2007年試合コメント
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試合の背景並びにTV放映データなどを記録した、管理人によるコラムです。

664 2007年初試合
世界Jr王者として迎えた2年目の正月は、三冠ヘビー級王者・鈴木みのる選手とのタッグ対決。新年からバチバチした試合となりました。
※『ALL JAPAN B-Banquet #128』(GAORA)'07.01.27放映

665 新春恒例Jrヘビー級バトルロイヤルで新日ジュニア戦士と大挙遭遇
新日本プロレスの1・4東京ドームに全日本が協力する関係から、新春後楽園2連戦には新日勢がゲスト出場。2日目恒例の「50万円争奪Jrヘビー級バトルロイヤル」には、両団体混合Jr10人タッグのメンバーと、両団体Jrの対抗戦となる「邪道・外道vs東京愚連隊」に出場する計14選手が参加して「予告編」が展開されました。
ドッティ的には、WRESTLE LANDで対戦経験のある邪道、外道、田中(=稔)の各選手以外とは初遭遇。翌日に対戦するメンバーのリーダー格となる金本選手に目をつけ、相手も呼応したことから、バチバチの蹴り合い殴り合いから「顔面ウォッシュ」「ザ☆オリジナル」などお互いの得意技の一端を応酬するなど、バトルロイヤルであることを忘れたかのような熱の帯び方。そのせいか、金本選手のアンクルホールドから救出してくれた盟友YASSHI選手が金本選手を失格に追い込むと、ドッティのテンションも急降下して、井上選手にあっさり丸め込まれています。
なお、全日マットでは初めて同じリングに立った元盟友ミラノ選手とは、ハッキリした連係こそなかったものの、互いの場外転落ピンチ時にはさりげなくフォローしあうなど、地味ながらも絆を醸し出していました。
試合は、昨年の覇者YASSHI選手が上手く立ち回って、2連覇の偉業を成し遂げています。

【賞金50万円争奪Jrヘビー級バトルロイヤル(14選手参加)結果】
●退場順と決まり手
ライガー(体固め)ハヤシ ※邪道、外道、タイガー、近藤がアシスト
(リングアウト)邪道、外道、NOSAWA論外、MAZADA ※4選手場外乱闘のまま戻らず失格
TAKA、井上、金本(体固め)ライガー ※タイガーとの急所蹴り相打ちから
ミラノ、近藤(体固め)タイガー ※ライガーとの急所蹴り相打ちから
TAKA(オーバーザトップロープ)稔 ※エプロンでのスーパーKから
YASSHI(オーバーザトップロープ)金本 ※エプロンで近藤と攻防する金本を追い落とす
井上(片腕決めエビ固め)近藤
井上(オーバーザトップロープ)ミラノ ※コーナーを使ったフライングヘッドシザースを振りほどいて追い落とす
井上(オーバーザトップロープ)TAKA ※羽交い締めしたYASSHIが逃れ、井上のエルボーが誤爆
YASSHI(11分12秒 横回転エビ固め)井上
《優勝》"brother"YASSHI
※優勝賞金50万円を獲得
※『バトステ・エクスプレス!全日本プロレス「2007 新春SHINING SERIES」1・3後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.01.06放映

666 世界Jr次期挑戦者決定戦に乱入、中嶋選手の挑戦が決定
新日本との交流戦とは別に、世界Jr王座を巡るストーリーも同時進行。王者権限を振りかざすドッティは、名乗りを上げたYASSHI選手と中嶋選手による挑戦者決定戦を提案し、フロントサイドがこれを了承。この日の第5試合で「世界ジュニアヘビー級王座次期挑戦者決定戦として行われましたが、ドッティが乱入してYASSHI選手をアシストしたことで、YASSHI選手が反則負けを宣告され(5分3秒)、続いて行われた再試合でも再乱入から同じ結果に(1分55秒)。ドッティは中嶋選手を叩き潰すべく、盟友YASSHI選手を納得させて中嶋選手を挑戦者に指名しました。なお、この日の本来の試合はメインイベント出場でしたが、試合終了後に中嶋選手がお返し乱入してドッティを襲撃。ファンの歓声の中、ベルト奪取を宣言しています。
※『バトステ・エクスプレス!全日本プロレス「2007 新春SHINING SERIES」1・3後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.01.06放映

667 新日マット(本体)初出場&東京ドーム大会2回目の出場
毎年恒例としてきた1・4東京ドーム大会を守りたい新日本プロレスは、ともに創立35周年の節目を迎える全日本プロレスに協力を打診。新日プロの株式を引き受けてオーナーとなったゲームソフト製造メーカー「ユークス」が、プロレスゲームやDVD制作で全日プロともつながりを持つことから仲人役となり、ゲームソフトをそのまま大会名とした興行を実施することになりました。IWGPヘビー級戦(棚橋vsケア)、三冠ヘビー級戦(鈴木vs永田)をWメインに、特別試合として「武藤&蝶野vs天山&小島戦」を最終試合とするカード編成の中、両団体Jr10選手によるタッグは「TOP OF THE WORLD. ARTS OF WAR」のサブタイトルで第5試合(休憩前)に施行。新日&全日正規軍vsC.T.U&VDMという、団体対抗ではなく善悪で分ける組み合わせで、両軍ともチームへの帰属意識が希薄な分、試合におけるモチベーションは勝敗以外のところで作用。前日のバトルロイヤルで芽生えた「稔とカズ」「近藤と金本」という、両団体Jrの現王者とエースの組み合わせから成る2つのライバルストーリーが誕生。試合後にお互いがシングルでの対戦をアピールして、近い将来の実現が決定的となりました。
ドッティ関連のこの他のトピックとしては、世界Jr王者として、IWGPJr王者・稔選手とタッグを結成。また、Jrの重鎮・獣神サンダーライガー選手とのタッグ結成、前回の東京ドーム出場時と同じミラノ選手とのタッグ、ドーム初出場のYASSHI選手を加えた「イタコネ・黒バージョン(=それぞれの主戦場におけるヒール仕様のコスチューム)」の密かな結成などが特筆されます。
※SKY Perfec TV! PPV『新日本プロレス・全日本プロレス 創立35周年記念 新日本プロレス1.4東京ドーム大会「レッスルキングダム IN 東京ドーム」』(Ch.162)'07.01.04放映
※『2007新春プロレス!東京ドーム 新日本vs全日本』(テレビ朝日)'07.01.05放映(ダイジェスト)
※『闘魂スーパーバトル』(BS朝日)'07.01.14放映
※DVD『新日本プロレス・全日本プロレス創立35周年記念大会 レッスルキングダム IN TOKYO DOME』('07.3.7発売)収録

670 前哨戦で中嶋選手から反則勝ち
中嶋選手のキック攻撃をボンバー斉藤レフェリーに誤爆させ、レフェリー失神中にVDMセコンドともどもイスを持ち出してのやりたい放題。斉藤レフェリーが意識を取り戻す頃を見計らって中嶋選手のイスによる反撃を誘導し、まんまと反則勝ち。「だからおまえは"少年"なんだ」と、次期シリーズに行われるタイトル戦に向け、心理戦を展開しています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #129』(GAORA)'07.02.03放映

671 近ブラ対決
2007年ElDorado初興行。オープニングでドッティが登場し、TREASURE HUNTERS タッグトーナメントで手にした賞金(365,925円)で、大方の予想通り団体のベルトを作ると宣言。川畑代表から「ベルトを作るには足りない」と告げられると、ドッティはYASSHI選手が全日1・3のJrヘビー級バトルロイヤルの優勝賞金50万円を勝手に寄付しようとする。そこへ南京都高校レスリング部の面々が現れ、「3人でハワイに行くため」返金を要求。さらに、清水&卍丸選手も借金返済のため融通してくれと頼みに現れ、ドッティの両者への面接の結果、メインでドッティらと闘う辻本組が「交渉権を獲得」…。
以上の前振りから「ベルト新設」と「ハワイ行き」を賭けて行われたメインは、ドッティが先発に辻本選手を指名し、近ブラ対決からスタート。前半はドッティの辻本選手への「掟破りの玉砕(急所へのクロー)」や、敵味方入り交じっての「沖本いじり」など笑いの要素を多く取り入れた珍しい展開に。そして後半にルチャ独特のハイスパートの攻防を披露することで、ElDoradoでは初となる30分近い闘いに。ドッティは辻本選手にランサルセを炸裂させました。
試合はジャーマンで千賀選手からフォールを奪った沖本選手が賞金返還をアピールしましたが、そこへオープニングでは一言も発さなかった卍丸選手が登場し、借金返済のため賞金の譲渡を懇願。ヒールの卍丸選手のいつになくしおらしい態度にほだされたYASSHI選手が「賞金を譲る」と涙を流し、賞金の使い道が決定。メイン出場選手が退場する中、清水選手が川畑代表に賞金を手渡そうとすると卍丸選手が「この金で興行を買い、倍に増やしてから借金を返す」として、次回2・22新木場大会を「清水&卍丸ナイト」と命名し、プロモート権を強奪。こうしてElDoradoの2007年がスタートしました。
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・1・20 新宿FACE』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.02.11放映

番外 「カスイチ」開催決定会見
「RINGSOUL LIVE Vol.1」からちょうど1年経った1月24日、拠点となった新宿FACEでRINGSOULが、ファンを無料招待しての公開記者会見を開催。あいさつに立った藤永オーナーは、昨2006年に全4回行われた「RINGSOUL LIVE 新宿カス野郎プロレス」を3月から翌年2月まで毎月同所にて全12回、「月刊カス野郎プロレス カスイチ」のタイトルで開かれることを報告。用意されたポスターにはTARU近ブラの3選手の写真が入っていたことから、昨年同様彼らをレギュラーホストとして展開されることを予感させました。
また、「カスイチ」運営のために新組織「ソウル・コネクション(SC)」の立ち上げも発表され、会見に同席したTARU選手、谷嵜なおき選手、ElDorado所属全選手が同組織に今後のマネージメントを委ねる旨が発表されました。SCはElDoradoの運営にも参画することで、「弱点だったハード面での強化」(川畑代表)が図られることに。
なお、会見にはSUWA選手も参加して、SCのプロモートによる引退記念興行(国内最終試合)「SUWA FINAL」(3・11後楽園ホール)も正式発表。RINGSOULと闘龍門出身者の「心のつながり」が強調された会見となりました。

672 沖縄再上陸
2004年7月10日(DRAGON GATE移行後の初興行)に続き、今度は全日本プロレスのレギュラー参戦メンバーとして沖縄に再上陸。全日プロの同所での興行は実に17年振りで、経費のかかる沖縄興行を打つ団体がほとんどなくなった近年で、キャリア5年程度の選手が2回目のツアーを経験するのは珍しいことなのかもしれません。
※『ALL JAPAN B-Banquet #133』(GAORA)'07.03.03放映

673 「LOCK UP」初参戦〜長州力選手と初対決
新日本プロレスの別ブランドとして、「WRESTLE LAND」と同時期(2006年5月21日)にスタートした「LOCK UP」の第5回大会に初参戦。過去4回は新木場1st RINGで行われて来ており、初めて後楽園ホールに打って出る大会でオファーがかかりました。LOCK UPとは後頭部を掴み合って主導権争いをする試合開始直後によく見られるムーブメントを指す言葉で、エンタメ中心のWRESTLE LANDと対極をなすガチガチのストロングスタイルを希求する興行として、新日プロの現場監督・長州力選手がプロデュースする大会。VDMと長州選手の間に生じた、前年12月7日の新日プロ大阪大会での乱入〜1月4日東京ドーム大会の遺恨の決着戦としてカードが組まれたもので、ドッティにとってはラリアット使いの大先輩との初対決となりました。
試合はVDMが悪の連係を駆使して勝利。プロデューサーの長州選手はLOCK UPにおけるVDMとの抗争継続を示唆しています。
※『バトステ・エクスプレス! LOCK UP2・4後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.03.05放映

674 「みんなのプロレス」参戦〜サスケ&東郷&本多選手と初対決
DDTプロレスのブランドの1つ「ユニオン」の前代表・武井匡氏がプロデュースするスーパープロジェクト「第1回みんなのプロレス」。大会前日の2月8日に武井氏自身の結婚披露宴が営まれており、この大会は「ウェディングプロレス」として施行されました。結婚式で仲人を務めたザ・グレート・サスケ選手がディック東郷、アントーニオ本多選手とトリオを組みメインの試合に出場。対戦相手として興行開催会見時に唯一発表されていた大鷲選手が、2人の「X」に盟友の近ブラを指名したことで、近ブラのDDT系興行初参戦が決定しました。
ドッティにとっては対戦相手の3選手とも初対決。昨年末のElDorado興行でタッグを組んでトーナメントを制覇した東郷選手とは、一度RINGSOUL興行(06年4月28日開催のVol.2)でカードが組まれたものの東郷選手の負傷により流れてしまってから約1年経ったのちの初対戦実現で、会場を大いに沸かせました。
※『バトステ60 みんなのプロレス2007・2・9新木場1st RING』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.03.13放映

675 三島来夢選手と久々の再会
2月17日の両国大会を最終戦とする「2007エキサイトシリーズ」が開幕。全5戦のミニシリーズで、世界Jr防衛戦の相手となる中嶋選手とは全大会でタッグ対決が組まれました。そんな中、健介ファミリーのセコンドに付いたのは、前日2月11日「健介オフィス旗揚げ興行」ディファ有明大会で小島選手と対戦して入団が認められた三島来夢選手(元DRAGON GATE)。言うまでもなく闘龍門の先輩(5期生)であり、VDMのセコンドに付いたYASSHI選手ともども、かつてのT2Pメンバーで、全日マットという意外な場所での再会となりました。が、究極のベビーフェイス軍団入りした三島選手をヒールとして放っておくはずのないVDM。3人がかりで三島選手にちょっかいを出し、両国という大舞台での「佐々木&三島組vsTARU&YASSHI組」が実現。曙選手とのタッグで全日本初出場が決まった大鷲選手を含めて、両国では闘龍門出身選手が大挙5人(正体がわかっている選手に限る)も出場することになりました。
※『ALL JAPAN B-Banquet #134』(GAORA)'07.03.10放映

679 世界Jr王座陥落(6度目の防衛に失敗)
試合開始直後の「エプロンから場外鉄柵へのスタンガン(フェースクラッシャー)」で1点集中攻撃のポイントを中嶋選手の首に絞ったドッティは「カナディアン・バックブリーカーからの高角度パイルドライバー」「コーナー最上段からのDDT」「ザ★オリジナルの体勢からの開脚式ツームストン・パイルドライバー」の新技を披露。一方の中嶋選手はドッティの右腕にあらゆるタイプのキックを集中させて、キングコング・ラリアットの威力ダウンに成功。勝負どころではスーパーK(TAKAみちのく選手)、WA4(カズ・ハヤシ選手)、ムササビプレス(AKIRA選手)などこれまでドッティが退けてきた全日Jr選手の得意技を繰り出しました。一進一退の攻防に場内が沸き、中嶋選手渾身の原爆固めが決まると、観客も大合唱しながらカウント3を数え、中嶋選手は王座史上初の10代での戴冠(18歳11ヵ月)を達成。この試合は「2007年最初の年間ベストバウト候補」との評判を呼びました。
ドッティはこうして、1年以上保持して後期には「Jr絶対王者」と呼ばれた世界Jr王座から陥落。全日プロでは05年夏のアジアタッグ王座に続く中嶋選手への王座明け渡しで、「ヒール王者が敗れる時はベビーフェースに」というプロレスの基本に則り、会場の大爆発を生み出すフィナーレを飾りました。ともあれ、さまざまなタイプの挑戦者とさまざまなタイプの試合を作り上げた防衛ロードに、選手としての格が飛躍的にアップ。外れの少ない「名勝負製造機」として、ことにシングルマッチでの期待値の高い選手にのし上がって行きました。
※『SKY Perfec TV! LIVE SPECIAL 全日本プロレス「2.17 プロレスLOVE in 両国 Vol.2」』(Ch.161)'07.02.17放映
※『全日本プロレススペシャル 2.17 プロレスLOVE in 両国 Vol.2』(GAORA)'07.03.24放映
※『プロレスLOVE in 両国 Vol.2』(テレビ東京)'07.03.26放映(ダイジェスト)
※『バトルステーション 全日本プロレス 2・17 プロレスLOVE in 両国 Vol.2』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.04.14放映
※『全日本プロレス マザー』(千葉テレビ)'07.04.20放映

680 新日本参戦(2日連続の両国大会出場)でC.T.Uと仲間割れ
「スーパーJr. THE CROSSOVER」のサブタイトルで施行されたこのカードは、当初発表では「タイガー&TAKA&X(=東郷)vsライガー&近ブラ」でしたがYASSHI選手の負傷欠場(ヒザの骨膜損傷=当日はセコンドとして参戦)のため8人タッグに変更。初めてタッグを組む邪道選手と合体技を出すなどうまく行くかに見えたC.T.UとVDMのドッキングも、ライガー選手がドッティへの誤爆を3回繰り返したことであっさり崩壊。ライガー選手にキングコング・ラリアットを叩き込んで試合をブチ壊し、試合後にはタイガー選手のマスクを剥ぎ、セコンドのYASSHI選手がライガーのマスクを剥ぐことで、新日本隊とC.T.UのそれぞれにVDMとして宣戦布告。新日マットへの参戦が継続しています。
※SKY Perfec TV! PPV『新日本プロレス 創立35周年記念 新日本プロレス2.18両国大会「〜Circuit 2007 NEW JAPAN ISM 最終戦〜」』(Ch.162)'07.02.18放映
※『闘魂スーパーバトル』(BS朝日)'07.03.11放映

681 デビュー2戦目の佐藤選手とタッグ結成
「清水&卍ナイト 青春を取り戻せ」のサブタイトルで、表題となった両選手がプロモート権を獲得した興行。両選手のシングルがメインで組まれたこの大会で、ドッティは1月20日新宿でデビューを果たしたばかりの佐藤選手とタッグを結成してオープニングマッチに登場。対戦相手チームも千賀選手を引き連れた大鷲選手とあって、先輩2人が若手に胸を貸す構図で、エプロンからパートナーに檄を飛ばすシーンの方が印象的でした。
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・2・22 新木場1st RING』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.03.18放映(ダイジェスト)

682 ElDorado初の時間差バトルロイヤル
メインのシングルマッチは卍丸選手の場外暴走でわずか3分15秒で両者リングアウト。この事態が起きる可能性をあらかじめ織り込んでいた川畑代表は「今日の出場選手全員に事前に話を付けてある」として時間差バトルロイヤルの開催を発表。清水、卍丸選手が残るリングに第1組のドッティと大鷲選手のテーマ曲が交互に鳴り、時間差バトルロイヤルが急遽スタートしました。優勝したのはこの日の主役のひとり、清水選手。試合後、もうひとりの主役を呼び込んだ清水選手は、卍丸選手の肩の脱臼癖を暴露して、団体への借金返済に充てるはずだった収益金で手術による入院加療を勧め(借金は自分の負債に)、ふたりのプロデュース興行をさわやかに結んでいます。

【時間差バトルロイヤル(18選手参加)結果】
●入場順(2分置きに、2選手ずつ入場)
1.清水基嗣、卍丸(=メインのシングル戦からの居残り)
2.近藤修司、大鷲透
3.怨霊、ポコ本将弘
4.青木洋介、佐藤豪志
5.日野本裕士、沖本摩幸(with辻本恭史)
6.PHYCHO、ミラニートコレクションa.t.
7.バラモンシュウ、バラモンケイ
8.Ken45°、バナナ千賀
9.ベアー福田、アントーニオ本多

●退場順と決まり手
近藤(キングコング・ラリアット→片エビ固め)卍丸
佐藤豪志(背後からドロップキック→OTTR)青木
大鷲(龍原砲〜のど輪落とし→体固め)佐藤豪志
(OTTR)ポコ本 ※複数選手の頭突き攻撃に耐えかね自ら場外へ逃亡
(OTTR)大鷲 ※エプロンで沖本→日野本→近藤の頭突きを受けて
沖本(エビ固め)近藤 ※日野本、怨霊、a.t.、PHYCHO、清水がアシスト
(ギブアップ)沖本 ※失格の近藤のヘッドシザースにより
シュウ、ケイ(OTTR)怨霊
ケイ(エビ固め)Ken ※千賀、a.t.、日野本がアシスト
(OTTR)千賀 ※失格のKenのショルダースルーにより
シュウ(スクールボーイ)福田 ※PHYCHO、日野本がアシスト
(OTTR)a.t.、PHYCHO ※バラモン兄弟のチャクラにより自ら転落
(OTTR)日野本 ※バラモン兄弟のチャクラにより自らプランチャ
(失格)本多 ※レフェリー転向により
清水(17分5秒 毒霧攻撃→二人同時にエビ固め)シュウ、ケイ
《優勝》清水基嗣
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・2・22 新木場1st RING』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.03.18放映

683 SUWA選手の国内引退試合の対戦相手に
2006年12月10日のNOAH日本武道館大会で翌年の引退を表明した闘龍門の大先輩・SUWA選手がSOUL CONNECTION主催で「国内引退興行」を開催(海外では同年5月の「闘龍門MEXICO10周年記念興行」をもって完全引退)。引退興行にもかかわらず、自身の対戦相手を含めたすべてのカードを当日発表とするSUWA選手らしい「前代未聞の」趣向でしたが、用意された前売り券は早々と売り切れ、不使用予定のスペースにも席を増設し、最終的にはフル規格の使用で札止めの盛況となりました。
予定通り正午に始まった第1試合には、闘龍門でSUWA選手、TARU選手とユニットを組んでいたDRAGON GATEのCIMA選手、フジイ選手が現れ、5分1本勝負「SUWAvsCIMA」を挙行。試合後にはSOUL CONNECTION・藤永氏の呼びかけで「Crazy-MAX」最後の勢揃いが実現していました(ちなみにDRAGON GATEはこの日の16時より佐賀で興行があり、両選手は全試合終了後のセレモニーには参加せず)。
その後、「ランジェリー武藤vsアジャ・コング」「新崎人生&野橋真実vsウルティモ・ドラゴン&リトル・ドラゴン」「TARU&"brother"YASSHI&斎藤彰俊vs高山善廣&鈴木みのる&塩崎豪(セミファイナル)」とSUWA選手のマッチメークによるカードに場内が沸き続ける中、迎えたメインイベント。SUWA選手の国内最終試合の相手にドッティが登場。常々「もう一度SUWAさんとやりたい」と言っていたドッティにとって、最後の最後に間に合った念願の再戦で、出世試合となった2003年3月9日ディファ有明での一騎打ち(英連邦Jr戦。SCORE〜COMMENT2003「115」参照)から丸4年と2日。闘龍門出身選手の中でシングルプレーヤーの双璧とも言える両者が、それぞれNOAHと全日本の参戦で闘龍門在籍時から格段に評価を高めたところでの再戦。名前が伏せられた対戦相手の正体としては容易に想像が付くことから意外性はありませんでしたが、練り上げて臨む「ここ一番」の試合は外さない者同士の顔合わせとして、客席は歓迎ムードで見守りました。
試合は、SUWA選手が後に対戦相手に指名した理由(「ヤツとなら(ケガを気にせずに)遠慮なくできる」)のように、一般的な引退試合ではおよそあり得ないバチバチとしたハードヒットなスタイル。かつての英連邦戦でも見られた場外での大乱闘戦(この日は南側中央通路でドッティがブレーンバスター)や「ジョン・ウーvsランサルセ」最後の攻防戦、そしてSUWA選手得意の股間技、フェイスバスター、トペ、フライング・ラリアット、ドッティのゴリラ・クラッチ、ザ★オリジナルや旋回式ランサルセなどが入り乱れる展開に。最後はジョン・ウーからFFFを受け切って凌ぎ切ったドッティがキングコング・ラリアット3連打でカウント3。勝ち負けを超越したSUWA選手らしいファイトで、国内最終試合の幕が下りました。
TV中継を行わず出場選手も発表しない興行で「期待して来てくれたお客さんに損をさせない」と言っていたSUWA選手。早い引退(今後はマット界以外の事業に携わる意向を表明)が本当に惜しまれますが、今後もSOUL CONNECTIONのゲスト・プロデューサーとして何らかの関わりを持ち続けることを期待したいものです。ともあれ、悪党派レスラーを貫きながら、年を追うごとに多くのファンに愛される存在になっていったSUWA選手、お疲れさまでした。

687 本多選手と初タッグ/ElDoradoユニット制導入へ
先月から連続でゲスト出場したDDTの本多選手と初タッグ結成し、南京都高校レスリング部の面々と対戦。本多選手とYASSHI選手のお約束の舌戦から、なぜかアマレスで対決することとなり、YASSHI選手が本多選手から、日野本選手がKen選手から10ポイント先取して勝利。最後にドッティがリングインすると、沖本選手は「階級が違う」と及び腰。結局アマレス勝負は途中で放棄されましたが、ガードポジションの沖本選手の背中に腹を乗せクルクル回って体重移動をするなど、「グラウンドは体重のある方が圧倒的に有利」なことを証明していました。
ネタ的なアマレス勝負の後の通常の試合では、この日は「ひとりブルドッキング・ヘッドロック&DDT」(相手をヘッドロックした状態で、正面からカットに現れた選手の腹を蹴ってフロントネックロックに取り、尻餅をつくことで二つの技が完成)を披露。 Ken選手とは「パワーボムとスワンダイブ式フライングネックブリーカードロップ」の合体技を、また本多選手をまじえての串刺し連弾を2回(ラリアットと、ジョン・ウー気味のドロップキック)繰り出していました。
なお、この日のメインはKAGETORA選手の復帰戦。左膝靱帯損傷から136日振りの試合を勝利を飾ると、欠場中の菅原選手が乱入。十三不塔を決めにかかったところにドッティが現れて救出し、次回4・13新宿大会で近鷲KAGEvsスガバラモンの6人タッグ戦を宣言。しかし南京都の面々を引き連れたYASSHI選手が「近藤と大鷲が仲良しこよしでどうする?」とElDoradoの方向性に異を唱え、所属全選手をリングに招き、団体への不満を発表させる「暴露大会」に発展。忌憚ない意見をぶちまける選手たちに、団体として意思統一が図れないこと、並びにこの日の不入り興行への危機感に乏しいことを憂慮した川畑代表は「4月からソウルコネクションの協力のもと体制をガラリと変更。8月予定の後楽園大会までに、他団体で実績を残している近藤、大鷲、YASSHI、菅原をそれぞれリーダーとした4ユニット制に移行し、どのユニットからも選ばれなかった選手はクビ」と強権発動。2006年4月のプレ旗揚げから1年、ElDoradoが大きく動き出しました。

688
※『バトステ・エクスプレス!全日本プロレス「全日本プロレスEX」3・17長岡厚生年金会館』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.03.19放映

689 蝶野正洋選手と初対決
「WRESTLE LAND」にVDMを呼び込んだ星野勘太郎魔界倶楽部総裁が営む「新日企画」が主催する「新日本プロレス創立35周年TOUR Circuit 2007 NEW JAPAN EVOLUTION 〜NEW JAPAN CUP〜」最終戦に参戦。ビッグネームの蝶野選手との初対戦を実現したほか、2・18両国大会で分裂したC.T.U.の首領・ライガー選手と対決。また、主戦場・新日マットでC.T.U.と友軍関係にあるミラノ選手とも新日マットでは初対決しています。
※『バトルステーション 新日本プロレス「NEW JAPAN CUP 2007 総集編」』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.04.09放映
※『闘魂スーパーバトル』(BS朝日)'07.04.18放映

690 「カスイチワン」でミラノ選手と連夜の対戦
月刊カス野郎プロレス「カスイチ」の第1回大会。実質、セミのカードしか発表されておらず、出場選手もセミのメンバーと、「RINGSOUL LIVE」からのホストであるTARU近ブラの3選手以外の出場選手はすべて当日会場でのカード発表時に判明(第2試合の小島選手は入場時までシークレット)するという試みで、マット界に新風を起こさんとする志が感じられました。
ホスト3人のうち唯一カードが未発表だったドッティは記念すべきオープニングマッチの出場。ミラノ選手とは前日の新日プロ尼崎大会に続いての連戦となり、KAGETORA選手とは初タッグの結成となりました。
ミラノ選手とは、「KUBINAGEの体勢→ミラノ選手が背後からフルネルソン系のジャベに切り返し→それをドッティが体勢を入れ替えてアバランシュホールドの構えに→ミラノ選手が下からのジャベに切り返し」と、長年闘ってきた者同士ならではの攻防を展開。ほか、「その場ザ★オリジナル」(ロープの反動を利さず、その場でリフトアップしてからのタイプ)や、ミラニート選手には弓矢固めも披露していました。また、KAGETORA選手とは串刺し連弾や連続技こそ見られたものの、合体攻撃などは披露されず。試合が決着するとKAGETORA選手は、ドッティが差し出した握手に応じず引き揚げています。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略)。
(1)1/30 近藤修司 & KAGETORA vs ミラノコレクションA.T. & ミラニートコレクションa.t.
(2)1/30 ランジェリー武藤 vs X(=小島聡)
(3)1/30 TARU & 大鷲透 vs 高山善廣 & 鈴木みのる
(4)1/60 "brother"YASSHI vs 越中詩郎
新しい試みとして、VTRが導入されており、試合前のカード発表MCと休憩中にそれぞれ近ブラが出演。カード発表MCでは、YASSHI選手を居酒屋に連れ出したドッティが彼のプロレス入門前のエピソード(メキシコでレスラーを目指すことを、知人を介して初対面した越中選手に相談したところ否定され、以来根に持っている)を聞き出す隠し撮り映像で、この日のメインカードを決める仕掛け人の役を。休憩中は「カスイチヘッドラインニュース」(キャスターはYASSHI選手)中で「近ブラの熊野・仙人風呂の旅」の模様が上映されるなど、試合以外でも楽しみを提供しています。
※DVD『カスイチワン』('07.07.12発売)収録

691 後楽園5連戦2007CC開幕
全日本プロレスの春の祭典「チャンピオン・カーニバル」。通算第27回大会となる2007年は、3月26日(月)〜30日(金)まで後楽園ホールを借り切り、ウイークデーに5日連続開催するという実験的な形態で行われました。
VDMから今年の大会にエントリーされたのは諏訪魔選手とRO'Z選手。本選とは関係のないTARU近ブラのトリオは5連戦のうち開幕から4戦連続で第5試合(セミ前)の出場(最終戦は優勝戦の直前のセミファイナルに近ブラで出場)。この4大会は全7試合制で、CC公式戦は第3・4・6・7試合に組まれており、緊張の続くシングル戦の緩衝材として、観客が息を入れるための試合運びが期待されたものと思われます。
なお、今年の公式戦にTAJIRI選手と並んで初出場したのは、ElDoradoの盟友大鷲選手。前KO-D無差別級王者としての実績を買われてエントリーされましたが、2・17両国での初参戦に続いて、全日本での初シリーズがいきなりCCとなりました。Aブロックに名を連ねた大鷲選手は、開幕戦でメインに抜擢され武藤選手と一騎打ち。以後、27日・諏訪魔戦、29日・健介戦、30日・ケア戦とリーグ戦を闘いました。勝ち星こそ恵まれませんでしたが、ヘビー級の一流クラスばかりと5日間に4試合のシングルはめったにできない経験で、今後への大きな糧となることでしょう。ちなみに、個人闘争のCCとあって、近ブラが大鷲選手のセコンドに付くことはありませんでした。
※『全日本プロレス ALL JAPAN B-Banquet スペシャル 2007チャンピオンカーニバル開幕戦 3.26後楽園ホール』(GAORA)'07.03.26放映

692 メキシコアミーゴスと対戦
2月17日の両国大会で「あっちを目指す」との言葉を残し、全日マットから一時的に離れたカズ、TAKA、NOSAWAの3選手が送り込んだのが「メキシコアミーゴス」。前シリーズ「全日本プロレスEX」から参戦していましたが、VDMとはこの日が初対戦。全員ルチャの経験者とあってファイトはかみ合ったようですが、試合後ドッティは「全日Jrを捨てお笑いに走った」と、これまで1年以上に亘って世界Jr王座の防衛ロードを軸に全日Jr戦線を盛り上げてきた立場から、ニセメキシコ人ギミックでコミカルな要素の強い彼らを批判。「全日Jrを盛り上げようとしているのはブラザーだけ」と、YASSHI選手の世界Jr王座挑戦を後押ししています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #137』(GAORA)'07.04.28放映

693 三冠王者・鈴木選手との攻防
この日、CC予選リーグの試合のなかった三冠王者・鈴木みのる選手がセミ前に登場。ドッティのザ★オリジナルをスリーパーホールドで切り返すシーンが観られました。
※『ALL JAPAN B-Banquet #138』(GAORA)'07.05.12放映

694 ダチョウ倶楽部にTARU水をかける
「GAORA Presents」と銘打たれたこの年のCCはGAORAでの全公式戦放送が目玉。それに伴い、お笑い芸人が日替わりで実況ゲストとして登場し、初日の原口あきまさ、2日目の三又又三、3日目のイジリー岡田の各氏が、VDMの入場時にTARU選手による「TARU水」(PET500mlで1万円という水)の餌食に(最終日ゲストの神無月さんも餌食に)。ところがこの日のゲストは3人組のダチョウ倶楽部だったことから、VDMの入場時にYASSHI選手が寺門ジモンさんに、ドッティがリーダー肥後克久さんに、TARU選手が上島竜兵さんに順番にTARU水を頭から掛け、リーダーとジモンさんは傘で防ぎ、傘のない竜ちゃんだけはポリタンクいっぱいの水を掛けられるというオチでした。
※『ALL JAPAN B-Banquet #140』(GAORA)'07.05.26放映

695 YASSHI選手の世界Jr挑戦権獲得をアシスト
CCの激闘をよそに、今シリーズのドッティのテーマは世界Jr王座挑戦を表明しているYASSHI選手のアシスト。王者の中嶋選手と、同じく挑戦の名乗りを上げている土方選手相手に、格好のタッグマッチが組まれ、YASSHI選手が王者を急所蹴りから丸め込んで勝利。屈辱を与えた若き王者から、次期「HOLD OUT 2007」シリーズ最終戦4・30愛知県体育館大会で予定されていた初防衛戦の相手に指名されました。
※『全日本プロレス ALL JAPAN B-Banquet スペシャル 2007チャンピオンカーニバル最終戦 3.30後楽園ホール』(GAORA)'07.04.07放映

696 チーム近藤、1人目のメンバー獲得
先月大会の「ユニット制導入宣言」を受けてのストーリー展開。オープニングMCで川畑代表が各チームリーダーを呼び出し(菅原選手は呼び出しに応じず)、メンバー選びを促すとともに、大鷲選手の試合欠場(全日チャンピオン・カーニバル参戦中に左肩を負傷)に伴うメインの補充選手並びに未発表だったその他のカードを、コンピュータによる自動抽選によりその場でマッチメーク。それでもカードに4選手分の空白が出来たことから、川畑代表はチームリーダーが1日2試合行うよう通達(大鷲選手は欠場のため川畑代表が出場)。結果、オープニングマッチにはドッティと辻本選手が出場することとなりました。
改めての入場後、この試合のタッグパートナーのミラニート選手が「近藤さんのユニットに入りたい」と直訴。ドッティはその場でカードを変更しミラニート選手とポコダ選手を入れ替えて、対決により査定することに。ミラニート選手は序盤のグラウンド対決でドッティに引けを取らず、ポコダ選手をA.T.ロックに仕留めて試合にも勝利。ドッティは試合後すぐに「合格」を宣言し初のメンバー獲得に成功しています。
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・4・13 新宿FACE』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.04.25放映(ダイジェスト)

697 チーム近藤、さらに2選手増員して新ユニット結成へ
負傷中の大鷲選手に代わりKen選手が入って行われたトリオ戦。いち早くユニット化している菅原組に対し、誰とも組まないと公言するKAGETORA選手が入った近藤組はスムーズな連係が見られず、KAGETORA選手とドッティがラリアットの挟み撃ちに失敗し相打ちに。この結果、孤立したKen選手がカウント3を取られてしまいましたが、試合後ドッティは「Kenは俺が育てる」と自軍への獲得を宣言。一方、菅原軍の襲撃に遭うKAGETORA選手を辻本軍と大鷲軍が救出、それぞれ「KAGETORAの本名・橋本は、辻本・沖本・日野本と"本"つながり」「鷲と熊〈ベアー福田〉とTORAで動物園をつくろう」と勧誘を受けるも一切応じず。その後、近藤軍の前に、セミで辻本選手と対戦したDDTの本多選手が現れ、ユニット入りを直訴。ドッティは「ウチのおしゃべりマシーンになってくれ」と快諾して、エンディングは早くも3選手確保に成功した近藤軍の結団式となりました。
《4月13日時点でのElDoradoユニット結成状況(【】内はリーダー名)》
【近藤修司】Ken45°、ミラニートコレクションa.t.、アントーニオ本多
【辻本恭史】沖本摩幸、日野本裕介
【大鷲 透】ベアー福田、バナナ千賀(※リングネーム改名が条件)
【菅原拓也】バラモンシュウ、バラモンケイ
[去就未定]KAGETORA、清水基嗣、キング・ポコダ、青木洋介、佐藤豪志、サンデー☆省吾、谷嵜なおき、卍丸(負傷欠場中)
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・4・13 新宿FACE』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.04.25放映

698 「カスイチツー」で別キャラ「近藤ウォリアー」に変身
月刊カス野郎プロレス「カスイチ」の第2回大会。この日のカードも未発表だったドッティは、オープニングMCでマサ高梨選手(DDT)に「カストル」(火薬を鳴らすピストル型の玩具)を突きつけられました。闘龍門9期生だった高梨選手はメキシコ時代さんざんドッティにいじられまくっており、その最たるものが闘龍門MEXICO道場で繰り広げられた「パンツ剥ぎデスマッチ」。その映像がなんと会場で流され(再現映像ではなく、2002年に実際に現地で撮影されたもの。レフェリーはおそらく石森太二選手)、パンツを剥がされ、代わりに穿いたポリ袋で作った自家製パンツまで剥がされた高梨選手はリベンジを果たすべく対戦を要求。「カストル」に怯えながらドッティは承諾して、セミファイナルで対戦することになりました。
迎えたセミファイナル、先に入場した高梨選手に呼び込まれたドッティは、ロード・ウォリアーズのテーマ曲とコスチュームで登場。寸詰まりの体型のため、本家というよりは「パワー・ウォリアー」(本家のひとりであるホーク・ウォリアー選手と「ヘル・レイザース」結成した新日本プロレス時代の佐々木健介選手の別キャラ)のコスプレにも見えましたが、相手の攻撃にもすぐに立ち上がり、相手をなぎ倒す暴風ファイトで高梨選手を秒殺。なお、試合結果はいつもの「キングコング・ラリアット→片エビ固め」ではなく、本家ばりの「ラリアット→体固め(&舌出しの表情)」です。
試合後、ドッティは「次からおまえはカスイチのレギュラーだ」と高梨選手を喜ばせたあと「じゃあオファー出すから、ケータイの番号を教えて」と迫り、高梨選手が躊躇するとスクリーンには彼のナンバーが大写しになり「みんな、メモれ〜!」と観客に呼びかけるオチでした。
なお、第3試合登場のYASSHI選手はオープニングで「(前回対戦の越中選手に影響されて)超・平成維震軍を結成するって!」と発表し、"SAMURAI"YASSHIに変身。前回大会で別キャラへの変身が発表されていたメイン出場のTARU選手は黒タイツにレガース姿の「UWFスタイル」に変身(シューズには「VDM」の3文字入り)。別キャラ揃い踏みの大会となりました。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略)。
(1)1/30 KAGETORA & バナナ千賀 vs 房総ボーイ雷斗 & 円華
(2)1/無 「3WAY"ブラ"ダーデスマッチ」ランジェリー武藤 vs 男色ディーノ vs Men'sテイオー
(3)1/30 "SAMURAI"YASSHI vs 後藤達俊
(4)1/30 近藤ウォリアー vs マサ高梨
(5)1/60 「TARUキャラチェンジスペシャルタッグマッチ」TARU & 藤原喜明 vs 高山善廣 & 鈴木みのる
この日の休憩中の「カスイチヘッドラインニュース」は「近ブラのドライブトーク(クルマ談義)」「近ブラ、毛玉(TARU選手のお店)で嫌がらせ」の2本が上映されています。
※DVD『カスイチツー』('07.08.14発売)収録

699 小島選手をVDMに勧誘?
世界Jr挑戦を8日後に控えたYASSHI選手の援護射撃に、王者中嶋選手をいたぶる展開になると思いきや、VDMの標的は小島選手。総掛かりで攻撃して全日のエースからフォールを奪い、繰り返し勧誘しています。
※『バトステ・ニアライブ!全日本プロレス「HOLD OUT TOUR 2007開幕戦」2007・4・22後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.04.22放映
※『バトルステーション 全日本プロレス「HOLD OUT TOUR 2007開幕戦」2007・4・22後楽園ホール(2時間版)』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.05.01放映

703 チーム近藤に佐藤豪志選手が加入、辻本選手とのバチバチ
ゴールデンウィーク企画として、プロレス団体が集中的に横浜赤レンガ倉庫で興行を開催する「赤レンガ・プロレスフェスティバル」。3年目を迎えた同大会に、ユニオン(27日夜)、アイスリボン(28日昼)、NEO(29日昼)、大日本(29日夜)と、参加5団体のちょうど真ん中に挟まれた形でElDoradoが初参加。ユニット制導入に向けた第2章の闘いを繰り広げました。
チーム近藤のこの日の動きでは、第2試合終了後に川畑代表から自己主張の機会を与えられたElDorado生え抜き第1号の佐藤豪志選手がチーム近藤入りを直訴。ドッティも「豪志は俺が育てる」とあっさりOKしています。
そのドッティはセミファイナルで辻本軍と対戦。ユニット制導入は、辻本選手の「上2人(ドッティと大鷲選手)が仲良しこよししてるからこの団体が生温くなってる」との批判に端を発していることから、味方の攻撃をアシストするためのカットプレイ(コーナーに控える相手をタックルで場外に落とすなど)が次第にヒートアップ。辻本選手とドッティはやがて試合そっちのけで掴み合いを始め、「誰のおかげで成長したと思ってんだ」と上から目線のドッティに対し、「そんなん関係ない。南京都はお笑いと思われているが、今日から俺らは武闘派宣言じゃ」と宣戦布告。会場に緊張感が走り、ユニット制の効果が早くも現れました。なお、チーム近藤には、入場時から本多、ミラニート、佐藤選手が正式なチームメンバーとして帯同。現時点で最大勢力となっているチームらしさを見せています。
《4月28日時点でのElDoradoユニット結成状況(【】内はリーダー名)》
【近藤修司】Ken45°、ミラニートコレクションa.t.、アントーニオ本多、佐藤豪志
【辻本恭史】沖本摩幸、日野本裕介
【大鷲 透】ベアー福田、ヘラクレスオオ千賀(※コスチューム変更が条件)、アニマル☆省吾
【菅原拓也】バラモンシュウ、バラモンケイ
[去就未定]KAGETORA、清水基嗣、キング・ポコダ、青木洋介、谷嵜なおき、卍丸(負傷欠場中)
※『バトステ60 プロレスリングEl Dorado 2007・4・28 横浜赤レンガ倉庫』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.05.16放映

704 愛知県体育館で初試合
名古屋地区のビッグマッチ会場である愛知県体育館で初試合。4・22後楽園に続くVDMの小島選手勧誘の第2章でしたが、小島選手が応じることはありませんでした。なお、この日のセミ前でYASSHI選手が、ドッティが中嶋選手に明け渡した世界Jr王座に挑戦。惜しくも王座奪取はなりませんでしたが、20分を超える熱戦を展開し、レスラーとしての高いポテンシャルを証明しています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #142』(GAORA)'07.06.16放映

705 新日本プロレス「WRESTLE LAND」3回目の参戦・策略にはまり反則負け
昨年10月8日の第5回、12月8日の第7回と、1回置きに参戦する近ブラのWLでの歩みはそのまま、Jr界屈指のタッグチーム・邪道&外道組との抗争の歴史。初回が6人タッグで無効試合、2回目が邪道選手の反則負けと不透明決着の連続に、今回は邪道&外道組から完全決着を果たすべく再戦を要求し、3度目の対決が決定しました。
「DEAD OR ALIVE」というタイトルが付いたこのカードでしたが、一進一退の攻防の末、外道選手がレッドシューズ海野レフェリーの背中をパイプイスで痛打。そのイスをすぐさまドッティに投げつけ、蘇生したレフェリーが自分への攻撃と認め反則負けを宣告。またしても決着には至りませんでした。
なお、試合直後に謎の覆面男が近ブラを襲撃。YASSHI選手にムササビプレスをお見舞いした男の正体はAKIRA選手。AKIRA選手はバックステージで、勝利のダンスパフォーマンスが売り物の新日本・田口隆祐選手と「NEW JJジャックス」結成を宣言。ドッティは全日本マットで2006年1月にAKIRA選手から世界Jr王座挑戦を受けた際、彼のJJジャックス時代の写真をわざわざパネルにして観客に晒し、入場ダンスをマネるという痛烈な挑発をした過去があり、1年半の時を経て抗争が再勃発する可能性が出てきました。
※『バトルステーション 新日本プロレス「WRESTLE LAND 9th」5.1 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.05.07放映

706 「プロレス大感謝祭」でElDorado大阪初進出
昨年末より「2007年は積極的に地方に打って出る」と宣言していたElDorado。経営基盤の整っていない団体ゆえ無謀な挑戦に思われましたが、リザーブ池田氏と大日本プロレスとの提携により「プロレス大感謝祭2007」を5月に大阪、8月に札幌で開催することが2月20日に発表されました(のちに7月の博多大会を追加発表)。これは、合同興行ではなく、両団体が同日昼夜連続で単独興行を開催することで会場使用料やプロモーション活動費、リング運搬・設営などにおける諸経費を削減するもの。その第1弾として大阪の地が選ばれ、南関東と静岡でしか興行を開催していなかったElDoradoは、初めての遠征を果たしました。
この日の大会では昼の第1部がElDorado、夜の第2部が大日本となり、両興行とも全カード中2試合で両団体の選手をミックスしたスペシャルマッチを実施。この日のドッティは自興行のみでしたが、いずれ「プロレス大感謝祭2007 JAPAN TOUR」の中で大日本の選手と遭遇することもあるかもしれません。
試合ではDDTの現KO-D無差別級王者・HARASHIMA選手と初タッグを結成。「サンドイッチのラリアット&延髄斬り」「ドッティがドライバーで投げた相手をHARASHIMA選手の山折り(ストマックブロック)で迎撃」などの連係を披露しています。
なお、この日の前夜は神戸・リングソウルでイベント「近ブラ&大鷲透の『ぶっちゃけ』トークショー」に参加。ユニット制の進むElDorado4軍のうちの3軍団のトップが顔を揃え、ファンとの交流を図りました。
※DVD『プロレス大感謝祭2007 2007年5月3日大阪IMPホール』('07.07.20発売)収録

707 「愛プロレス博2007」参戦
名古屋のSPORTS & DARTS BAR「Sportiva」が開店5周年を記念して2006年11月11日に開催した「愛プロレス博2006」。2005年に同地で行われた万博「愛・地球博」にちなんだタイトルの通り、インディー系およびフリー選手を多数招聘して個性的なマッチメークをズラリと並べたこの大会が盛況だったことで第2回が開催されることとなり、VDMにオファーがかかりました(3月26日に参戦発表、3月30日にVDM絡みの対戦カードをリリース)。
大会当日は、前日の後楽園大会を札止めにしたDDT「マッスルハウス4」の追加公演(昼の部)とのダブルヘッダー。この影響かどうか、進行に遅れが生じた結果、当初予定の試合順を大幅に入れ替えが行われたそうです。東郷組vsVDMはセミとなりましたが、このカードのメンバーは、ほとんどが翌日の「ディファ・フェスタ2007」の諸大会・イベントに出場予定があり、特にこの日は敵となったドッティと本多選手の「CRUISER'S GAME」は12時30分開始。GWのUターンラッシュとぶつかるこの時期に確実に帰京すべく、各選手が新幹線のチケットを早くから押さえていたための措置と思われますが、カードのサブタイトルが「愛プロレス博スペシャルマッチ」だったことを考えると、この試合が本来はメインだったのかもしれません。このセミの前に予定されていた休憩時間も割愛し、「巻きが入ってるから」とYASSHI選手が舞台裏を暴露しつつ行われた試合は、ハイスパートの濃縮ファイトを展開。観客の歓声を置きみやげに、新幹線に飛び乗ることができたようです。
なお、この試合を裁いたのはDDTの浅野グレース恵レフェリー。ドッティにとって、女性レフェリーに裁かれる試合はおそらく初めてだったはずです。

708 「CRUISER'S GAME」初参戦
ゴールデンウィークの5月5日、6日にディファ有明で「第3回ディファカップ」が企画されたのを機に、主催するGPWAではこの2daysを傘下各団体によるお祭り「ディファ・フェスタ2007」として行うことを決定。5日の15時30分からNOAH「第7回SEM」、6日の12時30分からDDT「CRUISER'S GAME 6」、15時30分からZERO1-MAXが同所で興行を開催。両日とも19時に行われたディファカップを含めて5大会が行われました(さらに6日の17時からはディファ有明の敷地内でYASSHI選手の『週刊プロレス』連載トーク「カス野郎千人斬り」の特別LIVEも開催)。
そんな中ドッティは、いまやElDoradoで同じユニットを組むまでに至ったアントンを水先案内人に「CRUISER'S GAME」に初参戦。DDTプロレスのブランド(他に「マッスル」「ユニオン」など)の1つであるCRUISER'S GAMEは、DDTジュニアのエースであるMIKAMI選手がプロデュースする、団体の垣根を越えたJr選手たちによるイベント興行(第1回大会は2005年6月21日に開催)。100kg超のドッティがクルーザー(ボクシング用語でライトヘビーとヘビーの間の階級。175〜200ポンド〈79.379〜90.719kg〉のウエート)とは違和感がありますが、ボクシングでもクルーザー級をジュニアヘビー級と呼んでいたことから、この興行タイトルもジュニア選手による大会という意味合いであり、ルチャ由来の団体に所属し、前世界Jr王者という経歴が参加資格となったものと思われます。そこで組まれたのが、バチバチ(頬の張り合いやパンチ、キックなどを主体としたケンカプロレス)を標榜するバトラーツ勢との対戦。MIKAMI選手は自身のブログで「バチバチとキングコングの初遭遇、超刺激的な闘いになるコト間違いなし!こういう毛色の違った試合も一試合組んでみたかった」とプロデュース理由を綴っていましたが、ドッティと澤選手の絡みは、"ランジェリー武藤"としてカスイチにレギュラー出場していることから、カスイチもしくはElDoradoでも実現しうるカード。ここに目を付けていち早く実現したMIKAMIプロデューサーの非凡さを伺わせました。
ドッティ自身、もともと「バチバチ」は好みのスタイルで、自身の出番が来ると嬉々として「しばきあい」を披露。しかしアントンとのコンビは近ブラよろしく攻めと受けの役割分担が早くも出来上がっており、アントンが耐えに耐え、ドッティがパワーで蹴散らす展開に。中盤にはアントンを肩に乗せバビロンを繰り出すシーンもありました。試合はアントンの驚異的な粘りが大歓声を引き出し、「この大会のベストバウト」の声も上がりました。
ちなみにこの試合を消化したドッティは、4月後半の全日シリーズから連休最後のこの日まで続いたハードスケジュールにようやく一区切り。4月22日からの半月間で、22東京→24豊橋→26広島→27京都→28横浜→30名古屋→5/1東京→2神戸→3大阪→5名古屋→6東京と移動を繰り返し、まさに東奔西走の日々でした。
なお、ディファカップにはElDoradoからKAGETORA選手と、新リングネーム初試合となるヘラクレスオオ千賀選手が出場し、1回戦でIWA JAPANの松田慶三&河童小僧組を撃破したものの、準決勝でDDT代表のHARASHIMA&飯伏幸太組に惜しくも敗退。2日目に行われた3位決定戦でZERO1-MAX代表の日高郁人&浪口修組と対戦し、ここでも敗れて入賞を逃しました。大会は、KAIENTAI DOJO代表の真霜拳號&円華組が優勝しています。

709 小島選手VDM勧誘活動本格化
前シリーズ開幕戦4・22後楽園大会で開始された小島選手へのVDM勧誘活動が本格化。セミファイナルの小島vs佐々木戦に乱入して試合をノーコンテストに。この混乱に、メインで対戦する武藤組が駆けつけ、そのままメインイベントがスタート。セコンドについた諏訪魔選手、ブードゥーマスク選手(何号かは不明)も介入したVDMが優位に試合を進めましたが、全日マット初登場のハワイアン・ライオン選手の前に敗戦。試合後、姿を現した小島選手は、武藤選手を羽交い締めにしたVDMから攻撃を促されるも、VDMを襲撃。さりとて武藤選手と握手を交わすでもなく無言でバックステージへ。VDMにとっては、この日の小島選手の勧誘はかなわなかったものの、全日本隊の屋台骨を大きく揺さぶる、収穫のある開幕戦となりました。
※『バトステ・ニアライブ!全日本プロレス「2007 RISE UP TOUR 開幕戦」2007・5・13後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.05.13放映
※『バトルステーション 全日本プロレス「2007 RISE UP TOUR 開幕戦」2007・5・13後楽園ホール(2時間版)』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.06.02放映

717 次期Jrリーグ戦参戦決定
RISE UP TOUR最終戦のこの日までに、次期「CROSSOVER」で行われるJrリーグ戦に向け、ミゲル・ハヤシJr選手とバックステージで論戦を展開したドッティ。昨年行われた第1回大会に世界Jr王者特権で参戦を拒否していることから、大会プロデューサーのハヤシ選手が今年の参戦を要請したものですが、ドッティは前王者特権(?)で断固拒否。ところが、最終戦に組まれたエル・ノサワ・メンドーサ選手とのシングルマッチで、メキシコ・アミーゴスのハヤシ選手とペペ・みちのく選手が乱入。レフェリーの隙をついて3人がかりでトラースキックを見舞われ、電光石火のスクールボーイの前にカウント3を奪われ、怒ったドッティはまんまと挑発に乗ってJrリーグ戦への参戦を表明。参戦が決定しています。
なお、この大会の夜に同じ神戸のリングソウルでファンイベント「VM集会」を開催。同大会の「リングソウルシート」を購入したお客様限定の企画でしたが、5月2日の「近ブラ&大鷲透の『ぶっちゃけ』トークショー」に続き、1ヵ月に2回もイベントに参加する珍しい月になりました。
※『ALL JAPAN B-Banquet #144』(GAORA)'07.06.30放映

719・720 トリプルアロートーナメントで渕選手と初対戦
RISE UP TOURの追撃戦として、5.28倉敷・29広島の2連戦で企画された「サムライTV杯争奪トリプルアロートーナメント」。安芸国(現在の広島県)を中心に中国地方を支配した武将・毛利元就のエピソード(三人の息子に、折れない三本の矢のごとく結束するよう説いた)にちなんだもので、地元WRESTLE GATEからのゲストを加えた6トリオが2DAYSトーナメントを争いました。
即席チームが多い中、トリオ歴最長でオリジナルVDMとも言える「いつもの3人」はシードされ、1回戦を勝ち上がった武藤組と対戦。そこでドッティは全日本参戦から2年2ヵ月目にして初めて、重鎮・渕選手と絡むカードが実現しました。
決勝ではセコンド・諏訪魔選手のアシストを受けて試合を優位に進めたVDMでしたが、優勝することはできませんでした。
※『バトルステーション 全日本プロレス「サムライTV杯争奪トリプルアロートーナメント」2007・5・28岡山&29広島グリーンアリーナ』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.06.13放映

【サムライTV杯争奪トリプルアロートーナメント結果】
※全試合時間無制限1本勝負
1回戦(5・28倉敷)
○武藤敬司&渕正信&菊タロー vs ミゲル・ハヤシJr&ペペ・みちのく&エル・ノサワ・メンドーサ●
 武藤(24分25秒 シャイニング・ウィザード→体固め)ノサワ
○小島聡&太陽ケア&T28 vs HANZO&SUSUMU&グラップラー●
 小島(17分28秒 ラリアット→体固め)グラップラー
準決勝(5・29広島)
○TARU&近藤修司&"brother"YASSHI vs 武藤敬司&渕正信&菊タロー●
 TARU(12分58秒 TARUドリラー→片エビ固め)菊タロー
○佐々木健介&中嶋勝彦&真田聖也 vs 小島聡&太陽ケア&T28●
 真田(18分46秒 逆エビ固め)T28
決勝(5・29広島)
○佐々木健介&中嶋勝彦&真田聖也 vs TARU&近藤修司&"brother"YASSHI●
 佐々木(15分22秒 ラリアット→体固め)YASSHI
※佐々木健介&中嶋勝彦&真田聖也組が優勝

721 「カスイチスリー」でついに「プロレスの向こう側」へ
月刊カス野郎プロレス「カスイチ」の第3回大会(当初発表は5月11日開催で、おそらくは藤永オーナーのSUWA選手引退試合メキシコツアー帯同のためスライド)。この大会では新趣向としてカスイチHP上で対戦カードを事前にイニシャル発表(下記参照)。モロバレのものやある程度推測できるもの、複数選手が該当するものなどさまざまなイニシャルが並び、各試合直前のビジョンでの発表まで予想する楽しさを与えました。
この日のドッティはTARU選手とタッグを結成。カスイチを司る神様「カス男さん」の指令でカスイチ限定のベビーフェイスキャラに変身させられたTARU選手は胸に「BABYFACE」のロゴが入った純白のタンクトップ(「HEEL」Tシャツのアンチテーゼ)&パンタロンで登場。キャラの変わらないドッティの反則行為をたしなめるなど、正統派スタイルに徹していました。
対戦相手は、TARU選手が正統派として試合できるようカス男さんが指名したDDTのマッスル坂井選手と趙雲子龍選手。演劇の要素を取り入れて人気を獲得したDDTブランド「マッスル」の主力選手として知られる2人は、試合終盤にマッスルを有名にした大ネタ「スローモーション」を披露。このネタは坂井選手の「名レスラー同士の技の応酬はある瞬間、スローに見えることがある」という持論から、試合途中に場内が暗転し、葉加瀬太郎演奏の『エトピリカ』が流れる中、リング内だけスローな時間が支配する、というお約束ムーブ。この展開に付き合おうとしないTARU選手に対し、実際にマッスル興行で体験済みの大鷲選手がスローに乱入し、TARU選手に対応するよう指示。そこへコーナーに控えていたドッティがスローにリングインし、趙雲選手をスローにリフトアップし、スローにドライバーで叩き付け、TARU選手にスロー進行を納得させる。TARU選手は趙雲選手が持ち出した刀を白刃取りで奪い、ドッティが羽交い締めにした趙雲選手に突き刺そうとして、ドッティに誤爆。リングが混乱する中、TARU選手が趙雲選手を抱え上げたところで音楽が止まり照明が再び点灯。TARU選手がそのままドリラーを決め、試合が終了しました。
ドッティはゴングが鳴るや、TARU選手を置いて一目散に控え室に逃げ戻りましたが、マッスルの世界はもともと好きなだけあって、実に楽しそうに試合をしていました。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略)。
(1)1/30 T・N & B・F vs M・T & T・M(谷嵜なおき & ベアー福田 vs 南野武 & 高梨将弘)
(2)1/30 ランジェリームタ vs バラモンケイ(事前発表なし)
(3)1/30 T & K・S vs M・S & C・S(TARU & 近藤修司 vs マッスル坂井 & 趙雲子龍)
(4)1/60 K・S & "b"Y vs O・T & H・S(越中詩郎 & "brother"YASSHI vs 大鷲透 & ヘラクレスオオ千賀)
(5)1/60 S vs D・T(SUWATORA vs ディック東郷)
この日の動きとしては、YASSHI選手が越中選手と「超平成維震軍」を結成したほか、ソウルコネクション所属の谷嵜選手がカスイチに初登場して、唯一の同期・福田選手と「闘龍門10期生タッグ」を初結成。メインではかつてSUWAシートとして活躍していたKAGETORA選手がSUWA選手のコスチュームで登場。試合後、5月13日の闘龍門メキシコ大会で引退した諏訪高広さんからのメッセージに涙しています。また、休憩中の「カスイチヘッドラインニュース」は「SUWA選手メキシコツアー」「YASSHI選手のリングソウル案内」の2本が上映されました。
※DVD『カスイチスリー』('07.09.13発売)収録

722 チーム近藤のユニット名が「SUKIYAKI」に決定/早くも2選手離脱および谷嵜なおき選手を獲得
第1試合出場のKen&ミラニート組のセコンドに残り3人が付き、勢揃いしたチーム近藤の面々は、試合終了後にユニット名を「SUKIYAKI」と発表。微妙な反応を示す客席に「おまえらもすき焼き、好きだろ?」と煙に巻き、5人衆は引き揚げていきました。
第1試合でセコンドに付いた3人はセミに出場。新技「ひとりブルドッキングヘッドロック&フライングネックブリーカードロップ」を披露したドッティは、佐藤豪志選手の「後頭部へのラリアット」を受けてランサルセを繰り出す連係や、本多選手の卍固め、豪志選手のSTFと並んで久々にグリフォンを出し「3者同時ジャベ」を決めるなど、個人技もチームプレイも冴え渡っていましたが、豪志選手がドッティに突如ラリアット。セコンドのKen選手もギターでドッティの脳天を打ち抜き、菅原軍と密かに通じていたことが表面化。欠場中の卍丸選手を加えると6選手を擁する最大勢力にのし上がった菅原軍(ユニット名を「HELL DEMONS(ヘル・デモンズ)」と発表)に対し、順調に増員していた「SUKIYAKI」は一気に最小派閥に転落してしまいました。
続くメインで一騎打ちを行ったKAGETORA vs 谷嵜戦の終了後、乱入した菅原軍を蹴散らした大鷲選手率いる「猛獣惑星(アニマル・プラネッツ)」(第3試合終了後にユニット名を発表)に対し、KAGETORA選手が加入を表明。同じく菅原軍を蹴散らしたSUKIYAKIは、「おまえの力が必要だ」と谷嵜選手を勧誘。ドッティと闘う目的でElDoradoに来た谷嵜選手は「将来闘う時のために、同じチームに入って中から観察する」と応じ、2選手を失ったばかりのSUKIYAKIは大きな戦力を獲得しました。
リングにほぼ全選手が集まる中、川畑代表は8・9後楽園の旗揚げ1周年興行でUWA世界トリオ王座決定戦開催を発表。これに出場する2チームを決めるため、次回7・8新木場では4軍のリーダーによる4WAYマッチの開催を告げ、さらに「4チームは多すぎる」と、4WAY戦に敗れた2人が軍団解散を賭けて8・9後楽園でシングルマッチを行うことを通達しました。
《6月8日時点でのElDoradoユニット結成状況(【】内はユニット名)》
【SUKIYAKI】近藤修司、谷嵜なおき、ミラニートコレクションa.t.、アントーニオ本多
【南京"Fuck'n"レスリング部(NFW)】辻本恭史、沖本摩幸、日野本裕介、ポコ本将弘?(キング・ポコダ)
【猛獣惑星(アニマル・プラネッツ)】大鷲透、KAGETORA、ベアー福田、ヘラクレスオオ千賀、アニマル☆省吾
【HELL DEMONS(ヘル・デモンズ)】菅原拓也、バラモンシュウ、バラモンケイ、Ken45°、豪(佐藤豪志改め)、卍丸(負傷欠場中)
[去就未定]清水基嗣、大柳錦也(この日、不定期継続参戦を発表)、青木洋介

723 「カスイチフォー」で新生SUKIYAKI初トリオ結成 DDTトリオと団体対抗戦
月刊カス野郎プロレス「カスイチ」の第4回大会でのドッティは、第3回大会の第1試合出場後にカス男さんから精神修行を命じられた高梨選手の「指導教官」という役どころ。大会前日に浦安市舞浜近辺でロケを敢行して、世界的に有名なねずみに扮した高梨選手にひとりパレードを強要するというもので、ロケ地を新宿・歌舞伎町に移した際はこのコスのまま電車で移動させるなど、 ハードな調教でメンタル面を鍛えていました。しかし、ペイントして素顔のわからない高梨選手本人よりも、実は一緒にいるドッティの方が精神的にキツいのではないかという見方もありましたが…。
そんな映像が流れたあと、恥をかかされた高梨選手がドッティに復讐すべく対戦するという展開で、高梨選手側は所属するDDTからメンバーを招聘。ドッティ側はElDorado内のユニット・SUKIYAKIメンバーとトリオを結成。6・8ElDorado新宿大会で結成後早くも「第2次」となった新生SUKIYAKIの始動で、谷嵜選手とは初タッグとなりました。
ElDoradoとDDTの団体対抗戦ともなったこのカードは、Jrのトリオ戦らしいスピーディーな闘いに。ドッティは高梨選手に対しては厳しい攻めを見せましたが、HARASHIMA選手とKUDO選手をまとめて「ブルドッキング・ヘッドロック&フライング・ネックブリーカードロップ」に仕留めるなど、リズムのよい動きを見せていました。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略)。
(1)1/30 KAGETORA vs ミゲル・ハヤシJr
(2)1/30 野橋真実 & ハヤブシート vs 怨霊 & GOEMON
(3)1/30 越中詩郎 & "brother"YASSHI with ケンドー・コバヤシ vs TARU & 大鷲透
〈休憩後〉藤永練習生のプロレスラーへの道(コーチ:山本小鉄氏)
(4)1/60 近藤修司 & 谷嵜なおき & ミラニートコレクションa.t. vs HARASHIMA & KUDO & マサ高梨
(5)1/60 鈴木みのる vs 澤宗紀
この日の動きとしては、越中選手のモノマネで張本人のブレイクまで呼んだお笑いタレントのケンドー・コバヤシさんが「超平成維震軍」のマネージャーとして登場。リングでの初共演とあって一般マスコミも取材に訪れる盛況となりました。
また、メインでは「ランジェリー武藤」の本来の人格である澤選手としてカスイチ初参戦。7・1横浜で武藤選手との三冠戦を控える鈴木選手にとっては前哨戦(?)であり、両者の対戦は「パンクラスvsバトラーツ」という側面を持つ、非常に興味深いカードでした。
なお、過去3大会で休憩中に流された「カスイチヘッドラインニュース」は上映されませんでした。
※DVD『カスイチフォー』('07.10.22発売)収録(YASSHI選手とともに収録全試合解説も)

724 ジュニア・ヘビー級リーグ戦開幕戦で中嶋選手に雪辱&小島選手がVDM入り
昨2006年に8選手で争われたジュニア・ヘビー級リーグ戦が今年も開幕。全6興行のミニシリーズの中を10選手が2ブロックに分かれて総当たりを行い、最終戦でブロック最上位選手同士が優勝戦を闘う、ハードなものとなりました。
その開幕戦で、2月に世界Jrのベルトを賭けて闘った現王者の中嶋選手とのカードが組まれたドッティでしたが、2007上半期のベストバウト候補の評判を取った試合の再戦とあって、試合順はメインイベント。ヘビー級重視の全日本マットにおいて、Jrの試合がメインを取るのはあまり例がなく、少なくとも武藤政権下では初のケース。観客のドッティへの声援もヒールに対するそれとは思えないほどで「近藤のシングル戦」に対する期待値の高さを伺わせました。
試合では、自分のフィニッシュ技を効果的にすべく首を狙って攻めきれずに一敗地にまみれた両国の反省を活かし、中嶋選手の蹴りを封じ込めんと右ヒザへの一点集中を敢行。場外での低空ヒザ打ちドロップキックからサムライ実況席へのニークラッシャーでペースを掴むと、久々にゴリラ・クラッチまで繰り出すなど、キックの破壊力の大幅ダウンに成功。ハイジャック・パイルドライバーや雪崩式リバースブレーンバスターなどの大技で畳みかけ、すでに二度の防衛を果たしている世界Jr王者を完封し、2月の雪辱を果たしました。この日のドッティの作戦のポイントはVDMの面々をセコンドに付けたこと。「いつ介入してくるか」と観客が終始気にしていたくらいですから、相手の中嶋選手が受けたプレッシャーは相当なもの。結局VDMは声出しに終始するだけで一切手出しはしないという「クリーンなセコンド」を全うしましたが、彼らを警戒する中嶋選手にとっては場外のうち半分のスペースでまったく息を抜くことが出来ず、予想外にスタミナを消耗してしまったのが勝負の明暗を分けたのかもしれません。
客席も盛り上がりを見せ、メインイベンターとしての責務を果たしましたが、その余韻を吹き飛ばす出来事が発生。VDMを制してから中嶋選手に握手を求めたドッティは、応じようとした中嶋選手をVDMともども襲撃。これを救出せんと佐々木選手、小島選手が駆けつけ、逃げ遅れたYASSHI選手を捕獲。佐々木選手はYASSHI選手を肩に担ぎ上げ、小島選手に攻撃を促しましたが、小島選手は佐々木選手を急襲。駆けつけたケア選手、ハヤシ選手、武藤選手らにVDMとともに攻撃を加えた小島選手は全日本に決別宣言。「これからはVDMが、いや小島聡が全日マットを仕切る」としてVDMメンバーと記念撮影(この写真が直後に発売された『週刊プロレス』07年7月11日号〈6月27日発売号〉の表紙を飾り、ドッティにとっても雑誌カバー初登場となりました)。この日の第5試合で、前シリーズから続いたVDMの勧誘問題を決着させ佐々木選手と和解、若手選手との新ユニット結成まで表明した小島選手でしたが、シリーズ前にマスコミにリリースされた「全日本を活性化させるため行動に出る」という宣言の真意はVDMとの合体であったことが明らかになりました。
ドッティにとって小島選手は、全日参戦直後のチャンピオン・カーニバル(2005年4月10日)で対戦し、すべてを受け止めてもらったことでファンにもマスコミにも団体関係者にもその存在が認められ、以後のチャンスが広がっていったという、敵ながら大きな恩義を感じていた選手。2006年9月17日の再戦では全日で初のシングルメインに抜擢されるなど、ターニングポイントに関わることが多く、その小島選手がチームメイトになったのは心強い限りでしょう。ヘビーとJrでそれぞれ全日屈指の「ラリアッターズ」として、タッグパートナーとしての相性もよさそうです。
「第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」Aブロック公式戦・近藤修司:1戦1勝(得点2)
※『バトステ・ニアライブ! 全日本プロレス「CROSSOVER 2007 開幕戦」2007・6・24 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.06.24放映
※『バトルステーション 全日本プロレス「CROSSOVER 2007 開幕戦」2007・6・24 後楽園ホール(2時間版)』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.07.04放映

725 ペペ・みちのく選手に秒殺される
ゴング前にランサルセを敢行して先制攻撃を仕掛けたドッティでしたが、丸め込まれてセミファイナルというのに秒殺負け。ウラカン・ラナはドッティの「被得意技」とでもいうべきもので、シングルでもタッグでも負け試合の決着技として極めて高い確率を誇っており、その苦手ぶりが伺えます。
「第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」Aブロック公式戦・近藤修司:2戦1勝1敗(得点2)

727 「近藤vs土方」
全日Jrのレギュラー選手の中で、これまで唯一シングルでの対戦がなかった土方選手と初対決。名字だけ見ると新選組対決となったこのカードを制しています。
「第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」Aブロック公式戦・近藤修司:3戦2勝1敗(得点4)

728 エル・ノサワ・メンドーサ選手に雪辱しAブロック1位通過
今回のリーグ戦参戦のきっかけ(070527神戸大会〜当score・comment717参考)をつくったノサワ選手との因縁の一戦。場外のドッティに仕掛けたノサワ選手のスライディングキックをかわし、ノサワ選手と入れ替わるようにリングインしたところで和田京平レフェリーが10カウントを宣告(全日本では10カウントでリングアウト負け)。これでAブロック1位通過となり、Bブロック1位通過を決めたクリス・セイビン選手との優勝戦が決まりました。
「第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」Aブロック公式戦・近藤修司:4戦3勝1敗(得点6)

729 第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦 シルバーコレクターの本領発揮
Bブロックを1位通過したクリス・セイビン選手はアメリカ・NWA-TNA所属の選手。レベルの高い同団体のJr部門・Xディビジョン王座の前王者で、今回の来日直前に王座を明け渡してしまいましたが、合計4度君臨する実力者。全日本には初参戦となりましたが、2006年にはZERO1-MAXの「天下一Jrトーナメント」参戦(菅原選手と対戦し準決勝敗退)、日高郁人&藤田ミノル組の持つNWAインターナショナルライトヘビー級タッグ王座奪取などの経歴があります。
首都圏の中規模会場・横浜文化体育館でセミ前に行われたリーグ戦優勝戦。「場外でトペを受け止めてそのまま後方へ倒れ相手を鉄柵へ叩き付ける」「(雪崩式ではない)リバースブレーンバスター」など新機軸の技に加え、ザ★オリジナル、ランサルセ、新型ドライバー、ハイジャック・パイルドライバーや各種ラリアットを繰り出しましたが、危険な角度の技を多発するXディビジョンにおいて派手さはなくも受けの技術でトップクラスにランクするセイビン選手はこれらを凌ぎ切り、得意技のクレイドルショック(相手の足をクロスしながら放つドライバー)でリーグ戦を制覇。ドッティはAブロック1位通過直後のコメント「リーグ戦を優勝して、なおかつ世界Jrへの挑戦はしない」の宣言によりリーグ戦優勝者の暗黙の特典「世界Jr王座のトップコンテンダー」を無視することで全日Jrをおちょくる、という野望を達成することはできませんでした。
ともあれ、タッグマッチ主流のメキシコ、鎖国状態だった闘龍門JAPAN、Jr部門で外国人を基本的に招聘しなかった全日本と、これまで外国人選手とシングルで渡り合う機会が皆無だったドッティにとって、セイビン選手との一戦は大いなる刺激となったのではないでしょうか。それも、タッグでの対戦すらまったくない状態で、いきなり大会場でのシングルマッチならなおさらです。
なお、この試合でドッティはこれまでに蓄積されていた腰の痛みが頂点に達し、公式blogで「完全にパンクした」と表明。「(デビュー以来)初めての大きい怪我かも…」と形容したほどの一大事に、シリーズ終了後すぐに岐阜に治療院を構える名医のもとに駆けつけました。その後「ゴッドハンドに治してもらった」と、名医の施術のおかげで欠場にも追い込まれず、事なきを得ています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #148』(GAORA)'07.08.04放映
※『全日本プロレス マザー』(千葉テレビ)'07.10.05放映

【「第2回ジュニア・ヘビー級リーグ戦」全試合結果】
※リーグ戦はすべて30分1本勝負。各ブロック上位2名が決勝トーナメントへ進出。
あらゆる勝ち=2点、引き分け=1点(両者反則および両者リングアウトは0点)、あらゆる負け=0点。

リーグ戦各ブロック結果
《Aブロック》 中嶋勝彦(勝ち点4)、土方隆司(同4)、ペペ・みちのく(同4)、エル・ノサワ・メンドーサ(同2)、近藤修司(同6=1位)
6・24後楽園 近藤(19分47秒 キングコング・ラリアット→エビ固め)中嶋
       ペペ(7分45秒 片エビ固め)ノサワ ※メンドーサの横回転エビ固めを押しつぶす
6・26牛久  ペペ(0分24秒 ウラカン・ラナ)近藤
       ノサワ(10分40秒 超高校級ラ・マヒストラル)土方
6・27米沢  中嶋(10分49秒 原爆固め)ノサワ
       土方(0分43秒 右ハイキック→レフェリーストップ)ペペ
6・28酒田  中嶋(19分5秒 原爆固め)ペペ
       近藤(9分28秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)土方
6・29新潟  近藤(7分8秒 リングアウト)ノサワ
       土方(12分22秒 エビ固め)中嶋

《Bブロック》 ミゲル・ハヤシJr(勝ち点4)、AKIRA(同3)、ディック東郷(同5)、クリス・セイビン(同6=1位)、"brother"YASSHI(同2)
6・24後楽園 東郷(18分35秒 ダイビング・セントーン→片エビ固め)ハヤシ
       セイビン(12分33秒 クレイドルショック→エビ固め)AKIRA
6・26牛久  ハヤシ(9分27秒 ファイナルカット→片エビ固め)YASSHI
       AKIRA(時間切れ引き分け)東郷
6・27米沢  ハヤシ(12分57秒 ファイナルカット→片エビ固め)セイビン
       東郷(8分28秒 ダイビング・セントーン→片エビ固め)YASSHI
6・28酒田  AKIRA(19分24秒 ムササビプレス→片エビ固め)ハヤシ
       セイビン(8分28秒 クロスアーム式エビ固め)YASSHI
6・29新潟  セイビン(14分43秒 クレイドルショック→エビ固め)東郷
       YASSHI(16分44秒 横回転エビ固め)AKIRA

7・1横浜
優勝決定戦(時間無制限1本勝負)
セイビン(Bブロック1位)(15分45秒 クレイドルショック→エビ固め)近藤(Aブロック1位)

730 「NOSAWA BOM-BA-YE 4」シークレットゲスト出場で初のストリートファイト?
全日本プロレスがバックアップするNOSAWA論外選手の自主興行「NOSAWA BOM-BA-YE」。4年目となる今回はNGF(ノサワ・ゲノム・フェデレーション)なる怪しげな団体の主催興行という触れ込みで開催。2年前の第2回大会にメインで出場したVDMはシークレットゲストとして、第2試合の「新木場 迷勝負数え歌」土方隆司vs吉川裕太戦に私服姿で乱入し、試合をノーコンテストに。最強軍団としてマイクアピールをしていると音楽が鳴り、平井伸和選手の化身であるペイントレスラー、クラッシャー・バンバン・ヒライ選手が登場。CBH軍団として同じくペイントレスラーであるグレート・ムタ、グレート・カズシに扮したニセ者2名(フリーの森谷俊之選手と国際プロレス・静岡プロレスの佐野直選手)を引き連れ、そのまま特別試合「最強ヒール軍団 全面対抗戦」としてゴング。しかしほどなくしてニセ選手2名が逃げ、3人がかりで足蹴にされたヒライ選手がドッティのキングコング・ラリアットからつないだTARU選手のドリラーで92秒殺。この間、VDMは私服姿のままで、結果的に初のストリートファイトとなりました。なお、CBHとVDMの両軍の抗争に続きがあることはなさそうです。
※『バトルステーション NGF「NOSAWA BOM-BA-YE 4 〜論外が笑えば、新木場も笑う〜」2007・7・6 新木場1st RING』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.07.09放映

731 「SUKIYAKI」清水基嗣選手を獲得もユニットリーダー4WAY敗退で解散危機
HELL DEMONSと無所属組による第1試合終了後、いまだ所属チームの決まらない2選手に川畑代表が解雇を通告。そこへドッティが現れ、清水基嗣選手に「ウチのチームでもいいですか?力を貸してください」と獲得に名乗り。さらに大鷲選手が登場し、同じく解雇危機の青木洋介選手に手を差し伸べると思いきや、2選手とトリオを組んでいた闘龍門のギジェルモ"チャンゴ"秋葉選手(チャンゴはスペイン語で「猿」)に「動物っぽいよな」と勧誘。SUKIYAKIと動物惑星はメンバーを1人ずつ加えました。
メインでは、8・9後楽園でのElDorado1周年興行に向け、4軍リーダーが4WAY対決。60分2人勝ち残りのルールで、勝ち残ったリーダーが率いる2軍団は闘龍門ゆかりのUWA世界トリオ王座決定戦に出場、負けた2選手は後楽園でシングル対決を行いそこでも負けたリーダーは自軍を解散させるという条件のもと、試合が実施されました。
出場選手が全員、元悪冠一色のチームメイトという構図で、ElDoradoマットで唯一のルード軍団を率いる菅原選手以外の3人の闘いは、連係と裏切りが続出。ドッティ絡みでは「近ブラが菅原にサンドイッチ低空ドロップキック。大鷲にも同じ技を見舞おう2人がロープに走るが、近藤はロープを掴んで技に行かず、大鷲も交わして辻本のドロップキックが空砲に。その辻本に大鷲がニーを落とす」「菅原にバビロンを見舞おうとする近ブラ。近藤が辻本を肩に立たせたところで近藤が菅原を蹴り、無人となったマットに辻本を叩き付ける」などのシーンが。このように辻本選手に厳しい攻めを見舞い続けていたドッティは、丸め込みの報復に遭い最初の脱落者に。ドッティの退場後、HELL DEMONSの介入と大鷲選手のパワーの前に辻本選手が力尽き、後楽園でユニット解散を賭けた近ブラ初の一騎打ちが決定。UWAトリオ王座はHELL DEMONSと猛獣惑星の間で争われることとなりました。
《7月8日時点でのElDoradoユニット結成状況(【】内はユニット名)》
【SUKIYAKI】近藤修司、谷嵜なおき、ミラニートコレクションa.t.、清水基嗣、アントーニオ本多
【南京"Fuck'n"レスリング部(NFW)】辻本恭史、沖本摩幸、日野本裕介、ポコ本将弘?(キング・ポコダ)
【猛獣惑星(アニマル・プラネッツ)】大鷲透、KAGETORA、ベアー福田、ヘラクレスオオ千賀、ギジェルモ"チャンゴ"秋葉、アニマル☆省吾
【HELL DEMONS(ヘル・デモンズ)】菅原拓也、バラモンシュウ、バラモンケイ、Ken45°、豪、卍丸(負傷欠場中)
[去就未定]青木洋介

732 「カスイチファイブ」"カスイチスペシャル3WAYタッグマッチ"出場
今大会のカードのうち唯一事前に発表されていた「カスイチスペシャル3WAYタッグマッチ」で、「カスイチ」第5回にして初めてのメイン登場。ZERO1-MAXで菅原選手と"兄弟タッグ"を組む藤田ミノル選手をゲストに迎えた他は、現在までElDoradoマットで進行中のユニット対抗戦の構図に。第2試合に出場した本多選手やスタッフとしてお手伝いに来ていたミラニート選手や千賀選手がそれぞれの所属チームのセコンドに付いていました。前半は大鷲選手がキーマンとなり、1vs5のチョップ合戦や数珠繋ぎ首4の字を決める選手たちの上を「透ちゃんローラー」でプレスしながら転がるなどコミカルな展開。後半にHELL DEMONSのバラモン兄弟が乱入、セコンドをまじえてSUKIYAKIと乱闘を始めると流れは一変し、孤立したKAGETORA選手を藤田&菅原組が集中砲火。やがて3軍6選手が入れ替わり立ち替わりのめまぐるしい展開となり、大鷲選手が電撃のラ・マヒストラルで勝利をさらっていきました(大鷲選手のまさかの丸め込みを谷嵜選手は自身のblogで「千秋楽クラッチ」「相撲るパッケージホールド」と命名?)。なお、2回目のタッグ結成となったドッティと谷嵜選手でしたが、「ドッティが弓矢固めを決めた相手の腹に谷嵜選手がWフットスタンプ」「ドッティのストマックブロックを決めた直後に谷嵜選手が相手の後頭部へWフットスタンプ」などの連係を繰り出しています。
また、大鷲選手は勝利者賞として次回「カスイチシックス」のプロデュース権を獲得し、2006年の大鷲プロレスで行った「ちゃんこランブル」(ちゃんこ大鷲の無料食事券争奪の時間差バトルロイヤル)の開催を宣言。カスイチレギュラー参戦選手が出稼ぎ参戦中の各団体からそれぞれ1人ずつ連れてくることをルールとし、DDTに参戦中の大鷲選手自身は「近藤や菅原をベロベロ舐め回たら面白いだろ」と、前回に「ちんこランブル」と勘違いして参戦した第1回ちゃんこランブル優勝者の投入を示唆しています。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略)。
〈オープニング〉藤永練習生のプロレスラーへの道(コーチ:アントニオ小猪木)
(1)1/30 マサ高梨 vs 澤宗紀
(2)1/30 菊タロー & アントーニオ本多 vs ペペ・みちのく & エル・ノサワ・メンドーサ
〈休憩中〉「カスイチヘッドラインニュース:VDM名古屋移動中の車内で」
(3)1/60 "brother"YASSHI & X(=アジャ・コング) vs TARU & X(=浜田文子)
(4)1/60 近藤修司 & 谷嵜なおき vs 藤田ミノル & 菅原拓也 vs 大鷲透 & KAGETORA
セミファイナルではカスイチ初のミックスドマッチが実現。TARU選手、YASSHI選手ともどもアジャ・コング選手にひどい目に遭っています。
※DVD『カスイチファイブ』('07.11.22発売)収録

733 新VDM本格始動
VDM入りした小島選手への制裁マッチ(パートナーは諏訪魔選手)としてメインで組まれた「vs武藤&佐々木組戦」にセコンド参戦し、VDMの勝利に貢献。試合後には、TARU近ブラがこの日対戦したNWA-TNAからの留学生ジョー・ドーリング選手が武藤組の助っ人として現れVDMを蹴散らしています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #151』(GAORA)'07.08.25放映

734 平井選手との抗争開始?
このサマーアクションS全8戦の中で、ドッティとYASSHI選手が参戦するのは5戦(7月22日の全日本札幌大会当日にElDorado博多大会がバッティング。札幌から南下していく25日岩手、27日福島も欠場に)。うち、開幕戦と最終戦を除く3戦に、7月6日のNOSAWA BOM-BA-YEでVDMと因縁が生まれた(?)クラッシャー・バンバン・ヒライこと平井伸和選手との対戦が組まれました。このマッチメイクを受けて、何を思ったかドッティが「あいつにだけは負けたくねえ」「バンバン・ヒライを狙っていくよ。今シリーズのテーマはCBH潰しだ」と、暇潰しのような目標を設定。全日マットの前座戦線を支えるバイプレーヤーに宣戦布告しています。

736 平井選手との抗争終結?
連続3大会にわたる対戦で、ついに平井選手の化身・クラッシャー・バンバン・ヒライ選手が全日プロ本体の興行に初出場。しかし、この日の大会でこのシリーズの参戦は最終戦のみとなったドッティは、今後の対戦予定のなくなった平井選手との抗争終結を一方的に宣言。やっぱり暇潰しだったようです。

737 「プロレス大感謝祭」でElDorado博多初進出
大日本プロレスとの連携による「プロレス大感謝祭2007」。5月の大阪大会に続いて博多大会が開催され、九州初進出を果たしたElDorado。メインに出場したSUKIYAKIは、大日プロでのデスマッチに名乗りを上げている谷嵜選手が、掛け持ち出場した第1部の大日プロ興行でのハードコアマッチで負った額の傷口を狙われ、ElDoradoマット初の流血試合に。苦戦を強いられた谷嵜選手でしたが驚異的な粘りを見せ、30分近くに及んだ試合を制しています。
※DVD『プロレス大感謝祭2007 7/22博多&8/19札幌』('07.12.01発売)収録

738 VDM入りした小島聡選手と初タッグ
昨年は馳浩選手の引退記念試合が行われた金沢大会が、今年は「震災復興支援チャリティー大会」として開催。ドッティにとってはVDM入りした小島選手と初結成となりました。試合は典型的な善と悪の闘いとなりましたが、悪に染まってきた小島選手が太陽ケア選手をイス攻撃で病院送り(あごの骨を折り全治1ヵ月の大けが)。この因縁により、ケア選手が川田選手と保持する世界タッグに、小島&TARU組が挑むタイトルマッチ(8・26両国)が決定しています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #153』(GAORA)'07.09.22放映
※『全日本プロレス マザー』(千葉テレビ)'07.11.09放映

740 ElDorado1周年興行・近ブラ対決を制し「SUKIYAKI」存続へ
イタコネ時代からの盟友YASSHI選手と、ElDoradoマットで互いが率いるユニットの興亡を賭けてシングル初対決。ドッティはこの日、トランクス型ではないショートタイツのコスチュームを新調して臨みました。前半は、両者ともマウントポジションから後頭部に拳を振り下ろすシーンが多く、翌々日(8月11日)に名古屋での格闘技イベント「HEAT4」(志村道場・同心会館主催)で総合格闘技初挑戦が決まっていたYASSHI選手の壮行試合の趣き(昨年の全日本アマチュア修斗ミドル級覇者・久米鷹介選手に2R3分7秒チョークスリーパーでレフェリーストップで敗退)。場外戦を経て、一進一退の削り合いとなり、ドッティはキングコングラリアット連発でなんとか勝利。「SUKIYAKI」の存続と「南京"Fuck'n"レスリング部」の解散が決まりました。
お互いの手の内を知り尽くす2人とあって、技を繰り出す際も意表を突いたタイミングで放つなど非常に見応えがあり、ドッティが世界Jr王者時代に宣言したものの果たせなかったYASSHI選手とのタイトルマッチを、ここで果たしたかのように思えました。
なお、メインで行われたUWAトリオ王座決定戦は、HELL DEMONSが猛獣惑星を下し、第33代王者組に輝いています。
《8月9日終了時点でのElDoradoユニット状況(【】内はユニット名)》
【SUKIYAKI】近藤修司、谷嵜なおき、ミラニートコレクションa.t.、清水基嗣、アントーニオ本多
【猛獣惑星(アニマル・プラネッツ)】大鷲透、KAGETORA、ベアー福田、ヘラクレスオオ千賀、CHANGO、アニマル☆省吾
【HELL DEMONS(ヘル・デモンズ)】菅原拓也、バラモンシュウ、バラモンケイ、Ken45°、豪、卍丸(負傷欠場中)
[去就未定]辻本恭史、沖本摩幸、日野本裕介、ポコ本将弘?(キング・ポコダ)、青木洋介
※『バトルステーション プロレスリングEl Dorado 2007・8・9 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.08.20放映

741 「カスイチシックス」"ブラ"ダーマッチ出場
「カスイチファイブ」のメインで勝利した大鷲選手がプロデュースした「カスイチシックス」。ドッティの試合は当初、マサ高梨選手とのシングル戦が発表されていましたが、2人が入場を終えるや、スクリーンにカスイチを司る神様・カス男さんに代わって「とおるちゃん」が登場。「昔、メキシコで"巨乳のヒモになりたい"って言ってただろ?」とドッティのメヒコ時代の発言を暴露し(合宿所で同室だった時期があります)、「そんな近藤のために巨乳の相手を用意した」として、呼び込んだのは確かに巨乳のアメリカンバルーン選手(とランジェリー武藤選手)。「カスイチ2」で行われた"ブラ"ダーデスマッチ(ランジェリー武藤 vs 男色ディーノ vs Men'sテイオー戦)同様「3カウント後にリング中央の高所に吊されたブラジャー(青と赤)をラダー(脚立)を使って奪い、チームの2選手が装着したら試合終了」というルールで施行されました。
ところがバルーン選手からシャープシューター(サソリ固め)でギブアップを奪ったものの、ブラ装着をためらううちにバルーン選手が蘇生し、ラダー上で顔面オッパイウォッシュを食らい阻止される。ドッティはその後キングコング・ラリアットからのフォールで再びラダーに。ブラを手にするものの、いち早く装着したパートナーの高梨選手の姿を見るに付けルールが馬鹿馬鹿しくなったのか高梨選手にラリアットを発射。そこへL武藤選手のシャイニング・ウィザード、バルーン選手のムーンサルトプレスで高梨選手がフォールを奪われ、さらにブラを奪われて試合終了となりました。
この結果に、「とおるちゃん」から「普通の試合ではスゴイがエンタメは俺様の足下にも及ばない」と、今後のカスイチマットで「高梨将弘・試練の道」から「近藤修司・エンターテイメントへの道」への企画変更を指令。ドッティは「絶対やんねえよ、バカ!」と吐き捨て引き揚げるも、高梨選手は「近藤さんはツンデレなんで絶対やると思います。僕が近藤さんの新境地を切り開きます」と宣言しました。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略。リングアナは清水基嗣選手)。
〈オープニング〉大会プロデューサー大鷲透&ワッシー君(in 藤永練習生)あいさつ
(1)1/30 ヘラクレスオオ千賀 & CHANGO vs 大石真翔 & 旭志織
(2)1/30 (当初発表:近藤修司 vs マサ高梨) → 近藤修司 & マサ高梨 vs ランジェリー武藤 & アメリカン・バルーン〈"ブラ"ダーマッチ〉
(3)1/30 邪道 & 外道 vs バラモンシュウ & バラモンケイ
〈休憩中〉「カスイチヘッドラインニュース:YASSHIドレッド編み込みに密着」
(3)1/60 TARU vs 谷嵜なおき
(4)1/無 「ちゃんこ大鷲」特製ちゃんこ争奪ちゃんこランブル(16人参加)
〈入場順〉大鷲透、菅原拓也、バラモンシュウ、バラモンケイ、大家健(大鷲推薦選手)、浪口修(菅原推薦選手)、KAGETORA、ラッセ(KAGETORA推薦選手)、ラム会長&怨霊、マンゴー福田(一般公募枠)、桃鷲透、"brother"YASSHI、鈴木みのる(YASSHI推薦選手)、男色ディーノ(第1回ちゃんこランブル優勝者)、ミラニートコレクションgay.t.(第1回優勝者推薦選手?)
メインのちゃんこランブルはディーノ選手の男色攻撃を受け切った大物シークレットゲスト・鈴木みのる選手が掟破りの「ゴッチ式男色ドライバー」を決め、優勝を飾っています。
※DVD『カスイチシックス』('07.12.26発売)収録

742 真夏のWヘッダーその1・全日後楽園
同日のElDorado札幌大会との掛け持ち参戦。全日本プロレスの配慮により、近ブラとしては珍しい早い試合順でのマッチメークを組んでもらい、短い試合時間の中を新人・真田選手相手に連係技のオンパレード(低空サンドイッチドロップキック、バビロン、ビッグボーイに加え、久々のペニスカッターも繰り出す)で無事に出番を終了。すぐに羽田空港に移動しています。
※『バトステ・ニアライブ! 全日本プロレス「サマーインパクト2007 開幕戦」2007・8・19 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.08.19放映
※『バトルステーション 全日本プロレス「サマーインパクト2007 開幕戦」2007・8・19 後楽園ホール(2時間版)』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.09.09放映

743 真夏のWヘッダーその2・ElDorado札幌
大阪、博多に続く「プロレス大感謝祭」第3弾は札幌での開催。新日本プロレスの「BEST of SUPER Jr」に初出場初優勝し、「G1クライマックス」にも出場し2勝を挙げたばかりのミラノコレクションA.T.選手と、2006年11月の「RINGSOUL LIVE FINAL」以来のタッグ(トリオ)を結成しました。この試合はメインでしたが、その後に特別試合として蛍光灯デスマッチ「葛西純&"黒天使"沼澤邪鬼 vs 谷嵜なおき&清水基嗣」戦が行われています。
なお、同日の同時間に札幌市内でDRAGON GATEが興行を開催(ZEPP SAPPORO)。この時期に北海道ツアーを決めていたDGが、ElDoradoのこの日の興行が決定するや、ZEPP SAPPORO大会が翌週にあるにも関わらずわざわざこの日の開催を追加決定しており、両団体の関係の悪さを内外に見せつけています。
※DVD『プロレス大感謝祭2007 7/22博多&8/19札幌』('07.12.01発売)収録

747 全日両国大会出場
昨年夏から半年に一度のビッグマッチとして定着した感のある「プロレスLOVE in 両国」。Vol.1・2で世界ジュニアの防衛戦を行い高評価を得たドッティにとっては、今回が全日両国大会で初の「テーマなき闘い」。Vol.1では馳浩選手引退試合の相手を務め、森元首相に暴言を吐いて一般社会にまでその存在を広めたYASSHI選手と、久々の「近ブラ」純正タッグを結成。全日の新人コンビの「チャレンジマッチ」の相手役として胸を貸しました。試合は序盤こそ若手がイキのいい動きを見せたものの、息の合った近ブラの連係のオンパレードに失速。最後はYASSHI選手のマンハッタンドロップの直後にドッティがキングコングラリアットを叩き込むコンビネーションプレイからYASSHI選手のナイスジャマイカであっさり決着しています。
なお、この日はVDMから小島聡選手とTARU選手が世界タッグ王座(川田&ケア組)に挑戦しており、近ブラもセコンド参戦。新調した赤いMYパイプイスを武器に暴れ回ったVDMが王座を強奪し、TARU選手はメジャーでの初のビッグタイトル獲得となりました。また、この日の大会では中嶋勝彦選手がクリス・セイビン選手の挑戦を退け世界ジュニア王座を防衛。メインの三冠戦では、1年にわたり王座を守ってきた鈴木みのる選手が佐々木健介選手に敗れ王座陥落となっています。
※『SKY Perfec TV! LIVE SPECIAL 全日本プロレス「8.26 プロレスLOVE in 両国 Vol.3」』(Ch.162)'07.08.26放映
※『全日本プロレススペシャル 8.26 プロレスLOVE in 両国 Vol.3』(GAORA)'07.09.14放映
※『全日本プロレス マザー』(千葉テレビ)'07.12.14放映

748 健介オフィス第2弾興行で"ヘル・ウォリアーズ"と対戦
佐々木健介、中嶋勝彦選手が所属する「健介オフィス」が同年2月11日の旗揚げ興行に続いて主催する第2弾興行に、近ブラがブードゥー・マーダーズとして参戦することが決まり、7月26日にカードが発表されました。マッチメークされたのは、「パワー・ウォリアー復活〜伝説が正夢へ」の副題が示す通り、パワー・ウォリアー選手とアニマル・ウォリアー選手が結成する新タッグの相手役として。1980年代の日米マット界を席巻した故ホーク・ウォリアー選手とアニマル選手の「ロード・ウォリアーズ」。そのホーク選手と1992年に佐々木選手が別人格のパワー・ウォリアーとなって結成したのが「ヘル・レイザーズ」。1996年に一度だけ3選手が合体したのが「トリプル・ウォリアーズ」。そしてホーク選手が2003年に急逝。このような歴史を経て、残された2選手が「ヘル・ウォリアーズ」として純正タッグを初結成するという、話題性に満ちあふれたカード。この試合に近ブラが呼ばれた理由というのが「モノマネをしていたらしいから、対戦相手とはしてはうってつけ」(佐々木選手の会見より)。YASSHI選手は2006年7月3日の全日本大田区大会での佐々木選手とのシングルでパワー・ウォリアーの、ドッティは2007年4月19日の「カスイチ2」でロード・ウォリアーズのコスプレで試合をしており、「本当の強さを彼らに見せつけたいね」(佐々木選手)と、ニセモノ退治が目的だったようです。なお、佐々木選手は8・26全日両国大会で三冠王者に輝いており、化身とは言えチャンピオンとしての実質第1戦となりました。
試合当日、「ニセモノ」と挑発された近ブラはニセモノ感たっぷりのコスプレ姿で入場し、ヘル・ウォリアーズの向こうを張った「ヒール・ウォリアーズ」を名乗りましたが、大方の予想通り、あっさり返り討ちに。ともあれ、ドッティにとってロード・ウォリアーズもヘル・レイザーズもファン時代のヒーロー。そんなレジェンドとの対戦は、レスラー人生において、よき思い出のひとつとなったはずです。
※『バトルステーション 健介オフィス「Take The Dream vol.2 〜新たなる夢〜」2007・9・1 ディファ有明』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.09.09放映

749 沖本選手とシングルマッチ
この日のオープニングMCで、8・9後楽園の敗者解散マッチの結果に納得がいかない南京ファッキンレスリング部の沖本選手がNFW解散阻止へ川畑代表に直談判。代表は「この試合に勝ったら再検討する」として、ドッティとのシングル戦を提示。セミファイナルでの対決が決定しました。
すでに解散しているため、リングネームこそNFW時代の本名ではなく「ジャンピングキッド沖本」でコールを受けたものの、南京都のロゴ入りの吊りパンスタイルで解散阻止に執念を見せる沖本選手に対し、ドッティは沖本選手が痛めている左ひざに一点集中。ドラゴンスクリューや雪崩式ドラスク、STF(ステップオーバートーホールドwithフェースロック)に似た技(片足を掛けるのではなく両足を折りたたむ形)など滅多に見せない技から、逆片エビ固めや久々のゴリラ・クラッチまで、とことんいじめ抜きました。沖本選手は堪えに堪え、頭突きやジャーマン、各種丸め込みなどで反撃に出ましたが、キングコング・ラリアットで力尽きています。両者のシングルマッチは2002年12月7日(現地時間)のメキシコ・ナウカルパン(ヒムナシオ・デ・ラ・ウニダ・クアウテモック)での第6回ヤングドラゴン杯1回戦で対決して以来(当時は「コンドッティ修司vsスモール"ダンディ"フジ」戦)。当時はこの年のデビューだった沖本選手は「ゴリラ・クラッチ寝るまでもない」という完成形以前の技で一蹴されていましたが、お互いキャリアを重ねた上での今回の対戦に、格段の成長を見せています。
試合後、沖本選手がマスクを脱いで川畑代表になおも直訴するも、セコンドについていたNFWリーダー・辻本選手は改めて解散を受け入れる旨を表明。次回10・4同所での大会での「解散記念マッチ」を要請し、ポコ本(キング・ポコダ)、大日本プロレス・関本大介、ディク本(ディック東郷)の各選手ら過去にNFW助っ人として参戦した縁のメンバーを集めての開催が決定しました。

750 「カスイチセブン」夢のタッグマッチ出場
今回の趣向は、事前に発表された6選手(佐々木健介、鈴木みのる、中嶋勝彦、近藤修司、菅原拓也、"brother"YASSHI)が当日発表の「X」とのタッグでいずれかのチームと試合を行うというもの。オープニングMCで鈴木選手を除く5選手が入場し、対戦チームの組み合わせ抽選とパートナーの抽選が行われ、「夢のタッグマッチ」3試合のカードが決定。"SUKIYAKIメイト"谷嵜選手を引き当てたドッティは、澤選手を引き当てた中嶋選手のチームと対戦することに。まさに「粒の揃った」感があるタッグマッチは、世界Jrを巡るドッティと中嶋選手の因縁を軸に、谷嵜選手が澤選手に触発されバチバチファイトを展開するなど、見所の多い対戦になりました。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略。リングアナは清水基嗣選手)。
〈試合前〉「ハヤブサ ミニライブ」
〈オープニング〉「夢のタッグマッチ」組み合わせ&パートナー決定抽選会
(1)1/30 KAGETORA & ベアー福田 & CHANGO vs 火野裕士 & 大石真翔 & MIYAWAKI
(2)1/60 近藤修司 & 谷嵜なおき vs 中嶋勝彦 & 澤宗紀
〈休憩後〉「諏訪高広 トークショー」(聞き手:藤永オーナー)
(3)1/60 鈴木みのる & 大鷲透 vs "brother"YASSHI & 関本大介
(4)1/60 佐々木健介 & ディック東郷 vs 菅原拓也 & 高山善廣

751 小島選手と初の純正タッグ結成
「ダブルメーンイベント(2)」として行われた試合(メーンその1は「武藤&ケア&ザック・ゴーウェン組 vs TARU&諏訪魔&YASSHI組」)。小島選手と初の純正タッグを結成し、サンドイッチラリアットなどの合体技を披露しています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #155』(GAORA)'07.10.06放映

755
※『バトルステーション 全日本プロレス「2007 FLASHING SERIES」2007・9・21 京都KBSホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.09.24放映

758 諏訪魔選手とのタッグでアジアタッグ獲り&最強タッグリーグ出陣を表明
9月25日大分大会で諏訪魔選手は、全日プロのタッグタイトルで現在空位となっているアジアタッグを狙っていくことを宣言し、そのパートナーに先々代の王者だったドッティを指名。世界タッグ王座を保持している小島&TARU組に続くVDMによる王座独占のための計画を明かし、併せて1年の掉尾を飾る世界最強タッグリーグ戦にもこのコンビでのエントリーを示唆しています。

761
※『ALL JAPAN B-Banquet #156』(GAORA)'07.10.13放映

762 SUKIYAKI勢でオープニングマッチ出場
HELL DEMONSと8人タッグで対戦。谷嵜&ミラニート選手がセミで猛獣惑星と対戦するSUKIYAKIは、ElDoradoにセミレギュラーとして参戦しているレスリング・ドリーマーズ出身の佐藤悠己選手を助っ人に起用して臨みました。この日のドッティは久々のグリフォンを繰り出し、これに本多選手と清水選手が呼応して懐かしのイタコネ由来の「3者同時ジャベ」を完成させたり、本多選手とバビロンを見せるなどの動きを見せましたが、勝利につなげることは出来ませんでした。

763 DDT本体興行初出場
大日本プロレス、DDT、KAIENTAI DOJOの3団体が1日のうちに同一会場でそれぞれ興行を開催する「天下三分の計」。DDTではこの日、CMLL認定KO-Dタッグ選手権が行われる予定でしたが、王座を保持する第25代王者組のプリンス・トーゴー選手が前日のDDT熊本大会で肋軟骨を骨折し欠場となり、トーゴー選手のパートナーのアントーニオ"ザ・ドラゴン"本多選手とのつながりでドッティの参戦が決定。予定されていたカードがノンタイトル戦となり、トーゴー選手の代わりにドッティが入ることとなりました。トーゴー&本多組はハワイアンギミックの「a.W.o.(アロハ・ワールド・オーダー)」というユニットを組んでいることから、ドッティもa.W.o.の助っ人(アントン曰く「臨時皿洗い」)としてレイをかけて入場。また、この日のKAIENTAI DOJO興行参戦のため会場入りしていた谷嵜選手がセコンドとして登場し、a.W.o.とSUKIYAKIの合体が実現しました。ドッティは5月6日のDDTブランド「CRUISER'S GAME 6」に続き、ついにDDT本体興行参戦となりましたが、翌日正午開始の全日本後楽園大会を控えているため、博多の滞在時間はわずか5時間。強行軍となりましたが、ElDoradoに定期参戦中のディック東郷選手(の遠縁のトーゴー選手)や本多選手、本多選手や高梨選手をElDoradoに送り出してくれているDDTに対し、ささやかなご恩返しが出来たようです。
試合では、ラリアット狙いで振り回した腕を掴んで逆上がりして交わしたKUDO選手、耳元で大声攻撃をするなどトリッキーな動きを見せるウラノ選手と、いずれも初対決。DDTの選手層の厚さにも感心しきりだったようです。
※『DDT ドラマティックファンタジア #145』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.10.18放映

764 平井選手に八つ当たり
荒れ模様の試合は両軍リングアウトという不透明決着となり、VDMはセコンド業務をしていた平井選手を捕まえて八つ当たり。この因縁(?)かどうか、10日後の10・18代々木大会のカードが「太陽ケア&平井伸和(→当初発表は真田聖也) vs TARU&近藤修司」に変更となりました。
※『ALL JAPAN B-Banquet #158』(GAORA)'07.10.27放映

770 世界ジュニア戦に乱入しベルト強奪
出場試合ではVDMとして平井選手いじめに終始。アンダーカードとあって早々に出番は終了しましたが、第5試合の世界ジュニアヘビー級選手権・中嶋勝彦vsシルバー・キング戦に乱入。両者ノックダウン状態となり試合が中断したところで出現して、中嶋選手を襲撃しベルトを持ち逃げ。場内大ブーイングの中、19分12秒無効試合の裁定が下り、王座はコミッショナーの馳浩PWF会長預かりに。世界Jr王座転落以来、中嶋選手のベルトには興味がないことを公言していたドッティにしては意外な行動でしたが、その理由はやがて明らかに。シルバー・キング選手の控え室でのコメント中、TARU選手とともにドッティが現れ、キング選手に「あなたがチャンピオンだ!」とベルトを進呈。キング選手もこれに応じました。さらにその後に行われたセミファイナル(武藤敬司&ザック・ゴーウェンvs小島聡&"brother"YASSHI戦)でTARU選手が謎のマスクマン(=マスクを脱ぎ、ゾディアック選手と明かす)を引き連れて乱入し、アメリカのゾディアック選手、メキシコのシルバー・キング選手を加えて、かねてからの構想だった「インターナショナル・ブードゥーマーダーズ」の発足を表明しました。
ちなみに、日本では「3代目ブラックタイガー」として新日本プロレスに参戦経験があるシルバー・キング選手は、兄にDrワグナーJrを持つメキシコの人気レスラー。ドッティはメキシコ時代に面識があり、大物なのに新人選手にも気さくに接する好人物のようです(当HPのET CETERA内「メキシコ肉日記」2001年10月12日参照)。
※『ALL JAPAN B-Banquet #161』(GAORA)'07.11.24放映(ダイジェスト)
※『ALL JAPAN B-Banquet #160』(GAORA)'07.11.11放映(世界ジュニア戦乱入)

771 「カスイチエイト」大阪プロレス勢と初対決
TARU選手のプロデュースによる第8回大会は「悪を集める」とのコンセプトで開催。メインでは大阪プロレスのヒールユニット「バッドフォース」を招聘、カスイチレギュラーの3選手がカスイチでは初のトリオを結成し、VDMとして迎え撃つという構図になりました。悪vs悪ということで試合は終始乱戦気味で、最後は全員がパイプイスを手にチャンバラを始め、ノーコンテストの裁定に。メイン終了後にTARU選手だけが「カス男さん」から居残りを命じられ、サプライズゲストのブッチャー選手(4日前に終わった全日プロ・シャイニングシリーズ参戦のため来日中でした)と特別試合を行っています。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略。リングアナは清水基嗣選手)。
〈試合前〉「Malw ミニライブ」「吉本興業所属タレントのプロレス講座」
〈オープニング〉藤永オーナーMC(バッドフォース乱入)
(1)1/30 HARASHIMA & KAGETORA vs 澤宗紀 & マサ高梨
(2)1/30 菊タロー vs ダンプ松本
(3)1/60 大鷲透 & ヘラクレスオオ千賀 vs 火野裕士 & 大石真翔
(4)1/60 TARU & 近藤修司 & "brother"YASSHI vs ゼロ & GAINA & ゼウス
(特)1/無 TARU vs アブドーラ・ザ・ブッチャー(マネージャー:タイガー木原)

772 SUKIYAKIvs猛獣惑星
試合の軸は、ダンサーを巡って争いを続けるミラニート選手と千賀選手。この日も千賀選手にダンスを阻止されたミラニート選手が、バナナシュートをかわしてのスクールボーイで逆転のカウント3。ダンサーを呼んで大団円と思いきや、千賀選手がかねて投入を予告していた「なまこダンサー」(ボディビルダー)をこっそり呼び寄せて入れ替え、勝利のダンスを台無しに。この結果、次回11・16新宿大会で「ダンサーコントラダンサー」マッチが行われることになりました。
この日のドッティは、谷嵜&ミラニート選手というSUKIYAKI中もっとも機動力のあるトリオ結成とあり、「ドッティの串刺しラリアット→2人のトラースキック→ランサルセ」「ドッティがパワーボムで抱えて滞空中、2人が左右からジャンプしてネックブリーカーとの合体技に」など、合体技考案マニアならではの「SUKIYAKIオリジナル」を次々と披露していました。

775 関本大介選手と初対決
大日本プロレスとElDoradoが共催する「プロレス大感謝祭」で、これまで唯一大日本勢との接触がまったくなかったドッティが、ついに大日本選手と遭遇。若手屈指のパワーファイターとして、インディーの枠を超えて活躍する関本大介選手と初対決となりました。
ともにラリアッターとしての矜持がある両者は、試合序盤から壮絶な打ち合いを展開。関本選手が得意ムーブである「対角線連続ダッシュによる串刺しラリアット」を披露すれば、ドッティもすぐさまパクリムーブでお返しを。ドッティが3回目の往復を狙ってダッシュしたところで、背後から関本選手も猛ダッシュしてラリアットを放つ切り返しを見せるなど、意地の張り合いを披露していました。
なお、この日のダブルメインイベント(2)は、谷嵜&清水組が大日本プロレスの葛西&沼澤組に挑む蛍光灯デスマッチの再戦。他にもMEN'Sテイオー&ミラニート組vs男色ディーノ&佐藤悠己組による「なまこハンティングマッチ」など、大日本プロレスとのコラボレートマッチがズラリとラインナップされ、結果的にとてつもなく振れ幅の広い興行となりました。

776 大日本プロレス初参戦/関本大介選手と初タッグ結成/同一会場・別興行での1日2試合
「プロレス大感謝祭」の夜の部として行われた大日本プロレス主催の大会に初参戦。昼にタッグ対決をした関本選手と初タッグ結成となりました。昼の部で関本選手の得意ムーブ「対角線連続ダッシュによる串刺しラリアット」を打ち合った両者は、今度は交互にダッシュして連続串刺しを繰り返す連係を披露。「闘ってよし、組んでよし」と認め合った両者の次の遭遇が注目されます。
※『大日大戦 #149』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.11.27放映

777 12・29後楽園大会のカード決定
ElDorado2007年の掉尾を飾る12・29後楽園大会の前哨戦となったこの大会。休憩前に猛獣惑星と8人タッグで激突したSUKIYAKIは、敗れたものの連係も次々と決まり戦力は整ったとして、後楽園でイリミネーションマッチでの再戦をアピール。猛獣惑星も受けて立ち、後楽園でのカードが1つ決定しました。
この日のSUKIYAKI連係では、谷嵜選手の得意技である「インプラント」の合体版を初披露。ドッティが相手を逆さ吊りに抱え上げ、本多&清水選手が顔面にトラースキック。相手が弱ったところへ谷嵜選手がドッティの前に立ち、相手の両腕を脇で抱え、2人同時に腰を落とすというもの。チーム存続が決まった8月以降、チームとしてはこれといったアクションを起こさず、オリジナルの連係技を積み上げて組織力を底上げしていったSUKIYAKIがElDoradoの中でようやく動き出しました。
なお、この日「名字に犬という字が入っている」という理由から準構成員として猛獣惑星に呼ばれた飯伏選手は、KAGETORA選手の挑戦を受けインディーJr選手権戦が内定。セミではダンサー争奪戦に敗れてキャラクターの年内での封印を決意したミラニートコレクションa.t.選手が、本家であるミラノ選手とのシングル戦を希望。メインではHell Demonsに連勝した旧南京勢がUWAトリオ王座への挑戦権を獲得(リング中央にベルトを吊したラダーマッチで実施)と、後楽園に向け次々とカードが決定しています。

779 「カスイチナイン」金本選手との「夢の続き」
2007年1月3日の全日プロ恒例「Jrヘビー級バトルロイヤル」で初遭遇し、翌1月4日の新日本プロレス東京ドーム大会で10人タッグで対決。力いっぱいにやり合える相手としてお互いに認め合った金本浩二選手とドッティ。その後、新日本と全日本の交流が途絶え、疎遠になっていた両者でしたが、金本選手の出身地である神戸に店を構えるソウルコネクション・藤永代表がカスイチの舞台で再戦をセッティング。1回だけの交差で終わる可能性のあった両者を再び引き寄せました。「近藤、夢の続きや!」と珍しく試合前にマイクを握った金本選手の呼びかけで試合がスタート。張り手やエルボー、キックが主体となった攻防を披露。それぞれのパートナーも好敵手として意識し合う同士ということもあって、気持ちを前面に出したさわやかなどつきあいが展開されました。試合後に金本選手とドッティは、シングルでの再会を誓い合い、握手。ヒール属性のためほとんどのライバルと遺恨関係にあったドッティにとって、初めての遺恨なきライバルの出現となりました。なお、この日のドッティは、谷嵜選手との一連の合体技をほとんど出さず、バチバチの闘いに専念。ハイライトは「コーナーに控える金本選手へロープ伝いに走ってラリアット」「顔面ウォッシュ3発目をザ★オリジナルで迎撃」などでした。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略。リングアナは清水基嗣選手)。
〈試合前〉「Malw ミニライブ」「"あつこさくら"のプロレス講座」
〈オープニング〉TARU MC
(1)1/30 KAGETORA & ヘラクレスオオ千賀 vs NOSAWA & MAZADA
(2)1/30 アントーニオ本多 & ミラニートコレクションa.t. vs 菊タロー & ジャンピングキッド沖本
(3)1/60 TARU & ゼウス vs 大鷲透 & ベアー福田
(4)1/60 "brother"トム・ヤンクン vs X(=長井満也)
(5)1/60 近藤修司 & 谷嵜なおき vs 金本浩二 & 澤宗紀
〈エンディング〉藤永オーナーMC(次回興行でプロテスト受験決定)

780 全日後楽園大会で久々のシングル戦
「最強タッグ決定リーグ戦」の開幕戦でしたが、秋口にドッティとの出陣を示唆していた諏訪魔選手は、結局小島選手との出場が決定し、ドッティはエントリーされませんでした(VDMのもう1チームはTARU&ゾディアック組)。
そんなドッティのこの日の相手は、征矢学(そや・まなぶ)選手。「無我ワールドプロレスリング」で2007年4月にデビューし、10月に西村修選手に帯同して全日本プロレスに移籍して、11・8NOSAWA GENOME FINALで全日リングは体験済みのものの、本体興行にはこの日が初出場という非常に注目される試合で、ドッティが相手を務めることとなりました。クラシカルなレスリングを標榜する無我ワールドの出身選手相手ということで、ドッティは投げ技を封印し、フィニッシュもキングコング・ラリアットではなく久々のゴリラ・クラッチで仕留めるという念の入れようでした。
なお、このシリーズでドッティは翌24日相模原大会で真田聖也選手、30日千葉大会で健介オフィスの山口竜志選手と、1つのツアー中に3人の若手選手とシングルを行うという珍しいケースとなりました(ちなみに、闘龍門MEXICOでコーチ経験のあるMAZADA選手も、このツアー中に若手とのシングルが3試合組まれています)。
※『ALL JAPAN B-Banquet #163』(GAORA)'07.12.08放映(ダイジェスト)

783
※『バトルステーション 全日本プロレス「2007世界最強タッグ決定リーグ戦」2007・11・27 長岡厚生会館』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.11.30放映

788
※『バトルステーション 全日本プロレス「2007世界最強タッグ決定リーグ戦」2007・12・3 名古屋国際会議場』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.12.08放映

791 アブドーラ・ザ・ブッチャー選手と初対決
「黒い呪術師」と呼ばれる伝説のレスラー、アブドーラ・ザ・ブッチャー選手と初対決。ブッチャー選手は全日プロ創立35周年記念として前シリーズ(シャイニングシリーズ)に久々の来日を果たし、この「最強タッグ」にもエントリーしてシリーズ連続参戦。これまでドッティとのカードが組まれていませんでしたが、シリーズ最終戦にして初めて相対することになりました。ブッチャー選手は1941年1月11日生まれの66歳(1936年1月1日生まれの71歳説もあり)。「初来日が日本プロレス」という数少ない(最後の?)現役選手で、もちろんドッティの対戦相手としても間違いなく最高齢選手。伝説の大ヒールと対峙できたことは、ドッティにとって思い出に残る経験となったはずです。
なお、世界最強タッグ決定リーグ戦に出場したVDM勢では小島&諏訪魔組が同率2位となり、最終戦のこの日に行われた決勝進出チーム決定戦で佐々木&川田組と対決。セコンドについたドッティらは介入を繰り返して優勝戦に送り出しましたが、優勝したのは武藤&ドーリング組。試合後に諏訪魔選手は不満を隠さず、VDM分裂の危機が訪れています。
※『ALL JAPAN B-Banquet #165』(GAORA)'07.12.23放映(ダイジェスト)

792 全日プロ2007最終試合に出場、西村修選手と初対決
「荒谷&平井組vsギャル曽根」のカレー大食い対決、「F1タッグ選手権:武藤&神無月組vs佐々木&ザ・たっち組」のモノマネ対決など、楽しいカードが並んだイベント興行「ファン感謝デー」。外様のヒールということからドッティにはまったく縁のない大会と思われましたが、初めて招聘され、お笑いとは一切関係のないタッグマッチに出場。この大会が全日本プロレスの年内最終興行となるため、メインのこの試合は全日プロ2007年のファイナルマッチとなりました。この試合は小島選手と西村選手の「新日本同窓会対決」を軸に正規軍vsVDMの構図となりましたが、このカードが組まれたのは余興のない純粋なプロレスマッチでも「ファンに感謝」したかった表れなのかもしれません。
なお、無我ワールドプロレスリングから全日プロに電撃移籍した西村修選手とはこれが初対決。10・18代々木大会に突如現れて、暴れ回るVDMを蹴散らした西村選手。VDMとは対極のファイトスタイルなことから、2008年はさらに絡みも増えそうです。
※『ALL JAPAN B-Banquet #167』(GAORA)'08.01.12放映

番外 新日本マットに久々の乱入
新日本プロレスよりVDMとして再びオファーが届き、2008年1月4日の「レッスルキングダム in 東京ドーム」への参戦が決定。12月14日のカード発表会見で、新日本の悪の軍団「GBH(グレート・バッシュ・ヒール)」と合体して新日本レジェンド軍との10人タッグマッチとなりました。新日本の本体興行には3・18尼崎以来(レッスルランドでは5・1後楽園出場)遠ざかっているとあって、新日本の年内最終戦となる12月24日の「NEW JAPAN NEXT 〜Catch the Victory 2〜」後楽園ホール大会に呼ばれてもいないのに勝手に来場。1・4でタッグを組む邪道&外道選手とともに、GBHのリーダー格である真壁刀義、矢野通選手の試合のセコンドに。対戦相手が1・4で対戦する長州力&AKIRA選手とあって、YASSHI選手が試合前後にマイクで罵倒。試合後には蝶野正洋、獣神サンダー・ライガー選手も現れ、絵に描いたような予告編を繰り広げました。ちなみに真壁&矢野選手はこの年のプロレス大賞の最優秀タッグ賞を受賞。奇しくも前2006年の同賞受賞のVDMと揃い踏みとなりました。
※『バトステ・ニアライブ!新日本プロレス「NEW JAPAN NEXT 〜Catch the Victory 2〜」2007・12・24後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'07.12.24放映

793・794 「カスイチテン」高山善廣選手と初対決
10月の「カスイチエイト」VDM vs バッドフォース戦で遺恨が生じ、翌11月の「カスイチナイン」でムリヤリ組まされたタッグも当然決裂したTARU選手とゼウス選手の決着戦。あまりにも危険なためそれぞれにタッグパートナーを付け、試合にならない事態を恐れてか当初はメインと発表されていたこのカードをセミに組み替えるなどさまざまな配慮がされましたが、鈴木みのる選手とゼウス選手が空中分解するというさらに予想を上回る(下回る)結末に。
試合後、メインで高山善廣選手とのシングル戦を控えたYASSHI選手が駆けつけ、この機に乗じて鈴木選手を3人がかりでいたぶるVDM。そこへ高山選手が救出に飛び込み、6人タッグでの闘いに変更されることに。ここで、1人足りない高山&鈴木組が「神戸の飲み屋でスカウトした」というTARU選手のお兄さん(本物)を呼び込み、公開兄弟ゲンカが実現。お兄さんは実際には試合しなかったものの、フィニッシュ場面では場外でTARU選手の動きを封じ、マイクでも完勝。TARU選手を完全にやりこめていました。
なお、この日のドッティはメインではあまり出番がなく、乱戦のセミで「ザ★オリジナルをスリーパーに切り返した鈴木みのる選手をKUBINAGEで反撃」が最大の見せ場でした。
なお、この日の全カードは以下の通りです(選手名敬称略。リングアナはElDorado小川内アナ)。
(1)1/30 KAGETORA & ヘラクレスオオ千賀 & CHANGO vs 谷嵜なおき & 大石真翔 & 旭志織
(2)1/30 大鷲透 vs 菊タロー(公認凶器BOXによるノーDQマッチ)
(3)1/30 関本大介 vs 澤宗紀
(4)1/60 TARU & 近藤修司 vs 鈴木みのる & ゼウス
(5)1/60 TARU & 近藤修司 & "brother"YASSHI vs 鈴木みのる & 高山善廣 & TARU兄
〈エンディング〉藤永オーナープロテスト受験(試験官:山本小鉄氏)

795 ElDorado年内最終興行でマグニチュード岸和田選手の襲撃に遭う
ElDorado2007年の掉尾を飾る大会とあって、レギュラーゲストを中心に外部選手の援軍も仰ぎ、テーマを持たせた試合をラインナップ。東京愚連隊が相手を務めた稲葉雅人選手(団体生え抜き第2号)デビュー戦、本家ミラノ選手を迎えてのミラニートキャラ封印記念試合に続いて行われたのは、SUKIYAKIと猛獣惑星が争うイリミネーション戦。ルチャ由来の立体的な攻防の中、選手が続々と脱落していき、猛獣惑星の大駒2枚と1人で対峙することになったドッティは、仰向けに倒した大鷲選手の上に福田選手をカニバサミで重ね、その上に覆い被さることで大鷲選手の退場に成功。残った福田選手をキングコング・ラリアット連発で退け、本格的なユニット対抗戦にようやく参入したSUKIYAKIを勝利に導きました。引き揚げるSUKIYAKI勢の前に突如、DRAGON GATEに参戦中のマグニチュード岸和田選手が現れ、ラストライドでドッティをKO。谷嵜選手もKOして、ElDoradoマット参戦をアピールしました。
続くセミでは王者飯伏選手にKAGETORA選手が挑戦したインディペンデントワールドJrヘビー級戦が行われ、熱戦の末王者が防衛。東西のバルコニー間をロープを渡し、リング上空につり下げたベルトを奪い合うラダーマッチで行われたメインのUWAトリオ戦は、レンジャー部隊よろしくバルコニーからロープを伝ったケイ選手がベルトを奪取。旧南京の挑戦を退けたヘルデモンズでしたが、メンバー4人がリーダー菅原選手を追放するという衝撃の展開に。猛獣惑星がヘルデモンズ制裁に駆けつけるなど混乱するリング上で、その場を納めたのはスーツ姿で登場したTARU選手ならぬ多留嘉一氏。自らのElDorado新GM就任を宣言し、UWAトリオ王座の預かりを宣告。さらに翌年2月27日の後楽園大会開催を発表して、猛獣惑星とヘルデモンズ間での王座決定戦実施と、岸和田選手と谷嵜選手のメインでのシングル戦を発表して、大会を締めました。
マグニチュード岸和田選手は、2004年の大晦日に解雇された悪冠一色勢と入れ替わるようにDRAGON GATEに登場したマスクマン。2005年の分裂騒動で大阪プロレスを脱退したのち、同団体には2005年の半ばより参戦していますが、2007年より専属契約を解除して、フリー契約による参戦にシフト。このため、DGのオポジションであるElDoradoマット参戦には支障がないのですが、同じく両団体に上がるディック東郷選手やNOSAWA論外選手と異なるのは、岸和田選手がDGのユニットにも所属するレギュラー選手であること。そのためか、2008年1月3日の記者会見でドッティは岸和田選手の参戦について「あの団体と関わる選手には絡みたくない」と発言しています。ともあれ、Jrヘビーのリミットを少しだけ超えたパワー型の体型や、かつて所属団体から脱退した経歴、ルチャ由来の団体で軍団のリーダー格の経験、ヒール属性など、共通項の多い両者の今後が注目されます。
【イリミネーションマッチ結果】
●退場順と決まり手
(9分57秒 オーバーザトップロープ)CHANGO ※ルールを忘れてトペを敢行
(10分40秒 オーバーザトップロープ)本多、千賀 ※エプロンで落とし合いの攻防の末
福田(13分20秒 プルプルベアー)清水
福田(14分50秒 体固め)谷嵜 ※大鷲とのダブルのダイビング・ボディプレスから
近藤(17分34秒 エビ固め)大鷲 ※カニバサミで倒した福田を重ねて
近藤(19分7秒 キングコング・ラリアット→片エビ固め)福田
※SUKIYAKIの1人残り
※『バトルステーション ElDorado「I WAS BORN TO LOVE TREASURE」2007・12・29 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'08.01.09放映

796 プロレスサミット初登場で年またぎ
IWA JAPAN、アパッチプロレス軍、ElDorado、大阪プロレス、KAIENTAI DOJO、大日本プロレス、DDT、みちのくプロレス(五十音順)の8団体が主催・運営し、メジャー、インディーの枠を超えたさまざまな団体が参加するプロレスサミット。2006年の大晦日に開催されたインディーサミットからさらにパワーアップした年越しイベントに、ドッティが初参加。20時に開始されたこの大会で、カウントダウンが行われたのはメインの試合中。年をまたいで試合をするという、非常に稀少な経験となりました。
ただ、ドッティ本人は試合後「祭りはもういい。闘いがないと」と語っています。関本、真霜両選手のライバルストーリーを軸に、HARASHIMA、佐々木選手らが3・22新宿、7・27大阪、8・26有明でのプロレスサミットで対戦を積み上げているのに比べ、メンバーとの対戦やコンビ経験、ましてや因縁などほとんどないドッティにテーマがなかったのも事実。ちなみにこの日のメンバーのうち、関本選手(大日本プロレス)とは11月11日「プロレス大感謝祭」桂スタジオWヘッダーでそれぞれ1度だけ対戦とタッグ結成が、HARASHIMA選手とは5月3日のElDorado大阪大会での対戦経験がありましたが、ZERO1-MAXの佐々木選手、KAIENTAI DOJOの真霜選手、アパッチプロレス軍の黒田選手(当初発表の同軍・金村キンタロー選手が当日昼のハッスルさいたま大会で負傷したため変更)とは完全な初遭遇でした。いずれも各団体のトップクラスの選手のため、メンバーに不足があろうはずはありませんが、シングルにせよタッグにせよ、じっくり練り上げて「作品」を組み立てていくのが好きなドッティにとって、点が線にならない一夜限りの顔合わせに、喰い足りなさは否めなかったようです。
ともあれ、2007年の仕事納めを、2008年に突入しつつも無事に終了。2007年はレギュラーが全日本が85興行(全94興行中)、ElDorado20興行、カスイチ10興行に参戦。他団体は新日本系が5興行(本体3、LOCK UP、WRESTLE LAND各1)、DDT系が2興行(本体、CRUISER'S GAME)、健介Office、大日本(プロレス大感謝祭)。イベント系がスーパープロジェクト、SUWA FINAL、愛プロレス博、プロレスサミットに参戦しました。
※『プロレスKING スペシャル プロレスサミット2007「プロレスサミット in KORAKUEN 〜カウントダウンプロレス〜」』(GAORA)'07.12.31放映
※『バトルステーション 「プロレスサミット in KORAKUEN」2007・12・31 後楽園ホール』(FIGHTING TV SAMURAI)'08.01.20放映

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