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旧古河庭園-2 (鉛筆画・F6号)

武蔵野台地の高低差のある地形を活かし、北側の小高い丘には洋館を建て、斜面には洋風庭園、そして低地には日本庭園を配している。このスケッチは、洋館の見上げを表現しているが、これは日本庭園にアプローチする階段からの眺めである。この庭園はもと明治の元勲・陸奥宗光の別邸であったが、彼の次男が古河財閥の養子になった時、古河家の所有となった。現在の洋館は建て替えられ、設計は英国の建築家ジョサイア・コンドルである。日本庭園の作庭者は京都の庭師植治こと小川治兵衛(1860〜1933)であり、彼は当園以外にも山県有明の京都別邸である無隣庵、平安神宮神苑、円山公園などを作庭し、その後の造園界に多大な貢献をした。この旧古河庭園は数少ない大正初期の庭園として昭和57年に東京都文化財に指定された。