F.メンデルスゾーン:ソナタ ヘ短調 作品4

Felix Mendelssohn Bartholdy
Sonate fuer Violine und Klavier f-Moll Op.4 

 裕福な家庭で育ったフェリックス・メンデルスゾーン(1809-1847)は、同じドイツの作曲家、バッハ、ベートーヴェン、ブラームスといった人よりは、どちらかというとモーツァルトに似た印象を受ける。幼少から才能を発揮し、30代という若さでこの世を去った点も、モーツァルトと共通している。

 メンデルスゾーンの父アブラハムは、1820年過ぎから毎週日曜日に"Sonntagsmusiken"という非公開のハウスコンサートを開き、そこに集まった人々からも影響を受けたメンデルスゾーンは、1825年までに有名な弦楽八重奏曲を始め数々の室内楽曲を作曲し、演奏・発表した。そのうち、当時出版されたものは三曲のピアノ四重奏曲と、このヴァイオリンソナタだけである。ヴァイオリンソナタはこの他にヘ長調の作品が二曲あるが、1838年に作曲されたソナタはメニューインによって1953年に出版され、1820年のものは1977年になってようやく出版された。1820年のソナタは、古典派のスタイルでとてもかわいらしいものだが、そのわずか三年後に、友人のヴァイオリン奏者Eduard Rietz(1802-1832)のために作曲されたこのソナタは、形式的には三楽章とも古典的なソナタ形式に準じているが、内容的にはまさにロマン派そのもの。とても14歳の少年の作品とは思えない素晴らしい作品だが、滅多に演奏される機会がないのは、メンデルスゾーンがユダヤ系であるということで、不当な扱いを受けていた時期があることと、関係があるのだろうか?

 


第2楽章再現部より、Op4-2.mp3

 

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