ここでは幻想文学に直接は関係しないものの
間接的に関連すると思われる雑誌をとりあげています。

地球ロマン
創刊から3号目で突如変身した雑誌。発行は絃映社。創刊は昭和51年4月。
1,2号は「Beleabve IT or NOT」のサブタイトルで、超常現象等をとりあげた読み物雑誌。無署名記事も多くはっきり言ってどうでもいいような雑誌だ。
(なにせ表紙をめくると「グレートハンティング」の写真や蛇と踊る美女の写真が眼に飛び込んでくるのである。)
ところが3号になると復刊1号通巻3号として「本邦初の異端文化総合研究誌」
として表紙から何から全く別物の雑誌となった。あとがきによると竹内健氏がかかわっているらしい。それまでの2冊のことは全く触れておらず、忘れてくれと言わんばかり。ちなみに6号まで出て終刊。
古書店でも創刊1,2号はあまり見かけない。探す必要も無いと思うが.。

迷宮 白馬書房刊 3号で終刊
地球ロマンの編集者が再度挑戦した雑誌。昭和54年7月より3号発行された。
編集後記で「「地球ロマン」の霊統と遺産を発展的に継承するものである」とある。
また巻末で「地球ロマン」バックナンバーの案内がある。申し込み先は迷宮編集室。
これってバックナンバーを編集人の人たちが全て引き取ったということなのだろうか。
何だか不思議だが、それだけこういう雑誌が出版したいという思いは伝わってくる。
なお雑誌の副題には「沈黙の文化の系譜と伝承を探る」とある。

綺譚 綺譚社発行 1979年10月10日創刊号発行
何号まで出版されたのかよくわからないのだが手元には5号まである。
栗本薫の「魔剣」の連載があったり、竹本健治のゲーム論があったり、
橋本治とPANTAの対談があったり(二人とも若い!)、ごった煮的な雑誌。
でも読んでると結構面白い。
幻想文学とは何のかかわりも無く、SF関係の方々の関わりが深そうである。
5号にも山尾悠子さんのエッセイがあったうような気がする。
ちなみに表紙は大友克洋である。




血と薔薇 天声出版 澁澤龍彦編集
          ただし4号のみ平岡正明編集
創刊号 昭和43年11月1日発行
   特集 男の死 吸血鬼 苦痛と快楽 オナニー機械
第二号 昭和44年1月1日発行 特集 フェティシズム
第三号 昭和44年3月20日発行 特集 愛の思想
第四号 昭和44年6月1日発行 
   特集 生きているマゾヒズム
澁澤龍彦編集の有名な雑誌。3号から4号にかけて責任編集が替わって、執筆者ががらりと替わった事情については澁澤龍彦研究本等に詳しく記載されているので、そちらを参照してください。なお「幻想文学書誌学序説」によると4号は出版前にゾッキに回ったということである。
そういう意味で言うと、1号から3号で揃いで販売しているケースも多く、4号はやや見つかりにくいような気もする。正確なところはわからないけれども。