2月28日(木)
残念ながら和田はつ子は読み終わりませんでした。
帰りは遅かったのだけど、何かありそうな気がしてブックオフへ行くが、これも何もなかった。冴えない一日。

悪魔のくる家 北壮夫 新潮社
迎え火の山 熊谷達也 講談社
39階段 ジョン・バカン 創元推理文庫
プレーグ・コートの殺人 J・D・カー ハヤカワミステリ文庫
最後のチャンス E・D・ホウク編 創元推理文庫
クラッシャージョー大研究 ソノラマアニメ文庫

届いている本
死の月 ポケミス
ルコック探偵 旺文社文庫

鍋の中 村田喜代子 文藝春秋
表題作は芥川受賞作で、世界の黒澤が映画化しているので著者の代表作ということになるのだろう。
鍋の中 ハワイの親戚を尋ねた親たちから祖母のうちに預けられる子供たち。祖母はしっかりしているものの、その記憶はところどころ抜けている。それは祖母の作る何が入っているかわからないまでに煮詰められたまずい鍋のように、祖母の記憶という鍋の中に形を失ってぷかぷかと浮いているのだ。ストレートな隠喩で子供たちとおかしな祖母の心のふれあいをを描いている。
水中の声 娘を湖に失った母親。誘われて子供を守る会という団体に入る。母親は危ない行為をしている子供たちをしかるうち、いつしか暴力的なまでに子供を叱るようになる。やがて同じ団地中の子供や親たちから白い目で見られるようになってしまった。子供を失った母親の心と行動を描いた作品。
熱愛 ツーリングに出かけた二人の高校生が、封鎖された海岸沿いの道で一人が行方不明になる。主人公の心の動きを細かい章分けにして実験的に描いた作品。
盟友 喫煙で捕まった高校二年生の少年ととスカートめくりでつかまった高校一年生の少年が罰としてトイレ掃除をやらされるうち友情を感じるようになるという話。舞台装置は変わっているが、きわめて真っ当な少年の友情を描いた短編。
少しずつ視点がずれていて、題材もひねってあるのだが、テーマ的にはオーソドックスで、予想していたより遥かに普通だった。もっと幻想的な作品を予想していたのだ。つまらないということは無論ないのだけれど、期待していた方向とは少し違っていたためか、やや物足りなさを感じたのは事実。ただ僕には文学的な評価というのはわからないので、小説的には多分優れているのだろうとも、根拠も無く思った。もう少し外の作品を読んでみないとわからないな。


全然話は変わるが、昨日買った津原やすみの後書きを読んでいてタイトルが好きな作家の名前をそのままとったと書いてあった。そうか、気が付かなかったぜ。タイトルが「海の13」だものな。で、気に入ったので津原やすみ名義の作品を集めることに決めた。多分桜桃書房の本は持っていると思うので、X文庫だけ集めればいいわけだ。さて集めるぞー。でも氷室冴子はまだ集めないぞー。

(今日買った本:8冊 今月買った本:164冊 今年買った本:338冊)

2月27日(水)

届いた本など。
真夜中の狩人 藤原審爾 双葉社 そっかー選集版だったんだ。残りは「新宿心中」になりました。でも「女の生の精」もサイドストーリーみたい。昔スルーしちゃったんだよなあ。タイトルから見てミステリーとは思わないじゃん。
覆面レスラーぶるうす 正木亜都 サンケイノベルス

買った古本。あまりにも何にも無い古本屋だったので初見の下記を買う。
海の13 津原やすみ 小学館キャンパス文庫 SF。著者がSFに対する思いを後書きで書いていて面白い。

(今日買った本:3冊 今月買った本:156冊 今年買った本:330冊)

2月26日(火)

鳥人大戦争 ポール・アンダースン 双葉ノベルス
<ソラー・スパイス&リカーズ・カンパニー>の代表取締役ニコラス・ヴァン・ライン、その社員エリク・ウェイス、惑星ヘルメスの女王タマリンの3人を乗せたクルーザーが惑星<ディオメデス>の海へ墜落した。地球人の前線基地は遠く、救助は見込めない状況であった。ここでは原住民の鳥人各部族が互いに住処を求めて争っていた。3人は海上生活を営むドラク族と島に住み渡りを行っている狩猟民族ラナク族との争いに巻き込まれ、逆手にとってその方向をコントロールすることにより脱出を図るのであった。
身もふたもない邦題のようであるが原題はWar of the Wing menだから、まあ間違ってはいない。内容的にもまあそれなりにふさわしいのだが冒険SFというにはやや地味だ。というのも主人公は若い社員かと思いきや、肥満した年寄りの代表取締役だからだ。解説によるとアンダースンにはこのニコラス・ヴァン・ラインを主人公としたシリーズがあるらしい。この主人公ではどうしても謀略を主とした作品となってしまいがちで、どうしてもアクション中心の肉体派の冒険小説にはなりえないであろう。作品世界はそれなりに生態学的な考慮等もされていてロジカルに構築されている。最後の20ページの展開は作者の面目躍如でなかなか良い。ただ全体的に見るとひねった冒険SFとしては悪くないけれども、もう一つカタルシスに欠ける作品ではあった。ということで読む人次第でしょう。ちなみにぼくがいままで読んだアンダースンの作品では「折れた魔剣」のトップはゆるぎない。
古書としての入手難易度は中級くらいだろうか。双葉ノベルスだしその中でのわずかしかない翻訳だし、売れなかった要素があふれているもんな。ちなみに通し番号は10番で裏見返しには「標的走路」の広告が載っている。自分も大沢在昌を読んだことが無いにもかかわらず実は探していたりするのだが、yahooでびっくりするような値段まであがっているのを見るととても買えません。偶然見つかるのを期待しましょう。


「鍋の中」読了。次は和田はつ子の「木乃伊仏」を読みます。

(今日買った本:0冊 今月買った本:153冊 今年買った本:327冊)

2月25日(月)
「鍋の中」読書中。
アンダースンの感想は明日に回そうっと。

今日は久しぶりに新刊書店に行く。雑誌と買い逃し本。

小酒井不木集 ちくま文庫 全集未収録もあるのかしらん。でもどうせ全集全部読めないだろうから、これで読んだほうがいいのだろう。
「新青年」傑作集 光文社文庫 巻末の怒涛の索引と目次に踊るマイナー作家の嵐が嬉しいが、どうせ「新青年」まで行くのなら「宝石」も出してよかったような気もする。マイナーな作品も多いだろうし。どうせなら続刊して欲しいけど、「新青年」が出ちゃうと終わったって感じがしちゃうな。
SFマガジン4月号
ミステリマガジン4月号
このSFが読みたい2002年版
3つ目の雑誌を見ても思うが、ああ、欲しい本が多い。買い切れない。読みきれない。と思っちゃうのは買い物好きだからであろう。

学研の伝奇小説賞の単行本2冊を買おうか迷っている。古本屋ではなかなか見なさそうな気がする。だって本屋で全然見ないぞ。部数も少なそうだしなあ。迷うなあ。
河出文庫のSF短編集はいきなり「このSFが読みたい海外部門2位!」とか黄色い帯びつけて並んでいた。1巻しか買っていないんだけど、初版なのに帯がフェア帯になっちゃったらいまいち買う気が起きない。初版帯極美の本を買うのが新刊書店だからな。(違うか)bk1に注文しても一緒だろうな。

(今日買った本:5冊 今月買った本:153冊 今年買った本:327冊)

2月24日(日)
昨日の参加者の方の期待に応えるべく4件はしご。
1軒目。当然のように全部100円。
殺意の運河サンマルタン レオ・マレ 中公文庫 覚えていたわけではないが、偶然持っていないのにビンゴ。
フューチャー・マチック ウィリアム・ギブスン 角川書店
DOOMSDAY 津村巧 講談社ノベルス
アイ・アム 菅浩江 祥伝社文庫
贋作故事記伝 有明夏夫 講談社 ユーモア小説みたい。
2軒目 森真沙子以外全部100円。
秘曲笑倣江湖 4  金庸 徳間書店 だぶらないようにしなくっちゃ。
いつか見た人 香取俊介 双葉社 後書きでダールを意識して書いたと書かれちゃうと買っちゃうよなあ。
d魔都 嵐山光三郎 徳間書店 怪奇系短編集のようだ・・が見覚えがあるような気がしたんだ・・。
これは餡パンではない 三浦俊彦 河出書房新社 芥川賞候補作
デヴィル・メサイア 北野安騎夫 廣済堂ノベルス どうやら買い逃しているらしい。
快楽殿 森真沙子 トクマノベルス 森さんの本くらい新刊で買えよなあ。
人買奇談 椹野道流 講談社X文庫
牝豹の仕掛けた罠 ジョン・D・マクドナルド サンケイ文庫 なかなか見なかった短編傑作集の2。
惑わしの森 飯野文彦 祥伝社 この人、あまりにもいっぱい本出しているからいまひとつ集めようという意欲がわいてこない。
3件目 田中啓文以外全部100円だが、全品50円ひきということで実際は50円。
なんて素敵にジャパネスクA〜G 氷室冴子 コバルト文庫 残念ながら1巻だけなし。
UMAハンター馬子1 田中啓文 学研M文庫 新刊で買おうと思っていたのだけどね。
お笑いショートショート集 武田武彦編 コバルト文庫
中華飯菜風味 西村保彦 文藝春秋
シーズ ザ デイ 鈴木光司 新潮社
風神雷神 富田常雄 中央公論社 函入りで、よしださんが持っていなければと思ったが持っていらっしゃいましたね。
タイル 柳美里 文藝春秋 興味が無い著者だったが、帯に「純文学なのにホラー」なんて書いてあると買っちゃうよ。
宿題のない国緑町三丁目 横田順彌 ペップ出版 これは探していた本なので嬉しいなあ。あと森下さんのが欲しいなあ。これは普段見ないコーナーにささっていたのが偶然目に入った。ラッキー。
d毛皮を着たヴィーナス マゾッホ 桃源社 50円なんだもの。
d伝奇耽美館 橘外男 桃源社 これは少し驚いた。今時50円じゃないよねえ。
4件目 三田村信行以外全部100円。
真夜中のピアノ教室 三田村信行 フレーベル館 
フーリガン ウィリアム・ディール 角川書店 「カメレオン」の作者かあ。でも「カメレオン」って昔は良く見たんだけど買ったかなあ。と思ってしらべると、あららだぶっているじゃん。
ゼームス坂から幽霊坂 吉村達也 双葉社
夢を盗む女 芳野昌之 早川書房
十字軍艶征記U ジョン・クリーグ ロマン文庫 実は探している。これで2と4。CR文庫の続編も無いなあ。
砂の王1 古川日出男 ログアウト冒険文庫 実は今日の目的はこれを買うことだった。前から「沈黙」や「13」の作者だったので買おうとは思っていたのだが、ここにきて「アラビアの夜の種族」でブレイクしてしまったため、これから見つからなくなる可能性が予想されるため、まずは押さえておきたかったのだ。著者紹介を見ると作品が早川SFコンテストの最終候補にもなっているらしい。全然気が付かなかったなあ。まあSFマガジン買っても開かないから当たり前か。

「鳥人大戦争」は読了。明日は本当は和田はつ子にしようと思っていたのだが、気が変わったので村田喜代子にします。

(今日買った本:36冊 今月買った本:148冊 今年買った本:322冊)


2月23日(土)

今日はぼくの1万冊購入オフということで川口さんが特別に幹事をやっていただいた。
最初に契機付けに朝から近所のブックオフを覗く。

ジャングルめがね 筒井康隆 小学館 比較的新しいから入手は難しくないのかもしれないけど、ちょっと嬉しいな。
天象儀の星 秋山完 ソノラマ文庫 買ったことがない人だけど、短編集で早川SFコンテスト佳作入選作も入っている。

出掛けに駅の本屋を覗く。
神統記 ヘシオドス 岩波文庫 読めるかなあ。
あと古い加納一郎のソノラマ文庫の推理小説(虹魚がなんとか)があったので誰か欲しい人いないかと買ったけど、いわいさんに進呈したので購入冊数にはいれません。でも調べたらすでにダブッて持っているらしい。
八月の博物館 瀬名秀明 角川書店

オフ会前にサンシャインに封筒を置きに行く。ついでに本を見るが買うものないなあ。広くて見きれないし。時間がないのでさっとこれだけ買う。
桜桃 森内俊雄 新潮社 掌編集
閉じたる男の抱く花は 図子慧 講談社 
Gストリング殺人事件 ジプシー・ローズ・リー 汎書房 高かったけどあまりに何も無いので手を出してしまった。別冊宝石にも載ってたのか。
字遊自在ことばめぐり 多田智満子 河出書房新社 こんな本出ているのちっとも知らなかったなあ。
ふうてん学生の孤独 長谷川修 新潮社 幻想的な作品も遺している著者の第一作品集。普通の純文学かも。

それにしても池袋も新宿も人がいっぱいで思うように歩けやしない。おかげで時間に遅れてしまいました。申し訳ありませんでした。店は川口さんの家人さんお勧めの中華料理屋。料理はおいしゅうございました。
来ていただいたのが川口さん、小林文庫オーナーさん、月うさぎさん、いわいさん、無謀松さん、松本さん、金光さん、葉山さん、SPOOKYさんの9人。二次会からは日下さん、彩古さん、日下さんと一緒だったという膳所善造さんにも参加いただきました。
また一次会ではお祝いということで(ちょっと複雑な気分ですが)豪華ブックカバーセットと花束をプレゼントされてしまいびっくりするやら、感激するやら。本当にありがとうございました。理由はともかく皆さんに本当に良くしていただいて近来にない感激の一夜でした。おまけにブックオフとブックスいとうのサービス券と満点カードまでいただいてしまいましたが、これはどんどん本を買えってことですね。
話は尽きず多岐にわたりここには内容は書きませんが、本当に楽しい終わってしまうのが名残惜しい時間でした。良い方たちと知り合うことができ、パソコン始めて本当に良かったと思います。
参加いただいた皆さん、本当にありがとうございました。川口さん、企画・幹事をやっていただき、ありがとうございました。
最後に風邪で参加できなかった宮澤さん、お会いできず残念でした。またの機会にお会いしましょう。風邪お大事に。

オフ会でいただいた本
氷柱・ある脅迫 多岐川恭 河出書房新社 集中この本ににか入っていない短編があるので購入対象だったもの。これであとは、おとなしい妻 新潮社、指先の女 桃源社、絶壁 毎日新聞社、無頼の十字路 桃源社、売り出す 東京文藝社、殺意の海 文華小説選集、非常階段 桃源社、詐謀の城砦 文華出版社、牝の感触 桃源社、女たちの夜 桃源社、罠を抜ける 光風社の11冊。
わくわく谷山浩子 別冊SFイズム はっきりいって読みたいとかそういうのではなく、別冊SFイズムだから持っていたかった本。あとおもちゃかなんかが無いんだ。本誌も何冊か欠けているけど。この2冊はいわいさんにいただきました。
天使の殺人 辻真先 創元推理文庫 某氏より。近々に読みますね。でも単行本いらなくなっちゃたなあ。

(今日買った本:8冊 今月買った本:112冊 今年買った本:286冊)

2月22日(金)
昨日は遅かったのだけれど、今日は比較的早く帰る。風邪もほとんど治ったのでブックオフに寄ってみる。
特に何も無かったが、こんなところだけ買ってみる。
浮気妻は名探偵 梶龍雄 桃園ノベルス あと「海を見ないで陸を見よう」「青春迷路殺人事件」「女たちの復讐」「野天風呂殺人事件」「男と女の探偵小説」「真夏の夜の黄金殺人」「鎌倉XYZの悲劇」「葉山宝石館の惨劇」の8冊になりました。
麻衣子MIX 早坂未紀 東京三世社 なんでこんなのを買ったかというと珍しく漫画の棚の前で何気なくとったらサイン本だったから。ここは今はしらないけど予約者にサイン本を配本していた。中山星香とか何冊か持っていたんだけど、全部処分しちゃったなあ。ちょっと勿体無かったかも。で、漫画なので購入冊数にはいれません。
見えない暗闇 山田太一 朝日新聞社 幻想系。でも文庫になっているとは知らなんだ。
天国の水族館 新井千裕 PHP デビュー作から何冊か買っているので、なんだか持っている気がしてならない。
マタニティ&ブルー 和田はつ子 角川ホラー文庫 もう何を持っているのかわからない。
エコトピアレポート アーネスト・カレンバック 創元推理文庫 ほぼ100%ダブりだと思うが、表紙に見覚えが無いから。ちょっと古めの早川FTとか早川SFとかが妙に並んでいた。ゼラズニイとか意味も無く買いたくなるが、本当に意味が無いのでやめる。
銀の海 金の大地 氷室冴子 コバルト文庫 ちょっと気になっていたからなあ。ジャパネスクとか無かったんだ。
島尾敏雄作品集1 晶文社 端本だが、「夢の中での日常」他初期の幻想作品が収録されているので買っておく。全集が欲しい作家の一人。「夢〜」は文庫版も2種類持っているのだし、国書の本もあるのだからいらない気もするけどね。

アンダースンはまだ途中。明日はオフ会。

金光さんからPEGANA LOST VOL8が届く。前の1.5倍くらいのまた充実した同人誌。今回は300部らしいけど、前の号は完売したみたいだし興味のある人は早めに買ったほうがいいかも。興味のある人は買って損は無いと思います。

(今日買った本:8冊 今月買った本:112冊 今年買った本:286冊)

2月21日(木)

鳥人大戦争に苦戦しています。どうものれません。海外SFが読めない身体になっちゃったんだろうか。

ぼくの部屋には魍魎がいる。魍魎は本の形をとって本匣にみっしりとつまっている。そしてそれはやがて部屋に溢れ、部屋という匣にいっぱいになるのだ・・。(そんなにつまったら床が抜けるよ)

魍魎の匣 京極夏彦 講談社ノベルス
ストーリーは書かなくてもいいでしょう。魍魎をモティーフにして異様な登場人物たちと妖怪に関する薀蓄に彩られた探偵小説といったイメージでしょうか。文体は言葉に対するこだわりは感じるものの、基本的には軽くて読みやすい現代的なものです。したがって本の厚さには圧倒されるけれども、さほど長いという印象は無く読み終えることができる。各章の頭に引用される作中人物の書いた幻想小説はその態の短編小説を纏めたものでも読みたいと思わせるものです。ただし僕は好きなのですが、どう考えても本格推理小説では無いように思うけれども、推理小説読みの人はどんな感じを受けるのだろうか。探偵役の中禅寺から語られる事件のあらましは荒唐無稽で、読者は作中人物と同じく聞き役に回るしかない。設定はある意味かなりSF的で、マッドサイエンティストものの幻想SFとしても読めそうだ。だから好きなのかもしれない。少なくとも1作目よりは論理的な事件解決はあるものの、個人的には読後の印象はミステリー味が薄くなっているように思う。(1作目のトリックはなんだかわかったようでわからなかったが、もうちょっと探偵小説風の味わいがあったように思う)
最後に設定はともかく言葉の選択に関しては、昭和27年にそんな言葉(仮想現実とか)があったのかなあと思わせる表現があってちょっと気になったことを書き加えておきましょう。(単なる僕の認識不足かもしれませんが)


(今日買った本:0冊 今月買った本:104冊 今年買った本:278冊)

2月20日(水)
風邪でダウン2日目。久々に熱が出る。なので早寝で何もせず。サンシャインの立派な古書目録は全部見ずに終わっちゃった。掲示板、メールのご返事遅れており申し訳ありません。でも今日は遅くなりそうだし、明日も休めないのはつらいぜ。ぐちぐち。
オフ会、存外たくさんの方が来ていただけそうで、感謝の気持ちで一杯です。嬉しいなあ。風邪治るといいなあ。

「魍魎の匣」は読了。アンダースンの「鳥人大戦争」を読んでいます。

(今日買った本:0冊 今月買った本:104冊 今年買った本:278冊)

2月19日(火)

風邪でダウン。購入、読了0冊。

ということでおやすみなさい。

何の意味の無い更新でした。
読んだ人ごめんなさい。

ふと気になって、去年一昨年の2月19日時点の購入冊数を調べて、自分の事ながらびっくりたまげた。
2000年1036冊。2001年614冊。一昨年は常軌を逸しているとしか思えない。今年はだいぶ少ないな。よしよし。
ということで、順調というわけではないんですよ。>よしださん。

(今日買った本:0冊 今月買った本:104冊 今年買った本:278冊)

2月18日(月)
出かけたついでにリサイクル。
小説探検 小林信彦 本の雑誌社 本の雑誌連載。
義経 中島渉 マガジンハウス 初見。だからって買うなよな。ハルマゲドン黒書の作者だね。
絵が殺した 黒川博行 徳間書店
銀座連続殺人手帖 梶龍雄 中公Cノベルス
リア王密室に死す 梶龍雄 徳間文庫
ラストシーン 岸田今日子 角川文庫 表紙に見覚えが無い気がしたのだが、時間がたつにつれ持っているような気がしてならなくなった。
d急がないと夏が・・ 野原野枝美 MOE文庫 Mさん、まだ探してますか?

特にどうということも無い本ばかり。梶龍雄がちょっと嬉しいくらいか。これであと9冊か。1冊も読んでいないのに集めようとする悪癖はいつもの通り。黒川博行もなんとなくちょっとだけ収集モードに入りつつあるなあ。こっちも1冊も読んでないのにね。

寝てしまったので「魍魎の匣」はまだ440ページ。kashibaさんは京極本を1日で読まれているなあと感心。さすが。俺は読むの遅いなあ。

(今日買った本:7冊 今月買った本:104冊 今年買った本:278冊)

2月17日(日)

出かけたついでにちょっと買い物。(ちょっとちゅー量じゃじゃないよな)
カムナ歌 図子慧 集英社スーパーファンタジー文庫 あと最新刊を除いて「禁猟区」「月曜日は女神に、ララバイ」「王子さまは孤独」「狼なんかこわくない」の4冊。
目撃者 結城昌治 角川文庫 角川は「陰花植物」「暗い落日」「白昼堂々」「童話の時代」「死者たちの夜」「影の殺意」か?でも持っているのもあるかもしれない。
緋迷宮 結城信孝編 祥伝社文庫 明野照葉は書き下ろしだぜ。
切断 黒川博行 新潮社 文庫にはなっているんだよね。でもこの人の本、いざ探すと無いね。
お父さんのパソコン 岡崎弘明 角川書店 状態があまりよくないが100円なので我慢。縁が無いんだもの。
「Y」の悲劇 講談社文庫
殺しの美学 尾崎秀樹 旺文社文庫 
氷の女 落合恵子 ノンノベル 推理小説って書いてあるけど、どんなだ?
にごりえ殺人事件 加納一朗 双葉ノベルス
「夜叉ヶ池」殺人事件 楠木誠一郎 Cノベルス 泉鏡花だからなあ。
「草迷宮」殺人事件 楠木誠一郎 Cノベルス 同じ。
「高野聖」殺人事件 楠木誠一郎 Cノベルス 同じ。
とらわれびと 浦賀和宏 講談社ノベルス
北村薫の本格ミステリーライブラリー 角川文庫
恋人はインターフェース 東野司 ジャストシステム 出ているのは知っていたけど、初見。
ムクゲノ花ガ咲キマシタ 下 金辰明 徳間書店 上下揃った。中国SF。
メサイア ボリス・スターリング アーティストハウス
奥信濃鬼女伝説殺人事件 梶龍雄 講談社ノベルス 「リア王密室に死す」「海を見ないで陸を見よう」「青春迷路殺人事件」「女たちの復讐」「野天風呂殺人事件」「銀座連続殺人手帖」「男と女の探偵小説」「真夏の夜の黄金殺人」「鎌倉XYZの悲劇」「浮気妻は名探偵」「葉山宝石館の惨劇」の11冊。
閉ざされた夏 若竹七海 講談社文庫 ちょっと集め始めましたが、まあ新刊で帰るだろうからようは安物買いね。
世界ベストミステリー50選下 光文社文庫 上下揃った。
d生のさなかにも A・ビアス 創元推理文庫 頼まれ物。
バットマンの冒険1 教養文庫 処分してなきゃダブり。ランズデイルの短編を再読したくなったから。
殺 綱淵謙錠 文春文庫 怪奇系時代小説。持っているかも。

間違いなく超えたでしょう。

買い物してちゃ読書はできませんね。「魍魎の匣」は350ページほど。

(今日買った本:23冊 今月買った本:97冊 今年買った本:271冊)

2月16日(土)

寝てばっか。購入本0冊。読了本0冊。
「魍魎の匣」はまだ250ページあまり。まだ1/3ちょっとしかいってません。
あと書くことないんですけど。

未来趣味はまだ届かず。

あとPEGANA LOSTの8号ってもう出ているのかな?欲しいな。


(今日買った本:0冊 今月買った本:74冊 今年買った本:248冊)

2月15日(金)

買った本。
ザ・エンターテインメント1983 角川書店 樹下太郎も収録されているでよ。
ザ・エンターテインメント1984 角川書店
早く昔になればいい 久世光彦 中央公論社 幻想的な作品かなあ。
栖 古井由吉 平凡社 持っているかもしれん。
カルトホラー漫画秘宝館 唐澤俊一編 ネスコ カウントしません。
火天風神 若竹七海 新潮文庫
変化 水木しげる監修 PHP文庫
妖かしの宴 水木しげる監修 PHP文庫

子供にしてあげたお話 してあげなかったお話 岸田今日子 大和書房
童話、エッセイ、奇妙な味の掌編を集めた本。昔、これと「いとみしりな入り江」を再編集した角川文庫の「ひとり乗り紙飛行機」という本を読んだので、これは再読かもしれない。結論としてはエッセイや童話はともかく、「子供にしてあげなかったお話」として収録されている5編は「話の特集」等に掲載されただけあって今でも充分読む価値のある面白い掌編が収録されている。全編味戸ケイコの挿絵に彩られた美しい本。
これらの大人向け作品を集めて少し大判の掌編集を作ったら面白いだろうなあ。挿絵は受けた感じからは味戸ケイコより上野紀子のほうがあっているように思う。


京極夏彦の「魍魎の匣」を読み始めましたが、いつまでかかるのやら。これって1995年に出たのかあ。時のたつのは早いなあ。

(今日買った本:7冊 今月買った本:74冊 今年買った本:248冊)


2月14日(木)

本の感想。

キス・キス ロアルド・ダール 早川書房
いまさら読むのも恥ずかしいダールの第三短編集。開高健訳。異色作家短編集にふさわしいたいへん面白い作品集。
女主人 バースに一人で着任し家を探していると丁度良く居心地の良さそうな家が・・。分類するとすれば抑制の効いた恐怖小説。
ウィリアムとメアリイ 死んだ後脳だけで生きている夫に妻は・・。怪奇SFを夫婦の確執と合わせて語った佳編。
天国への登り道 夫人は神経質であったが、夫はいつもわかってはくれない・・。これも分類すれば恐怖小説になるか。
牧師のたのしみ 牧師のふりをして田舎の農家に骨董的家具を探す男。ある家で素晴らしい物を見つける。軽妙なブラックユーモア。読んでいて家具を古本に置き換えることもできるなあ、などとくだらないことを思った。
ビクスビイ夫人と大佐のコート 夫人は浮気相手からミンクのコートをもらうが、夫に疑いをいだかせず家に持ち帰るため一計を案じる。ブラックユーモア。
ローヤル・ジェリイ 夫は元気の無い赤ちゃんにローヤル・ジェリイを飲ませる・・。昆虫怪談。
ジョージイ・ボーギイ 女性恐怖症の牧師に迫る女たち。やがて・・。ブラックユーモア。
誕生と破局 ヒットラーテーマの小品。読み違えているかイマイチの印象。
暴君エドワード 妻はリストの生まれ変わりの猫を拾う。ブラックユーモア。
 主人公は菜食主義者の小母に育てられた。小母がなくなると街へ出る。これはちょっと唐突な結末で作品としてのバランスがとれていないように思う。結末はロバート・ブロックみたい。
ほしぶどう作戦 ほしぶどうで地主の雉の一網打尽を狙う。クライムのベル風。
異色作家短編集といえば「奇妙な味」の短編集というイメージであろう。これは基本的に恐怖的な感覚を主眼に置いたものが多いように思う。
ブロックとかと違うのは抑制が効いているところだろうか。あまりどぎつい結末や最後まで示さず、ほのめかした状態で結末を迎えるような感じだ。都会的なしゃれた作品集。実はダールは「飛行士の話」しか読んでいないが(何故か二回も読んでいるのだけど)、だいぶ作風が違うね。これは「あなたに似た人」を読むのが楽しみである。でも続けては読まないでまたしばらく温存しておこう。月報には結城昌治と丸谷才一。

(今日買った本:0冊 今月買った本:67冊 今年買った本:241冊)

2月13日(水)
閉店間際のブックオフで買い物。といってもさして買うものがあるわけではない。
帰還 井上雅彦編 光文社文庫 
闇からの呼び声 高柳芳夫 双葉文庫 サイコミステリーらしい。
物語の魔の物語 井上雅彦編 徳間文庫
ラスベガス71 ハンター・S・トンプソン ロッキンオン

届いた本も書いちゃえ。
裂けた眠り 戸川昌子 新潮小説文庫 戸川昌子もだいぶたまってきましたが、文庫でまだまだ買っていないものがあります。
世界SF名作集 大伴昌司編 毎日新聞社 欲しかった1冊。SF作品をアブリッジしたものだが、それにしても「ドノバンの頭脳」とかの長編まで20ページあまりになっているのに驚く。
以下は同人誌。
宇宙塵INDEX SFファングループ研究会 宇宙塵の創刊号から178号までのインデックス。少し古いけれども一級品の資料。まあこれを見て何か読みたいと思っても、図書館いっても無いんだけどさ。それにしてもリストを見ているとほとんどのSF作家は何らかの原稿を寄せていて、草川隆の短編や宮崎惇の短編をはじめ、読んでみたい作品が目白押し。藤田敏八の「マイナスゼロ」のシナリオがのっていたり、少年投稿作品で1965年に梶尾真治や亀和田武の作品も載っている。加納一朗もあるし、間羊太郎の短編も載っている。日本SFの歴史の中では決して欠かすことのできない金字塔ともいえる同人誌であることが伺える。これに対抗するのは筒井さんのやっていたNULLということになるが、こっちはこっちで早々たるメンバーが原稿を寄せているし、何らかの形で復刻をして欲しい。少なくとも宇宙塵は3回計7冊、ネオヌルも文庫で3冊選集が出ているのに旧NULLは一度も出ていないはずだ。
七十七 矢野徹先生の出版図書目録 巻末の謝辞にkashibaさんの名前発見。
宇宙塵版SFつれづれ草 野田宏一郎 
宇宙塵版SFアトランダム 矢野徹
いずれもアマチュアの方々が労力をかけて作成したもので、こちらはありがたくその成果を受け取るのみ。自分のようななまけものにはできません。

(今日買った本:10冊 今月買った本:67冊 今年買った本:241冊)

2月12日(火)

帰りが遅く購入本0冊。
今日はネタが無いので届いている本を書いておこう。これはbk1からの新刊。
ラテンアメリカ短編集 彩流社 キローガ等幻想的作品を多く含む。(らしい)
コスミックトリガー R・A・ウィルスン 八幡書店 その昔、自由国民社の「幻想文学総目録」でR・A・ウィルスンの「イルミネータス」という未訳作品があり、平河出版社刊行予定になっていた。その後10数年たっても翻訳が出ず、どうなったのかと思っていたらこんな本が出ていたので注文してみた。というか副題が似ていたのでその本だと思って買ってみたのだが、これは全然別の作品で、小説でもないのでした。解説にはSF小説「イルミネータス三部作」とあるけれど、未訳のままらしい。そっちを早く訳して欲しいよなあ。結構高い本だったので、失敗したかなとちょっと公開気味。
ナボコフ短編集(全2) 作品社 ナボコフはサンリオの2冊を読んだきりで、「ロリータ」すら読んでいないありさまなのだけれど、幻想文学系ではやはり押さえておかなければならない作家なので、それなりに買い集めてはいる。しかしながら読んだ2冊からは晦渋な文章も予想され、いざ読むとなると二の足を踏んでしまう。これも読まなきゃいかんのよねえ。それにしても先に届いた古川日出男とモリミノルであわせて2万円を超える。たまたま高い本が多かったせいもあるけれど、やっぱり新刊は高いなあ。

ということでこれで届いた本の底もつきました。読了本の貯金も当然無いので、明日からどうしよう。

「キス・キス」はやはり面白い。こういう本ばっか読んでいると幸せだよなあ。



(今日買った本:4冊 今月買った本:57冊 今年買った本:231冊)

2月11日(月)

今日買った古本。これでもダブり本を買わないように努力しているつもりではあるのだが・・。
dクリストファー・ロビンのうた A・A・ミルン 晶文社 
dクマのプーさんとぼく A・A・ミルン 晶文社 うひゃあ。どっちかは持っていないと思ったのだけどなあ。いきなりいらない本に仲間入り。
dギンネム屋敷 又吉栄吉 集英社 持っていないほうに賭けたんだけど、完敗。この本はちょっと処分にこまるなあ。
藤田先生のミステリアスな一年 村瀬継弥 東京創元社 
夜歩く J・D・カー ハヤカワミステリ文庫 持っているのかもしれないけどね。表紙がね。
図解ミステリー読本 酒口風太郎 知恵の森文庫
dビアス怪談集 講談社文庫 頼まれ物。

すばらしい空 佐江衆一 新潮社
著者の第一創作集。発表は昭和35年から昭和44年にわたっていて大半は同人誌のようだ。「猫族の結婚」とか幻想的な作品もあるので、ちょっとそっち方面の作品も期待したのだけど、ちょっとはずした。
 家族との乖離感を持つ少年の精神的な彷徨を描いた作品。少年は海辺で会った年上の女にあこがれるが・・。
すばらしい空 病気で入院している老人が見る少年の幻覚。
元気でね・・・・ つましい暮らしをしている広告代理店の男。格好をつけているが男は実際は臆病で、表面の自分を本当の自分との違いに悩まされている。
無邪気な凶器 終始一貫して精神薄弱の少年の眼を通して描いた作品。
 海辺の丘の隣に住む夫婦。丘は工事で崩されつつあり、夫は浮気していた。
 人のこないボロホテルで働く支配人の男。そこへ客が来る。
青年よ、大志を抱こう 転職に悩み一人で北海道へ旅立った男の心に浮かぶ人生。

最初の二編は幻想的なところがあるが、ちょっと期待したところとは違う。全編読み通してみて感じるのは、これらの作品は全て「回生」をテーマにしているということ。それは現状からの脱出であったり、自らへの思い切りであったり、形は様々ではあるが、いずれにせよ何かを通じて再度自分を再生しようという思いを内に秘めた物語である。その結果は決して明るいものばかりとはいえないが、それでもそっちへ向かわざるを得ない魂の彷徨。そんな感じだ。とまあ、文学の感想めいたことを書いたわけだが、結論としては普通の小説で僕個人としては特別感銘を受けるものではなかった。純文学を読みたい人はどうぞって感じかな。なんか2冊続けて読まなくてもいい本を読んじゃった感じ。

いまさら読んでいないことを書くのも恥ずかしいのですが、異色作家短編集をぽつぽつ読むことにします。最初はやはりダールですね。

(今日買った本:7冊 今月買った本:53冊 今年買った本:227冊)

2月10日(日)
夕べオリンピックを生で見ていた関係で昼間は寝てばっか。無為な一日。購入本0冊。

世界怪奇物語 E・F・ラッセル 三笠書房
SF作家のラッセルが世界の不思議話を集めたもの。とりあげているのは「メリー・セレスト号事件」「ワラター号の失踪」「サタンの足跡」「長耳族の最後(イーストー島)」「ニュールンベルグの孤児(カスパー・ハウザー)」「密使の失踪(ベンジャミン・バサースト事件)」「バーバドス島の移動する柩」「空中浮遊の謎」「火の試練(自然発火による殺人)」「海の怪獣」「空中の神秘の装置(空飛ぶ円盤)」。メリー・セレスト号のように麦角菌によるものではないか、という仮説を立てているものもあるが、基本的には事件を本人が調べた資料に従って記述したものにしぎないので、読物としてはともかく示唆に富むものではない。黒沼健に比べればもう少し懐疑的なSF作家らしい態度で記述をしているが(基本的には全て何らかの説明ができるという前提にたっている)、まあわからないものはわからない。こういった本はそれこそ星の数ほど出ているので取り上げている事件が物珍しいものではないかぎり、今更読む価値は無いであろう。本書に関してはサタンの足跡とか知らない事件がいくつかあってまあ無意味ではなかったけれど、さりとて無理に買って読むほどのものでもない。

佐江衆一の「すばらしい空」を読むことにしました。純文学のようで、読むのを止めたくなっています。

(今日買った本:0冊 今月買った本:46冊 今年買った本:220冊)

2月9日(土)
来客があったのとオリンピックを観戦していた為本はあまり読めず。ラッセルはまだ終わりません。なんか時間の無駄のような気が。でも途中で本を投げ出すことは基本的にしないので最後まで読まなきゃ。ちなみにいままで途中で止めたのはニーチェの「ツァラトゥストラ」と「易経」くらいだろうか。他には塚本邦雄歌集が危ない。もうずいぶん開いてないもの。
買い物途中で買ったもの。
怪盗と接吻と女たち ガードナー 講談社文庫 ダブりかと思ったのだけど持っていないのかな?検索しても出てこないや。
現代民話 水上勉 平凡社ライブラリー 短編小説集成。作者には幻想的な短編があり幻想文学誌の書評にも数度とりあげられている。これはそういう作品が含まれていそうな匂いがした。
最近あんまり買う本がないな。

bk1の買い物のおまけで送られてきたヘダーヤトの「暗室」という短編を読んでみた。バスが途中で止まって街に泊まらざるを得なくなり、困っているところを車中で一緒だった男に家に誘われ、言ってみたところがその男が作った家で、部屋は窓の無い暗闇で男は働かないで自分を見つめて生きていくことにしたという。嫌気がさして引き下がった男が朝になって見たものは?幻想的といえばいえないこともない引きこもりの男の話でした。ただ幻想的な小説のような気がしてしまうのはひとつには普段あまり目にすることのないイスラムの風景だからというのもあるかもしれない。
それにしてもテキストファイルで小説を読むというのはあんまり頭に入ってこないね。本で読んだら印象変わるかも。

生で見たくて夜更かし。里谷多英が銅メダル獲得。さすが長野のゴールドメダリストというところ。でも上村愛子は悔しいだろうな。評点競技は素人にはこまかい差がわからない。上村はもっといい点だと思ったんだけどね。

(今日買った本:2冊 今月買った本:46冊 今年買った本:220冊)

2月8日(金)

思わぬ事件で帰りが遅くなる。
頼まれ本を買いにブックオフへ。
dLIVING ZERO 日野啓三 集英社
d風の地平 日野啓三 中央公論社
d鉄の時代 日野啓三 文藝春秋 以上、頼まれ本。
頼まれ本だけ買うのも何なので下を買う。

血ダルマ熱 響堂新 新潮社
花輪竜一郎さんの優雅な生活 神月摩由璃 ハヤカワ文庫ハイ!ブックス 
ガラスの独房 P・ハイスミス 扶桑社ミステリー文庫

書くチャンスが無いので届いていた本を書きましょう。

モリ・ミノル漫画全集 小松左京 小学館 装丁からするとえらい高いけれども、僕的には買わなきゃいけない本ですね。でも漫画なので冊数にはいれない。

小説KAPPA 柴田哲孝 CBSソニー出版 kashibaさんの書評以来探していたのだけど、全然見つからないので結局目録購入。きっと100円でみつけるんだろうな。
世界神秘郷 高橋鐵 久保書店 カバー欠  裸本の割に高かったけど島津書房は出るのか不明だし、読みたかったしさ。
海の呪縛 弘田静憲 文芸春秋
奇妙な食卓 TBSラジオ ルック社
金星のなぞ P・ムーア 鶴書房  あまり面白くなさそうである。
殺しはパリで 加納一朗 弘済出版社  加納一朗はちょっと集めているので。
しくじった償い 多岐川恭 桃源社 残りは氷柱・ある脅迫 河出ペーパーバックス版、おとなしい妻 新潮社、指先の女 桃源社、絶壁 毎日新聞社、無頼の十字路 桃源社、売り出す 東京文藝社、殺意の海 文華小説選集、非常階段 桃源社、詐謀の城砦 文華出版社、牝の感触 桃源社、女たちの夜 桃源社、罠を抜ける 光風社の12冊。光風社なんてありそうなんだけどね。
SF漫画館 辻真先 徳間書店 

2日分買い物リストばかり。
今月は買わないといっておきながら結構買ってるやん。やっぱり急には無理らしい。

久々の3連休で嬉しいな。前回は2日間仕事だったし。さあ本を読もう。(本当は本を片付けろといわれているのだが、現実逃避。)

(今日買った本:14冊 今月買った本:44冊 今年買った本:218冊)

2月7日(木)

今日買った古本
d子供にしてあげたお話 してあげなかったお話 岸田今日子 大和書房 失敗。
d百光年ハネムーン 梶尾真治 げげげ。これも失敗。しかも新刊で買ってやがる。
アニーの冷たい朝 黒川博行 講談社文庫
南風吹く日に 高瀬美恵 フタバファンタジーノベル ちょっとホラーっぽさそうなので。

本は1ページも読めず。

(今日買った本:4冊 今月買った本:30冊 今年買った本:204冊)

2月6日(水)
どうでもいいような本を買う。

佐藤春夫集 ちくま日本文学全集 筑摩書房 佐藤春夫全集を買うのを10冊でくじけている現在、幻想的作品をも集めたものとして買う。本当はここで全集買うのをやめてしまうと、処分するときも二束三文になってしまうので、買っておかなければいかんのだが。ブックオフで100円売ってないかしらん。
推理劇場マジカル探偵の冒険 新保博久 ワニの本 巻末目録で井上夢人、斎藤肇らの作品が並んでいる。調べたら紀伊国屋のDBでは出てこなかったのだが、ジグソーパズル付きの小説らしい。うむう、知らんかった。入手困難なのであろうな。その二人のは欲しいなあ。どんな本なの見当もつかんわ。(井上夢人はe‐NOVELで再刊されているらしい)
女の警察 梶山季之 新潮社 帯にはエロティック・ミステリーだって。

とむらい機関車 大阪圭吉 創元推理文庫
書を読もう読もうと思っているうちに文庫で増補されてしまったので文庫で読むことにする。でも解説によると、「白鮫号」を改稿した「死の快走船」は国書にしか入っていないらしいので、それだけ読む価値はありそう。
とむらい機関車 一週間おきに発生する連続轢死事件の謎。探偵小説であるとともに哀切なラブストーリーでもある。短編小説として良くできていると思う。表題作になるだけのことはある傑作。
デパートの絞刑吏 デパートで発見された墜死体の謎。昭和初期のデパートの風景が味がある短編。ただし謎解きは鮮やかではあるものの、自分には偶然性が強い気がする。
カンカン虫殺人事件 カンカン虫とは港湾労働者。行方不明になった二人の男を探索する探偵青山喬介。構成が決まっていてよく出来ているとは思うが、自分の好みではない。
白鮫号の殺人事件 ヨットの上で発見された死体。その謎を探る。これも意外性のある真相で面白いと思うが好みではない。
気狂い機関車 走り去った機関車の乗務員二名が殺された。トリックが頭の悪い自分にはわかりずらい。動機もちょっと納得できないなあ。
石塀幽霊 不可能趣味溢れた作品で、真相も意外だが納得性に欠けると思う。
あやつり裁判 全く関係のない裁判に証人として現れる女の謎。これは意外性があって面白い。全てを女だけの問題に帰する別の解決とかも考えられるかもしれない。
雪解 砂金採掘にかける男の前に現れた砂金鉱の地主。男は誘惑にかられ・・。クライムノベル。最後はどきどきする。面白い。
坑鬼 作中最も長い。炭鉱を舞台にした作品。表題作が短編としてよく出来た傑作とすれば、こちらは探偵小説として良く出来た傑作と思われる。
随想
鈔録 昨今ではいろいろな作家の作品が復刻されているが、随筆までは手が回らないというのが現実であろう。そういう意味でも貴重だし、作者の生の声を聞くという点でも興味深いものがある。本書に収められた随筆でも作家としての悩みや、探偵小説へ賭ける思いなどが伝わってきて、本書全体のイメージを総括する意味でも見事な構成。
全体を見渡して一番面白かったのは「とむらい機関車」「あやつり裁判」「 坑鬼」といったところ。総体的に見て、大変面白い作品集であり、今読んでもその良さは色褪せていない。他の方のように手放しで絶賛するには好みと違うところがあったのだけど、面白い本だし読む価値は十二分にあると思う。

なんとなくE・F・ラッセルの「世界怪奇物語」を読むことにしました。

(今日買った本:3冊 今月買った本:26冊 今年買った本:200冊)

2月5日(火)
「とむらい機関車」読み終わらず。明日こそ読み終わろう。
今日買った古本
d月夜のバイオリン 萩尾望都 新書館 童話集。なんとなく。
恋物語 朝日新聞社 掌編集。古井由吉、増田みず子、連城三紀彦、大原まり子、清水義範、川上弘美、辻井喬、乃南アサ、赤江瀑、皆川博子、芦原すなおら、津島佑子の47編を収録。出版社からすると朝日新聞に連載されたものかもしれない。そうだとすると初出の本で単行本未収録の可能性があるので嬉しい。贔屓の作家がたくさん収録されているし。(つーか全部購入対象の作家だったりする。節操無いなあ)

昨日より短いな。

(今日買った本:2冊 今月買った本:23冊 今年買った本:197冊)

2月4日(月)
困った。帰りが遅かったので全然本を読めず。とむらい機関車も半分残っているし。明日中には読み終わりたいなあ。
帰る途中あたらし目のノベルスが200円で転がっていたので拾う。
QED ベーカー街の問題 高田崇史 講談社ノベルス
鏡の中は日曜日 殊能将之 講談社ノベルス
事件現場へ行こう カッパノベルス
恋霊館事件 谺健二 カッパノベルス

たとえば前の2冊など、きっと前に出た本を読んでから読んだほうがきっといいのだろう。一応持ってはいるのだが、どこにあるのかがさっぱりわからない。ということはこのままいくと最新刊を買うたびに同じ事を考えて、読めないうちに地層の奥深くどんどん旧作からつもっていきそうである。ぼくは、地震が起きて地層が表面に出て初めて旧作から読み始めることが出来るのかもしれない。だから、ひょっこり出てきてぽっと読む本は、突然地表に出てきたアンモナイトのようなものだ。先月読んだ「ブラックネルの殺人理論」なんて三葉虫かもしれない。

ということで書くことがなくなってしまったので、今日はおしまい。おやすみなさい。

(今日買った本:4冊 今月買った本:21冊 今年買った本:195冊)

2月3日(日)

買った本はなし。古本屋にも(新刊書店にも)行ってません。

今読んでいるのは大阪圭吉の「とむらい機関車」です。
持ち歩きをしない家用は少年小説体系の1巻を読もうかと思ってますが、少年小説とはいえ、二段組でページ数も多いな。泉鏡花、與謝野鉄幹、黒岩涙香等の明治期の作品を集めたもので、読了まではしばらくかかりそう。

人間万歳 武者小路実篤 市瀬書店
自分など武者小路実篤といえば「仲良きことは美しき哉」という字句とともに野菜が書いてある色紙をイメージしてしまうが、これはその著者の幻想的諧謔的狂言。書かれたのは大正時代だが、読んだのは戦後仙香紙で出た再録本。ただし本書には著者の序文がついている。本作は岩波文庫で出たこともあるようだが、代表作でもあるようなのでどっかで読めるかもしれない。本書の口絵は意外やルドンで、著者は作中のある場面をルドンの作品をイメージしたとある。武者小路実篤とルドンというのはなんとも妙な組み合わせではある。
登場人物は神と天使たち。天使は星をひとつづつまかせられている。したがって天使が星を操縦することに失敗したりすると、星同士がぶつかったりするのだ。まさにエドモンド・ハミルトンの世界だ(それは嘘だ)。天使の一人は地球を受け持って人間を観察している。人間たちは悩み苦しみお互いに戦いを繰り広げたりまさに人類の歴史を繰り広げているわけで、地球担当の天使は気が気ではなくことあるごとに神に相談を持ちかけるが、神は能天気でそんな人間など気にもとめず、女の天使のひとりと情事を楽しんだりしていた。そんな中隣の宇宙を納めるもうひとりの神が訪れることになった。
狂言だけに全てが会話で成り立っており(当たり前だ)、強力なストーリーや明確な起承転結があるわけではないから、わかりにくい紹介になってしまった。登場する神はなんとも俗物的で、飄々としたユーモラスな雰囲気が全編に漂っているのは作者の持ち味か。まあ変り種として読めば面白くないことも無い。小粒だしやや説教臭いところもあるが、興味のある人はどうぞ。なお本書では「神と男と女」を併録。これはアダムとイブと神の会話体でなりたった狂言。これはまたどうということもない作品。


(今日買った本:0冊 今月買った本:17冊 今年買った本:191冊)

2月2日(土)

人類創世 J・H・ロニー・エネ カドカワノベルス
映画化にあわせて突然翻訳されたフランスSFの古典。といっても今からほぼ20年前。わたしゃ高校生でした。でもってこの映画は見てないのだが、帯に書いてある「コナン・ザ・グレート」は劇場で見た気がする。全然覚えちゃいないが。
さて話を本書に戻すと、これは原始時代の(クロマニヨン人か?)人類の火との関わりを軸に冒険小説仕立てにしたもの。ストーリーはこんな感じだ。
他部族に教われ大切な生き物「火」を奪われたウラム族は「火」をいずこからか取り戻すためナオ、ナム、ゴウの3人の若者を野に派遣した。3人は巨大ライオンや灰色熊、人喰い人種等と戦いながら、「火」を取り戻す旅を続ける・・。3人は「火」を取り戻すことが出来るのか?
この作品をSFというのは疑問を呈する向きもあるかもしれないが、それが10万年後であろうが、10万年前だろうが、われわれにとっては未知の世界であるというところは共通で、科学的な想像に元ずいて物語を作り上げるという点においては立派なSFと言えよう。またその舞台や、冒険小説的な構造を持つ物語はヒロイックファンタジーにも近いような気もするが、これは似て非なるものである。あっちは純粋なファンタジーだからだ。というような御託はさておき、今からほぼ90年前に書かれたフランスSF冒険小説の古典が今読んでどうかというと、最初はとっつきにくかったものの、冒険小説としてわりと良く出来ていて、今読んでも結構楽しめた。また作中に出てくる謎の部族は、かなり神秘的でセンス・オブ・ワンダーに富んでいる。読んでいてこの民族はそれなりの文化をもっているところから、彼らは何らかの理由で他の星から流れて来た民族の退化した子孫ではないか、その文化(火打ち石や槍投げ機等)の影響が起爆剤となって人類の進化が一気に促進されたのではないか、などという作者はそんなことは全く考えていないであろうバカな仕掛けも思い浮かんできたことを申し添えておこう。
まあたまに読むこういう古典太古SFも悪くはないが、どうせなら太古を舞台にした作品だけではなく、未来を舞台の作者の他の作品も読んでみたいものだ。伝統的にヴェルヌ以外のフランスSFは全くといっていいほど売れないようなので、突然映画化される以外に未来永劫本邦で出版されることはないだろうが(本書だって映画化されなければ絶対に翻訳はされなかっただろう)、ささやかな希望として書いておく。


古本屋で買った本。ネット古書店から届いた本はもう少しひっぱろっかな。
太鼓叩きはなぜ笑う 鮎川哲也 トクマノベルス ノベルス版はきっと持っていないんだろう。後書きもあるし。100円だしさあ。
d舞姫 佐々木丸美 講談社
日本妖怪異聞録 小松和彦 小学館ライブラリー 元版で持っている可能性を捨てきれないのであった。
悪魔 ルーサー・リンク 研究社 持っているようないやな気がしてならない。500円したんだよ。
スペイドという男 ダシール・ハメット 創元推理文庫 ほらこうやって短期間で2冊買うと、もうダブらなくてすむんだぜ。問題はチャンドラーだ。
風と木の歌 安房直子 実業之日本社 竹宮恵子みたいだな。それにしてもこの出版社から児童書が出てたんだね。
夢でなければ マルク・レヴィ 早川書房 幽霊が出るようなことが書いてあるんだけど。ただの恋愛小説かもしれない。
うわさの神仏 其ノ二 加門七海 集英社 2冊目って全然見なかった。

某所に日野啓三の著作が100円でごろごろしていてダブりで買いたくなる気持ちを抑えるのに苦労する。「鉄の時代」とか「階段のある空」とか未文庫化単行本もあったし。エリアーデの「19本の薔薇」も100円だった。しかしながら純文、幻想文学系は引き取り手がないんだよね。

読書は大阪圭吉の「とむらい機関車」と武者小路実篤の「人間万歳」。

(今日買った本:8冊 今月買った本:17冊 今年買った本:191冊)

2月1日(金)
憂鬱な事態はあいかわらず継続中。
ようやく買った雑誌。毎月買っているんだから、ちょっとくらい開けよな〜。
ミステリマガジン
SFマガジン

買った古本
充たされざる者(上) カズオ・イシグロ 中央公論社 文庫になっていないようなので。下巻を探さなきゃ。
文庫100円が2冊で100円なのでちょっと買う。貧乏性である。ミステリが多いのはダブる確率が低いからな。
フェアウェルの殺人 ハメット 創元推理文庫 ハメット短編全集の1 きっと持っていないはずだ。
招かれざる客たちのビュッフェ クリストアナ・ブランド 創元推理文庫 これも。
黒後家蜘蛛の会2 アシモフ 創元推理文庫 これは?
モンキーハウスへようこそA ヴォネガット ハヤカワ文庫SF これは単行本しか持っていないはずだ。あんまり見ないんだよね。
幻影の都市 ルグイン ハヤカワ文庫SF サンリオで既読。だからもう読まないと思うが。
本格推理A 光文社 もう何巻を持っているのかわからない。とりあえずこれから順番に買っていこうと思う。@は持っているはずなので。これは田中啓文が入っているな。

届いている本はネタの無い日のために温存。

「人類創世」はもう少しで読み終わる。途中からちょっと面白くなりました。

(今日買った本:9冊 今月買った本:9冊 今年買った本:183冊)