信濃毎日新聞2004年2月19日

善光寺に響くバロックヴァイオリン

信州新町出身桐山建志が演奏  暖かみある音色魅力  4月に長野でリサイタル

 信州新町出身のバイオリニスト、桐山建志(長野高校-東京芸大)が、このほど長野市の善光寺境内で開かれた「長野灯明まつりゆめ演奏会」に出演し、バロックバイオリンでJ・S・バッハの「無伴奏バイオリンパルティータ第二番ニ短調」を演奏した。観客が白い息を吐いて見守るなか、顔を紅潮させ、頭から湯気が立ちのぼる熱演で応えた桐山は「湿度が高く苦労したが、楽しく演奏できた」と話した。

 桐山は開演前から気象条件を気にしていた。十八世紀前半のスタイルを忠実に複製した古楽器のバロックバイオリンは、近現代に改良されたモダンバイオリンよりも、温度ゃ湿度の影響を受けやすい。「その代わり、モダンのカ強さとは違う、温かみある音色が出るし、音の響きは全然違う」と桐山は言う。

 バイオリンは二歳十ヵ月から才能敢育研究会(本部・松本市)で始めだ。東京芸大大学院修了後、留学光のドイツでバロックバイオリンを習得し、1999年のべルギー・ブルージュ国際古楽コンクール・ソロ部門で優勝。「モダンの楽器はすべての音を均等に出せるが、古楽器はそうではなく、逆にそれが持ち味でもある」

 現在はモダン、バロックの“両刀づかい”で東京を拠点に活動。以前からのバロック時代の作品に加え、近年はメンデルスゾーンなどロマン派の作品にも取り組む。

 そうした新しいレパートリーを含め、四月六日に東京文化会館、同七日には長野市の県民文化会館でリサイタルを開く。ブラームス、バルトークのバイオリンソナタをはじめ、日本ではあまり聞く機会が多くないドホナーニの「バイオリンソナタ嬰ハ短調」も演奏する。「ドイツ留学中に知ったが、とても深みのある、いい曲。知られていない名曲をどんどん紹介していきたいですね」と意欲を見せている。

 長野リサイタルは午後七時開演。ピアノはヴィグベルト・トラックスラー。一般三干円、学生二干円(全席自由)。問い合わせは県民文化会館(電話026・226・0008)ヘ。

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