三橋一夫の作品集を紹介します。
これらの作品は推理小説ではなく完全に幻想小説なのですが、従来より探偵小説として扱われていますので
探偵小説の部屋へ収蔵します。

三橋一夫の不思議小説集全3巻
もっとも好きな作家の一人です。
明るいユーモア小説を多く残していますが、そちらは
不勉強であまり読んだことがありません。
収録作は下記の春陽文庫版に全て再録されています。

上記の3冊を増補して4冊にまとめた作品集。
3,4巻に室町書房版に収録されていない作品が
含まれています。
ついこの間、運良く入手することができました。

「日本の奇怪」は小説ではなく、不思議な話の実話集。
見返しに既刊として「日本の怪奇」三橋一夫とあるが、誤植か?
「勇士カリガリッチ博士」は現在入手可能な刊本。東氏の解説は必読.。
作者には戦時中の作品や私家本もあるので、全探偵小説を集めた作品集を
出版して欲しいものです。

収録作一覧
腹話術師 不思議小説第一集 室町書房刊 昭和29年6月25日第二版(初版は収蔵しておりません)
話術師、猫柳の下にて、久遠寺の木像、トーガの星、勇士カリガリッチ博士、白の昇天、脳味噌製造人、招く不思議な木
級友「でっぽ」、私と私、まぼろし部落、達磨あざ、ばおばぶの森の彼方、島底、鏡の中の人
鬼の末裔 不思議小説第二集 室町書房刊 昭和29年8月15日初版
不思議な帰宅、湯河原奇遊、二人のユリ、殺されるのは嫌だ、白鷺魔女、かぼちゃ奇譚、怪獣YUME、角姫、帰り来たりぬ
蛇恋、歯型、影、鬼の末
生膽盗人 不思議小説第三集 室町書房刊 昭和29年8月31日初版
生膽盗人、怪しの耳、夢、天から地へ、秋風、黒の血統、その夕べ、不思議な遺書、霊魂のゆくえ、空袋男、或る晩年
ふしぎなふしぎな物語1 腹話術師 春陽文庫 昭和51年2月25日初版
腹話術師、ネコヤナギの下にて、久遠寺の木像、トーガの星、勇士カリガリッチ博士、白の昇天、脳みそ製造人級友「でっぽ」
私と私、まぼろし部落、達磨あざ、ばおばぶの森の彼方、島底、鏡の中の人生
ふしぎなふしぎな物語2 鬼の末裔 春陽文庫 昭和51年5月20日初版
湯河原奇遊、二人のユリ、殺されるのは嫌だ!、シラサギ魔女、かぼちゃ奇談、怪獣YUME、角姫、帰り来たりぬ、蛇恋、歯型
影、鬼の末裔、不思議な帰宅、招く不思議な木
ふしぎなふしぎな物語3 黒の血統 春陽文庫 昭和51年6月25日初版
駒形通り、あそこにもう一人の君が、暗殺者、親友トクロポント氏、生き肝盗人、怪しの耳、夢、天から地へ、秋風、黒の血統
三井寺の鐘つき男、女怪
ふしぎなふしぎな物語4 第三の耳 春陽文庫 昭和51年7月20日初版
幕、ハルポックとスタマールの絵印、ミスター・ベレー、再生、第三の耳、その夕べ、不思議な遺書、霊魂のゆくえ、からっぽ男
ある晩年、なみだ川、浮気な幽霊、アイ・アム・ユー
日本の奇怪 ルック社 昭和43年9月15日初版(収蔵は昭和44年7月20日三版)
序章 妖怪と心理学と超心理学 第一章 誰でも知っていること 第二章 幽霊 第三章 現代の怪奇 
第四章 誰れにも知られている怪事 第五章 妖奇 第六章 狸の話 第七章 猫の話 第八章 蛇の話
第九章 蜘蛛の話 第十章 人形の話 第十一章 雪入道 第十二章 河童と天狗 第十三章 雨女郎と神かくし
第十四章 一つ目小僧とロクロ首 第十五章 古代から現代までに屡々日本を訪れた宇宙人たち 後記
勇士カリガリッチ博士 探偵クラブ 国書刊行会 1992年6月25日初版
話術師、白鷺魔女、空袋男、親友トクロポント氏、島底、久遠寺の木像、鏡のなかの人生、招く不思議な木、夢
秋風、ばおばぶの森の彼方、勇士カリガリッチ博士、怪獣YUME、鬼の末裔、角姫 解説 東雅夫