座3度目の防衛戦決定
第5試合の「ドン・フジイvs"brother"YASSHI戦」がセコンド介入でノーコンテスト。次試合のタッグマッチが、第5試合の2選手を加えた6人タッグマッチに変更されました。試合はYASSHI選手が、C-MAXの中でただひとりコンプレックスを感じていないフジイ選手からフォール勝ちして、試合後に「フジイ選手が入ることを条件にC-MAXのUWAトリオ王座挑戦を認めてやる」とアピール。C-MAXも異論はなく、2・22ディファ有明での防衛戦が決定しました。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜2・8博多スターレーン大会〜』(テレビ西日本)'04.2.9放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#68』'04.2.20放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.1』('04.12.16発売)収録

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※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#68』'04.2.20放映

291 3度目の改名〜UWAトリオ王座3度目の防衛
3度目の防衛戦となったUWAトリオ王座戦ですが、2・8博多大会でこの日の一戦が決定した経緯そのまま、試合は「C-MAX恐怖症だが、なぜかフジイ選手にだけは強気なYASSHI選手」が中心となり、両軍のピンチのほとんどがYASSHI選手とフジイ選手に集中。およそ選手権戦らしからぬ終始荒れ模様の試合となり、フィニッシュもその流れを受けて、悪冠一色のセコンド総出で4コーナーのトップロープを外してフジイ選手の首に4人がかりで巻き付け、そこへ望月選手がキック一閃。YASSHI選手がフジイ選手のお株を奪う「ナイス・ジャーマン」ならぬ「ナイス・ジャマイカ」を決めたのでした。乱戦しかもフィニッシュを考えると、とてもC-MAXの完敗とは言えない試合ですが、「オリジナル・クレイジー」と呼ばれる3選手の出陣、しかもそのうちのSUWA選手は2・8博多でマグナム選手を破って闘龍門最強の称号であるU.D.G.王者に輝いたばかりでしたので、「この3人をもってしても、悪冠一色のトリオを止められなかった」という事実は、意外と重いものかもしれません。
なお、この日のドッティは、SUWA選手に放った「旋回式ランサルセ→膝打ちラリアット→キャッツ・クレイドル」こそ約1年前の同所での試合(2003年3月9日にSUWA選手に初挑戦した英連邦Jr戦。現時点でのドッティのベストバウトとも呼べる一戦)を彷彿させたものの、他にはさしたる見せ場はなく、全体的には印象がかなり希薄でした。
さて、この日の唯一の話題と言える「リングネームの変更」ですが、第1試合前の対戦カード発表時、菊池リングアナから「ドッティ修司選手は本日より本名の近藤修司にリングネームを変更いたします」とアナウンスされたのみでした。本人のアピールが一切なかったため、その理由は定かではありませんが、過去2回の改名も所属チームの変更によるもの(02年3月イタリアン・コネクション結成でコンドッティ修司へ、03年9月はぐれ軍団始動でドッティ修司へと改名)ですので、今回の改名(デビュー時に戻っただけですが)も悪冠一色の始動を機にされたものと見るのが妥当なところでしょうか。もっとも、コンドッティ修司からドッティ修司に改名した時もリング上では一切のアピールはありませんでしたが、「イタリア色を消す」という意味ではまあ納得の行くもの。ですが、今回のそれは悪冠一色自体がはぐれ軍団を母体としているチームであることから、前所属チームの色を消す必要はありませんし(現に"brother"YASSHI選手のリングネームは変更なし)、新人時代に名乗っていた本名に敢えて戻すというのも少々不可解です。よって、他に何か深い理由があるのかもしれませんが…。
また、この日のセミでは、望月選手が横須賀選手の悪冠一色入りを目論んだ一騎打ちが実現。結果、望月選手が勝利したものの、青箱攻撃で横須賀選手を流血させ、「今やベビーフェースのおまえを誘う気は、最初からなかった」と改めて彼の"ヒールターン"ぶりを印象づけました。さらに悪冠一色が5人総出で横須賀選手とセコンドにいた堀口選手、斉藤選手のDo FIXER勢を攻撃すると、イタコネのミラノ選手とYOSSINO選手がDFに助太刀。マグナム選手とK-ness.選手の欠場で戦力ダウンのDFと、昨年秋以来たった2人となっていたイタコネの合体が緊急決定。巨大ルード軍団・悪冠一色誕生による闘龍門再編への流れが、早くも動き出した1日でした。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN REVOLUCION-1』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.2.22放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#71』'04.3.27放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.1』('04.12.16発売)収録

293 JUN選手引退表明で最終試合の相手に
この日の試合開始前、C-MAXメンバーともども姿を現したJUN選手から衝撃の発表が。昨年末から負傷欠場を続けていた彼でしたが、「頸椎ヘルニア」によりこの日の試合を最後に現役引退を決意したという表明でした。JUN選手は引退試合としてパートナーにCIMA選手を、対戦相手に同期(8期生)かつデビュー戦の相手であった近藤修司を指名。呼び込まれたドッティはこれに応じてパートナーにYASSHI選手を選び、セミファイナルとして施行されました。
ゴングが鳴ると、ドッティはYASSHI選手やセコンドの悪冠一色のメンバーともども、JUN選手の負傷箇所である首を容赦なく攻め続け、引退試合としての感傷は一切なし。試合終了後も、一瞬はJUN選手にねぎらいの言葉をかけ、握手を求めるシーンもあったものの、応じようとするJUN選手を再度攻撃するという非情さを見せつけました。
以上のように、ドッティはとことん「悪冠一色の近藤修司」として「Crazy-MAXのJUN選手」と闘ったようです。この姿勢を「最後までライバルとして対峙し続けた」と見るか「ルードとして自己アピールする最大のチャンスをしたたかに生かし切った」と見るかは評価の分かれるところですが…。当HPの見解としては、この引退試合が両者のセコンドが一切付かない状況でシングルマッチとして行われたらまた違った試合展開が見られたのではないかと思います。が、JUN選手が「C-MAXのJUN」として現役を全うする意思を示した以上、引退していく選手にとって過酷な試合展開になったことは避けられようもなかったのかもしれません。
いずれにせよ、JUN選手の志半ばでの引退は、闘龍門、そしてC-MAXにとってはもちろんですが、ドッティにとっても、同じ8期生の中でもともに先行デビューしてお互いにシングルマッチの対戦相手となった、いわば2度と得られない存在だったわけで、多大なる損失と言わざるを得ません。T2P時代はもとより、JAPAN編入後も英連邦戦線を通じて、闘龍門では数少ない「同期同日デビューのライバルストーリー」が続いていたわけですから…。
※2004年2月現在の闘龍門JAPAN所属選手のデビュー戦で、同期同日デビューの者同士によるシングル戦は意外に少なく、ほとんどが先輩もしくは同期でも先行デビューした選手相手のシングル戦、あるいはタッグマッチでのデビュー戦となっています。前述のケースに当てはまるのは他には「1期生のマグナムTOKYO選手とCIMA選手」「同じくSUWA選手とドン・フジイ選手」「7期生のYOSSINO選手と大鷲透選手」の3例しかなく、中でも終始ライバル関係が続いていると言えるのはマグナム選手とCIMA選手のみ。
早過ぎる引退が本当に悔やまれてなりませんが、JUN(小川内潤)選手のことはドッティが選手を続ける限り、公式パンフレットやマスコミが発行する選手名鑑の「デビュー戦」の欄にその名をとどめることになります。今後はこれこそが、JUN選手とドッティの両者にとって、デビュー期から貴重なライバルに恵まれていたという唯一の証です。もし2004年2月以降に闘龍門(→DRAGON GATE)ファンとなり、ドッティに興味を持って当HPのこの稿をご覧になられる機会を得た方がいらっしゃいましたら、JUN選手はドッティのキャリアを語る上で欠かすことの出来ない選手の1人であったことをぜひとも記憶しておいていただきたいと思います。
ともあれ、熱くひたむきなファイトと真摯な性格で誰からも愛されたJUN選手、本当にお疲れさまでした。
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.1』('04.12.16発売)収録

297 「EL NUMERO UNO 2004」開幕!シングル戦初メイン出場も黒星発進
闘龍門の"春の本場所"「闘龍門最強決定リーグ戦 EL NUMERO UNO 2004」がいよいよ開幕。現在のマット界で、シングルNo.1を決めるリーグ戦を2ヵ月のロングランシリーズで組む団体は、闘龍門ただひとつとなっており、年々注目度が高くなって来ました(余談ですが、プロレスマスコミが好んで被せる"春の本場所"という称号は、80年代の新日本プロレスが毎年春頃に開催していたシングルリーグ戦「MSG(マジソン・スクエア・ガーデン)シリーズ」を報じる際によく使用されていたもの〈もっとも、大モトは日本プロレスの「ワールドリーグ戦」かもしれませんが〉。かたや全日本プロレスのシングルリーグ戦「チャンピオン・カーニバル」は今も昔も"春の祭典"と称されています)。
開幕戦ということで各ブロックとも公式戦が組まれたのですが、堀口選手と対戦するドッティの試合はなんとメイン!デビューから2年10ヵ月にして、ついにシングル戦初のメイン出場となりました。しかし、大切なリーグ開幕戦でメインを任されたにも関わらず、やりたい放題の大暴れ。悪冠一色のメンバーを要所要所で乱入させつつ、徹底的に堀口選手をいたぶりました。ボロボロにされた堀口選手でしたが、昨年の「EL NUMERO UNO」決勝トーナメントでの快進撃の原動力「神が宿った」逆さ押さえ込みが炸裂。このフィニッシュシーンに、ドッティはシングル戦初のメインイベンターとして「大多数の観客の溜飲を下げ、大満足で家路につかせた」という点では大成功を収めてしまいました。
キッド選手や石森選手のウルトラ・ウラカン・ラナ同様、「丸め込みには弱い」ドッティの欠点が如実に現れた結果となりましたが、CIMA選手、望月選手との対戦を前にしながらの黒星発進に、ブロック勝ち抜けに早くも黄信号が灯りました。
「EL NUMERO UNO 2004」Aブロック公式戦・近藤修司:1戦0勝(得点0)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#70』'04.3.27放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

302 「EL NUMERO UNO 2004」初得点
開幕戦に行われた初戦を見事に(?)取りこぼして、迎えた公式戦第2戦。出身県の静岡県下での興行とあってかセミファイナルで組まれましたが、試合途中に乱入した覆面男のアシストもあって、手堅く勝ち点2をゲットしました。
この覆面男は「EL NUMERO UNO」開幕直前の3・4大阪大会のメイン(Crazy-MAX vs 悪冠一色・シングル3番勝負ノーロープ・マッチ(「ルチャ・シンプレ」)の大将戦:CIMA vs 大鷲戦)に突然現れて、CIMA選手を襲撃した、青のつなぎ姿の謎のマスクマン(MAKOTO(=K-ness.選手の前身)のフェイスペイントのデザイン)。この男は、3・13札幌でもメイン(C-MAX vs Doイタ連合軍のトリオ戦)終了後にCIMA選手を襲撃しています。いずれも、はぐれ軍団(仮)時代からドッティが勧誘を続けている菅原選手の得意技であるバッキンガムドロップを繰り出したことから、正体が取り沙汰されておりました。
しかし、3・14札幌での第3試合(Aブロック公式戦・CIMA vs 森戦)でもCIMA選手を襲撃して返り討ちにされ、正体はYASSHI選手と判明。そして、この日も現れたわけですが、正体は高木選手でした。さて、正体が未詳のままの3・4、3・13のマスクマンの中身は一体…?
「EL NUMERO UNO 2004」Aブロック公式戦・近藤修司:2戦1勝(得点2)

303 同期・菅原選手との初のシングル対決
同じ8期生だからかどうかはわかりませんが、半ばストーカーと化すほどに執拗に自軍への勧誘を続ける菅原選手が、公式戦第3戦の相手となりました。盟友・森選手とともに入場した菅原選手に対して、ドッティは「おまえの実力を確かめるためにセコンドは連れずに来た」と発言。仲間の4選手がすべて直後のメインの出場だったため、本当のところは不明なのですが、最近のドッティの試合にしてはセコンドの介入もなく、真っ向勝負となったようです。
試合は、菅原選手のバッキンガム・ドロップを完封したドッティの圧勝。同期でありながらシングル初対決となった両者ですが、デビュー戦には半年もの開きがあり、ましてJAPANでは先行参戦(2002年6〜9月)も含めて1年半やって来たドッティに対して、菅原選手は同時期のJAPAN先行参戦歴はあるものの、JAPANへの正式参戦は今シリーズからで、この差が如実に表れたようです。もっとも、菅原選手に何もさせなかったのは「実力で屈服させて軍門に下らせる」狙いがあったことは容易に想像できますが…。
ともあれ、ドッティはかねてより菅原選手に「ここで意思表示しろ」と言い続けた3・26横浜赤レンガ大会の前日に、直接対決での快勝という、思惑通り(?)の成果を上げることが出来ました。
「EL NUMERO UNO 2004」Aブロック公式戦・近藤修司:3戦2勝(得点4)

304 菅原選手のスカウトに成功
ドッティは「EL NUMERO UNO 2004」開幕当初より、菅原選手獲得に向けた勧誘作戦の総仕上げを、この横浜大会に位置づけていました。引き抜き画策担当(ドッティ)とその当事者(菅原選手)、さらに引き抜きを仕掛けられた側(森選手)が同じAブロックに入り、3・21清水(ドッティvs森戦)、3・25会津(ドッティvs菅原戦)、そしてこの日行われたロイヤル・ブラザーズ対決(森vs菅原戦)と、連続3興行の中で三つ巴の形となったことから、何かを仕掛けるのはここが絶好と判断したのでしょう。
かくして行われたロイヤル対決(第4試合)でしたが、後から入場の菅原選手は曲が鳴っても現れず。森選手がマイクで呼び掛けると、例の「MAKOTOマスクに青のつなぎ」の男が6人登場し、一斉に森選手を襲撃。正体は言わずもがなですが、悪冠一色がすでに水面下で菅原選手を口説き落としていたことが明らかになりました(試合は、盟友の裏切りと悪冠の総攻撃により心身ともに大ショックを受けた森選手を、菅原選手が31秒で下しています)。
ともあれ、ドッティとしてはこの「菅原選手獲得総仕上げ週間」で宿願の獲得成功、そして公式戦でも2勝をもぎ取り、まさに満願成就。この時点でJAPANに所属する8期生が、すべて悪冠一色に集まる形になりました。菅原選手の加入により、悪冠一色は「闘龍門育ちではない望月選手と旧T2P下期生(7〜8期生)」と、勢力の拡大の仕方にある特長のようなものが見えて来たような気がします(当HPの「TORYUMON」〜「期別・チーム別所属選手一覧」参照)。あくまでも予測ですが、次の増員があるとすれば、TORYUMON X勢に触手を伸ばすのではないかと…。

306 菅原選手との悪冠初タッグ、リングコスチューム以外での初ファイト
菅原選手が悪冠一色に合流して2戦目のこの日、ドッティとYASSHI選手は彼と初トリオを結成。ドッティと菅原選手は、正式には過去一度だけトリオを組んだことがあるのですが(2003年版の「SCORE」〜「COMMENT」097参照。二度と見られないカードと試合展開でした)、チームメイトとしてはもちろん初。対戦相手のうち森選手とは、ロイヤル分裂後の菅原選手との初激突ということで非常に興味深いカードだったのですが、ここで悪冠一色は傷心の森選手をさらに追い込むべく、セコンドについた高木選手と4人並んで、例の「MAKOTOマスクに青のつなぎ」姿で入場。マスクこそ脱いだものの、つなぎは着たままで試合を始め、3・26横浜でのシーンがトラウマとなってしまった森選手の戦意を完全に奪ったのでした。
試合を決めた菅原選手の「十三不塔(シーサンプータ)」は、旧名:バッキンガム・ドロップ。麻雀の役満貫(8回戦で構成される1局の勝利を決めてしまうほど点数の高い役)のひとつで「第1ツモの時点で、対子(まったく同じ2つの牌。いわゆる雀頭)が1組あり、それを除く残り12牌のどれもがまったくつながりのないものである場合(字牌はすべてつながりがないものとして捉えられ、萬子・筒子・索子は同じ種類の牌の数字〈それぞれに1〜9までで構成される〉が並び合っていないケース)」に認定されるもので、配牌時にすでに上がり形が完成している役満「天和(地和)」の対極をいく役です(ただし、同じく役満の「国士無双」を狙える好形でもあるため、「十三不塔」成立に気づかないケースも多い)。俗に「バラバラ」などとも呼ばれることから、破壊力のあるこの技のネーミングとしては非常に秀逸。もちろん、「悪冠一色」の名の由来がヒントになっていると思いますが、弱冠21歳の菅原選手がどうして麻雀に詳しいのか、非常に興味深いところです。
それにしても、ロイヤルだからバッキンガムと名付けた得意技を、すぐに新チームゆかりの名前に変える辺りにプロレスセンスを感じさせる菅原選手の将来がとても楽しみであります。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN REVOLUCION』(SKY PARFECT CHOICE 181ch・PPV放送)'04.3.28放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#74』'04.4.26放映

315 CIMA選手とのシングル初対決、聖地チキンでのシングル初メイン
この日のオープニングMCで、ドッティはCIMA選手の秒殺を宣言。CIMA選手も「短時間決着」に応じて序盤からフィニッシュ技を繰り出し合うハイスパートな展開に。結果は195秒で負けてしまい、秒殺で返り討ちに遭ってしまいました。
CIMA選手との初シングル戦が短時間で終わってしまったのは残念ですが、この日のセミファイナルではCブロック公式戦として対戦した横須賀選手と新井選手がフルタイム寸前の熱戦を展開していたことから、結果的には温まり切った観客の残り少ない集中力を生かし切って、爆発的な盛り上がりを導き出した模様。負けはしましたが、メインイベンターとしての責務は果たせたのかもしれません。
とは言え、この試合は公式リーグ戦。当面の敵にあっさり得点2を献上してしまい、望月選手との盟友対決を残すのみとあって、自力での決勝トーナメント進出は難しい情勢に。今年に入ってからこれといった活躍がなく、再浮上が期待されたシングルリーグ戦での星の伸び悩みに、(数少ない)ファンの間から「スランプ」の声が上がるようになり始めました。
「EL NUMERO UNO 2004」Aブロック公式戦・近藤修司:4戦2勝(得点4)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#73』'04.4.26放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

319 Aブロック公式戦の大トリ、望月選手との同門対決
得点7で全日程を終了したCIMA選手の勝ち抜けが決定した状況で迎えたAブロック公式戦の最終戦。試合前、望月選手(得点5)とドッティ(得点4)はお互いに「俺に勝ちを譲れ」と揉め、さらにセコンドについた菅原選手(得点6)が「両リンで俺が勝ち抜け」を主張し始めるなど、同門ならではの(?)遠慮のないやりとりを。収拾のつかない状況に、悪冠一色としての「得点操作」を諦め、まともな試合での決着を目指そうとする2人でしたが、なんと菅原選手が試合途中の両者の足を引っ張り、「両リン」狙いの行動に(2人が逆襲しこれは阻止)。試合は、ドッティの「丸め込みに弱い」点を熟知している望月選手がウラカン・ラナで決着。これでAブロックの決勝T進出切符の2枚目は望月選手が手中に収め、ドッティの2年連続ドラ・スク回りが決定しました。
それにしても、チーム結成以来、初めての「内輪揉め」を見せた悪冠一色。「リーダーもヘッドもない」という自由な気風が、構成員それぞれのエゴを生み出すという、思わぬ弱点を露呈してしまいました。この場はひとまず収まりましたが、やはり軍団としての統制が取れなくなってしまうのは大きな問題で、今後メンバー全員による「リーダー決定戦」が行われる状況が訪れないとも限りません。
「EL NUMERO UNO 2004」Aブロック公式戦・近藤修司:5戦2勝(得点4=全日程終了)
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN4.28代々木大会 EL NUMERO UNO 2004 〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.4.28放映(ダイジェスト)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.11.16放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

320 ドラゴン・スクランブル初勝利、決勝トーナメント進出へ
今年の「EL NUMERO UNO」は、初めて「ドラゴン・スクランブル(敗者復活時間差バトルロイヤル)&決勝トーナメント1回戦」を最終戦(東京)以外の地で開催させる新機軸を打ち出していました。
SUWA選手の出場辞退で11選手参加となった今年のドラ・スクでしたが、全6組中最終組に1人で登場したドッティは、客席のイスをリングに持ち込み、他の選手をめった打ちに。悪冠からはYASSHI選手、菅原選手が参加していましたが、YASSHI選手はフジイ選手を道連れにして早々と失格になっており、菅原選手も森選手とともに場外転落。最終局面ではミラノ、YOSSINOの両選手との「2vs1」の構図となり、かなり不利な状況を迎えましたが、最後はドッティがエプロンの両者へWラリアットを見舞い、「同時場外転落葬」に。「自分たちを裏切った憎っくきドッティを追い落としての2人勝ち抜け」にこだわりすぎたイタコネ勢は、W三角絞め(W持ち上げでカット)、Wでの場外転落狙いなど、機動力があるはずの2人がまったく同じ動きを見せたことが、ドッティの対処をラクにしてしまったのかもしれません。この結果、2人勝ち抜けルールのドラ・スクを「史上初の1人残り」(もっとも、2人抜けとなったのは、決勝Tが8人制になった昨年からですが)で通過することとなり、「残り1枠はシード枠」と発表されました。
なお、ドラ・スク終了直後に「決勝トーナメント1回戦組み合わせ公開抽選」が行われ、ドッティは抽選でCIMA選手との対戦が決定しましたが、「ドラ・スクでシード枠を作った自分がシードされるべき」と主張。シード枠を引き当てた盟友・大鷲選手が「対CIMA2戦2勝の俺にまかせろ」と、抽選ボールを交換して、まんまとシード権をせしめることに。続いて行われた1回戦の「CIMA vs 大鷲戦」はCIMA選手が勝利しましたが、セコンドにいたドッティは試合後CIMA選手をランサルセで襲撃。大鷲戦でCIMA選手が負った腰へのダメージをさらに深めました。最終戦の代々木大会で行われる準決勝で対戦することとなった両者ですが、ドッティはドラ・スクを実働4分20秒でクリアして1回戦はシード。CIMA選手は巨漢・大鷲選手とシングルマッチを戦い抜いたことで、両者の消耗度にかなりの差が生じています。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN4.28代々木大会 EL NUMERO UNO 2004 〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.4.28放映(ダイジェスト)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

【ドラゴン・スクランブル(敗者復活時間差バトルロイヤル・11選手参加)結果】
●入場順(2分おきに、2選手ずつ入場)
1. ミラノコレクションA.T.、"brother"YASSHI
2. アンソニー・W・森、菅原拓也
3. 堀口元気、YOSSINO
4. セカンド土井、新井健一郎
5. ドン・フジイ、TARU
6. 近藤修司
●退場順と決まり手
(オーバー・ザ・トップロープ)フジイ&YASSHI
菅原(オーバー・ザ・トップロープ)TARU
菅原(オーバー・ザ・トップロープ)新井
堀口(逆さ押さえ込み)土井
森(オーバー・ザ・トップロープ)堀口
ミラノ(オーバー・ザ・トップロープ)森&菅原
近藤(16分20秒 オーバー・ザ・トップロープ)ミラノ&YOSSINO
《優勝》近藤修司(決勝トーナメントへ進出)
※1人残りとなったため、もう1枠はシード枠に

321 決勝トーナメント準決勝、CIMA選手からシングル初勝利
第1試合開始前に「ベスト4紹介」が行われ、準決勝進出4選手が初代団体テーマ曲『Episodes』をBGMにリングイン。1期生2人(CIMA、キッド選手)とそれ以上のキャリアを持つ望月選手に対し、T2P最終世代である8期生のドッティが対峙しました。準決勝2カードが発表され、ドッティは「間近での視殺戦」からCIMA選手を襲撃。盟友・望月選手になだめられましたが、ドッティはAブロック公式戦最終戦を引きずっているのか望月選手とも距離を置き、「個人闘争」をアピール(?)していました。
第4試合に組まれた「準決勝第2試合」でCIMA選手と対戦したドッティは、直前の「準決勝第1試合」に出場した望月選手を除く悪冠一色勢を効果的に介入させて、前年優勝者のCIMA選手の2連覇を阻止。予選リーグでの「秒殺」のお返しを早くも果たし、EL NUMERO UNO初の「旧T2P勢による優勝戦進出」を決めました。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN4.28代々木大会 EL NUMERO UNO 2004 〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.4.28放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映(ダイジェスト)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#76 EL NUMERO UNO 2004 決勝戦スペシャル』'04.5.22放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

322 優勝決定戦・ビッグマッチのメイン初出場〜「EL NUMERO UNO 2004」準優勝
相手のキッド選手とはシングル初対戦だったのですが、タッグマッチでの「勝ち星の直接のやり取り」では、意外にもこれまでに1度も勝っていない相手。それどころか、マスコミの「選手名鑑」で苦手技に挙げている「ウルトラ・ウラカン・ラナ(=エプロンからトップロープを越えて放つラナ)」で4回、通常のウラカン・ラナで1回と、都合5度も勝ち星を献上しており、丸め込みを唯一の弱点とするドッティにとっては、最強の対戦相手を迎えたわけです(その他、反則負けも1回あり、タッグマッチでの当該勝敗は実に6戦全敗=いずれも2003年で記録)。
とは言え、今年1月に望月選手に捨てられ「はぐれ軍団」呼ばわりされていたキッド選手のセコンドは、テクニコの新井、土井選手の2人のみ。一方のドッティのセコンドは4人(望月選手の姿はなし)で、しかもルードであることから試合に介入し放題とあって、試合は終始ドッティのペースに。さらに、優勝戦用(?)の新技である「ブン回しゴリラ・クラッチ」や「折り返しランサルセ」(当HP「HOLD」参照)を繰り出し、キッド選手のウルトラ・ウラカン・ラナを初めて跳ね返すなど、「8期生による下剋上」を目前としましたが、キッド選手が久々に繰り出した最終兵器「ドラゴン・ラナ」(コーナー最上段から空中で1回転してのウラカン・ラナ)に屈してしまいました。
それにしても昨年の「神が宿った逆さ押さえ込み」の堀口選手(準優勝)に続き、「神の子」キッド選手の「神が宿ったラナ」…。「EL NUMERO UNO」決勝トーナメントのキーワードは、2年続けて「神」と言えるかもしれません。
ともあれ、大健闘と言えるドッティの「EL NUMERO UNO 2004」でしたが、第5、6回のYD杯と今回を併せて、闘龍門における過去3回の優出の結果はいずれも銀メダル。優勝戦に顔を出すことからして、決して「勝負弱い」とは言えない実績ですが、またしてもシルバー・コレクターぶりを発揮してしまいました。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN4.28代々木大会 EL NUMERO UNO 2004 〜優勝決定戦〜』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.4.28放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映(ダイジェスト)
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#76 EL NUMERO UNO 2004 決勝戦スペシャル』'04.5.22放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.2』('04.12.16発売)収録

【「EL NUMERO UNO 2004」全試合結果】
※リーグ戦はすべて30分1本勝負。各ブロック上位2名が決勝トーナメントへ進出。
各ブロック3位以下の計12選手は敗者復活戦へ(2名が復活し決勝トーナメントへ)。
あらゆる勝ち=2点、引き分け=1点(両者リングアウトは0点)、あらゆる負け=0点。

リーグ戦各ブロック結果
《Aブロック》 CIMA(勝ち点7=同率1位)、望月成晃(同7=同率1位)、堀口元気(同6)、近藤修司(同4)、アンソニー・W・森(同0)、菅原拓也(3・27よりヘンリー3世菅原から改名)(同6)
3・ 6越谷  堀口(10分42秒 逆さ押さえ込み)近藤
3・ 7川越  望月(9分35秒 セコンド介入→エビ固め)菅原
3・13札幌  堀口(10分3秒 逆さ押さえ込み)望月
3・14札幌  CIMA(10分22秒 シュバイン→体固め)森
3・21清水  近藤(8分35秒 キングコング・ラリアット→エビ固め)森
3・25会津  近藤(8分12秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)菅原
3・26横浜  菅原(0分31秒 バッキンガム・ドロップ→踏み付け式体固め)森
3・27長野  菅原(8分9秒 十三不塔→片エビ固め)堀口
3・28有明  CIMA(12分20秒 両者KO)望月
4・ 2新潟  望月(5分42秒 ツイスター→体固め)森
4・ 4仙台  菅原(7分57秒 十三不塔→片エビ固め)CIMA
4・14姫路  堀口(7分31秒 逆さ押さえ込み)森
4・15神戸  CIMA(3分15秒 シュバイン→片エビ固め)近藤
4・23金沢  CIMA(16分5秒 シュバイン→片エビ固め)堀口
4・24京都  望月(5分28秒 ウラカン・ラナ)近藤

《Bブロック》 SUWA(勝ち点6=同率1位も右肩脱臼で出場辞退)、ミラノコレクションA.T.(同4)、ドラゴン・キッド(同6=1位)、斎藤了→谷嵜なおき(斎藤(得点3)が4・2の試合で負傷、以後欠場へ。谷嵜が対YASSHI戦から代打出場)(同5=同率2位)、セカンド土井(同5=同率2位)、"brother"YASSHI(同0)
3・ 6越谷  SUWA(5分54秒 試合放棄)YASSHI
3・ 7川越  A.T.(11分28秒 A.T.ロック)土井
3・14札幌  SUWA(14分42秒 FFF→片エビ固め)A.T.
3・20長岡  斎藤(12分40秒 変型スパインバスター→エビ固め)土井
3・21清水  土井(8分44秒 試合放棄)YASSHI
3・28有明  SUWA(14分55秒 FFF→体固め)キッド
3・31山形  A.T.(時間切れ引き分け)斎藤
4・ 2新潟  キッド(13分28秒 横入り式エビ固め)斎藤
4・ 3新潟  土井(不戦勝)SUWA ※3・28有明での負傷欠場により
4・ 6熊谷  キッド(6分57秒 レフェリーストップ)YASSHI ※クリストによる右肩脱臼をアピール
4・15神戸  A.T.(7分19秒 両者リングアウト)YASSHI
4・17富山  キッド(11分19秒 両者KO)土井
4・18岡山  谷嵜(6分55秒 逆さ押さえ込み)YASSHI
4・23金沢  SUWA(不成立)谷嵜 ※斎藤のあとを引き継いだ谷嵜の希望により無得点試合に
4・24京都  A.T.(時間切れ引き分け)キッド
       Bブロック決勝T進出者決定戦(時間無制限1本勝負)・谷嵜(9分13秒 逆さ押さえ込み)土井

《Cブロック》 ドン・フジイ(勝ち点0)、TARU(同2)、新井健一郎(同5)、横須賀享(同7=2位)、YOSSINO(同6)、大鷲透(同10=1位)
3・ 6越谷  YOSSINO(1分50秒 ソル・ナシエンテ)フジイ
3・13札幌  大鷲(10分14秒 ダイビング・ボディプレス→片エビ固め)フジイ
3・26横浜  大鷲(11分3秒 ダイビング・ボディプレス→片エビ固め)横須賀
3・27長野  YOSSINO(11分15秒 ソル・ナシエンテ)TARU
3・28有明  大鷲(10分50秒 パワーボム→エビ固め)YOSSINO
3・31山形  TARU(8分59秒 TARUドリラー→片エビ固め)フジイ
4・ 3新潟  大鷲(10分46秒 ダイビング・ボディプレス→片エビ固め)TARU
4・ 4仙台  横須賀(12分30秒 ジャンボの勝ち!固め)フジイ
4・ 6熊谷  新井(8分31秒 ナイス・ジャーマン切り返し→エビ固め)フジイ
4・10四日市 新井(時間切れ引き分け)YOSSINO
4・11浜松  新井(9分46秒 レフェリーストップ)TARU ※アンクルホールドから
4・15神戸  横須賀(28分20秒 ジャンボの勝ち!→片エビ固め)新井
4・17富山  横須賀(時間切れ引き分け)YOSSINO
4・18岡山  大鷲(10分3秒 ダイビング・ボディプレス→体固め)新井
4・23金沢  横須賀(14分51秒 ジャンボの勝ち!固め)TARU

4・25名古屋
●ドラゴン・スクランブル(敗者復活時間差バトルロイヤル・11人参加)
近藤(16分20秒 オーバー・ザ・トップロープ)ミラノ&YOSSINO
※近藤が勝ち残り、決勝トーナメントへ進出(ミラノ&YOSSINOの同時転落で「1人残り」に。残り1枠はシード枠に)
●最下位決定戦(時間無制限1本勝負)
フジイ(9分40秒 ナイス・ジャーマン)YASSHI
●決勝トーナメント1回戦(30分1本勝負)
望月(Aブロック同率1位)(10分10秒 ツイスター→片エビ固め)谷嵜(Bブロック2位)
CIMA(Aブロック同率1位)(13分17秒 パーフェクト・ドライバー→片エビ固め)大鷲(Cブロック1位)
キッド(Bブロック1位)(19分33秒 ウルトラ・ウラカン・ラナ)横須賀(Cブロック2位)
シード:近藤(敗者復活) ※ドラ・スク直後の公開抽選でシード枠を獲得した大鷲が、CIMA戦を引き当てた近藤と抽選決めボールを交換。
4・28代々木
●同準決勝(45分1本勝負)
キッド(10分30秒 ウルトラ・ウラカン・ラナ)望月
近藤(9分2秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)CIMA
●優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
キッド(17分0秒 ドラゴン・ラナ)近藤

328 望月選手との不協和音、顕在化
4・24京都での直接対決以来、おかしくなり始めた感のある望月選手とドッティ。4・28代々木でのベスト4入場式での距離感といい、決勝戦のセコンドに望月選手が付かなかったことといい、両者間に微妙な空気が漂っていましたが、「EL NUMERO UNO SPECIAL」に入って2回目のタッグを結成したこの試合で、またもや再燃。ドッティのラリアットが誤爆して、その結果望月選手が「EL NUMERO UNO 2004」覇者のキッド選手に丸め込まれてしまいました。試合後、望月選手は1人で引き揚げてしまい、まだチームとして何もやり遂げていないこの状況での不協和音に、悪冠一色は結成以来初のピンチを迎えているのかもしれません。
なお、対戦相手のキッド組は、1月に自分たちを裏切った望月選手から勝利を得たことで、悪冠一色の保持するUWA世界6人タッグ選手権への挑戦を表明。急遽翌日にタイトルマッチが組まれることになりました。
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜5・8TNCパヴェリア・ホール大会〜』(テレビ西日本)'04.5.17放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

329 望月選手との不協和音で、UWAトリオ王座転落
前日のまったく逆を行く展開で、今度はセコンドについた望月選手のアシストが誤爆して、ドッティは通算7度目のラナ葬。悪冠一色のイヤなムードがますます加速した瞬間でした。
これで前年9月20日以来守り続けたトリオ王座転落の憂き目に遭ったわけですが、在位は実に7ヵ月19日(232日)。2001年5月18日(現地時間)にC-MAXがこのベルトをメヒコから持ち帰って以来の闘龍門内での最長保持記録を(たぶん)更新しています。思えば、奪取した時のリングネームは「コンドッティ修司」。その後、ドッティ修司→近藤修司と変遷しているわけですが、王座を保持しながら2回も改名した例はUWAトリオ王座史上に残る珍記録。世界的に見ても、かなり珍しいケースだと思われます(だから何だ、って話ですが)。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

330 望月選手との不協和音、ついに言い争いに発展
誰が先発するかで揉め、連係はまたもや誤爆、ついには試合そっちのけで言い争いに発展する始末。試合は、結果的にYASSHI選手が見殺しにされ、「もっちーもコンちゃんも助けてくれへんから」と嘆いたのですが、ポジティブ・シンキングなYASSHI選手が憂うほど、いよいよ望月選手とドッティの間は、抜き差しならない状況に陥ってしまったよう。試合後の控室で望月選手は、度重なる誤爆で急失速した悪冠一色の現状に「メンバーが6人もいることだしリーダーが必要。俺がまとめ役になってやってもいい」と発言。一方ドッティは「リーダーもヘッドも必要ない」と、悪冠の前身のはぐれ軍団時代からの思想であることを強調し、ここでも意見が対立。この日から、両者の不協和音の論点は「リーダー問題」に発展しています。
なお、この日はチキンでの「PREMIUM LIVE MATCH」50回記念ということで、メインは1期生3人(CIMA&フジイ&キッド組)vs2〜3期生(新井&堀口&「望月」享組)が逆上陸(1999年1月)当時のコスチュームで初対決。団体テーマ曲も一夜限定で『Episodes』が復活と、聖地での定期戦を見続けて来たファンにはビッグなプレゼントに。T2Pもいつかこんな記念興行があることを願わずにはいられません。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#75』'04.5.21放映(ダイジェスト)
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

331 シーサー選手との初シングルマッチ
シングルリーグ戦「EL NUMERO UNO」を除く通常のシリーズで、2004年に入って初めて組まれたシングルマッチ。思えばシーサー選手とは2001年10月…いや、正真正銘のシングル初対決でありました。

334 望月選手との不協和音、ついに決着戦開催へ(U.D.G.王座挑戦表明)
試合前、セコンドについたYASSHI選手が「今日はうまくやるように」と望月選手とドッティを取りなすも、両者は視線を合わせず。コール時も"不穏なスイッチが入っていることを無言のうちにアピールする"「胸ドンドンなし」でドッティは不機嫌ちゃん全開。試合が進んでもギクシャクしたムードは変わらず、望月選手の蹴りが誤爆してフォール負けを食らったドッティは言い争いののち、この日の対戦チームに自身が奪われたUWAトリオ王座を「俺抜きで獲ったらリーダーと認めてやる」と望月選手に迫り、対立が決定的になりました。
メイン終了後、SUWA選手の返上で空位となっているU.D.G.王座への挑戦表明が各選手より出され、それぞれのユニットを代表する4選手が7・4神戸ワールド記念ホールでの周年記念興行で王座決定トーナメントを争うことに。悪冠一色からはドッティと望月選手が名乗りを上げたことで、6・5越谷大会で代表決定戦を行うことが決定。リーダー問題も、ここで一気に決着させることとなりました。
ちなみに、この日の試合で盟友の「ジェット」こと高木選手が「ジェッツ!ジェッツ!う〜、ジェッツ!」(パンチとともに発せられる声援。なぜか複数形)で人気がプチ・ブレイク。YASSHI選手が1ヵ月かけて各会場で地道に「ジェット売り出し運動」を行ってきた成果が実を結んだ、記念すべき日となりました。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN REVOLUCION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.5.23放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#79』'04.7.3放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

339 望月選手との不協和音、決着戦(U.D.G.王座決定T・悪冠一色代表者決定戦)
5・30島根でのUWAトリオ戦(キッド&新井&土井組に望月&YASSHI&菅原組が挑戦。『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#78』'04.6.18放映)では、「俺抜きで獲ったらリーダーと認めてやる」と言っておきながら、最後の最後に試合に介入。土井選手めがけて振り上げたブルーボックスが絵に描いたように望月選手に誤爆して、5・23ディファの仕返しとも思えるほど同パターンで望月選手がフォール負け。ここまで望月選手の足を引っ張ると「実はドッティがリーダーやりたいだけなんじゃ…」という疑惑も生じてきますが、ともかく両者間の亀裂が頂点に達する中、悪冠一色リーダー問題とU.D.G.王座決定トーナメント代表者の座を賭けた、一石二鳥の決着戦を迎えました。乱戦になると思いきや、真っ向勝負となりましたが、過去の対戦未勝利でいまだ望月選手の弱点を見出せないドッティと、ドッティの弱点を熟知している望月選手との差はいかんともしがたく、またもや丸め込まれてしまいました。試合後ドッティはU.D.G.王座に挑む望月選手にエールを送り、内紛は終息したかに見えましたが…。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#78』'04.6.18放映
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.11.16放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

340 望月選手との別れ(悪冠一色、先鋭化)
前日に悪冠一色リーダー問題が収束し、軍団は望月体制で再スタート。その初日となるこの日の大会でしたが…。
この日の第4試合(休憩前)は、前日晴れて悪冠一色リーダーに就任した望月選手のシングル戦(対谷嵜選手)。セコンドについたメンバー5人が見守る中、試合は望月選手が快勝。仕切り直しした軍団の巻き返しを表明するのか、マイクを持った望月選手が「いやあ、コンちゃんよお…」とドッティに語りかけたところ、その返答はなんとランサルセ。続いてラリアット、YASSHI選手の赤箱(この日初登場?の悪冠カラーに染められた小型のBOX)、大鷲選手のダイビング・ボディプレスで望月選手を完全KO。ドッティ「誰がおまえなんかに付いていくんだ」→YASSHI選手が「おまえが入ってから悪冠はおかしくなった。1日リーダー、ご苦労さん」で、望月選手の軍団からの放逐を発表(軍団の「クビ」としては、はぐれ軍団(仮)時代からは通算3人目〈B・ボクサー選手と八木選手〉、悪冠一色では初)。
そしてメインのUWAトリオ戦(キッド&新井&土井組vsミラノ&YOSSINO&森組戦)で5人編成となった悪冠一色が乱入し、タイトル戦を破壊(ベルトはコミッショナー預かりに)。そこへ望月選手が現れ、悪冠Tシャツを脱ぎ捨てることで軍団離脱を正式表明。ここでドッティが「悪冠を辞めたのならU.D.G.王座決定トーナメントの軍団代表者はこの俺」と言いがかりをつけ、望月選手を挑発。トーナメント進出を承諾する条件として6・20ディファでの「望月vs大鷲&近藤」というハンデ戦を突き付け、怒りに燃える望月選手にまんまとこの理不尽なカードを了承させました。
さて、以下は管理人の戯言ですが、望月選手放逐については、前日の越谷より以前からメンバー間で意見はまとまっていたという可能性は大。悪冠結成のいきさつ(イタコネ離脱時から陰で望月選手とつながっていた)からの邪推ですが、水面下での企み、そして裏切りは真性ルードの常套手段。また、放逐の理由としては、はぐれ軍から続く過去3例を分析すると明らかですが、おそらく「ルードとしてヒートを買えない選手は要らない」ということ(八木選手はその後のレフェリングぶりで「根っからの善良さ」を証明。癒し系マスクマンだったB・ボクサー選手は素顔を晒しキャラチェンジすることで再合流)。望月選手は「デビュー10周年を機に原点に戻る」ということで悪冠一色結成の立て役者となりましたが、やはり「いい人」の印象が強く、闘龍門の過去最大のルード軍団だった「初代M2K」時代でも主要3選手の出身地の南関東を中心に、関西・九州の集団である「Crazy-MAX」のアンチテーゼとして人気を不動のものとしたいきさつから、何をやってもファンの声援を浴びてしまうところが(望月選手本人にとっても)最大の誤算だったのではないでしょうか。そのギャップが、闘龍門7&8期生のみで構成されていたはぐれ軍の時は大ヒートを買いまくっていたメンバーたちが「望月放逐」で一致させたのだと思います。
結果的に、はぐれ軍団以来の「リーダーもヘッドもない」という思想が貫かれることになったわけですが、ドッティが望月選手のリーダー立候補にいちばん反発した理由は、おそらく彼の出身スポーツであるラグビーから。ご存知の通りラグビーは試合の時に監督はベンチ入りできず、スタンドで観戦するという決まりがあります。このため、試合中はキャプテンがリーダーシップを執ることになりますが、キャリア10年の望月選手の存在は、キャリア3年のドッティからすれば、どう考えても「キャプテン」ではなく「監督」。はぐれ軍時代から軍団を代表する合体技のほとんどを独占して、試合の組み立てを担当していたドッティからすれば、その立場が脅かされ既得権益を失うことを嫌っただけ、という見方はやはり否定できないところです。
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#78』'04.6.18放映(望月戦とメインのみ)
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

345 U.D.G.王座決定トーナメント出陣決定
この日の試合、スコア上では1vs2とは言え、実質は1vs5。大方の予想通り、悪冠一色総出の攻撃に望月選手が劣勢に立たされる状況となりましたが、6・6川越大会で両者ともに因縁浅からぬ横須賀選手が望月選手に助太刀。無効試合の裁定が下るも、ドッティは「かかって来いよベビーフェイス!」と挑発して横須賀選手の試合参入を承認し、タッグマッチに変更されて再スタート。しかし、悪冠一色の勢いは衰えず、ドッティが望月選手を完封。ついにUDG王座決定トーナメント出場権を強奪してしまいました。
なお、ハンデをもらう立場としては、ドッティは初めてのハンデ戦出場でした(逆ハンデ戦は唯一、02年2月27日の「対しゃちほこマシーンズ壱&弐号組戦」で経験あり)。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN REVOLUCION』(SKY PARFECT CHOICE 186ch・PPV放送)'04.6.20放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#82』'04.8.27放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

348
※『UNO.DOS.TRESS闘龍門!プロレス中継〜6・27博多スターレーン大会〜』(テレビ西日本)'04.6.28放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#1』'04.7.30放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

350 U.D.G.王座決定トーナメント1回戦、キッド選手に初勝利
第1試合前にトーナメント出場選手が入場し、それぞれ抱負を述べたあとに組み合わせ抽選会。絡み合った2本の綱の4つの端を引っ張り合いましたが、ドッティが思い切り引っ張ると、一方の端を握ったまま振り回されたのはキッド選手。第3試合での対戦が決定しました(「CIMAvsYOSSINO戦」は第2試合で施行)。4月の「EL NUMERO UNO優勝戦」の因縁の再戦となりましたが、ドッティは大鷲選手(6・27博多大会でCIMA選手と5度目のシングル戦を行い和解。このトーナメントでは「CIMA、近藤の両選手のセコンドにつきクリーンな試合をさせる」と宣言)以外の悪冠一色勢を総動員。ことごとく誤爆に終わり、自らピンチを招いていましたが、結果的にキッド選手を完封。これまでのリベンジ(シングル、タッグを通じて直接対決全敗)を果たすとともに、U.D.G.王座初挑戦並びにビッグマッチ2大会連続メイン出場を決めました。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN5周年記念大会in神戸』(SKY PARFECT CHOICE 177ch・PPV放送)'04.7.4放映
※『新世紀プロレス!DRAGON GATE』(関西テレビ)'04.7.19放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#83 7.4神戸ワールド記念ホール5周年記念大会特集』'04.9.14放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

351 U.D.G.王座決定トーナメント決勝戦(U.D.G.王座最初で最後の挑戦)〜「闘龍門JAPAN」最終試合出場
初代王者・CIMA選手との争いとなった第4代U.D.G.王者決定戦。これまでの両者のシングル対決は1勝1敗のタイで、勝ち越しのかかった1戦ともなりました。ドッティは1回戦で右手小指を痛め、包帯を巻いての出陣。途中、これまで中立を保っていた大鷲選手がやはりCIMA選手を攻撃するなど、セコンドが介入するシーンを交えて、一進一退の攻防が展開されましたが、ベルトに対する思い入れの遙かに勝るCIMA選手がドッティを抑え、第4代王者に輝きました。
CIMA選手は、引き揚げた悪冠一色を除く全選手をリングに呼び入れ、「闘龍門JAPANからの全選手の卒業」を宣言。この日の第5試合に出場したウルティモ・ドラゴン闘龍門校長の「このリングに上がるのは今日が最後です」という発言に連動したもので、涙ながらのマイクと全選手が輪になって手を挙げる「第2次UWF最終試合」のようなエンディングは感動を呼びましたが、その意味するところはこの日は判明せず。翌7月5日、スポンサーの「バンプレスト」が経営を引き継いだ東京・浅草の遊園地「花やしき」で、所属全選手が出席した公開記者会見を行い、「株式会社闘龍門JAPANから株式会社ドラゴン・ゲート(DRAGON GATE PRO-WRESTLING)への社名変更」「ウルティモ・ドラゴン闘龍門校長からの卒業(闘龍門MEXICOとの分離)」が発表されました。
プロレス団体「DRAGON GATE」はこの記者会見をもって発足したため、今回の神戸大会は、1999年に旗揚げして5年間活動した「闘龍門JAPAN」の最後の興行となり、そのメインイベントは最終試合となりました。また、記者会見の席上でCIMA選手はU.D.G.ベルトを校長に「返納」。DRAGON GATEの選手がこの王座を争う可能性がなくなったことから、ドッティにとっても神戸大会が最初で最後の同王座挑戦となりました。
※『〜GAORA Presents〜 闘龍門JAPAN5周年記念大会in神戸』(SKY PARFECT CHOICE 177ch・PPV放送)'04.7.4放映
『新世紀プロレス!DRAGON GATE』(関西テレビ)'04.7.19放映
※『VAMONOS AMIGOS!闘龍門#83 7.4神戸ワールド記念ホール5周年記念大会特集』'04.9.14放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.3』('05.2.25発売)収録

【第4代U.D.G.王者決定トーナメント全試合結果】
●1回戦(30分1本勝負)
CIMA(10分33秒 シュバイン→片エビ固め)YOSSINO
近藤(10分35秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)キッド
●王者決定戦(時間無制限1本勝負)
CIMA(22分4秒 マッド・スプラッシュ→片エビ固め)近藤
※CIMAが第4代U.D.G.王者に

352 「DRAGON GATE」初興行〜沖縄初上陸で日本47都道府県踏破まであと4県
闘龍門JAPANが「DRAGON GATE」に生まれ変わって初めての大会となりましたが、「ザ・ビーチタワー沖縄(2004年7月15日に正式開業された"沖縄最高層のリゾートホテル")オープン記念」として呼ばれた売り興行のため観戦は無料。また、4大都市(東京・大阪・名古屋・福岡)からの観戦ツアーも組まれ、大会翌日にはファンイベント(チーム対抗大運動会)も行われました。
それにしても、プロレス不況の折り、経費が掛かり過ぎる沖縄での興行はメジャー団体でも難しい状況を考えると、(タイアップ企画とは言え)間違いなく快挙と言えましょう。今や日本マット界有数の年間興行数を誇るDRAGON GATE(旧闘龍門JAPAN)ですから、これでドッティもすっかり全県制覇をなし遂げたと思っていたのですが、意外なことに未踏破があと4県も。うち和歌山(2001年3月並びに12月の県立体育館)と奈良(1999年7月の飛鳥ボウル駐車場)は過去に興行を打った実績があるものの、山梨と栃木だけは未踏破(時折ヌケのある「公式HPの試合結果」から調べたものですので確実かどうかわかりませんが)。九州をはじめ「他団体が行かなくなった場所にこそ花を咲かせる余地のある」を旨に地方ファンの掘り起こしに熱心に取り組む団体ですから、久しく行っていない和歌山と奈良(セカンド土井選手の出身地)、並びに未踏の地である山梨と栃木でも、早急に興行を開催してほしいものです。
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜 7・10沖縄ふれあいツアー特集』(テレビ西日本)'04.7.19放映

353 「DRAGON GATE」初興行のメインはドラゴン・スクランブル
沖縄初上陸記念大会のメインは、ツアー参加全選手による時間差バトルロイヤル(ドラゴン・スクランブル)。スペシャル興行なだけに最初からこの試合が予定されていたと思いますが「DRAGON GATE初興行のメインは全選手で」という配慮も、あるいはあったのかもしれません。1週間前の神戸大会で闘龍門JAPAN最終試合を闘ったCIMA選手とドッティはその特権からか(?)最終組の入場となりましたが、ドッティが入るやいなや残っていた全選手が襲いかかり、あっという間に丸め込まれてしまいました。
試合は第1組の入場からともに生き残った2選手の争いとなりましたが、ご当地(?)出身のシーサー選手が故郷(?)に錦を飾り、地元(?)ファンを喜ばせました。
【ザ・ビーチタワー沖縄オープン記念ドラゴン・スクランブル(時間差バトルロイヤル・24選手参加)結果】
●退場順
堀口、新井、土井、森、近藤、YASSHI、マグナム、三島、岩佐、大鷲、フジイ、望月、横須賀、TARU、YOSSINO、CIMA、A.T.、キッド、斉藤、谷嵜、市川、菅原、高木
《優勝》スペル・シーサー
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜 7・10沖縄ふれあいツアー特集』(テレビ西日本)'04.7.19放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#1』'04.7.30放映(ダイジェスト)
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

354
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#1』'04.7.30放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

355
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#1』'04.7.30放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

356 Final M2K vs 悪冠一色、九州イリミネーション戦争勃発
通常の6メンタッグで行われる予定だったこの試合でしたが、Final M2K結成の経緯が「望月選手の悪冠一色からの放逐」を発端としているだけに、この両軍の闘いは新生DRAGON GATEの中で最もホットな対決。YASSHI選手の提案により、この九州シリーズにおける両軍の激突は、すべて「オーバー・ザ・トップロープ決着ありのイリミネーションマッチ」で行われることになりました。この九州ツアーは、6人ものレギュラー選手が同時開幕の「お台場冒険王 お台場毎日プロレス」参戦のためオールスターキャストとならなかったため、通常のトリオ戦より密度の濃いこの試合形式の採用でファンサービスを図ったのかもしれません。

イリミネーションマッチ退場順
(11分11秒 両者オーバー・ザ・トップロープ)望月、大鷲
YASSHI(14分10秒 オーバー・ザ・トップロープ)横須賀
土井(14分35秒 回転エビ固め)YASSHI
近藤(15分12秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)土井
《勝者組》悪冠一色組(近藤の1人残り)

358
イリミネーションマッチ退場順
近藤(1分49秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)土井
望月(11分52秒 オーバー・ザ・トップロープ)近藤
菅原(12分46秒 オーバー・ザ・トップロープ)望月
横須賀(12分52秒 オーバー・ザ・トップロープ)YASSHI
横須賀(13分2秒 超滞空式高角度後方回転エビ固め)菅原
《勝者組》Final M2K組(横須賀の1人残り)

360
イリミネーションマッチ退場順
近藤(11分50秒 オーバー・ザ・トップロープ)横須賀
望月(12分3秒 オーバー・ザ・トップロープ)近藤
(13分33秒 オーバー・ザ・トップロープ)望月、大鷲
土井(15分24秒 バカタレ・スライディングキック→片エビ固め)YASSHI
《勝者組》Final M2K組(土井の1人残り)

361 「波乗り10番勝負」の8番目の相手選手に
九州シリーズより連日行われている「谷嵜なおきDo FIXERへの道 波乗り10番勝負」の相手としてドッティが第8戦に登場。谷嵜選手は試合後、公式HP「ミニミニ DRAGON GATE」の書き込みで「キンコラは首がもげるかと思った」とコメントしておりますが、キングコング・ラリアットは選手間でこのように呼ばれているのでしょうか?
なお、「波乗り10番勝負」はこの日までにマグナム、大鷲、SUWA、望月、フジイ、CIMA、キッドの各選手が出場し、いずれも谷嵜選手に勝ち星を献上せず。その後、第9戦のミラノ選手にも負けて九州シリーズ全9戦で全敗。後のない状況に追い込まれ、最終戦(8・1ディファ有明)は高木選手と対戦。初勝利目前で谷嵜選手はDo FIXERリーダー・マグナム選手の裏切りに遭い、DF入りは8月の「お台場毎日プロレス PREMIUM MATCH」内で行われる追撃戦5番勝負まで持ち越しとなりました。
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

362 九州イリミネーション戦争、C-MAXにも波及
Final M2Kと悪冠一色のイリミネーション勝負が各地で好評を博したからか、これまた悪冠との因縁浅からぬC-MAXがイリミネーション初参戦。SUWA選手の地元鹿児島での九州S最終戦で実現しました。

イリミネーションマッチ退場順
フジイ(11分54秒 ラ・マヒストラル)大鷲
近藤(14分16秒 オーバー・ザ・トップロープ)CIMA
近藤(15分46秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)フジイ
SUWA(19分22秒 オーバー・ザ・トップロープ)近藤
SUWA(20分53秒 FFF→片エビ固め)YASSHI
《勝者組》Crazy-MAX組(SUWAの1人残り)

363 「お台場毎日プロレス」(DAILY MATCH)初参戦
DRAGON GATE発足会見の翌日の7月6日に、フジテレビが主催する夏のイベント「フジテレビ開局45周年記念 お台場冒険王2004 〜レインボーブリッジは封鎖するな!〜」への参戦会見が行われました。「DRAGON GATE お台場毎日プロレス」のタイトル通り、7月17日〜8月31日(※のち9月5日までの会期延長が決定)までの期間中にほぼ毎日(「DAILY MATCH」がVol.1〜70まで計35日間(※Vol.76まで計37日)、8月の毎週火曜日にはオールスターによる「PREMIUM MATCH」を5興行)開催するというもので、テレビ局とマット界のコラボレートとしては例を見ない企画。冠スポンサー(特別協賛)に「GEO」、協賛には「バンプレスト」「高尾」の従来からのDRAGON GATEスポンサー3社に加え、「アデランス」「コニカミノルタ」「ロッテ」など有名企業の協賛も取り付け、会場も冷房完備の専用仮設テント「DRAGON GATE ARENA」(座席数約650)が用意されました。選手入場口にはプロモーション映像が流れるビジョンと花道、さらに売店や主要選手のコスチューム展示スペースも設けられるなど、ひと夏のみの使用がもったいないほど立派なプレハブ小屋で、熱い闘いが展開されました。
この企画の決定で、団体は従来通りの巡業を行う本隊と、お台場参戦組の2隊に分離(本興行のオフ日は本隊もお台場に参戦)。本隊に組み込まれた悪冠一色メンバーは、この7月27日の第二部、Vol.18にして「DAILY MATCH」初参戦となりました。
13時30分〜と16時30分〜の1日2部制でそれぞれ2〜3試合が行われるDAILY MATCHは「お台場冒険王」入場料(大人1,000円)のみで観戦できるとあって、プロレスに興味のない入場客が涼を求めて訪れるケースも多かったようですが、これら一見客にこそDRAGON GATEのプロレスをアピールするのがこのイベントの主目的。選手たちはこのため、通常の興行以上に「キャラクターのわかりやすさ」を念頭に置いてファイトしていた模様。よってドッティたち悪冠一色は「悪い奴はより悪く」をモットーに試合を行っているように見えました。
なお、「DAILY MATCH」の日は、試合以外の時間にもファンとふれあうアトラクションなどが開催されていましたが、当然悪冠一色勢は出番なし。同時興行の日には本隊に編入され続けていたのは、「アトラクションで役に立たないから」という側面もありそうです。

367
イリミネーションマッチ退場順
望月(10分10秒 オーバー・ザ・トップロープ)近藤
菅原(11分49秒 ツープラトンのダイビング・ヘッド&フェイス→片エビ固め)土井
横須賀(14分12秒 超滞空高角度後方回転エビ固め)菅原
YASSHI(14分15秒 丸め込み→エビ固め)横須賀
望月(15分58秒 ツイスター→片エビ固め)YASSHI
《勝者組》Final M2K組(望月の1人残り)

368 Final M2Kとのイリミネーション全面戦争
7月18日の長崎大会からこの日までに全4戦行われた「Final M2Kvs悪冠一色・イリミネーションシリーズ」。1勝3敗と分の悪い悪冠でしたが、PPVのディファ有明大会で4vs4の全面戦争がマッチメークされました。Final M2KはK-ness.選手が欠場中のため、5vs5の完全戦争にはなりませんでしたが、悪冠は高木選手をセコンドにつけてキッチリ5人での闘い。一方のFinal M2Kは、お台場でのDAILY MATCH第二部に参戦していた新井選手の到着が遅れ、ハンディキャップマッチの様相を呈しました。このため、試合は悪冠一色の勝利に終わりましたが、およそ決着したとは言い難く、この両軍の闘いはまだまだ続きそうです。
なお、この日のオープニングMCで、YASSHI選手の提案によりこの試合は「公認凶器:カラーボックス」として行われることが決定。M2K伝統の青箱と、悪冠一色の赤箱が飛び交う展開となりました。ドッティ関連の赤箱使用では、YASSHI選手との「赤箱ビッグヘッド・トレイン」が印象的なシーン。他にも、失格後にセコンドにつき、「フォールカウントを取る神田レフェリーの腕の下に差し入れた赤箱を叩かせ、3カウント目を無効にする」という阿漕な手を使っています。

イリミネーションマッチ退場順
近藤(12分11秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)土井
横須賀(16分29秒 超滞空高角度後方回転エビ固め)近藤 ※新井の酒しぶき攻撃から
菅原(18分39秒 エビ固め)横須賀 ※横須賀の超滞空高角度後方回転エビ固めをYASSHIがひっくり返す
(21分5秒 オーバー・ザ・トップロープ)望月、菅原
新井(22分11秒 阪神タイガースープレックスホールド)YASSHI
大鷲(24分40秒 パワーボム→エビ固め)新井
《勝者組》悪冠一色組(大鷲の1人残り)
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 186ch・PPV放送)'04.8.1放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#4』'04.10.20放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

369 「お台場毎日プロレス PREMIUM MATCH」オープニングマッチ出場
「お台場冒険王」の期間中の8月の毎週火曜日、計5戦にわたって開催される「PREMIUM MATCH」。全席指定5,000円の価格設定で、オールスターキャストで行われるこの特別興行は、従来のファンが楽しめるのはもちろん、初心者ファンの入門編的な内容を兼ね備えたものでした。実際、客席は後楽園やディファに通う常連ばかりではなく、「DAILY MATCH」を観てチケットを購入したと思われる初心者のお客さんも見受けられ、「お台場冒険王」への参加でDRAGON GATEはファン層を着実に広げています。
「PREMIUM MATCH」開幕日のこの日は試合前に「全選手入場式」が行われましたが、悪冠一色勢は呼ばれず。DRAGON GATE発足後の「5大勢力への再編成」以降も、各軍団のテクニコ化がますます加速して、悪冠一色以外の軍団間の抗争がまったく見られないため、どの軍団も「実質正規軍」。悪冠一色にはおいしい状況が続いています。
※『どらげー通信』'04.9.2放映(ダイジェスト)

372 新生チキン定期戦「LIVE GATE」オープニングマッチ出場
5月に"50回記念スペシャル"が行われた神戸チキンジョージでの定期戦「PREMIUM LIVE MATCH」も、DRAGON GATEへの移行に伴い、開催をリセット。「LIVE GATE」として第1回大会が行われました。この記念すべき大会のファーストマッチに、元T2P所属であり、元イタコネの盟友だった4選手による因縁のタッグマッチが組まれました。

374 夏祭りプロレス、2年連続参戦
昨年も招かれた愛知県海部郡大治町(おおはるちょう)でのイベント「2004 大治町みんなでやろまい夏祭り」に今年はDRAGON GATEとして参戦。スペシャルマッチとして3試合が組まれました。地方公共団体への売り興行ということで、昨年同様入場無料でしたが、観衆が1,000人も増えているのは驚きです。ちなみに1年前の同所では6人タッグマッチに出場していますが、当時はイタリアン・コネクション所属で、パートナーはミラノコレクションA.T.選手とベーカリー八木選手。最近ファンになった人にはおよそ想像がつかないであろう、今や実現不可能なトリオ編成でした。

375
※『どらげー通信』'04.9.9放映(ダイジェスト)

376 「PREMIUM MATCH 2nd STAGE」のメイン強奪
「PREMIUM MATCH」2回目のこの日も第1試合に出場の悪冠勢。しかもYASSHI選手の試合が組まれておらず、第1試合終了後に「もう1回出て来る」と捨てぜりふ。予告通り、メインの「マグナム&キッド組vsミラノ&YOSSINO組」戦を開始から2分31秒でブチ壊しました。メイン出場選手の怒りを買った悪冠は見事挑発に成功して、共闘を続けているDo FIXERとイタコネは急遽タッグを結成。「緊急特別試合」として8人タッグマッチが施行されました。
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#2』'04.8.26放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

382 「田舎がいちばん杯争奪バトルロイヤル」
富山県の特産品と全国の工芸品を紹介する毎年恒例のイベント「田舎がいちばん」に、昨年に続いて参戦したDRAGON GATE。メインではツアー参加全選手によるバトルロイヤルがマッチメークされました。
「田舎がいちばん杯争奪バトルロイヤル(18選手参加)」退場順
谷嵜、TARU、近藤、YASSHI、マグナム、三島、岩佐、大鷲、望月、横須賀、YOSSINO、新井、A.T.、CIMA、キッド、菅原、高木
《優勝》斎藤了

389
「焼肉かるび杯争奪・スペシャル時間差バトルロイヤル〜ドラゴン・スクランブル〜(19選手参加)」退場順
土井&フジイ、CIMA、マグナム、近藤、新井&堀口、TARU、望月、三島、岩佐、大鷲、キッド、横須賀、高木、A.T.、菅原、YASSHI
《優勝》アンソニー・W・森

390 「お台場毎日組」を罵倒
「PREMIUM MATCH」オープニングマッチに出場し続けるドッティは、4回目のこの日も第1試合に出場。そしてセミファイナルに組まれた「CIMA&TARU組vs高木&菅原組戦」のセコンドに付き、盟友・菅原選手の勝利に終わるや、「お台場毎日プロレス」の開催初期から本隊と分かれてお台場組として頑張っていたTARU、新井、シーサー、斎藤、森の各選手を「DGのお荷物、2軍」と罵倒。翌週の「PREMIUM MATCH FINAL STAGE」での悪冠とお台場組の全面対決という流れを引き出しました。
※『どらげー通信』'04.10.7放映(ダイジェスト)

395 9・17代々木のカード決定
ロイヤル・ブラザーズ以来の因縁がある菅原選手と森選手の争いに斎藤選手が加わり、秋のビッグマッチ9・17代々木大会で「敗者髪切りタッグマッチ」が行われることに。この日、菅原選手のタッグパートナーだったというだけの理由でドッティもこの試合に参戦することに。「俺は関係ねえだろ」「坊主になんか絶対なりたくねえからな」と抵抗したあげく、タッグでの髪切り戦での敗者チームは本来ならパートナーも坊主頭になるところを「直接の敗者ひとりのみ坊主」にルールを変更させつつ、渋々承諾。生涯初となる「カベジェラ・コントラ・カベジェラ」出陣が決定しました。
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.8.28放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#6』'04.11.13放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

397 "チーム冒険王"相手に「お台場毎日プロレスPREMIUM MATCH」最終試合出場
いよいよ「FINAL STAGE」を迎えた「お台場毎日プロレスPREMIUM MATCH」。ドッティら悪冠勢は1st STAGEの第1試合に始まり、FINAL STAGEの大トリを務めることになりました。というより、FINALでメインに出場出来るようケンカを売ったのではないかという気もしないでもありませんが、ともあれ前週にドッティに罵倒された5選手は超党派の「チーム冒険王」という一夜限りのユニットを結成。当初はシーサー選手が入っていましたが、この日のオープニングで菅原選手のツームストーンパイルドライバーを食らい負傷箇所の首をさらに悪化させ、試合直前に市川選手に変更。試合が始まると市川選手がすぐにKOされ、カラオケマシーン1号に再変更されています。
試合は、善が悪を駆逐する理想的なエンディングに。PREMIUM MATCHの最終戦ということで、試合終了後は閉会式が開催されました(悪冠は欠席)。
ちなみにPREMIUM MATCH全5戦のメインには、結果的に5軍団がほぼ均等に出場。悪冠以外は勝ち星も見事に互角でした(1stは3WAYで○DFvsC-MAX●vsイタコネ●。2ndが○Doイタvs悪冠●。3rdが○C-MAXvsFM●。4thが○FMvsDF●。FINALが○チーム冒険王vs悪冠●)。
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#3』'04.9.16放映(ダイジェスト)
※『どらげー通信』'04.10.21放映(ダイジェスト)
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

398
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜』(テレビ西日本)'04.9.6放映

401 「お台場毎日プロレス」全日程終了
『お台場冒険王』の9月5日までの期間延長に伴い、追撃戦2日(9・4〜5)が組まれて両日とも三部制に。DAILY MATCHはvol.76まで37日、8月中の毎週火曜日のPREMIUM MATCHが5日、合計42日にわたり試合が開催され、30万人超の動員を記録。ドッティ自身は7月に3戦、8月はPREMIUM MATCHが5日6戦・DAILY MATCHが9戦、9月に3戦で、DRAGON GATE ARENAには計21戦出場。「ふーん」という話ですが、最終日には通算400試合出場達成のおまけがついています。

「時間差バトルロイヤル〜ドラゴン・スクランブル〜(23選手参加)」退場順
谷嵜、森、菅原&斎藤、堀口、新井、近藤、TARU、望月、フジイ、土井、A.T.、岩佐&三島、大鷲、YOSSINO、CIMA&横須賀、マグナム、市川、高木、YASSHI
《優勝》ドラゴン・キッド
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#3』'04.9.16放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

404
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#3』'04.9.16放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

406 「敗者髪切りタッグマッチ」出場
DRAGON GATE初のビッグマッチで、休憩前の第4試合として施行されたこの試合は、「カベジェラ・コントラ・カベジェラ」のため時間無制限1本勝負に。森選手の髪の毛をつけ狙う菅原選手、それを阻止せんと立ち上がった斎藤選手という「王子と王室の裏切り者、そして王子を守る騎士」の三角関係の構図のため(両軍ともにセコンドは誰もつかず)、ドッティには直接のテーマはなし。むしろ、菅原選手が森選手から勝利するよう試合の組み立てを担当してサポートに徹するとともに、軍団のリーダー格として悪冠一色の底上げに欠かせない「菅原選手の成長促進」の裏テーマを掲げるという、キャリア3年弱の選手とは思えないスタンスでこの試合に臨んでいました。
試合ではオリジナルの連係を次々に披露して「王子と騎士」を分断し、菅原選手の森選手からのピンフォール勝ちをアシスト。髪切りの儀式の前にとっとと退場して、観客に「悪冠一色の菅原拓也」を強烈に印象づける演出をしています。なお、髪切りでは、森選手をかばって斎藤選手が断髪。森選手は涙ながらに菅原選手への報復を誓い、両者の因縁はなおも継続しています。
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE 9・17代々木大会 THE GATE OF SANCTUARY』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.9.17放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#8』'04.12.12放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.4』('05.2.25発売)収録

412
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#5』'04.10.22放映

416 「Rey de Parejas〜初代オープン・ザ・トライアングルゲート王座決定・6人タッグリーグ戦〜」開幕・vsC-MAX(リーグ戦第1戦)は新人いじめ?
ルチャ由来の団体に欠かせない6人タッグ王座。ウルティモ・ドラゴン闘龍門校長に返納した「UWA世界トリオ王座」の代わりとなるベルトがDRAGON GATEに待ち望まれていましたが、昨年秋に「第1回闘龍門タッグリーグ戦」として行われた「Rey de Parejas(レイ・デ・パレハス=「タッグの王様」)」を引き継いで、新設王座の争奪リーグ戦として行われることが決定。悪冠一色からは、昨年の大会の優勝チームであるドッティ&YASSHI選手に菅原選手を加えたトリオで出陣しました。
開幕戦で早くも公式戦が組まれた悪冠組は、DRAGON GATE初の生え抜き選手となる鷹木信悟選手を抜擢したC-MAXと激突。この日が正真正銘のデビュー戦となった鷹木選手に、ルードとしては当然のごとく攻撃を集中して「新人いじめ」を敢行した悪冠一色組がタッグリーグ初戦を飾っています。
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:1戦1勝(得点2)
※『どらげー通信』'04.10.7放映(ダイジェスト)
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜』(テレビ西日本)'04.10.11放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#5』'04.10.22放映
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.10.24放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

422 vsFinal M2K(リーグ戦第2戦)、元祖相手に両リン達成
昨年の優勝戦を闘った2組がそれぞれ新パートナーを加えて対戦(思えば両軍とも当時は「はぐれ軍団〈仮〉」「Do FIXER」で、所属軍団も変わっていました)。その優勝戦で右肩を破壊されたK-ness.選手は約1年もの長期欠場に追い込まれ、悪冠一色立ち上げの首謀者となった望月選手は同軍団のリーダー就任翌日に追放されと、両軍に渦巻く因縁は盛りだくさん。やはりというか、まともな試合展開も序盤のみ。玉岡レフェリーに暴行を加えたのをきっかけにセコンドを投入。Final M2Kセコンド陣もこれに応じたことから収拾がつかず無効試合の裁定に。神田本部長が「公式リーグ戦だから」と試合を再開させるも、まともな試合には戻らず、ついに両軍リングアウトで双方無得点になりました。
リーグ戦としてはこれで決着を見たのですが、収まりのつかない望月選手が「(セコンドをまじえた)5vs5でやってやる」と、両軍団勢揃いの10人タッグマッチが特別試合として行われました。両軍にとっては前述の因縁に加え、新井選手と大鷲選手の抗争が現在進行中。両軍団の"ケンカ"は、リーグ戦終了後に本格的に開戦されるかもしれません。
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:2戦1勝1両軍RO(得点2)
※『どらげー通信』'04.10.28放映(ダイジェスト)
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#7』'04.11.14放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

423
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

425 vsイタコネ(リーグ戦第3戦)、元ロイヤル因縁の地・横浜で快勝
本年3月の同所で分裂→解散(菅原選手の悪冠一色入りで森選手が錯乱)、8月の同所では9・17代々木での髪切りマッチにつながる前哨戦となるなど、T2Pで一世を風靡したロイヤル・ブラザーズ縁の会場となってしまった感がありますが、このリーグ戦でも当然の如く「イタコネvs悪冠」が組まれ、横浜赤レンガ倉庫における「ロイヤル劇場」は続きます。
第1試合前のMCでも森選手を襲撃して、依然として「髪切り」を諦めていない菅原選手が、メインで行われた公式戦ではYOSSINO選手を「十三不塔葬」にする殊勲。ルードとしての存在感を示すとともに、悪冠一色にとって貴重な2勝目を挙げています。
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:3戦2勝1両軍RO(得点4)
※『どらげー通信』'04.10.28放映(ダイジェスト)
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#7』'04.11.14放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

427 vsフロリダ(リーグ戦第4戦)、お笑いに一切付き合わずリアル反則負け
DRAGON GATEの第2試合(観客を和ませるコミカルモード全開の試合)常連として不動の地位を築いているフロリダ・ブラザーズ(マイケル岩佐&ダニエル三島の両選手)が、第4の選手(第3メンバーはケンスキー佐々木選手)という「ジョンソン・フロリダ」なる謎のマスクマンを引き連れ"フロリダ・エキスプレス"として「初代オープン・ザ・トライアングルゲート王座決定・6人タッグリーグ戦」にまさかの参戦。イタコネ離脱以来、極悪ルード路線をひた走るドッティにとって「あり得ない」と思われていた対戦が実現しました(ドラゴン・スクランブルを除いて、岩佐選手とは2003年8月28日神戸チキンでの「イタコネvs5期生」のイリミネーションマッチ、三島選手とは同年9月14日清水マリンビルでのタッグマッチ以来=ともにフロリダへの変身前)。
さらに、ジョンソン・フロリダ選手は謎のマスクマンとの触れ込みながら、アメリカ国旗を掲げての入場シーンと、フランスパンをアイテムとしていることから、「中の人」の正体はファンの間では早くから取り沙汰されており、ファンの想像通りなら「悪イタコネ」を母体とする「はぐれ軍団(仮)〜悪冠一色」にとって因縁極まりない人物であり、非常に興味深いカードであったわけです。
この日のもうひとつの公式戦(「C-MAX vs FinalM2K」)はCIMA選手の負傷欠場→不戦敗のため、まさかのメインに組まれたこの試合は、先に入場のフロリダがいつもの調子で相手を呼び込むも、悪冠は明らかに不機嫌な表情。ドッティはおなじみの赤いブルロープではなく、「赤いハンマー」(長さ1mほどの木製の柄の先に、明らかに重そうな鉄のかたまりがついており、柄の根元〈持ち手部分〉と鉄の部分が赤色。ちなみに、この赤はのちに加工したものではなく、最初から赤い色をしていたらしい)を肩に乗せての入場で、不穏なムードを漂わせる。ゴングが鳴ったあとも、フロリダの「見えない壁」のパフォーマンスにも一切付き合わず、ひたすらラフな攻撃に終始する悪冠。最後は、フロリダお得意の星条旗デザインのMYパイプイスをドッティに渡しておおげさに痛がるフリをするジョンソン選手を、渡されたイスで思い切りめった打ちにして、これまで数多くの反則勝ちをせしめてきたフロリダに対し初の「リアル反則勝ち」を献上しました。
しかし、これだけでは収まりのつかないドッティは、この試合を裁いた玉岡レフェリーを再び「本部席の長机への雪崩式パワーボム葬」の暴挙(昨年9月26日の東京武道館大会以来の「前科2犯」に)。さらに「お笑いレスラーをリーグ戦に参加させるこの会社はおかしい」と上層部を罵倒し、「フロリダは明日から欠場。(観客に)人間の骨が折れる音を聞かせてやる」とダウンするジョンソン選手めがけてハンマーを思い切り振り下ろし(ジョンソン選手は間一髪除けて事なきを得た)、制止する練習生を蹴散らす。リングでの騒ぎを聞き駆けつけた岡村社長に3人連続串刺し攻撃を敢行して、ダウンした岡村社長をドッティがリング中央に運び、そこへ大鷲選手がダイブング・ボディプレスと、まさにやりたい放題の無法地帯に。収拾のつかなくなったリング上にTARU選手と鷹木信悟選手が駆けつけました(428へ続く)。
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:4戦2勝1敗1両軍RO(得点4)
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.10.24放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#10』'05.1.12放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

428 またも緊急決定試合(vsFM&C-MAX連合軍)
悪冠5人がかりで「2人C-MAX」をリンチしていると、リングに駆けつけたのは、望月選手らFinal M2Kのリーグ戦出場3選手。本来(おそらく)メインで公式戦を行うはずだった「C-MAX vs FinalM2K」戦の選手たちが勢揃いする形に。望月選手は「おまえらのバッドエンドにはシメがない」と、メイン出場選手の責務を放棄した悪冠一色の行動を批判し、ついに5vs5による特別試合に突入しました。この日はCIMA選手のほか、マグナムTOKYO選手も負傷欠場しており、まさに「飛車角抜き」の興行でしたが、悪冠一色がヒートさせた会場で、ニュージェネレーション・鷹木選手が初勝利を挙げるという爆発的な盛り上がりで幕を閉じました。
思わぬボーナストラックに敗れはしましたが、しかし悪冠一色にとってはどうでもいいこと。悪冠とはあまりにもファイトスタイルが異なるフロリダとの一戦がPPVの入るディファで決定した時点で「試合を破壊する」ことはおそらく考えていたはずですが、CIMA選手の欠場により「興行に大切なメインでここまでのアピールができたこと」はルードとして大きな収穫だったと思います。望月選手の機転により興行の完全破壊は回避されましたが、この日の大混乱は本年7月に発足したDRAGON GATEでは間違いなく史上初。旧闘龍門JAPANマットでも「メインでここまでやりたい放題に興行を破壊しようとした」軍団は、望月選手率いる「初代M2K」の全盛期以降は管理人の記憶にはなく、少なくとも近年のファンには「さざ波」を起こし、悪冠一色が主張する「プロレス特有の熱狂を生む殺伐さ」を印象づけたのではないかと、管理人は考えています。
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.10.24放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#10』'05.1.12放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

429 vsDo FIXER(リーグ戦第5戦)、代打出場の斎藤選手からピンフォール
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:5戦3勝1敗1両軍RO(得点6)

432 望月選手に通算3度目の宣戦布告
Final M2Kの2人を相手にしたタッグマッチでレフェリーに手をかけて試合をぶっ壊し暴れているとFMのリーダー望月選手が救出に駆けつけました。その望月選手に言い放った一言が「おまえにだけは(シングル、タッグとも)絶対にベルトを巻かせない」。10・24ディファでの試合後の望月選手のODG選手権挑戦表明をドッティが控室で不快感を表明していたらしいエピソードから察するに、この日FMメンバーとの試合が組まれた時点で、望月選手を引っ張り出す目的で暴れていたのではないかと思われます。
いずれにせよ、2003年春夏の英連邦Jr王座、2004年夏のU.D.G.王座を巡る因縁に続き、3度目の個人抗争の勃発と相成りました。両者の抗争はすべて「望月選手のシングル王座挑戦にドッティが横槍を入れる」という大きな特徴があり、初抗争では3WAYタイトル戦に持ち込んでドッティが戴冠、2度目では強引に挑戦権を奪い取るなど、過去2回はドッティが成果を上げた形になっていますが…。
1年ほどの短期間に3度の個人抗争は、両者とも団体では数少ない「本格派のシングルプレーヤー」であるとは言え、多すぎるような気もしますが、望月選手にとってはいずれも「売られたケンカ」。因縁をつけるのは常にドッティの側であり、タイトル欲も少しはあるでしょうが、やはり望月選手個人に執着している気がしてなりません。管理人の推察では「闘龍門JAPANから連なるDRAGON GATEの歴史の中で最高峰ルードの地位を極めた望月選手を追い落とすことが、団体No.1ルードへの道」と考えているように感じます。
なお、この日のチキンでは「TARU選手の退団発表」「Crazy-MAX解散表明」という衝撃的な動きがあり、DGファンの間では「望月vs近藤3度目の抗争勃発」という記憶は残らないような気がします。

433 Final M2K vs アイパーズの公式戦に乱入
リーグ戦も残り2試合になったこの日までに得点6でDF、イタコネ(全日程終了)とFinal M2K、悪冠一色(それぞれアイパーズとの1戦残し)の4チームが首位で並ぶ大混戦。前日に改めて望月選手に宣戦布告したドッティはFMの首位抜けを阻止すべく、メインで行われた公式戦に乱入。望月選手にキングコング・ラリアットを放ち、アイパーズの谷嵜選手にフォール勝ちを献上して、FMを得点6で全日程終了させてしまいました。FMとの直接対決では両軍リングアウトで加点こそ出来ませんでしたが、乱入により結果的にFMに土を付け、直接対決での勝利と同等の成果を挙げてしまったわけです。

434 vsアイパーズ(リーグ戦第6戦=最終戦)、単独首位で優勝戦進出決定
公式戦最終日のこの日までに、全日程を終了して得点6が3チームいて、唯一残された公式戦が「悪冠一色(得点6)vsアイパーズ(得点4)」。この試合の結果次第で、悪冠が勝つか引き分けで同率2位が3チーム、負ければ同率首位が5チーム、両軍無得点で同率首位が4チームと、優勝戦を前日に控えて進出2チームが決まらないことから、この日の公式戦を第1試合で施行。その結果を受けて、この日のうちに何らかの進出チーム決定戦を行うことになったようです。
そのような背景で行われた公式戦最終戦は、悪冠一色の快勝で得点を8に積み重ね、首位抜けが決定。結局、得点出来なかった試合も反則負けと両軍リングアウトで、3人の誰もフォールorギブアップを許さず、ある意味では堂々の首位獲得となったわけです。
同率2位(得点6)にDF、イタコネ、FMの3チームが並んだことで、2位決定戦は団体名物の6人タッグ3WAYマッチ(完全決着勝ち抜けルール)でメインイベントとして行われましたが、DF退場のあと悪冠一色が乱入。とことんFMの足を引っ張り、予告通りFMの決勝進出を阻止してしまいました。これにより、優勝戦はイタコネとの対戦が決まりましたが、悪冠一色は返す刀でイタコネにも暴行。YOSSINO選手の腕を赤いハンマーで殴るという暴挙に出て、翌日に向けて万全の仕込みをしています。
「REY DE PAREJAS」公式戦・近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也組:6戦4勝1敗1両軍RO(得点8=全日程終了)
※『どらげー通信』'04.11.11放映(ダイジェスト)
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#7』'04.11.14放映
※『DRAGON GATE in SAPPORO〈レイ・デ・パレハス〉』(北海道文化放送)'04.11.15放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

435 vsイタコネ(優勝戦)、年間2大リーグ戦完全2着達成
「Rey de Parejas」で2年連続優勝戦進出。連覇と同時に今年は初代OPEN THE TRIANGLE GATE王座が手に入るとあって必勝で臨んだ一戦でしたが、リーグ戦首位抜けまでは完璧な星勘定で来たものの最後の最後で計算が狂ったか、優勝はならず。ドッティにとっては「EL NUMERO UNO」に続く団体の年間2大リーグ戦ともに2着という珍記録を達成しました(2004年の2大リーグ戦の優勝戦に出場した唯ひとりの選手、とも言えますが)。
ちなみに、旧闘龍門の「ヤングドラゴン杯トーナメント」でも2001年・2002年に連続2着しており、主要大会の準優勝はこれが4回目。
もっと言ってしまうと、タイトルのかかったリーグ戦orトーナメントは「T2P実力査定リーグ戦(初代インターナショナル・ライトヘビー級王者争奪=2002年)」「EL NUMERO UNO 2003(初代U.D.G.王者争奪)」「第4代U.D.G.王者争奪トーナメント=2004年」に続いて、こちらも4回連続で敗退と、どうもこの形式でのタイトル奪取には縁がありません。
それはさておき今回の優勝戦、元イタコネ2選手+元ロイヤル1選手のトリオ同士、しかも裏切った方と裏切られた方という「因縁ここに極まれり」といったカードでしたが、結果は元ロイヤル同士の決着。これまで菅原選手に苦杯を舐めさせられ続けた森選手が意地を見せて王座初戴冠という感動的な結末となりました。菅原選手は試合後に一騎打ちでの完全決着戦を要求するなど、「純T2P同士」であるイタコネと悪冠一色の因縁はまだまだ続きそうです。
なお、この大会の終了後、改めてOPEN THE DREAM GATE王座への挑戦を表明した望月選手へ、ドッティがイチャモンをつけ(「ODG王座に挑戦する意思はないが、望月の挑戦は許さない」という主旨)、11・16後楽園大会での一騎打ちが決定しています。
※『どらげー通信』'04.11.11放映(ダイジェスト)
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#7』'04.11.14放映
※『DRAGON GATE in SAPPORO〈レイ・デ・パレハス〉』(北海道文化放送)'04.11.15放映
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜』(テレビ西日本)'04.11.22放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.5』('05.4.28発売)収録

【「Rey de Parejas 〜初代OPEN THE TRIANGLE GATEチャンピオンチーム決定リーグ戦〜」全試合結果】
※リーグ戦はすべて30分1本勝負。上位2チームが優勝決定戦を行う。
あらゆる勝ち=2点、引き分け=1点(両軍リングアウト、両軍反則は0点)、あらゆる負け=0点。

参加チームと勝ち点
マグナムTOKYO→斎藤了(10・22の試合で負傷、以後欠場へ。斎藤が10・29対悪冠一色戦から代打出場)&ドラゴン・キッド&堀口元気〈Do FIXER〉(勝ち点6)
CIMA&TARU&鷹木信悟〈Crazy-MAX〉(勝ち点4)
望月成晃&横須賀享&k-ness.〈Final M2K〉(勝ち点6)
ミラノコレクションA.T.&YOSSINO&アンソニー・W・森〈イタリアン・コネクション〉(勝ち点6)
近藤修司&"brother"YASSHI&菅原拓也〈悪冠一色〉(勝ち点8)
マイケル岩佐&ダニエル三島&ジョンソン・フロリダ〈フロリダ・エキスプレス〉(勝ち点4)
ドン・フジイ&セカンド土井&谷嵜なおき〈アイパーズ〉(勝ち点4)

10・3博多
○イタコネ組(2) vs DF組(0)●
  A.T.(22分25秒 変形スープレックス・ホールド)マグナム
○悪冠組(2) vs C-MAX組(0)●
  YASSHI(12分46秒 踏み付け式体固め)鷹木 ※近藤のキングコング・ラリアットから
10・5山口
○イタコネ組(4) vs フロリダ組(0)●
  A.T.(10分37秒 変形スープレックス・ホールド)ジョンソン
10・8チキン
○DF組(2) vs C-MAX組(0)●
  堀口(15分5秒 逆さ押さえ込み)鷹木
○FM組(2) vs イタコネ組(4)●
  K-ness.(22分7秒 青き光)森
10・9津島
○アイパーズ組(2) vs C-MAX組(0)●
  フジイ(15分49秒 のど輪エルボー→体固め)鷹木
10・10岡山
○フロリダ組(2) vs DF組(2)●
  ジョンソン(12分13秒 反則)堀口 ※フロリダ組が堀口のマスク剥ぎを主張
10・11島根
○DF組(4) vs アイパーズ組(2)●
  堀口(17分45秒 逆さ押さえ込み)フジイ
10・16千葉
▲FM組(2) vs 悪冠組(2)▲
  (5分28秒 両軍リングアウト) ※無効試合(10分26秒レフェリー失神)の後の再試合
10・17岐阜
○イタコネ組(6) vs アイパーズ組(2)●
  YOSSINO(16分10秒 横十字固め)土井
10・22横浜
○悪冠組(4) vs イタコネ組(6)●
  菅原(13分14秒 十三不塔→片エビ固め)YOSSINO
10・23浜松
○FM組(4) vs フロリダ組(2)●
  横須賀(11分59秒 横須賀カッター→体固め)ジョンソン
10・24ディファ
○FM組(6) vs C-MAX組(0)●
  (不戦敗) ※CIMA負傷欠場のため
○フロリダ組(4) vs 悪冠組(4)●
  ジョンソン(6分20秒 反則)近藤 ※イス攻撃
10・29四日市
○悪冠組(6) vs DF組(4)● ※DF・マグナム負傷欠場のため以後斎藤が代打出場
  近藤(16分9秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)斎藤
10・30豊田
○C-MAX組(2) vs フロリダ組(4)●
  TARU(10分54秒 TARUドリラー→片エビ固め)ジョンソン
10・31金沢
○DF組(6) vs FM組(6)●
  斎藤(22分2秒 メッセンジャー)K-ness.
11・2チキン
●フロリダ組(4) vs アイパーズ組(2)●
  (12分34秒 両軍反則) ※ジョンソンと谷嵜が同時に急所攻撃
○C-MAX組(4) vs イタコネ組(6)●
  CIMA(18分21秒 マッドスプラッシュ→片エビ固め)森
11・3豊橋
○アイパーズ組(4) vs FM組(6)●
  谷嵜(14分45秒 片エビ固め)望月 ※乱入した近藤のキングコング・ラリアットから
11・6札幌
○悪冠組(8) vs アイパーズ組(4)●
  近藤(14分19秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)谷嵜
リーグ戦2位決定戦(3WAY時間無制限勝負) ※完全決着勝ち抜けルール
(1)○FM組(6) vs DF組(6)●
  横須賀(25分2秒 横須賀カッター→片エビ固め)堀口
(2)○イタコネ組(6) vs FM組(6)●
  A.T.(29分38秒 IR〈変形スープレックス・ホールド〉)横須賀

11・7札幌
優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
○イタコネ組(6) vs 悪冠組(8)●
  森(17分26秒 エレガント・マジック)菅原
※イタコネ組(A.T.&YOSSINO&森)が初代OPEN THE TRIANGLE GATEチャンピオンチームに

442 次期オープン・ザ・ドリームゲート王座挑戦者決定戦初出場(5度目のシングル3WAY戦)
全試合開始前の対戦カード発表時にドッティが現れ、かねてから主張していた「鍵探し(8月28日に同所で行われた"次期オープン・ザ・ドリームゲート挑戦者決定キー・ハンティング4WAYマッチ"のこと)みたいなおかしなルールだったら(試合しないで)帰ってやる」と神田本部長に迫りました。神田本部長は「通常のプロレスルール。ただし、3WAYマッチで試合してもらいます」と、名乗りを上げた第3の挑戦者・フジイ選手を呼び込み、通算5度目となるシングル3WAY戦の闘いに臨むことが決まりました(過去4回はいずれも昨2003年で、1回目は4月20日川越でのEL NUMERO UNO 2003 Bブロック代表者決定戦「vs望月成晃vsSUWA」、2回目は6月19日後楽園での英連邦Jr戦「vsSUWAvs望月成晃」、3回目は6月29日の「vsJUNvs大鷲透」、4回目は9月12日群馬アリーナでの「vsベルリネッタ・ボクサーvsストーカー市川」戦。参考までに、この参加人数を上回る4WAY戦に一度だけ出場しており、同年5月6日後楽園での「vsストーカー市川vsアンソニー・W・森vs岩佐卓典」戦でした)。
試合は、コミカルモードを封印したフジイ選手の奮戦もあって、前述の「英連邦3WAY戦」を思わせる、団体の「スーパーJrヘビー級部門」らしい重みと迫力ある展開に。3WAYらしく、三つ巴式でのチョップ合戦や互いの得意技が繰り出されたり、ドッティの投げっぱなしジャーマンを空中で反転して返すのを得意とする望月選手が、着地したところに待ち受けていたフジイ選手のナイス・ジャーマンで投げられたり、というシーンも見られました。
最後は望月選手がここ一番で見せる大技・ドラゴンスープレックスでフジイ選手からピンフォール(場外に叩き出されたドッティは阻止出来ず)。望月選手が見事「挑戦者の鍵」を獲得しています。
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE BATTLE JUNCTION』(SKY PARFECT CHOICE 180ch・PPV放送)'04.11.16放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#12』'05.2.22放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.6』('05.4.28発売)収録

446 ディファの乱Part.2 岡村社長を坊主頭に
結成7年の歴史を誇った団体最古のユニット・Crazy-MAXが解散するこの日、セミファイナルではついに菅原選手が森選手と髪の毛を賭けて決着戦を行うことに。9月の代々木ではこの騒動に巻き込まれたドッティもセコンドで見守りました(手も出しましたが)。結果は丸め込み合戦の末、森選手が勝利。髪切りが決定した菅原選手は、森選手にこれまでの経緯を詫び、友情にもろい森選手から許しを得た瞬間にまたも裏切るという行動に。「改心した菅原選手をメンバー全員で制止する」という軍団あげての小芝居に、岡村社長が激怒。ルール通り菅原選手に髪を切らせようと制裁を加える岡村社長を、悪冠一色は返り討ちにして、あろうことか社長の頭にバリカンを入れ丸坊主にするという暴挙に出ました。
10月の同所に続き、ディファ有明で2度にわたる社長への暴行に、さすがの神田本部長も激昂。菅原選手がアピールした「12・16代々木でのオープン・ザ・トライアングルゲート王座挑戦」を即座に却下しましたが、王者組のリーダー・ミラノ選手は「公式の場で悪冠一色を制裁する」としてこれを受諾。11月7日札幌での初代王者組決定戦(6人タッグリーグ優勝戦)に出場したメンバーによる、同王座の初防衛戦が決定しました。
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#9』'04.12.14放映(セミファイナルの試合)
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.6』('05.4.28発売)収録(セミファイナルの試合)

448 特別レフェリー・岡村社長に暴行
ディファで自身が丸坊主にされるなど、止まるところを知らない悪冠一色の暴走を止めるべく、この日のメインイベントのレフェリーを買って出た岡村社長でしたが、返り討ちされる憂き目に。イタコネは改めて12・16代々木での報復を誓っています。
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.6』('05.4.28発売)収録

450
※『新世紀プロレス! 〜DRAGON GATE〜』(関西テレビ)'04.12.27放映

451
※『新世紀プロレス! 〜DRAGON GATE〜』(関西テレビ)'04.12.27放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.6』('05.4.28発売)収録

452
※『DRAGON GATE 〜龍の扉〜』(テレビ西日本)'04.12.20放映

453 オープン・ザ・トライアングルゲート王座初挑戦
1年の掉尾を飾るビッグマッチとして、DG発足後に新設されたシングル・トリオの2大タイトル戦が初めて同時にラインナップされ、メインのオープン・ザ・ドリームゲート戦(CIMAvs望月成晃戦)の露払いとしてセミファイナルで施行されました。
試合途中でドッティが本部席にあるベルトを持ち出し王者組を殴打。挑戦者組はそのままベルトを奪って引き揚げようとするところを11・28ディファで坊主頭にされた岡村社長が蹴りを見舞って阻止。再開された試合をミラノ選手が制し、絵に描いたような勧善懲悪で初代王者組が初防衛に成功しました。
メインにシングルの大一番が控えているとあって、両軍とも短期決戦を念頭に置いたためか、持てる連係をフルに駆使することはしませんでしたが、試合後半は何度も大歓声を引き出し、「ビッグマッチのセミ」らしい試合になりました。なお、ドッティはこの日、「赤いブルロープを使ってのブン投げ→キャメルクラッチ」「菅原選手との雪崩式Wフェイスバスター連係」を(おそらく)初披露しています。
それにしても、2004年の4大ビッグマッチにおいて、春(EL NUMERO UNO決勝)と夏(U.D.G.王座決定戦=闘龍門JAPAN最終興行)でメイン、秋は休憩前ながら「敗者髪切りタッグマッチ」、そしてこの冬はトライアングル王座挑戦でセミ出場と、四季を通じて必ず何らかのテーマがある試合に臨めたというのは、デビュー3年目の選手としては上出来。自身のキャリアの中でこの2004年は、団体トップグループ入りを果たした飛躍の年と位置づけてよいのではないかと思います。
※『〜GAORA Presents〜 DRAGON GATE 12・16代々木大会 THE GATE OF LEGEND』(SKY PARFECT CHOICE 176ch・PPV放送)'04.12.16放映
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#14』'05.3.11放映
※DVD『伝説の扉 2004年編 Gate.6』('05.4.28発売)収録

456 ユニット対抗10人タッグ1Dayトーナメント参戦
昨年に続いて川越での「ファン感謝デー」2連戦を開催。今年は事前のカード発表が一切なく、初日の目玉は「ユニット対抗10人タッグ1Dayトーナメント」。全試合開始前に抽選会が行われ、悪冠は1回戦でFinal M2Kと対戦することに(抽選会も「クジ引き係」として高木選手のみを派遣して、他のメンバーはボイコット)。賞金がかかることもなく、モチベーションが上がらないのか、あっさり敗退。なお、トーナメント戦はこの対戦を勝ち上がったFMが、DF、わくわくフジイランドを連破して勝ち上がったイタコネ+フロリダ連合軍を破って優勝しています。
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#11』'05.01.13放映

457 2004年最終試合はドラゴン・スクランブル
2004年の最終試合として、ドッティは他の悪冠勢とともに第1試合で施行されたドラ・スクに参戦。これに優勝した森選手が「社長賞として賞金100万円」を獲得していますが、この賞金は試合終了後に発表されたサプライズ・ボーナス。事前に発表されていれば、もう少し作戦を練っていたかもしれませんが…。とにかく、マグナム&CIMAという団体の2大巨頭が協力しての追い落としという結果に、ある意味ではこの2004年で存在感を増したと言えるかもしれませんが…。
なお、団体としては正規興行152+お台場76=年間228興行という、2004年のマット界では驚異的な数字を達成。ドッティ自身は正規の全152興行+お台場21興行で173興行に参戦。うち、1日2試合が11興行あり、試合数としてはトータルで184戦をこなしています。
この日の試合後、ファン感謝イベントに珍しく参加して、2004年の仕事納めとなりました。

【ドラゴン・スクランブル(時間差バトルロイヤル・12選手参加)結果】
●入場順(2分おきに、2選手ずつ入場)
1. 鷹木信悟、高木省吾
2. "brother"YASSHI、菅原拓也
3. CIMA、ドン・フジイ
4. 近藤修司、大鷲透
5. マグナムTOKYO、SAITO
6. ミラノコレクションA.T.、アンソニー・W・森
●退場順と決まり手
フジイ(オーバー・ザ・トップロープ)高木
大鷲(ダイビング・ボディープレス)フジイ
マグナム、CIMA(オーバー・ザ・トップロープ)近藤
マグナム、CIMA、SAITO(オーバー・ザ・トップロープ)大鷲
鷹木(体固め)YASSHI
森(エレガント・マジック)菅原
森ほか(エビ固め)CIMA
マグナムほか(体固め)鷹木
ミラノ、森、SAITO(オーバー・ザ・トップロープ)マグナム
森、SAITO(エビ固め)ミラノ
森(16分14秒 エレガントーン→片エビ固め)SAITO
《優勝》アンソニー・W・森
※優勝賞金100万円を獲得

番外 DRAGON GATEが悪冠一色メンバー全員を「解雇」
2004年も押し詰まった12月31日、DRAGON GATEは悪冠一色メンバー全員(近藤修司、大鷲透、"brother"YASSHI、高木省吾、菅原拓也の5選手)を「素行不良、職務怠慢」として解雇した、と公式リリース。翌2005年のDRAGON GATE初興行となった1月9日名古屋国際会議場大会では、ファンの前で岡村社長が正式発表しています。
一方の悪冠一色勢は、年明けに行われた『週刊ゴング』によるインタビュー(2005.2.2号掲載)で、「今は何も言うことがない。会社が解雇っていうならオレら5人は解雇だよ。まあ2年先、いや1年後のオレらを観ていてくれれば分かることだから」(大鷲選手)とコメント。さらにYASSHI選手からは「オレら5人クビ…解雇だから悪冠一色、悪冠一色はこの場で解散。この場で解散宣言や」との発言が飛び出し、悪冠一色は結成1年にしてその歴史にピリオドが打たれることに。さらに「絶対はないプロレス界だけど、俺たちがDRAGON GATEに戻ることは絶対にない」(大鷲選手)との発言から、DRAGON GATEとは喧嘩別れしたらしいことが明らかになりました。
管理人個人の感想としては、この一連の騒動が悪冠一色はリング外でも反体制だったことを伺わせ、だからこそリング上の闘いがヒートアップしていたのだということに思いが到りました。プロレス、ことにルチャ・リブレの基本構造は「善と悪の対立」であり、闘龍門時代においてはウルティモ・ドラゴン校長が絶対に外さない理念として守り続けたもの(マグナム、CIMA、望月のTOP3選手が「本当に仲が悪そう」に見えた闘龍門時代は本当に面白かったと思います)。その校長から「卒業」して、なおかつ団体内の各ユニットが「仲良し小良し」となる中で唯一ルードとしての体面を守り続けた悪冠一色を「解雇」したDRAGON GATEには、心おきなく「バラエティ路線」を突き進んで行ってほしいと思います。プロレス不況の折、DGが「脱プロレス」を掲げて新たなファン開拓を図るという戦略はわからないでもありませんが…。ともあれ、当HPの趣旨としてドッティに付いていくことは当然の帰結ではありますが、プロレスファンの管理人としては、DRAGON GATEから「卒業」した、もしくはファンとして「解雇」されたことを、ここに報告させていただきます。
※『DRAGON GATE 無限大〜INFINITY〜#11』'05.01.13放映(岡村社長の名古屋大会での発表)

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