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kenchiku-08
 
バルセロナ・CASA BATLLÓ (鉛筆画・F6号)

限られた時間でバルセロナの市街をウォッチングしていると、他の建物と異質な強烈な印象を与えるファサード建築に出合った。これが何と有名なガウディ設計のCASA BATLLOであることに気が付いた。その時は見学の準備等していなかったので、まずは写真を撮ることで精一杯であった。後で調べて解ったことだが、この建物は既存の建築物を改修した作品であった。このような複雑なファサードを持った建築がよく改修することにより出来たものと不思議に思った程である。生き生きとした表現形態は、柱の曲線から緩やかに波打つ多彩色の壁面に沿って上昇し、恰も甲殻類の皮膚を思わせる屋根によって縁取られている。この壁面は、ファサードの従来の開口部を尊重しながらその周囲壁を削って波状にし、石灰モルタルで下地をつくり、その上に円形の陶板と色ガラスのモザイクを張り詰めたものである。何とも奇怪な造形であり、その強いインパクトに圧倒される。