8月31日(金)
眼一杯残業で本屋なんかあいている時間には帰れやしない。扶桑社文庫は買わなきゃいけないのに。

銀河の都 富田常雄 講談社
すっかり研究家ないしは愛好家になったよしだまさしさんお気に入りの富田常雄。時代小説は徳間書店からとかかなり文庫化されているようで、読むのにはことかかなさそうだが、現代小説になると最近ではあまり再刊されていないようである。よしださん用に古書展で買ったものだが、一度くらい読んでみようかとお渡しする前に読んでみた。ニ段組360ページ、800枚の長編である。
一見SFじゃないか、というようなタイトルでおっと思うが、全然そんなことはない(あたりまえだが)。もっとも山岡荘八がSFを書いているように少年向けのSFとか書いていてもおかしくはないけれど。で、この本の内容はと言うと柔道家の主人公竹尾利朗六段と、若くして長唄小唄のお師匠をしている美女相沢冨久美の恋愛小説。恋愛小説だからそこには当然邪魔が入り、親の進める恋敵の金持ち親父堤や、逆に竹尾を誘惑する人妻なんかも出てきて、その恋はもつれ誤解を呼びなかなか成就されない。また再度ストーリーとして竹尾六段の親友で大学出の柔道家からプロレスラーに転向した草刈弘と新橋の飲み屋の娘お桂との恋物語も描かれる。帯には「恋愛柔道小説」とあるが、主人公が柔道家なだけで、柔道のシーンは試合のシーンとかちょっと出てくるだけである。「恋愛小説」と呼ぶのがふさわしかろうと思う。
結論から言うと読みやすく、それなりに多くの読者をつかんでいたのは伺える物語で、職業作家と言うか物語の語り手としての評価は十分納得できるものだ。古びているかと言うと、やはりその時代背景を頭にいれないと楽しめないところも無論あるのだが、現代でも十分楽しめるものであることは確かで、疲れた時に何も考えずひたすら物語を楽しむという向きには宜しかろうと思う。
余談であるが、本に某古書店から前の持ち主に対する請求書が挟まったいた。そこは有名な店でちょっと高めだったりはするのだが、それでも意想外に高い値段にびっくり。でも今回はその1/4以下の値段で買っているから、売るときは相当安かったものと思われる。

ということで感想を書いて疲れました。
今月は本を一杯かっちゃったなあ。来月は買わないようにしなくちゃ。

(今日買った本0冊 今月買った本:465冊 今年買った本:2136冊)

8月30日(木)
ここのところにわかに忙しくなってきており、読書もままならなくなってきた。
それでもなんとか富田常雄は300ページオーバー。確かにリーダビリティが高くて面白い。ここまでの感想を書きたくなるが、あとで困るのでやめておこう。今日中に読み終わりたいな。

アポ途中に通りかかった古書店。何もなさそうだったが、探していた本(といっても探しているのを忘れていたのだが、それって探しいるって言わないのか?)があったので買う。
鰐を連れた男 長部日出雄 角川文庫 これは単行本も持っているのだが。
津軽世去れ節 長部日出雄 角川文庫
善意株式会社 長部日出雄 角川文庫 これが探していた本。確か筒井の涜書ノートにSFとして紹介されていた。見返しにも確かにSFタッチと書いてある。他に「津軽幻想旅行」という本が載っているが、これは調べると現役らしい。本当か?題名的にはとても気になるのだが、なんということもない紀行エッセイだったりする危険性もあるので困っちゃうよん。

某所のBOOK OFFの単行本3冊1000円券が今月中までだったので閉店間際のBOOK OFFに寄ってみる。
北京原人の日 鯨統一郎 講談社 例によって読んだことありません。
死んでいる ジム・クレイス 白水社 ちょっと気になる作品。キャシー・アッカーとか翻訳している渡辺佐智江訳。
邪悪な花鳥風月 岩井志麻子 集英社 まだ「岡山女」も「夜啼きの森」も買っていないのに。それに「ぼっけえ、きょうてえ」も実は読んでいなかったりする。
女帝の罠 カミーユ・ブールニケル 河出書房新社 純文学かもしれないが、今日の海外小説が月報つき、帯つきの美本が100円で売っていたら買うしかなかろう。これはもう普通の感覚ではないよな。
記憶のなかに 吉行理恵 講談社 帯には詩的メルヘン。でも純文学かもしれない。晶文社の吉行理恵詩集も100円売っていたが、さすがに詩集をダブりで買う気にはならない。

やはり買い物をするとそれ以外の記述がないなあ。

(今日買った本5冊 今月買った本:465冊 今年買った本:2136冊)

8月29日(水)
飲み会だが、仕事で遅くなりすきッ腹かかえて二次会から参加でテンションが低い。お開きとともにさっさと帰る。
したがって買った本もなきゃ、富田常雄もあまり進まず。

よしださんの書き込みを見て気になったので、たまたま手元に持ってきていた「私は前科者である」を見ると、帯はないが初版であった。買ったのは私の記憶が確かならばR書林である。2500円だったと思うが、当然ながら値札が無いのでわからない。橘外男だからきっと面白いに違いないとも思うが、未だに手を出さぬまま。これを機会に読もうかしらん。

(今日買った本3冊 今月買った本:465冊 今年買った本:2136冊)

8月28日(火)
読了本が無いと書くことがないなあ。
ということで、(何がということだ?)閉店間際のBOOK OFFに寄って見る。
不作法になり切れない人のための五つの短編 大岡玲 文藝春秋 帯には実験小説とある。実験小説かあ。難しいんだよね。面白いかと思うとさっぱりわからなかったり。Webを検索したけど読んだ人の感想なんかひとつも出てきやしない。
沈黙は金で買え ピーター・イスラエル 角川文庫 なんとなく買ったんだけど。
コンピューターが死んだ日 石原藤夫 カッパノベルス また意味も無く買っちゃった。これは読んでいる。石原博士っぽくない冒険小説ちっくな肌触りのある小説だったような覚えが。再読するか・・・しないな。

yahooオークションの「落・奈落」は5万円以上になったようだ。気が付いたときにはすでに終わっていたのだが、いやはや買った人は気合がはいっているというか。最後は二人の人が競ったみたいだったので、そんな値段になったんだと思うけど、とてもじゃないけど、ぼくはそんなに出す気はしないな。ま、読んでみたいとは思いますがね。「骨なし村」も読んでみたいんだよ。

ひたすら「銀河の都」を読んでいる。半分を超えた。自分が2段組の本を読むスピードとしては異例に早い。読みやすいんだよね。文章がこなれているというか。晦渋な文章ばかりが良いわけじゃないし、誰でも楽に読める平明な文章というのも、簡単なようでいて書くのは難しいものだ。
いずれにせよ今月中には読み終わりそう。

明日は飲み会なので日記の更新は無いかもしれません。当然本も買わないと思います。

(今日買った本3冊 今月買った本:465冊 今年買った本:2136冊)

8月27日(月)
ちょっと遅めだったので、新刊書店で雑誌だけ買う。扶桑社の新刊欲しかったが、置いてないのか売れちゃったのかなかった。
SFマガジン10月号
ミステリマガジン10月号 どちらの雑誌も買ってもほとんど開かない。買い始めのころから2年くらいはがんばって読んでいたんだけどね。もう20年近く前だ。で、創刊号から読むという野望はあるものの、このままでは一生かかっても無理だろう。月に1冊づつじゃ、全然先に進まないから、月に3冊とか4冊読まなきゃいけない。40年の差をうめなきゃいけないんだからな。それ以外にも雑誌は相当数あるから、幻影城一気読みとか(無理無理)、獅子王一気読みとか(揃ってないよ)、EQ一気読みとか(これもまだ10冊くらい足らないよ)、奇想天外一気読みとか(無駄無駄)、野望は数知れない。雑誌の場合途中の号とか拾い読みするには数が多すぎて手がつけられないから、本当は読みたい作家とか調べて拾い読みするのがいいんだろうね。でも現在のところ、月刊誌は上記の2冊しか買っていないから、これから一生雑誌しか読まなければ、追いつくかも知れぬ。嗚呼むなしいなあ。
そういえばまずははじめの一歩と言うことで「月刊ドラキュラ」を手元に持ってきてある。これは創刊号1冊でおしまいだから、一歩野望の完遂に近づくことになるか。

読書はよしださんに差し上げる前に試しにちょっくら読んでみるべえと富田常雄の「銀河の都」に手を出しました。

ネットで買った本を1冊忘れてました。
シャーロックホームズ健在なり 長沼弘毅 番町書房 なかなか美本。800円は多分安いのだろう。

ちなみにあと振り込んで到着待ちの本が4冊、購入以来を出しているのが1冊あって、それに加えて橋詰さんの荷物が近所の郵便局で止まっている。(取りにいけないだよ)
がまんが足りないなあ。

「グッドナイト・モンロー」の感想はまた明日。

(今日買った本3冊 今月買った本:462冊 今年買った本:2133冊)

8月26日(日)
駅に行ったついでに古書店へ寄った。
射G英雄伝(全5) 金庸 徳間書店 揃いで500円で売っていたためつい買ってしまう。2冊は持っていたはずだ。金庸も持っていないものが判然としなくなってきてしまった。買うたびに読んでいればいいのだが。文庫になりはじめちゃったしなあ。
われらの父の父 ベルナール・ヴェルベール NHK出版 「タナトノート」「蟻」「蟻の時代」の作家。帯にはSFとあるが、本当にSFといえるのかな?
脳男 首藤瓜於 講談社 去年の乱歩賞受賞作。

金光さんから「PEGANA LOST」No7が届く。
噂にたがわずすばらしい同人誌である。書誌には頭が下がる思いである。こういった手間のかかることを志だけで実行に移せるというのは並大抵のことではない。また今度読ませていただきますが、翻訳が多いのも嬉しい。英語を読めない人間にとっては(手に入るかどうかは別として)原書があっても猫に小判だからだ。200部しか作らないのは確かにもったいない。が、商業ベースにのらないとどんなにすばらしいものでも、なかなか第三者の手に渡るのは難しいというのも事実だ。(商業ベースにのったとしても全ての地方の方の手にわたるとは限らないのも事実だが、情報という意味では商業ベースにのったほうがまだ手にとる機会は多いだろう)
今後もがんばって続刊を期待しています。HPの方は拝見していますが、ちょっと気後れしてしまって。

感想を。
運転士 藤原智美 講談社
第107回芥川賞受賞作。この作家は「群体」とか「リアリティ」とか幻想文学誌等に紹介されていたこともあって何冊か買ってはいたのだが、読むのは今回がはじめて。この作品は幻想とは無縁のものと思い込んでいたのだが、そんなことはない幻想小説といってもおかしくない作品であった。「運転士」と「王を撃て」の二編を収録。
運転士 主人公は地下鉄の運転士。(運転手ではないそうだ。知らなかった。) 短編の巻末でフィクションと断っているが、出てくる駅名からは営団地下鉄の千代田線以外の何者でもない。まあそれはともかく、ストーリーらしいものはあまり無く、主人公の内的世界、外的世界をある期間切り取って描いたものといえる。内的世界というのは、主人公が夢想する「トランクの中の女」であり、外的世界というのは現実の地下鉄の運転の仕事である。それがコピー機の車庫への出現(これは何故現れたかという説明はない)進行するにしたがって融合しはじめる。主人公はコピー機にトランクの女を見て、匂いをかぐ。そしてそれが主人公の日常生活の中に割り込み始めるのだ。そういったストーリーの流れになっているのだが、特筆すべきは現実世界の雑音(同僚であったり客であったり)を避け、日常生活を秒単位で几帳面というよりは偏執的なまでにこなしていく主人公の姿で、それは自分が普段生活している生活からは感じられない違和感をとても感じる。それは読んでいると主人公の内的世界と同化していくかのような錯覚を覚えるためだろうか。また背景的に言うと、代々木公園の地下に広がる地下鉄車両庫というのが秀逸で、本当に存在しているのかどうかはわからないが(あっても何ら不思議は無いが、普段全く目にする機会のない予想すらしていないものというのは、それを幻想的に見せるものである)、その圧倒的なヴィジョンにはこの作品がまぎれもなく幻想小説のひとつであることを感じさせてくれる。またその中に紛れ込む一台のコピー機が放つ緑色の光(ようはレーザー光であるが)は、その世界を暗く照らし出し、主人公の内的世界とあいまって読むものに眩暈を感じさせずにはおかない。傑作。
王を撃て これはうってかわって科学的なコントロールによって養豚事業を試験的に行っている男の話。こんどは外的世界は社内のベンチャービジネスの模索として行っている養豚事業であり、内的世界は主人公がその豚たちをひとつの社会に見立てたもので、主人公はそのコントロールを行っているいわば豚の世界の神のような存在として君臨しているのである。主人公は豚の中に王とその取り巻き、対抗する共和主義者を設定し、それをコントロールしようとする。しかし外的世界からの圧力、つまり会社の方針としてその事業から手を引くことがきまり、主人公は焦り、その内的世界を一気に外的世界に持ち出すことによって逆転を図るが、最後にはカタストロフィーを迎える。
これも主人公の描写が秀逸で、こういった人物は身の回りにもいそうであるし、もっと言えば自分もネットを行っている以上、別の貌ともいえるものを持っているということで、まさにその一人ということなのかもしれない。また外的世界の科学的にコントロールされた養豚場というのも実際にこのような施設があるかどうか知らないので、部外者にとってはSF的ですらある。いずれにせよ、背景、人物描写等優れた傑作といえると思う。個人的には運転士の最後はある意味ちょっと詰が甘いようにとったので、こっちのほうがより傑作と思う。
文庫化もしているし、単行本もその辺の古本屋にごろごろしているので、ぜひ興味のある方は手にとってお読みいただきたいと思う。家に関するエッセイか何かでかなりベストセラーになったためか最近はあまり小説を書いておられないようですが、他の作品への期待も出てきました。

読書は惣坂さんから譲っていただいた「グッドナイト・モンロー」を読了。感想は明日にでも。
本当は「冷めない紅茶」を再読したかったのだが。

(今日買った本7冊 今月買った本:459冊 今年買った本:2130冊)

8月25日(土)
実家から帰り家人と待ち合わせ場所に向かう途中でやはり寄るのはBOOK OFF。
d未来を変えた時間 レックス・ゴードン 久保書店 帯つきの美本だからって買うなよ。
月炎黙示録 麻城ゆう 幻視舎 同人誌だな。
d?宇宙の旅人 三浦清宏 創樹社 持っていた気がする。この人の英吉利心霊紀行エッセイは面白かったよなあ。
ALONE TOGETHER 本多孝好 双葉社
明清疾風録(全3) 芦辺拓 学研
魔性の森 柿沼瑛子 デュアル文庫 翻訳家の創作。
冷めない紅茶 小川洋子 福武文庫 この間読んだばかりだが、解説読んで再読したくなって購入。
虚空のランチ 赤江瀑 講談社ノベルス 全部他で読めるので買う気がしなかった本。
紫骸城事件 上遠野浩平 講談社ノベルス
会計をすませると単行本3冊1000円券をくれた。期限が8月いっぱいじゃ、今買わなくちゃ、
あやまちの夜 ターハル・ベン=ジェルーン 紀伊国屋書店
ドラゴンの眼(上下) スティーブン・キング アーティストハウス
からくりからくさ 梨木香歩 新潮社
木島日記 大塚英志 角川書店
冥都七事件 物集高音 祥伝社 川口さん読みますか。(笑)

次の店
物語の世紀末 笠井潔 集英社
中国のアウトサイダー 井波律子 筑摩書房
未明の悪夢 谺健二 東京創元社
ウェディング・ドレス 黒田研二 講談社ノベルス
ディルバートの未来予測 スコット・アダムズ ASCII
放火捜査官 スティーブン・ドビンズ ケイブンシャ文庫
忍びよる影 海渡英祐 徳間文庫
d殺人リハーサル 梶龍雄 ケイブンシャ文庫 こんなはずじゃ。
d殺人全書 岩川隆 光文社文庫

別の店
陰陽寮4 富樫倫太郎 徳間ノベルス
オホーツク海戦 谷甲州 カドカワノベルス
ターンAガンダム上 福井晴敏 ハルキノベルス

やはり本買っちゃいました。
夜は金沢花火大会の夜を満喫。

(今日買った本30冊 今月買った本:452冊 今年買った本:2123冊)

8月24日(金)
まずは本の感想から。

二ちょうめのおばけやしき 木暮正夫 フォア文庫
小学校低中学年向け児童小説集
収録作の感想は下記の通り。
「二ちょうめのおばけやしき」
主人公のタツヤは家出をしておばけやしきへ向かう。そこで出会ったのはがくぶちから抜け出るおばけだった。おばけはその家の昔の持ち主で町も住み難くなりいつまでもここにいるわけにもいかないため、遠くへすみかをうつすという
決心を伝えるのであった。おばけは去り際にタツヤに家出の原因になった隣の女の子に壊された
おもちゃの机とそっくりな本物の机をもらうのであった。
「星のかけらの首かざり」
ミホはあかね村のおばあちゃんの家へ遊びにいき、子供の頃のおじいちゃんが事故で寝たきりになった子供の頃のおばあさんを苦労して湖の底から手に入れた星の首かざりを使って直してあげ、無事に結婚をしたというロマンスを聞くのであった。
「とってもいい日」
ミカはかさを風にとばされ雨の中濡れて帰っていた。そこへタクシーが通りかかる。タクシーの運転手は道で傘をひろってさしかけてくれたのだ。それはミカの傘だった。
「おせっかいクラブの三人組」
おせっかいクラブの三人組はカナリアをとろうとしている猫を追い払おうとしてカナリアを逃がしてしまう。何とか三人組はアルバイトをして弁償をしようとしてがんばる。お金もたまったのでその家へいくとカナリアはもどっていた。実はその家のだんなさんが
内緒で新しいカナリアを買ってくれていたのだ。
「でしゃばりクラブのおもいちがい」
でしゃばりクラブの四人組はクラスの人気者タケシがふさぎこんでいるのを見て事情を探りにタケシの家へ行くと、タケシ小さな女の子を連れて出来た。女の子のお父さんが難しい手術のため入院していたが、ついに成功したということでタケシの顔も元の明るい顔に戻っていた。
「幸運のハンカチ」
屋台のラーメン屋モクさんはお客の女の子から幸運のハンカチをもらう。それからのモクさんの人生は一変してしまった。競馬がぴたりとあたり、お金を稼ぎ放題になってしまったのだ。モクさんは何をしてもつまらなくなってしまい、幸運のハンカチを
捨ててしまう。やはりお金は自ら汗を流して稼ぐ物なのだ。
とここまではあらすじを書くのもためらわれる、どうということのない話の連続で、いささか疲れる。で最後の話しにさしかかっておっと思った。
「つくも谷のわらい鬼」
ヤスユキは親に勉強を強要されていた。買ってきたカブトムシが死にかけているのを見て「ぼくもカブトムシだ。このままでは死んでしまう」と、家出をして昔泊まりに来たことのある民宿へ旅に出る。そこはつくも谷という霧の名所がある。そしてそこには鬼が出るというのだ。到着が夕方になってしまったヤスユキだが、なんとかなるだろうと民宿を目指すが、暗闇と霧に迷ってしまい、森の中でとほうにくれる。そこにあらわれたのは大勢の鬼だった。鬼たちは昔、権力者に残殺されたりした村の物たちのなれの果てで、飢饉で親に食べられそうになったり親を食べそうになったりした子供の鬼たちもいた。彼らはあまりの悲惨さ無惨さに鬼になってしまったのだ。鬼は親を捨ててきたヤスユキに
鬼になれと進める。そしてヤスユキはくつを脱ぎ、鬼についていってしまうのだった。秋になり森の中で子供の運動靴とナップザックが見つかったが、結局誰の物かわからずじまいだったということである。

最後の作品はラストが安心できるハッピーエンドをとりがちな児童小説らしくなく、読むものに不安を感じさせるような書き方で、こういうところに児童小説を超えようとするところが感じられて大人が読んでもはっとさせられるところがある。
初出を見ると、さもありなん。最後の作品は「児童文芸」という児童文学研究誌に掲載されたであった。

運転士の感想はあと。

今日東急渋谷古書展の初日。休みをとってはりきって出かける。到着は9時40分ごろ。もうそれなり数の人がいる。いつもの方たちは先頭グループにいて、それ以外にフクさん、松本さん、惣坂さん夫妻、よしださんなどがいらっしゃった。定刻どおりスタートしてみんなが走って会場に踊りこむ中、俺はいつものようにぶらぶら入っていく。で、うろうろするのだけど、これが何も買うものが無い。仕方が無いので下のような本をかごにいれる。
クイーンの定員(全3) ビニールカバー欠だけれど3冊揃いで1000円に抗えませんでした。でも黒白さんに文庫版は増補されているよ、と聞いて本当はそっちにしたいようにも思っているんだけれど、文庫は全然見ないからねえ。
極楽船の人びと 吉田知子 中央公論社 文庫は持っているんだけどねえ。
アメリカ語を愛した男たち 小鷹信光 研究社出版 うーむ。なんでこんな本買っちゃったんだろう。
殺意の軌跡 結城昌治 中央公論社 見慣れないタイトルだなあと思ったら文庫化されてました。とほほ。
真鍋博の複眼人間論  真鍋博 実業之日本社 ちょっと高かったなあ。
dるさんちまん 生田耕作 人文書院 何故か見かけると買ってしまうんだよなあ。
夜が揺れた 結城昌治 東京文藝社 見かけないタイトルだと思ったら文庫化されてませんでした。
悪人志願 大下宇陀児 桃源社
自選傑作短編集 結城昌治 読売新聞社 文庫化されているのは知ってましたが、見ないから。

で、注文品はというと函欠の「疑問の三」と「線の画集」ははずれて1点だけあたり。
ミステリアーナ 長沼弘毅 講談社 まあ相場だろうが、最近縁が出てきたので買ってみました。

会場をうろうろすることはや30分。もはやここまでかと思っていたところが、松本さんが樹下太郎があるとと教えてくれる。文生堂のショーケースだ。はなから見てなかったわい。探求書があったのでちょっと高いが買うことにする。そうか、一括をばらしたのね。
愛する人 樹下太郎 東都書房 なんでこの頃の樹下太郎の多くの本って瀟洒なんだろうか。真鍋博の装丁によるところも大きいのだろう。
プロムナードタイム 樹下太郎 東方社 函つき帯つき美本。したがって今回一番高い。最初松本さんが買うとおっしゃっていたのだが、自分が探しているのをご存知だったので譲っていただけた。なんていい方なんでしょうか。皆様の好意で生きているようなものです。まあちょっと想定外の値段だったが、これを逃すと入手があやしそうなので、買うことにする。
初夏の雪 樹下太郎 双葉社 薄い新書で3000円もしたが、樹下太郎の著作では一番欲しかったもの。副題が怪奇ファンタジーだもの。
結局会計の半分以上を樹下太郎の3冊が占めてしまいましたが、収穫的には大満足でした。ちょっとお金使いすぎたけど。

みんなで恒例のお茶。高一さんがきていて、本当に高校生なんだなあと思った。おやじたちにかこまれてどんな感じなんでしょうね。
同じテーブルにはフクさんとよしださんで楽しく歓談。
そこで惣坂さんがわざわざ見つけていただいた下記の本を譲っていただく。探求書でしたが、まったく見たことがないものです。
グッドナイトモンロー 北野安騎夫 リイド文庫
ウィルスハンター 北野安騎夫 リイド文庫
ありがとうございます。ありがとうございます。そうかあ、こんな本だったんだあ。やっぱり見たことないよなあ。

会社に行く方々と神保町に行く方々にわかれたので、ぼくはここでさよなら。だって荷物が重いんだもの。

帰宅し郵便局あずかりになっていた本を取りに行く。
宇宙紀元ゼロ年 メレンチェフ 岩崎書店
土星の宇宙船 ハラン 講談社
現代SF集 学研
月上都市ルナトウキョウ 瀬川昌男 岩崎書店
ちょっと高かったが、勢いで買ってしまったやつだ。ミステリー関係は全てはずれ。

まだ午後早いので、実家へ本を運搬するついでに本屋に寄る。

R書店
豪華客船危機一髪 和田頴太 ソノラマ文庫 おお、うれしいじゃん。まだ2冊めなんだよね。
スコーピオン暗礁 チャールズ・ウィリアムズ 創元推理文庫 kashibaさんのところで少し前に話題になった作者の本。少し探していました。ただしこれはパシフィカの再刊。
ぼくは闇におちた天使 F・X・マシューズ 都市出版社 昔から気になっていたんだよね。この本。

あとはBOOK OFFと久々のブックスいとう等
氷河が来るまでに 森内俊雄 河出書房新社 半額でも高いぜ。
私の中の中 サンドラ・ヴァン・アン 講談社 探していたのがなかなか見つからず。黒地に金子國義の装丁が生える。
オカメインコに雨坊主 芦原すなお 文芸春秋 ファンタジー?
神様のスケジュール 久里洋二 評伝社 これはいいや。帯には小松左京の推薦文。面白そうだわい。

シンデレラあるいは母親の霊魂 アンジェラ・カーター 筑摩書房 これも買おうと思っていたのだ。

dd悪党パーカー 標的はイーグル リチャード・スターク ポケミス がーん。ミスコンでkashibaさんから購入しただけでなく、その後BOOK OFFでも購入しているじゃんかあ。
dわが王国は霊柩車 クレイグ・ライス ポケミス がちょーん。持っていたのか。
d夢見るは死の面影 カーター・ブラウン ポケミス があん。これも持ってた。見たことのないタイトルだったんだけどなあ。
陽炎 栗田教行 角川ノベルス 天童荒太の別名義初期作。といってもノベライズなので、再刊されることはないでしょう。あとは林海象の「ジパング」のノベライズがある。本当は童話集に収録されているのもあるのだが、とてもじゃないけど入手できそうにない。
ワニを抱く夜 村田喜代子 葦書房 アンソロジーなので、単行本未収録は1篇だけ。残念。
望潮 村田喜代子 文芸春秋 これはオリジナル。
廊下に植えた林檎の木 残雪 河出書房新社 残雪も何を持っていないのか良くわからなかったりする。「黄泥街」と持っていたっけ。
影の旅路 加納一朗 出帆芸術社 晩年の作品ね。
十四歳漂流 薄井ゆうじ 集英社 何を持っていないのか確認しないとね。
七つの部屋 富島健夫 徳間文庫 解説によるとミステリーが5編あるらしい。ただしこれはそれに含まれていないものの、殺人事件が出てくるミステリーチックな作品らしい。
死は甘くほろ苦く・・・・ 山崎純 東京創元社 コメントなし。

600万ドルの男 武器密売ルートをあばけ マイク・ヤーン 三笠ノベルス
600万ドルの男 国際誘拐シンジケート イヴァン・リチャーズ 三笠ノベルス おっだぶってないかもしれん。
dチャーリーズエンジェル 西海岸で何かが起こる マックス・フランクリン 三笠ノベルス あ〜あ。
死人起こし 加納一朗 青樹社ビッグブックス 開化探偵帖もまだ全部揃わないねえ。
殺人魔術 梶龍雄 光風社ノベルス 初見。
浅草ロック殺人事件 加納一朗 講談社文庫 
d完全脱獄 ジャック・フィニイ ポケミス 文庫で持っていたような気もしたのだが、ポケミスでした。
忘れないで 飯田雪子 講談社X文庫 3冊目。1歩前進。あと通番では2,4,6。

ギンネム屋敷 又吉栄喜 集英社 幻想系かなあ。
砂漠の薔薇 飛鳥部勝則 カッパノベルス 最近買っているねえ。
冷えた炎のごとこく 戸川昌子 徳間文庫 戸川昌子に力を入れることにしました。
白昼の密漁 戸川昌子 講談社文庫
欲望の鎮魂歌 戸川昌子
辺境五三二〇年 光瀬龍 ハルキ文庫 これで年代記全集2冊そろい。
ガイア・ギア4 富野由悠季 スニーカー文庫 これで全5冊揃いました。5巻も会ったけど無意味なので買わず。
 
欲望学教授 フィリップ・ロス 集英社 「乳房になった男」の続編かあ。
古川 吉永達彦 角川書店 ホラー小説大賞短編部門の受賞作。
名探偵チビー 一角ナマズの謎 新庄節美 講談社 やっと3冊め。意外とないものだねえ。児童書だからいたしかたないが。
ハリウッド・ボウルの殺人 R・ホワイトフィールド 小学館文庫 この古典ミステリーも買わなくちゃね。
赤い雨 戸梶圭太 幻冬舎文庫 ホラーだそうです。

dショートショート傑作選2 アシモフ編 コバルト文庫 久々に見たなあ。
戦場特派員 森詠 廣済堂ノベルス 前から気になっていた冒険ホラというラベル。
コンチネンタル・オプ ダシール・ハメット 立風書房 短編集だけど。
虫たちの墓 結城昌治 講談社 何気に見た店頭本であけると句入りの署名本。表紙に濡れはあるけど、拾いもの。

ということで今週も買っちゃいました。(というか買っちゃいます)

(今日買った本64冊 今月買った本:422冊 今年買った本:2073冊)

8月23日(木)
明日は休みにしたので、週末気分である。
したがってさっさと退社してまだ閉まっていない駅の古書店を覗く。おお、100円コーナーが拡充されているぢゃないか。
殺人区域 那須正幹 ポプラ社 児童小説をわんさと山ほど書いているベテランの児童小説作家の新しい本なのに、あとがきを読むと数年前から同人誌にぽつぽつと発表していたと書いてある。なんでなんだろうか。発表の場がなかったのか?ちなみに内容的には「ねじの回転」をイメージして書いたスリラーとのこと。気合が入ってそうでこれは期待だなあ。帯には本格派ミステリーとあるけれど。
スモール・プラネット たむらしげる 青林堂 イラストレーターとしては見たことがあって夢枕獏の「羊の宇宙」がたしかそうだったよなあ、という程度の知識しかなかったのですが、ネットで検索するとなかなかに人気のあるまた多彩な人のようですね。自分は単純にしゃれた本なので買っただけなのですが。コミックなので1冊にはいれませぬが、ぱらぱら見て買ってよかったと思いました。初版で96円だし。
海がくる 安土萌 理論社 星新一のショートショートコンテストの最優秀作を絵本にしたもの。知ってはいたが、初見。
バベル消滅 飛鳥部勝則 角川書店 「殉教カテリナ車輪」をまだ買ってない。単行本で買おうとは思っているんだが。
N・Aの扉 飛鳥部勝則 新潟日報事業社 なんでこんなところから出てるのかね。

ついでにBOOK OFFで新しい本を中心に買う。
ろくでなしはろくでなし 藤原審爾 角川文庫 探そうと思ったらわりあいすぐに見つかっちゃいました。この後別の店でも何回か見たし。珍しくないようです。
宇宙救助隊二一八〇年 光瀬龍 ハルキ文庫
dスプラッタラブ 高井信 ケイブンシャ文庫 大熊さん用。
虹の罠 赤松光夫 徳間文庫 官能推理小説のようなものがメインの作家と思っていたが、解説によると初期のミステリー3部作のひとつとのこと。他に「衝突現場」「火の鎖」というのがあるらしい。後者は徳間文庫に入っているようなので(無論絶版だが)探してみよう。前者は古書展で売っているのは見たことがあったのだが、迷ってかかえず他を見て回っていたら誰かが買われていたようでなくなってました。うーん。買っておけばよかったかな?このあたりは黒白さんが強そうだな。
吉田知子論 庄司肇 沖積舎 著作リストつきだし興味深く読めそうだ。
本格ミステリ01 講談社ノベルス
ジュリエット 伊島りすと 角川書店 ホラー小説大賞受賞作。

1冊1冊のコメントが多すぎ。疲れちゃう。

結局乙一ではなく木暮正夫の「二ちょうめのおばけやしき」を読む。
「運転士」の感想はまた後日分にしよう。

(今日買った本11冊 今月買った本:358冊 今年買った本:2009冊)

8月22日(水)
東急の注文は3点。函欠の橋本五郎に3000円出す人いるかなあ。

夕方になって台風が過ぎ去ったので、帰りの途中でBOOK OFF。
白日の夜想曲 磯部立彦 近代文藝社 中扉の見返しに著者の名前がボールペンでなぐり書きしてある。これって署名?もし本物としてこれほど署名らしくない書名も珍しい。持ち主が自分の名前を書くように書いているからだ。おせじにもうまい字とは思えないし。まあ何の価値もないけど。
没落風景 高橋たか子 新潮文庫 
快楽者 青柳友子 講談社 そうかあ、ケイブンシャ文庫にもなっていたのね。でもこの単行本は装丁がなかなかいいな。ちょっと集めてみたくなってます。(読んでからの方がいいのだろうが)

もう1軒寄ったが、買うものなし。(柴練のアクション小説の文庫とかまあ買えば買うものはあったんだけどね。無理はしないことに。)
もう1軒は10年ぶりくらいに行ってみたら、綺麗さっぱりなくなってました。


「運転士」 藤原智美 読了。大変おもしろうございました。感想は明日にでもゆっくりと。

しかしあんなにでかかった台風がなぜ突然消えてしまうのだろう。不思議だ。

(今日買った本3冊 今月買った本:347冊 今年買った本:1998冊)

8月21日(火)
東急の目録を無事に?発見。さっ注文しなくっちゃ。

読書は藤原智美の「運転手」を手にとる。ばたばたして読み進んでいないけれど。

不在通知でA堂の荷物が届いたらしいことを知る。はてさて10点も申し込んだのだが、何点買えたのかな?勢いでジュブナイルSFを結構出してしまったのだけれど、ちょっと高かったのでちょっと後悔していたところ。でも取りにいけないなあ。

日記以外のコンテンツの更新を全く行っていないのだが、ふと思ったのは、書影をのせなければ更新できるかもしれないということ。そもそもスキャナーを引っ張り出して画像を圧縮してという作業が面倒なのが、一番大きい。でも書影ないと寂しいんだよなあ。源氏鶏太の怪談のページなんて企画してやると書いていたのに全然できていない。創土社の本も半分くらい持ってきてあるし、田中貢太郎の本も少しあるからデータを入力すればいいのだけれど。さて心を入れ替えてやりますか。ま、書影に関しては要検討だな。

黒白さんのところで処分コーナーがいきなり設置されていたので、いくつかお願いする。充実したラインナップだ。



(今日買った本0冊 今月買った本:344冊 今年買った本:1995冊)

8月20日(月)
寺島柾史選集 文松堂
ちょっと古い本でも読もうかと、この間買った本書を取り出した。昭和17年の刊行。副題は「冒険、実話、小説」。作品集で11篇収録。短い作品が多いので読み応えはない。以下各編の感想。
島田一良の妻 紀尾井坂で大久保利通を刺した島田一良とその周辺を書きながら、囚われた際に獄中で残した妻子に当てた手紙を核に据えた訓話。
猶太の陰謀 謎の猶太人スパイ、ラゴージンが恨みを持つロングヘロー一家に報復をする顛末を描いている。国後択捉を舞台にもしていて、いくつかの差別的な表現とともに時代を感じさせる。
カムチャッカ放浪記 カムチャッカで露西亜に捕らえられた主人公が、脱走しシベリアを放浪する話。
富籤と義勇兵 スペイン内乱で死亡した猶太人の志願兵のポケットから出てきたスペイン女の写真。その顛末を語る。
「不如帰」秘話 徳富蘆花の作品の語りなおし?原典を読んでいないからよくわからない。
「金色夜叉」秘話 金色夜叉の生まれた経緯を(創作だろうが)語る。
探検船龍睡丸 嵐にまきこまれ無人島へ流れ着いた龍睡丸の乗組員の冒険。(というほどのものではない)
石川啄木の妻 石川啄木とその妻の生涯を語る。
開拓御用火事 北海道の開拓村での出来事。監督館は住人にかつを入れるため、建物に火を放つ。その結果は?
ロムニー監獄の日本女 露西亜の収容所に収監された主人公と、同じ時期に収監された女囚の心のふれあいと、その脱出行を描く。
原敬と芦翠女 原敬と愛人との顛末を描く。
どれも短く、かつ(時代的に考えると無理無いにしても)示威的な部分が散見されるためもあって、面白いと感じるところは少ない。したがって今読む意味はほぼ無いように思う。著者は本当はもっと面白い小説を書いているのだと思うが、この本に関する限りは自分にはダメであった。戦時中の探偵小説作家が戦意高揚のために書かされた小説というのもこのような感触なのだろうか。だったら書いたという事実は残さなければならないとしても、作品(テキスト)そのものは埋もれてしまってもかまわないと思うし、読みたいとも思わない。多くは作家本人が書きたくて書いたものではない場合がほとんどだろうし。もちろん書いたことそのものに関しては一方的な批判だけはしたくない。そのような時代にあって探偵小説作家でいることが、どんなに苦しいことだったかはその時代に生きていない人間にはわからないからだ。
ちなみに露西亜が舞台になっているものが散見されるのにくらべ、英米に関して触れた作品が少ないのは意図的なものなのだろうか。直接的な対象から目をそらそうということか。よくわからない。ちなみに本書は「労後の光文庫」というシリーズの1冊である。仕事でつかれた後はこのような本で息抜きをしようということなのか。

さあて、次は何を読もうかしらん。

さあ、大変。東急の目録が見当たりません。注文出してないのに。どこいっちゃったんだろうなあ。注文は水曜日までだと思ったけど。
明日探さなきゃ。捨てられちゃった可能性もあるなあ。

(今日買った本0冊 今月買った本:344冊 今年買った本:1995冊)

8月19日(日)
今日は松本さんにお誘いいただいたので多摩方面の古書店まわり。知らない本屋も多そうなので結構楽しみである。
参加メンバーは松本さん、川口さん、いわいさん、無謀松さん、自分の五人。例によってちょっと遅刻してしまいました。申し訳ございません。
いくつかまわったので順番と、買った店は違っちゃうかもしれないけど。
隠れテーマとしてはX文庫の飯田雪子を一日で完集すること。ご本人のHPに書影がアップされているのだが、全て見覚えのある本できっとあっという間に集まってしまうに違いないと決めてかかる。
まず1軒目は何も買うものなし。欲しいタナトス・シンドロームの下巻だけあったが、上巻がないのでやめておく。
2軒目
怪猫鬼談 東雅夫編 桜桃書房 買い逃し。でもゾッキだな。
3件目
僕はここにいる 飯田雪子 X文庫
遠い場所から 飯田雪子 X文庫 分類番号3と5。幸先の良いスタート。
耽美なわしら 森奈津子 角川書店 別にここで森奈津子買わなくてもいいのにね。
耽美なわしら2 森奈津子 角川書店 残りはほぼレモン文庫だけになりましたのでこれからちゃんと集めようと思います。
目撃者 藤原審爾 森脇文庫 ミステリーでもなんでもないのかもしれないけど。
結婚生活 山田智彦 三笠書房 角川文庫版と同じかもしれないけど、持っていないからさ。それにしても「闇からの招待」は無いねえ。
蜘蛛 遠藤周作 出版芸術社
髪を截る女 宇神幸男 実業之日本社 これで著作は全部揃ったんでしょうか?(だったらさっさと読みなさいって感じだね)
d風のゆくえ 吉田知子 読売新聞社 家で見てなんだか見覚えがあるようなと思って調べたらダブり。大熊さんどうですか?(そればっか)
竹の秋 吉田知子 読売新聞社
空白の断層 山村正夫 青樹社ビッグブックス 1961年とか初期の作品を集めたもの。
気まぐれ発一本松町行き 石塚京助 新潮社 ひそかに探していた著者の本。なんだか見ないんだよね。帯に筒井康隆の推薦。スラップスティック系らしい。
4件目
私 津島佑子 新潮社 思い入れのある作家だしこれも幻想系らしいので買ったが、著作数が多くて収集はちょっと引き気味。全部がその系統ではないからね。
5件目(6件目だったかもしれん)
d夜だけの恋 藤原審爾 角川文庫 ああ失敗。「ろくでなしはろくでなし」が欲しいなあ。
d悪魔たちの学園祭 十々樹りえ パンプキン文庫 やっぱりダブりでした。なんてことでしょうか。
ピースランド殺人事件 野村宏平 エニックス文庫
櫻憑き 井上雅彦編 カッパノベルス
走る清七 石塚京助 講談社 帯に奇妙な味の時代小説。あとは実業之日本社の単行本とJOYノベルス。
d異端の神話 山村正夫 新芸術社 署名いり。松本さんやっぱり前に署名本だったのもこれでした。署名本ダブらせてどうするのでしょうか。
共犯者は二度会えばいい 多岐川恭 実業之日本社 ネットで買ったつもりだったのだが、買い物リスト検索しても出てこなかった。「射殺の部屋」も買ったつもりだったのに違ったのかなあ。
6件目(五件目だったかもしれん)
短編名作集 現代推理小説体系8 講談社
夜の配役 有馬頼義推理小説全集2 東邦出版社
殺意の構成 同3 全五巻だと思ったけど揃う日はくるのでしょうか。
名探偵登場 山村正夫編 青樹社 書き下ろし短編収録。
死にぞこない 飛鳥高 光風社 血風でしょうか。選集の日影との合巻で読めるようだが、嬉しいよね。
全部で700円。これはすごいや。川口さんも多岐川の「絶壁」と「愛憎の接点」買ってた。松本さんは「異端の鳥」とか。
店の内外に本があふれてすごいことになってる。インパクトありました。
7件目
戦国の長島巨人軍 志茂田景樹 JOYノベルス まあこんなものです。
幻の炎殺人事件 加納一朗 双葉ノベルス こんなの出てたんだ。
二人が消えた夜 富島健夫 徳間文庫 推理小説。徳間で何冊出てたんだっけ。
恐喝その死の匂い 藤原審爾 双葉社
喪中につき 結城昌治 角川書店
ブラックハネムーン 戸川昌子 双葉社 文庫と内容一緒?
満州は知らない 吉田知子 新潮社 さすがに著者の歴史小説はまだ買っていないのだが、これは中篇集らしいので買っておく。
8件目
百魔(上) 杉山茂丸 講談社学術文庫 やあ川口さんが見つけてくれました。都合よく上巻だけあり。やったね。
殺しの手順 藤原審爾 秋田書店 この間黒白さんのところへ行ったときカバ欠を拾った本を買う。
新宿警察 新宿広場 報知新聞社
宇宙たんけん隊 ベリャーエフ 偕成社
ジャン・パウル全集1 創土社 実はこれも私的血風だったりする。なぜならこれで創土社の怪奇幻想系の本は全て入手できたことになるからだ。厳密に言えば「ルヴェル傑作集」の函は欲しかったりするのだけど。(帯までは望まない)
食事して一足先に帰宅。その後4人はさらに古書店へ向かいました。
皆様、特に松本さん本当にありがとうございました。欲しかった本がたくさん入手できて嬉しかったです。楽しかったです。また遊んでください。
ところで裏テーマであった飯田雪子は結局最初の2冊で打ち止め。ま、いいか。

さて寺島柾史まだ半分しか読んでないし、たくさん本を買ったので明日からは読書にいそしみたいと思います。

(今日買った本37冊 今月買った本:344冊 今年買った本:1995冊)



8月18日(土)
ジグソーさんから。
悪魔からの紋章 藤原審爾 双葉社 うーむ。角川文庫の「拳銃の詩」の元版であったか。調べたら持っていなかったので買ったのだが。そもそもこの本はあのMMさんからいただき、読んでみて面白くてそれ以来藤原審爾を買うようになってしまったといういわばきっかけの本。読了済なので元版を買う気はなかったのだが、まあいいや。ところで「ろくでなしはろくでなし」という作品ってどこから出ているんだろうと思っていたのだが、角川文庫から出ていたんですね。欲しいなあ。読みたいなあ。それよりこんなことが無いようにミステリーの書誌がほしいなあ。
週末は死の恋人 中田耕治 桃源社ポピュラーブックス へえ。こんな作品集あったんだ。

あとは茅ケ崎のBOOK OFF。文庫全品100円かあ。仕方が無いなあ。(何が?)
というわけで新しい本ばかり買ってみる。
最悪 奥田英朗 講談社 デビュー作はファンタジーだったんだよね。
d水迷宮 瀧の巻 長野まゆみ 河出書房新社 やられたあ。赤と青があって、赤を持っていると思ったのに。
d弟の戦争 R・ウェストール 徳間書店 新刊で買ってやんの・・・。
真冬の誘拐者 本岡類 新潮社
d午後の坂道 森内俊雄 講談社 これだけ半額で買ったのに・・。もう立ち直れません。大熊さん要りませんかあ。おまけつけます。
スパンキイ クリストファー・ファウラー 創元推理文庫
幽霊船 井上雅彦編 光文社文庫
遠き神々の炎(上下) ヴァーナー・ヴィンジ 創元推理文庫
遥かなる地平A ハヤカワ文庫SF
少年の時間 徳間デュアル文庫
スピリット・リング L・M・ビジョルド 創元推理文庫
模造世界 ダニエル・F・ガロイ
殺人交差点 フレッド・カサック 創元推理文庫
わが師はサタン 天藤真 創元推理文庫
Y 佐藤正午 ハルキ文庫
ささやき 立原透耶 ハルキホラー文庫
怪の標本 福澤徹三 ハルキホラー文庫
闇の司 秋里光彦 ハルキホラー文庫
聖痕 島村匠 ハルキホラー文庫
メルキオールの惨劇 平山夢明 ハルキホラー文庫
d綺霊 井上雅彦 ハルキホラー文庫
長人鬼 高橋克彦 ハルキホラー文庫
言霊 中原文男 ハルキホラー文庫
dばね足男が夜来る 松尾未来 ハルキホラー文庫

角川にくらべると格段に少ないハルキホラー文庫がたくさん買えたのは嬉しいけど、あまりにダブりが多い。今日は本当に反省。
事情にて読書はあまりできず。明日はちょっと楽しみなことがあり。

(今日買った本27冊 今月買った本:307冊 今年買った本:1958冊)



8月17日(金)
BIG BOXの古書展で注文が1冊だけ当たっていたので取りに行く。9時までやっているというのはありがたい。
ガルシン全集 青娥書房 注文品。さほど珍しい本ではないが函帯月報付きの美本で2000円は安い。小説は20編。訳者は中村融。福武文庫で7,8編読んだだけだからね。幻想的な短編もあるし。
<骨牌使い>の鏡 五代ゆう 富士見書房 気になっている作家ではあるので。
SFへの遺言 小松左京 光文社 丁度大熊さんが読まれていたのが奇遇である。ぱらぱら見たらえらく面白そうだった。
月夜の晩に火事がいて 芦原すなお マガジンハウス
メッセージボード 藤原智美 読売新聞社 掌編集だがどんなものか。
言語学の楽しみ 千野栄一 大修館書店 チャペックとか訳している文学者の言語にまつわるエッセイ集だが、巻頭の短編はSF。
光とゼラチンのライプチッヒ 多和田葉子 講談社 1歩前進。
密約 森万紀子 新潮社 第一作品集とのこと。本のつくりが「無明長夜」にそっくり。
BOOK OFFで。
原初の光 ピーター・アクロイド 新潮社 もともと高いから半額でも高い。そろそろアクロイドも読まなきゃな。

地下十七階の亡霊 飯田雪子 プランニングハウス
内田美奈子の綺麗な表紙がどうにも気になっていた本。著者の本を読むのも初めて。
舞台設定は時代はおそらく遠未来の地球。主人公が住むのは塔の形をした階層世界。住人は塔であることは知っているが、他の階層の事は一切知らされず、上下1階以上の行き来も許されない。そして住民たちにあるのは上下の階層に象徴される階級意識。そこでは生まれ来る子どもで両親の無い子どもや、育てられるのが難しい子どもは政府?によって他の階層の子どもを望む大人の下に連れて行かれるという。
そんな中主人公の少年が街中で踊りを披露している一人の女を見かける。どうも下の階層からきた大道芸人らしい。その美しさにひかれる。そして眠れない夜街を歩いているとその女に出会い、話し掛けると、自分は地下十七階からきた幽霊だという。どういう意味か。この党は地下十六階までしかないはずなのに。謎の言葉に戸惑い、再会した女は主人公に自分の生まれ、そして塔の秘密を告げる。それは表面は平和で穏やかな世界の裏側に潜む、おぞましい貌であった。
タイトルから見てホラーかと思ったが、その要素は全くなく、完全にSFであった。亡霊というのは象徴的な意味合いで、そんなものは出てきません。設定やひとつひとつのアイディアとしてはあまり新規なものはないし、細かいところではつっこみ所がちょこちょこある。しかしながら全体で見るとさほど気にならない。テーマ的にかなり重く、このような形式で語られるのは少し違和感があるが、それでも上手にこなしており、かなり良くできた佳作に仕上がっている。ネットの感想を見ると結末がやや良くないという感想があったが、それはまあこういう終わらせ方もありだろうということで、さほど気にならず。たしかに無理やり安直なハッピーエンドに持ち込んで逃げをうったようなよころが結末部分にはあるのだが、主人公の積極的なかかわりによってカタストロフィーに持ち込のは分量が全然足りないし(倍は要る)、作者の資質ではなかろう。
ジュニア文庫に書いているのは知っていたが、ほぼ作風には先入観なく読めたので新鮮だった。とにかくなかなかおもしろかったので、他の作品も読もうと思う。ということでX文庫の5冊を探そうっと。早見さんが誉めるのもうなずけた。一読をお勧めします。内田美奈子の表紙も良。

乙一を読もうかと思ったが、たまには古い本でも読むかと気が変わって寺島征史選集。

(今日買った本9冊 今月買った本:280冊 今年買った本:1931冊)

8月16日(木)
ネットでの買い物。勢いで買っちゃった。相場から考えればお値ごろ感はあるけれどもすごく安いというわけじゃないのに。ばかだねえ。
冒険ダン吉(1) 島田啓三 少年倶楽部文庫 計算にはいれません。
滑稽和歌と笑話集 少年倶楽部編 少年倶楽部文庫
知恵くらべクイズ集 少年倶楽部編 少年倶楽部文庫
東宝特撮映画ポスター全集2 宇宙船文庫
メグレ警部と生死不明の男 シムノン 講談社文庫
報道写真家 ピエール・ブール ハヤカワノベルス これがそもそも欲しかったら、余分な本まで頼んじゃったんだよな。

近所の古書店
d悪の美学 サンケイノベルス 持っていないと思ったのに。このシリーズなんか持っていないのがあったと思うんだけど。
暗黒の海 船知慧 弘済出版社 ピカレスクロマンとか帯にかかれていると欲しくなっちゃうんだよね。
BOOK OFF
モルディダマン ロス・トーマス ミステリアスプレス文庫
夢の女 小檜山博 講談社 泉鏡花賞受賞作。文庫で買おうかどうしようか迷っていたらページがまとまって折れているけれども、署名落款入りを100円で見つけたので購入。BOOK OFFで署名本拾ったのは久しぶり。
dわたしエトセトラ スーザン・ソンタグ 新潮社 昔SF誌でもレビューされていたと思うが、SFっぽい短編も入っている作品集。帯もついているし探すのも面倒だし、引き取り手もあるかもしれないから買っておく。すごく珍しい本というわけでもないけど。
ワンダー・ティー・ルーム 眉村卓 実業之日本社 90年代の日本SF作家の本は、何を持っているのか文庫になっているのかさっぱりわからん。
スノーグーズ ポール・ギャリコ 王国社 建石修司画伯の絵と矢川澄子さんの流麗な訳が組み合わさっているんだから買わなきゃ。
海舟、未来へ行く 原さとる 毎日新聞社 地底元年の作者だね。表紙に見覚えがあるのでこの本も昔SF誌に書評がのっていた気がする。タイトル通りの話か?ゲテの部類になるんだろうな。
レジで精算をすませたら福引をやっていたので引いたら2等の500円。使用期限が今月いっぱいとはちょっとタイトだけど、500円も買うものあるかなあ。(まあ今日は630円だったけどさ)

「地下十七階の亡霊」 読了 乙一でも読もうかしらん。

今月は買いすぎだあ。

(今日買った本13冊 今月買った本:271冊 今年買った本:1922冊)

8月15日(水)
残業後飲みに行って酔っ払って帰ったので読書も買い物もなし。
そういえばアクセスが40000件を超えたそうで本当にありがたいことです。
時として買い物リストに過ぎない日記を読んでいただける方は、やっぱり世の中にはばかなやつがいるもんだと思ってご覧いただいているんでしょうが、本人はいたって真面目。基本的には(全部とは言わないが)読もうと思って買っている。すでに一生かかっても読みきれない蔵書を抱えているので、もう本なんか買わないでいいだろうと普通は思うでしょうが、さにあらず。やっぱり手元にあっても欲しいものは欲しいのだ。ただ最近は読みたい本が出てこないのでたまたま手近にあった本とか、最近買った本にかたよりがちで、この辺は忸怩たるものがある。あと実家とか出積み重なった本を見ていたりすると、思わぬ本が出てきたり、自分の過去の日記を見たときに買っていないはずと思って買った本が、実は前に買っていたりすることがあって、そんなときはショックが大きい。100円ならいざ知らず1000円とかで買って、家で日記を検索して同じ本がひっかかった時は、とっても悲しい。
そんなこんなで買い物リストを書かなくても書くのは買い物に関してという、どうしようもない駄文でございました。でも同じようなことを何回も書いている気がする。

さあがんばって本読まなきゃ。これから会社だけど。

(今日買った本0冊 今月買った本:258冊 今年買った本:1909冊)

8月14日(火)
今日明日は東京出勤。電車がわりと空いていてなかなか快適。
世間は夏休みモードだというのに、残業で帰ってビール飲んでそのまま寝てしまう。
読み始めたのは飯田雪子「地下十七階の幽霊」。
2時間くらいで読み終えてしまうのが本当だと思うけれども、そんなこんなで半分も進まない。
読書復活と思いつつもやっぱり遅い。いかんなあ。

第七の十字架 アンナ・ゼーガース 河出書房新社
舞台は第二次世界大戦前夜のドイツ。収容所から7人の囚人が脱走するところから始まる。徐々に仲間たちはSSにつかまり、虐殺されていくが、主人公のゲオルグは何とか難を逃れていく。そして昔住んでいた町にようやくたどり着くが、そこで待っていたのは家族、知人全てにつけられたSSの監視の眼だった。追い詰められたゲオルグは賭けに出て学生時代の友人の家へ赴き、その友人レーダーはゲオルグを助けるため、今は表向きはナチスに迎合しているレジスタンスを捜す。ゲオルグはナチスの手から逃れることができるのか。
タイトルは収容所の所長が脱獄囚を捕まえた時に磔にしようと、収容所の樹で広場に作った十字架のこと。
多くの登場人物が生き生きと描かれていて重厚な印象を受ける。逃げる脱獄囚と追いかけるナチスというのは書きようによっては冒険小説に十分なりうる素材だと思うが、書かれたのが1942年でユダヤ人の作者がナチスの手を逃れてメキシコへ亡命する道すがらというのだから、そんな気楽なものではなくまさに生と死のはざまのぎりぎりのところで書かれた告発の書であることがわかる。テーマ的にはナチスへの批判はもちろんであるが、絶対的な暴力の前に屈服せざるを得ないドイツの民衆の姿と、裏腹にその中にあっても心の抵抗と正義、良心を失わない人間たちの姿を描くことにあるように思う。悪魔的なナチスの姿と対象をなす牧歌的な風景とあいまって、ドイツという国、ドイツの民衆への愛情も感じられる。要はドイツという国家自身が敵なのではなく、憎むべき対象はあくまでもナチズムであり、そこへ住む人々へは思いを寄せるようなそんな感じであろうか。ニ段組24行330ページの重厚かつ繊細な傑作。映画化もされているらしい。

愛媛で真鍋博展を開催しているという情報を川口さんからもらったが、図録が欲しいなあ。しかし松本さんのように直接開催されている美術館に問い合わせるという手は思いつかなかった。それなら行けないけれども欲しい図録というのはあったもの。一般に流通するものではないので部数もものによっては少ないだろうし、あとで入手が難しくなったりするものもあるからね。最近ではロシアアヴァンギャルドに行きたかったな。まあこれは庭園美術館だから行けば行けたのに行かなかった自分が悪いよね。

(今日買った本0冊 今月買った本:258冊 今年買った本:1909冊)

8月13日(月)

夜道を会社帰りに歩いていたら口に蝉がぶつかってきた。結構痛いやんけ。でも口をあけていたら食べちゃうところだった。危ない危ない。

本当は先週買った本なのだが、書き忘れていたので書いておく。
オンリー・フォワード マイケル・マーシャル・スミス ソニーマガジンズ ディック賞受賞とのこと。装丁に惹かれつい買ってしまう。こんなことは珍しい。それほど琴線に触れるものがあったということか。内容はよくわからないけど。
怪獣な日々 実相寺昭雄 ちくま文庫

そういえば手塚治虫漫画大全集(DVD版)が欲しい。おまけの本が無くなったらおしまいらしいけど、おまけがすごい。復刻版だけど、デビュー前の作品らしい。二度と刊行されないとしたらまさにこっちがお宝になってしまいそうだ。でも手塚治虫は好きだが、12万円を出すのはちょっとなあ。本の形してないし。おまけにPCじゃなきゃ読めないらしい。テレビに映すわけにはいかないようだ。けど藤子不二夫の全集が同様の形態で出たら買ってしまうかもしれない。だれか買った人いないかなあ。見てみたいなあ。

「第七の十字架」 読了。さーて、明日から何を読みますか。楽しみ楽しみ。

思わずネット古書店に注文をいれてしまう。集めるための本でたいしたものじゃないんだけど。比較的安値だったので。

(今日買った本2冊 今月買った本:258冊 今年買った本:1909冊)

8月12日(日)
伊勢丹から本が届く。
辰巳四郎とイラストレーション 美術出版社 好きなイラストレーターである。画集+技法本。
柳亭種彦集 近代日本文学大系 国民図書株式会社 怪談も載っているから買ったが、もしかすると持っている帝国文庫にも載っているかも知れぬ。読んでいないから全然わからない。いつか読めるのだろうか。岩波の江戸怪談集も1巻しか読んでいないからな。
辰野隆 日仏の円形広場 出口裕弘 新潮社 買い逃し。
大千世界の生き物たち スズキコージ 架空社 スズキコージも好きな絵本作家。
沈黙博物館 小川洋子 筑摩書房 
発想力獲得食 眉村卓 三一書房
通り過ぎる橋 佐江衆一 冬樹社 ざっと見て幻想系の短編も入っていそうだったから。
羊水花 森内俊雄 集英社
此岸の家 日野啓三 河出書房新社 単純に元版が欲しかったから。普通の小説だけどね。珍しく読んでいるんだ。
こんなコラムばかり新聞や雑誌に書いていた 植草甚一 晶文社 届いてみると結構状態がわるいなあ。
骨川に行く 森内俊雄 新潮社 文庫版持っているぞ。きっと。
探偵小説論TU 笠井潔 東京創元社 難しくって理解できないかもしれない。

ということで伊勢丹の実質的な収穫はほぼ無いといってもいいようです。幻想系の純文学は他に競合がいないから、買い放題。買わなくてもいい本まで買ったような気もするが、やっぱりデパート展の初日の朝に行ったのだから何か買わないと寂しいじゃないですか。
(どっか思考回路がおかしいよなあ)

(今日買った本13冊 今月買った本:256冊 今年買った本:1907冊)

8月11日(土)
父親の誕生日祝いと実家に本をちょっとだけ置きに行くついでにBOOK OFFを2軒。
1軒目は閉店10分前だったので駆け足。
フェアレディZの軌跡 井口泰子 栄光出版社 黒白さん用。
キング・ラット チャイナ・ミーヴィル アーティストハウス
底無沼 角田喜久雄 出版芸術社 古本で買ってしまいました。申し訳ございません。
蘇州狐妖記 真樹操 トクマノベルス
2軒目。全品半額セールかあ。
d宇宙操作機 神林長平 光文社文庫 これは結構ユーモラスで面白いと思うんだけどなあ。
赤い涙 東野司 ハヤカワ文庫JA 処分したかもしれないので。でもあまり面白かった印象はないんだけど。
ルームメイトM 早見裕司 電撃文庫 早見さん、ごめんなさい。
0番目の男 山之口洋 祥伝社文庫
ナイトブリード 友成純一 ハルキホラー文庫
d鬼石 佐々木禎子 ハルキホラー文庫 がーん。持っているとは。そろそろリスト作らないと。角川ホラー文庫も怖くて買えなくなってる。
裏切りの街 ポール・ケイン 河出文庫
dパパとママに殺される 英吉利ミステリ傑作選81 ハヤカワミステリ文庫 また失敗。
辺境浪子(全4) 古龍 小学館文庫
世の終わりの物語 パトリシア・ハイスミス 扶桑社 ハイスミスも何持ってないかわかんないんだよなあ。
桃太郎の赤い足あと事件 新庄節美 講談社 チビーはなかったけど、こんなのがあった。夏休みだけ探偵団の3巻めらしい。
女郎蜘蛛 富樫倫太郎 光文社
鬼子母神 安東能明 幻冬舎
イベリアの雷鳥 逢坂剛 講談社

家の本がちょっと減ったと思ったらまた買ってきてなんという愚か者なのでしょうか。

(今日買った本21冊 今月買った本:243冊 今年買った本:1894冊)

8月10日(金)
買い物リスト特集。
届いた本をまとめて。
紀伊国屋
ユートピア旅行記叢書10,12,15 岩波書店 あとガリバー旅行記だけ未刊。
安部公房全集28,29 新潮社 残りは別巻。

そごう
ウルトラQグラフィティ 朝日ソノラマ
ウルトラセブングラフィティ 朝日ソノラマ
ウルトラマングラフィティ 朝日ソノラマ
サンダーバードグラフィティ 朝日ソノラマ
アナトールフランス短編全集
1バルタザアル
2螺鈿の手箱
3聖女クララの泉
4クランクビーユ
5ジャック・トゥールヌブローシュのコント
6青髯の七人の妻
7ジョカストと痩猫
アナトールフランス長編全集
1シルヴェストル・ボナールの罪
2鳥料理レーヌ・ペドオク亭 
3現代史T
4現代史U
5現代史V
6現代史W
7神々は渇く
8舞姫タイス
9ジェローム・コワニャールの意見
10ジャン・セルヴィヤンの願ひ
11白き石の上にて
12赤い百合
13楽屋裏の話
14ペンギンの島
15天使の反逆
16小さなピエール
17花ざかりの頃
青い部屋の中で 戸川昌子 ポケット文春 連作短編?
夢を走る 日野啓三 中央公論社 長いコメント付きの署名入り。どう見ても著者とつきあいの深い方としか思えない。単行本は持っていなかったかな?
虚構的時代の虚構 日野啓三 冬樹社 署名入り。
小説赤胴鈴之助 武内つなよし 秋元文庫
推理SF映画史 加納一朗 すばる書房
寺島柾史選集 文松堂 うれしいなあ。
超発明 真鍋博 講談社 持っているかも。
みれんな刑事 多岐川恭 報知新聞社 持っている単行本がカバ欠だったので、って関係ないじゃん、これ新書版なんだから。
d怪談全集 歴史編 田中貢太郎 改造社 同じタイトルの本買っているぞ。ダブりなのかなあ。痛恨の一撃。痛み本だし。
永遠の歴史 J・L・ボルヘス 筑摩叢書
私を愛した悪党 多岐川恭 講談社 石井さんが戻したものを迷って買う。文庫になっているからね。
ブロードウェイの出来事 デイモン・ラニアン 新書館
猫族の結婚 佐江衆一 冬樹社
綾取り人 高柳誠 湯川書房 
d最後の狩猟 津島佑子 作品社 署名入り。特別な思い入れがある本なので初帯署名で買っちまった。
火の脈 戸川昌子 東京文藝社 短編集。石井さんの目の前で見つけてしまいました。ごめんなさい。お読みになりたいときはいつでも。
シャーロック・ホームズの世界 長沼弘毅 文藝春秋 全体的にちょっとぼろいが、帯が挟まっていたのが得した気分。800円は安い?
銀河の都 富田常雄 講談社 帯びつき。よしださん用。恋愛柔道小説だそうです。
モンブランの処女 A・メースン 朋文堂 黒白さんと話題にしたら発見。ありふれた本なのか?

帰宅途中の古書店
千年往来 吉田知子 新潮社 探求書だったのでうれしいなあ。
dトッド調書 コリア・ヤング ポケミス
日本で別れた女 リチャード・ニーリィ ポケミス ポケミスからも翻訳が出てたんだ。
ジグザグ ポール・アンドレオータ ポケミス
コリン・ワイズの犯罪 M・アンダーウッド ポケミス
その犯罪は別 同 ポケミス

BOOK OFF
ヒ・ノ・マ・ル 大岡玲 新潮社
まきこのまわりみち 横田順彌 講談社 やあ、探していた本なのでうれしいなあ。
ティンセル ウィリアム・ゴールドマン 角川書店 角川から翻訳が出ていたのはしらなかったなあ。
聖女伝説 多和田葉子 太田出版 また1歩前進。あと何冊かなあ。
花見川のハック 稲見良一 角川書店 これで完集かしらん。半額の割に状態が今一歩。新刊で手に入るかもしれないので迷ったのだが。
地下十七階の亡霊 飯田雪子 プランニングハウス
セクシー・ギャル殺人事件 山村正夫・大谷羊太郎 サンケイノベルス 黒白さんのところで見たこと無いんだよなあと言っていたら発見。
d咸臨丸風雲録 海渡英祐 講談社ノベルス がーん。ダブり買いしてしまったああ。
とうすけさん 笛をふいて! 香山彬子 講談社青い鳥文庫 青い鳥文庫で3冊目なんか出てたのか。
震えてララバイ 岡江多紀 講談社ノベルス 新刊当時に買っている可能性もなくはない。
d喪服を着た悪魔 風見潤 ソノラマ文庫
d古都に棲む鬼女 風見潤 ソノラマ文庫 推理マークで反射的に買ったが、持ってたのか。そういえば惣坂さんから譲ってもらったのだった。

とうとう200冊をオーバー。

(今日買った本70冊 今月買った本:222冊 今年買った本:1873冊)

8月9日(木)
おととい半休はとっているが、およそ4ヶ月ぶりの有休を取る。
伊勢丹初日である。入り口には30人くらいの人がいて、前のほうにいつもの3人が見える。私はというと横の入り口でのんびり入ってエレベーターで会場へ。あいかわらず早く見ることができないので端っこからのんびり。ああ買うものが無い。仕方が無いのでライバルがいないと思われる幻想系純文学等を買う。たくさん知っている人がいたようであるが、会場では全然わからず。金光さんにお会いしただけ。購入は13冊でたいした荷物ではなかったが、なんとなく送りにする。ですので購入本はまた届いてからということに。
昼飯を食べた後小田急へ。ぺんぺん草も生えていないと思ったが、まあまあ。伊勢丹より良いくらい。
ク・リトル・リトル神話体系5 国書刊行会 なんでこんな本を買ったかというと、5巻は全部ラブクラフトで、全集を持っていたから。でも5巻だけかけているのはどうにも気分が悪いので購入。800円だし。幻想文学大系も「第三の魔弾」をまだ買っていない。いつでも帰ると思うとなかなか変えないんだよね。ロマン派全集も揃っていないんだよなあ。
すばらしい空 佐江衆一 新潮社 処女創作集とのこと。
唐十郎ギャラクシー 堀切直人 青弓社 まだ沖積舎の著作を何冊か買っていないんだが。
廃墟の愛(上下) ウォーカー・パーシー 講談社 大恩ある本吉さんに教えていただいたSF。氏の探求書でもあるのですが、ごめんなさい。でも装丁がわかったので探しやすいと思います。とりあえずご恩返しでがんばって探しますのでお待ちください。どうしても見つからない場合はこれをまわしますので。ちなみに背はカバーの絵がまわりこんでいて、上巻は緑と青のツートン、下巻は青でタイトルは黒、上下の表示は淡い赤丸です。厚さは1.5CMくらいで、ハードカバーです。
推理小説の歴史 フレイドン・ホヴェイタ 東京創元社 2000円は高いのだろうか。
傷だらけの逃亡 中田耕治 文華新書 連作集。1500円は高いよなあと思ったが、文華新書じゃ珍しそうだし、中田耕治だし、初見なので購入しておく。
憎しみのバランス 樹下太郎 角川小説新書 2日目までなんで残っていたのかよくわからない。補充か、それともみんな持っているのか、1000円じゃ高いのか。でも久々に1歩前進。あとミステリーは「愛する人」「プロムナードタイム」「二度死ぬ」「初夏の雪」「休暇の死」あたりかしらん。サラリーマン系はまだ18冊くらい持っていないものがあるけど。
その後はちょっと迷ったが、川口そごうへ。うーむ。日下実男の貸し本流れの状態のあまり良くない科学解説書的ジュブナイルがあったが、珍しいもののつまらなそうなのでやめておく。ほかにも貸し本流れのSFが数冊。迷ったが1500円という値段と状態の悪さを勘案してやめておく。それにしても妙に高いぞ。山田智彦の探求本「闇からの招待」があったが、2500円という値段にびっくりして買わない。でも装丁はわかったのでそのうち見つかるでしょ。結局買ったのは下記だけ。なんだか面白味が無いので、もう来年以降は行かないかもしれない。
やわらかい頭 長新太 リブロポート まんが&エッセイ。1冊300円5冊1000円のコーナーの本だが、何も無くこれだけ購入。
バットマンになりたい 小野耕世 晶文社
鉄のオオカミ リチャード・アダムス 新書館 夢の冒険全2巻の2。どっちを持っているかわからず散々迷ったが、結局購入して正解。
現代ラテン・アメリカ短編選集 白水社 コルサタル、マルケス等豪華な顔ぶれの本。でも持っている可能性もあるなあ。

「第七の十字架」はやっと200ページくらいまで到達。
そごうの荷物が届いたので先に届いていたものとあわせて玄関がダンボールであふれている。家人がいらいらしている。怖いなあ。

(今日買った本12冊 今月買った本:152冊 今年買った本:1803冊)

8月8日(水)
文生堂で買った本でも書いておきますか。
校本宮沢賢治全集(全14巻15冊) 筑摩書房
何でいまさらというがするが、持っていなかったんですよね。詩はちょっと、童話は半分くらい読んでいるかな?前にちくま文庫から文庫版全集が出たときに半分くらい買ったのだけど,そのままになってました。最近新版が出ているけれども、あの函の中に2冊入っているという形式が好きになれないのと、定価の高い新版をわざわざ買うほどのことはなかろうと思ったのでいつか買おうとは思っていた。まあ最新の研究成果を踏まえるのなら常に新版がいいのだろうが、ただの趣味人なので。(趣味人がこんなに本を買うかという問題は別だが)
きっとすぐ読む本ではないので実家送りである。(置く場所もう無いんだよね) それにしても邪魔だ。
今回の購入価格は1万円。相場は3万5千円前後だと思うが、それにしてもこんなに安いのは始めて。届いた本を見ると状態は悪くない。何でこんなに安いんだ?個人仕入れだとしたら売った人に同情しちゃうなあ。

紀伊国屋はあとで空けよう。ほかにネットの古書店で買った二冊。
最終上映 石黒達昌 福武書店 デビュー作?
平成3年5月2日、後天性免疫不全症候群にて急逝された明寺伸彦博士、並びに、 石黒達昌 福武書店 3編収録で表題作(といっても題名は無く、これは冒頭の一文を抜き出しただけに過ぎない)は横組で、ほかは縦組みの小説のためどっちからでも読めるというリバーシブル本。表題作がとても面白そうだ。割合最近の(といっても7,8年前)新しい本だが、安かったし見つからないので買っておく。これで小説の著作は揃った気がする。最近気になって欲しいなあと思っているのは石塚京助の本。ノベルスを1冊含む4,5冊出ているはずだけど、見つからないんだよねえ。あああと忘れていたけど、栗田教行(天童荒太)のノベルスも見つかんないなあ。

今日は小田急初日であるが、さすがに行けない。明日行くことにする。
Aから目録が届いていたので注文。でも遅くなったのでダメかな?

(今日買った本17冊 今月買った本:140冊 今年買った本:1791冊)

8月7日(火)
午前休とって横浜そごうへ。古書市初日。会社から見える地元だから行かないわけにはいかない。9時25分ごろついて、整理券は20番。当然のように某氏と某さんはいらっしゃっている。川口でも初日だからそっちへ行っている方もいるらしい。で、わさわさ買い込んで、おまけに注文で全集とかも入れていたから、結局会計が3万円を超える。完全に予算オーバー。午後は会社だから持って帰るわけにもいかず、送り。したがって買った本の報告は届いてから出ないとできない。某さんたちはあいかわらずすごい本を拾っている。のろまの俺には勝てんな。

仕事もそこそこに帰ると、某氏からはがきが。ありがとうございます。そしておめでとうございます。美人で趣味に理解があるなんていいなあ。うちなんて両方欠けているものなあ。家人は見てないだろうなあ。

それにしても今月は本を買いすぎ。もうお金が(前からだが)ないよお。置く場所も(これも前からだが)ないよお。

読書復活したいが、どうにも調子が戻らない。うー。史上最大に遅いペースで本を読んでいる。

(今日買った本0冊 今月買った本:123冊 今年買った本:1774冊)

8月6日(月)
やっと日記が追いついた。
本屋は覗いたが、購入はなし。恩田陸と岩井志麻子の新刊が気になる。あともっと気になるのがソニーマガジンから出たディック賞を受賞した本。なんだかとっても惹かれるんだが。
そういえば昨日家人に郵便局で止まっていた本を取りにいってもらったのだった。
ネット古書店での買い物。
グリーン車の子供 戸板康二  トクマノベルス これにて戸板康二完集!欲を言えば立風の雅楽探偵帖の2巻を持っていないのだが、テキスト的には完集だ。
悪魔の賭け 多岐川恭 東方社 1歩前進。後に出た新書と内容が違うことをフクさんのリストで知って注文。
四十才のオブローモフ 後藤明生 講談社
夜の装置 多岐川恭 もう一歩前進。フクさんの便利リストを元に数えると2年間買いつづけたおかげか50冊以上も持っているのに、まだ23冊も持っていないことに気づく。でもそのうち3冊は持っているような気がするんだよなあ。ちなみに半分は曲者の桃源社ポピュラーブックス。
ちなみに持っていないのは氷柱・ある脅迫 好色な窓 静かな教授 おとなしい妻 指先の女 絶壁 吸われざる唇 好都合な死体 
無頼の十字路 売り出す 殺意の海 非常階段 殺人者はいない 詐謀の城砦 乱れた関係 牝の感触 女たちの夜 しくじった償い 
射殺の部屋 血の匂い 牝の芳香 犯罪旅行 共犯者は一度会えばいい 罠を抜ける 
吸われざる唇と共犯者は一度会えばいいと射殺の部屋は買ったような気がするのだけど、買ったことになっていない。漏れたのかそれとも本当に持っていないのか。気になるけど、どうやって調べればいいのだ!

朝あわてて送った小田急の注文品の落選FAXが届く。なんだあいく気しなくなっちゃったなあ。
明日は地元なので(会社から見えるし)横浜そごうへいきます。

(今日買った本4冊 今月買った本:123冊 今年買った本:1774冊)

8月5日(日)

2日目。
朝飯のカップラーメン(俺はカップ焼きそば)を食べて、古書店へ出陣。
BOOK OFF
平安鬼道絵巻 荒俣宏+中山星香 東京三世社
ブラックホールニャン遊記 瀬川昌男 旺文社 何故か縁があるなあ。

次は何もなさそうだが、1冊95円コーナーで拾う。
映画を作りながら考えたこと 高畑勲 徳間書店 エッセイ。大好きな「ホルスの大冒険」「赤毛のアン」「ナウシカ」のことものっている。「ホルス」は好きなアニメ映画のベスト3に入る。

次は開店したばかりというBOOK OFF。なんか買うもの無いなあ。しかたないのでダブり覚悟で1冊買っておく。
会津恋い鷹 皆川博子 講談社 調べたらダブっていないようだ。ああいい加減。

次はいかにも何かありそうな古い店。
地獄への直行便 海渡英祐 トクマノベルス カバーにハードボイルドとあります。文庫になってない?とっても汚い本でした。
悪女の挨拶 多岐川恭 桃源社ポピュラーブックス 黒白さんの畑で買ってしまい、なんだかとっても罪悪感があるなあ。申し訳ありません。
黒い変身 ハーマン・ローチャー 角川書店 「カフカ」に迫るブラックユーモアとあるのに惹かれました。

次もなんだか怪しい店。
チビ助女子高生 園生義人 春陽文庫 勢いで。
社員武士道 竹森一男 春陽文庫 これも。
背徳の花びら 講談社 アンソロジー 樹下太郎、藤原審爾、佐野洋、生島次郎他 ふーん、こんなアンソロジー出てたんだ。
ナポレオンの遺髪 三好徹 宝石社 宝石社っていうのがなんとなく嬉しい。
殺人群集 河野典生 光風社出版 あとがきあり。もう10年くらいだれも触っていないじゃないかというくらい汚い。
ここで黒白さんが帯ねらい?で買われた本の中身だけいただく。
ハーバード大学殺人事件 ティモシー・フラー 青弓社

最後はまた古いおばちゃんがやっている店。前回kashibaさんは20冊くらい買われたらしい。
地球の危機 アシモフ 旺文社 角川文庫からも翻訳が出ているラッキースターシリーズの1冊。
魔法使いがやってきた トーミン 文研出版 青い鳥文庫からも翻訳が出ている著者のSF。
きかいの国は大さわぎ 瀬川昌男 旺文社 今回はなんだか縁があるなあ。
魔法のジャケット デ・ラ・メア 旺文社 こんな翻訳が出ているとは知らなかったなあ。
幽霊大百科 佐藤幽斎 立風書房 ビッグジャガース
続新宿警察 藤原審爾 双葉社 とっても嬉しいじゃん。
2300年未来への旅 ウィリアム・F・ノーラン&ジョージ・C・ジョンソン 角川書店 文庫と違って献辞があるのは有名な話。
ノア 終末への黙示録 野火晃 講談社
死の懸垂下降 徳間書店 文庫持っているのにね。
アイアンサイド 血の罠 グロービジョン ダブりじゃないよ。
殺しの手順 藤原審爾 秋田書店 カバ欠だけれどもこんな本知らなかったなあ。ハードボイルド小説だって。

家人に早く帰れといわれていたにもかかわらず、誘惑に負けて回転寿司屋で11皿食べて帰りました。
今回は本をたくさんいただいた上、大変お世話になりました。これに懲りずにまた遊んでやってください。ありがとうございました。

で、家にまっすぐ帰ったかというとさにあらず。家の近所で1件BOOK OFFに寄る。
冬の獲物 ジョン・サンドフォード 早川書房
dわが幻覚の時 ダフネ・デュ・モーリア 三笠書房
フランス幻想小説傑作集 テキスト的には本来であれば不要な本であるが、このシリーズでこれだけ買っていなかったので。
別れない女 フランシス・ファイフィールド ポケミス
浅草殺人ラプソディ 梶龍雄 サンケイノベルス
神と悪魔の遺産(上下) F・ポール・ウィルソン 扶桑社ミステリー
どこまでも殺されて 連城三紀彦 新潮文庫
dガイア・ギアD 富野由悠季 角川スニーカー文庫 Cを持っていないんだよねえ。3冊100円の冊数合わせ。だって特価対象ってかごひとつしかないんだもん。
さらば長き眠り 原ォ 早川文庫JA

本当に家に帰って、家人に冷たい目で見られつつ買い物に付き合いました。
帰ってくると、再配達を依頼していた宅急便が。立場なし。中身はまた今度。

結局ここ二日間1ページも本を読めませんでした。
(今日買った本34冊 今月買った本:119冊 今年買った本:1770冊)
 

8月4日(土)

黒白さん訪問記。一日目。
目的は代理購入していただいた本を受け取りに行くこと。ついでにお渡しするはずだった本を持っていくつもりだったののだが・・・、3冊のうち1冊見つからず、結局2冊になっちゃった。仕方が無いのであたりにあるあまっている本を何冊か見繕って持っていくが、1冊だけ受け取っていただけた。
で、本を探していたため、家を出るのが遅くなり、30分以上遅れて栃木に到着。家から車で2時間ちょっとあまり。前にも一度お邪魔したが、そう遠くない距離である。
黒白さん仰天さんと一緒に昼飯を食べて、途中古書店に1軒寄るのはお約束。

藤子F不二夫のSFもの語り 北村想
二人の女と毒殺事件 アルフレート・デイブリーン 白水社 「ベルリン アレクサンダー広場」の著者だったのね。
超芸術トマソン 赤瀬川原平 白夜書房 ちくま文庫で読んでいるが、大判の元版だったので思わず買ってしまう。ばかだね。
ダイアン・アーバス作品集 筑摩書房 前に「幻想文学」でベストブックアンケートで上位に入っていた、写真集。著者?は最近でも「ユリイカ」かなんかで特集されたけど、詳しくは知らない。高い本なので新刊で買おうかと思ったこともあったのだが、結局買わずじまいであった。あんまり見たこともないし、根拠は無いけど古書価がつきそうな予感もしたので、もう手にとることもないかなあと思っていたが、棚に発見。半額以下だったので、購入しておく。ぱらぱら見るが、よくわからないなあ。写真は。
ゴジラ写真館第一集 こっちはわかりやすいぞお。やっぱり半額以下。大判の本が安いなあ。

黒白家へ到着した後は、本をさかなに雑談の嵐。黒白さんは昨年4月に伺った時に比べ本が増えたとおっしゃるが、うちの増え方を考えるとそれほど増えたようには見えない。ゆっくりと本棚を拝見。高そうな本も一杯。黒白さんの家が近くだったら、本の貸し借りができるのになあ。

で、黒白さんから本をたくさんいただく。
神々の食糧 ウェルズ 三邦出版社 HGウェルズ科学小説叢書の1冊
盗まれた表札 藤村正太 ソノラマ文庫 こういう本だったのか。
メフィストとワルツ 小野不由美 この本を手にすることができるなんて、ありがとうございますありがとうございますありがとうございます。
元の持ち主の大鴎さんもありがとうございます。さあ、これで執筆順の読書が続けられるぞ。(そういう読み方やめたはずなのに)
消えた死体 ボアロー&ナルスジャック 偕成社 シリーズ2巻。3巻が見つかりません。
新宿警察 藤原審爾 報知新聞社
下記は創作子どもSF全集 国土社 
孤島ひとりぼっち 矢野徹 これは角川文庫で出てる。
砂のあした 小沢正 小沢正ということはナンセンスSFか?
宇宙バス 香山美子
犬の学校 佐野美津男 これは特にうれしいぞお。
日本子ども遊撃隊 北川幸比古
消えた五人の小学生 大石真
少年エスパー戦隊 豊田有恒 これも角川文庫から出てるな。
宇宙にかける橋 福島正実 これは嬉しいぞお。
あの炎をくぐれ! 光瀬龍 ソノラマ文庫だったかな?
おかしの男 杉山径一
フィルムは生きていた 谷真介
宇宙ヨット旅行 瀬川昌男 これもうれしいぞ。
遠くまでゆく日 三田村信行 これは一番嬉しいぞ。
ハチュウ類人間 立花広紀
プラスティックの木 香山美子
ぼくのまっかな丸木舟 久保村恵
だけどぼくは海を見た 佐野美津男 これもうれしいぞお。
コンピューター人間 桜井信夫
帰ってきたゼロ戦 砂田弘
シュリー号の宇宙漂流記 今日泊亜蘭 これもうれしいぞお。
PLAYS OF GODS AND MAN DUNSANY いただいたのはいいのだけれど、英語は読めましぇん

で、多岐川恭と交換で下記をお借しいただけるということだったので、ずうずうしくもお借りする。ゆっくり読ませていただきます。
夜鳥 ルヴェル 春陽堂 

で、夕飯の時間まで間があるのでちょっくら古本屋まわり。

d彼方の微笑 皆川博子 集英社 kaluさんに譲っていただいていたのでした。誰か「祝婚歌」と取り替えてくれないかなあ。
ゴットハルト鉄道 多和田葉子 講談社 収集モードの著者の本。これは品切れだったので嬉しいなあ。
だれも死なない ドーン・テレヘン メディア・ファクトリー 金子国義の表紙と挿絵で買い。
魔法にかかった世界じゅうのお金 B・ブリトゥン 文研出版 もともとは森さんのHPで知ったもの。これで3冊揃いました。
母娘特訓 ピエール・ルイス 光文社CR文庫 アダルトコーナーで発見。ま、ピエール・ルイスだからねえ。
dシマフクロウの森 香山彬子 講談社青い鳥文庫 事情で。
ふしぎの国のミャオ 図子慧 コバルト文庫
東京シャンゼリゼ殺人事件 井口泰子 コバルト文庫 これ縁が無かったんだよね。嬉しいぞ。
妖異ラブロマンス集 武田武彦 コバルト文庫 これも縁が無かったどうということもないんだけどさ。
火星の巨人ジョーグ バローズ 創元推理文庫 これだけ持っていなかったはず。
SFアドベンチャー別冊銀河英雄伝説特集 これはラッキー。かなり背焼けがはげしいが、これで多分SFアドベンチャーは増刊含めて揃ったのか?でも昔見たときに銀英伝の増刊って大判だった気もするのだけど、勘違いか?もう1冊あるのか?無いといってほしいなあ。

紙袋に入れられるほど本を買ったのは自分だけ。恥ずかしいなあ。

今度はBOOK OFF。
小説ジャイアンツナイター 実相寺昭雄 風塵社 なんだかつまんなそうなんですけど。巨人嫌いに読めるのか?
少年被疑者 松木麗 学陽書房 これまた他人様に影響され本。
ふたくちおとこ 多和田葉子 河出書房新社 よしまた1歩前進。全部古本でそろいそうな気がしてきたぞ。
UFOネコ大ぼうけん 瀬川昌男 欧文社 どうということもなさそうだけど。著者買い。
背徳の仮面 作者不詳 ロマン文庫 読まないとは言い切れないけど、購入動機の7割はカバー買い。

ここでは黒白さんも仰天さんも本を持っていない。恥ずかしいなあ。

黒白さんの家へ戻ると仰天さんは帰宅。お付き合いありがとうございました。
それからビールをがぶがぶ飲みながらビデオ鑑賞。
見たのは「怪奇大作戦」(問題作含み3、4本)、「ウルトラマン」の実相寺作品3本+1、「アイアンキング(最終回)」「ガス人間第一号」はあまりに地味で途中で中止、ほとんど見たことのなかったエヴァンゲリオンの1本、「カリオストロの城」等。
それぞれ面白いが、実相寺作品はやはり良いし、「カリ城」は10年ぶりくらいだろうが、やはり面白い。「アイアンキング」は20年ぶりくらいか?やたらに懐かしい。ほかにも黒白家には見たいビデオ、LD、DVDが目白押し。こちらもご覧になったことの無いという某実相寺作品と帰ってきたウルトラマン「怪獣遣いと少年」を何とか探し出してご覧にいれたい。本当は好きなテレビアニメの3本に入る「ザンボット3」も見ていただきたいのだが、これは残念ながらソースを持っていない。

そうこうしているうちに夜はふけて日曜日へ。

(今日買った本47冊 今月買った本:85冊 今年買った本:1736冊)

8月3日(金)
移動になった横浜の隣の駅にBOOK OFFがあることがわかり、途中下車。
うーむ、横浜中心部なので土地柄かかなり店舗は小さいな。
紫陽花の花のごとくに 松木麗 読売新聞社 kashibaさんの書評を読まねばまず買わなかったであろう本。
盗まれた完全犯罪 大谷羊太郎 講談社 「高三コース」連載を元に再構成大幅加筆した作品とのこと。ジュブナイルといえばいえるのかな?
MAZE 恩田陸 双葉社 そろそろ読みはじめましょうかねえ。
われはフランソワ 山之口洋 新潮社 改訂前版。著者の方には大変申し訳ないのだけれどそんなことも気にしてしまう。ただし自分はこの本自体見たのが始めてだったりするのだけど。新刊書店に行かないからか?

家の駅につくと実は昨日チェックしていた本を買いにBOOK OFFへ。
天の鹿 安房直子 筑摩書房 スズキコージ絵の函入り本。なかなか良い。
孔明の聖像 田中文雄 光栄 こんなのも書いているんだよねえ。ここ何年も読んでいないなあ。
ヴィクトリア朝珍事件簿 レナード・ダヴリーズ 原書房 仁賀克雄訳の本。決して作者名に親近感を感じたわけではありません。
聖道士カドフェルシリーズ(全21巻) エリス・ピーターズ 教養文庫 一応今日の目的。1冊100円で全部揃っていたのでまとめ買い。何が良いって、揃いで買ってしまえばもうダブり買いしなくてすむってところ。何冊かダブっているはずだけれど、まあ細かいことは気にしないに限ります。(なんとかしてくれこの性格)

明日は黒白さんの家へ遊びに行くのだ。

(今日買った本28冊 今月買った本:38冊 今年買った本:1689冊)

8月2日(木)
比較的早かったのでBOOK OFFを1軒だけ。
ぶつぶつの時代 砂川恵永 早川書房 ミステリマガジンを中心に発表された奇妙な味の短編集。面白そうである。知らないのだが、砂川しげひさという名前で漫画を書かれているらしい。(そっちが本職)
ブツブツとうさんほらふきノート 長新太 晶文社 ナンセンス・エッセー
d蒼ざめた日曜日 曽野綾子 桃源社 恐怖小説集
dズー・ギャング ポール・ギャリコ 早川書房 帯つきがうれしいじゃん。1冊目はジグソーさんから買っているらしい。
狼火の岬 久司十三 講談社 乱歩賞ノミネート作品だって。よくわからんが。
超人役の行者小角 志村有弘 角川書店
d恐怖通信 河出文庫
深夜の散歩 福永武彦・中村真一郎・丸谷才一 早川文庫JA

フクさんの日記で戸川昌子「牝の罠」を読みたいなあと思った。目録で2000円で出てた。高いなあと思いつつも注文いれようかと迷う。そのあと橋詰さんの放出本であったのを見つけてお願いしようかと迷っているうち売り切れになった。しかたがないやはり目録で注文いれるかと、半ば決めかけて、ほかに読んでいる人いるかなあのGoogleで検索すると自分の日記が引っかかる。げげげ去年の10月にBOOK OFFで買っているじゃん。ああ、注文しなくて良かったあ。でもどこにあるのか検討もつかないのであった。
ことほど左様にいい加減な人間なのである。

(今日買った本8冊 今月買った本:10冊 今年買った本:1661冊)

8月1日(水)
横浜の花火大会。目の前でござしいてビールを飲みながら観戦?その後カラオケやら飲みやらで帰宅が2時半。たまらんなあ。
ネット古書店から。
熱血児 押川春浪 三一書房 買い逃していたら絶版になってしまい、困っていたもの。安く見つけたかったが、2000円で妥協。
烙印 貫井徳郎 東京創元社

ぼっとしているうちに京王の締め切りが過ぎる。結局何も注文せず。来年は目録来ないかも。まあ、いいけど。

橋詰さんの補充本も今日の早朝というか夜半に追加されていたらしく、めぼしいところは全部売れちまっていた。「パリの秘密」と「楽・奈落」は欲しかったなあ。

紀伊国屋とB堂の宅急便が2個も滞留中。毎度毎度宅配便屋さんには申し訳ないなあ。再配達しようにも帰りが遅くてどうしようもない。家人もそれほど早くは帰れないし。郵便局にも1個止まっているんだよなあ。

(今日買った本2冊 今月買った本:2冊 今年買った本:1653冊)