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EndNote日本語版活用講座(4)
How to use EndNote Japanese Edition

初稿:2002年2月28日

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1.4 日本語への対応 Q&A


Q:日本語データのソートは出来ますか
A:出来ます。JISの文字コード順でソートされます。数字、アルファベット、かな、漢字の順で、漢字は音読みの順になります。これは他のデータベースソフトと全く同じです。よみがなでソートしたい場合は、よみがなのフィールドを設け、そこでソートします。

Q:日本語の検索は出来ますか
A:出来ます。日本語には単語の概念がないので、「〜を含む」モードでやれば部分一致で何でも検索できます。

Q:FileMakerで管理していた日本語データを読み込むことが出来ますか
A:これは別に日本語に限らないのですが、EndNote5はタブ区切り形式のテキストファイルしか読め込めませんので、FileMakerのデータをタブ区切り形式で出力すれば可能です。ただし、フィールドがあっていないとずれてしまいますので、自分が取り込みたい文献形式に合わせてFM側の出力画面を作成してください。

Q:Mac版のEndNote5で作成した日本語のライブラリファイルをWindowsで開けますか?
A:Windows版のEndNote5は日本語に対応していませんので、開けません。英語のみのデータであれば、相互にやりとりすることが可能です。

Q:対応している日本語ワープロは何ですか
A:日本で普及しているワープロへの対応は以下の通りです。

MS Word6:Word6形式でのフォーマットがOK。プラグインで自動フォーマット機能が追加できる。

MS Word98/2001:Word98/2001形式でのフォーマットがOK。EndNote5が用意されており、EndNote5と完全に統合された環境で使用できる。生産性は向上するが、反面、融通が利かなくなるところがあり、一長一短がある。スペルチェック、文章校正機能、書式設定等機能が豊富だが、原稿のドラフトの作成では重くて使いにくい。

NisusWriter:NW形式でのフォーマットがOK。脚注の引用がフォーマットされない制約がある。マルチ言語対応で日本語、英語以外に中国語や韓国語、アラビア語などを混在させた論文の作成が可能。非常に強力な編集機能、検索機能、索引等の作成機能がある。

EGWord/EGWord Pure:直接の張り付けならば横書き、縦書きともに対応している。しかし、EG形式ファイルでのフォーマットはできない。テキストモードならばフォーマット出来るが、書式は保存されない。

Claris Works:OK。しかし現在ではサポートがないので、AppleWroksに乗り換えるのがよい。

AppleWorks6:OK。縦書きにも対応している。最近のMacには標準添付。表計算、ドロー機能もあり、軽快で使いやすい。通常の論文作成ならばこれで十分。

Simple Text:OK。但し、字体や上付き文字に対応していないこと、32KBという容量制限があることからテスト目的以外では使えない。

NuEditなどのエディタ:OK。マルチスタイル対応のものならば字体も表示できるが、上付き文字の指定が出来るものは少ないので、生原稿を書くときには快適なエディタを利用し、フォーマットと最後の編集作業は本格ワープロでやるのというのがよい。

Q: 日本語MS WordのCite While You Writeには対応していますか
A:残念ながら、現在の所、私の環境ではWord98ではこの機能は使えません。
Cite While You Writeというのは、Wordのマクロ機能を利用してEndNote5と完全なリンクを実現するものです。Wordメニューから直接EndNote5の機能を操作することが出来るほか、出力を設定できます。また、この名が示すように引用を挿入すると瞬時にフォーマットされる機能があります。
私は正直言って、何でこんな機能が必要なのか分かりません。全体の作業が重くなるし、暫定引用で十分だと思います。

Q:日本語の縦書きには対応していますか?
A:これはEndNote5の機能と言うよりは、ワープロの機能によります。EndNote5がワープロに送るのはテキストデータだけですから、ワープロ側が縦書きに対応していれば縦書きで表示されます。
但し当然のことですが、数字やアルファベットは全て横向き表示になります。
投稿先の規定で数字を漢数字で表示する必要があるときは、ワープロ側で処理してください。

Q:EndNote5のスタイルには日本の投稿規定が含まれていません。自分で作成できますか。
A:アメリカの投稿規定についてはほぼ全てがあらかじめ用意されていますから、ユーザーが自らスタイルを作成する必要はありません。全く同じものがある場合は、それをコピーすれば日本語論文誌でも使うことが出来ます。
日本語文献しか扱わない環境では、専用のスタイルを作成すればほぼ100%対応できます。
しかし、一般には日本語文献と英語文献が混在しますね。すると巻番号を「vol.」で出力するか「巻」で出力するか分けなければなりません。EndNote5には英語と日本語を認識するような機能はありませんから、それぞれに応じたスタイルを作成する必要があります。それだけやっても、100%対応させることは現時点では出来ません。フォーマットした後、少しだけ手で修正する必要があります。
スタイルの設定さえうまくやれば95%位は対応できます。
日本語投稿規定にあったスタイルの作成方法については「各機能の詳細」の「出力スタイル」の項と、
「応用編」の「スタイルファイルの作り方」の項をお読み下さい。





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