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shizen-02
 
伊豆・冨戸港 (鉛筆画・F6号)

天城火山が生んだ溶岩の岩場と大海原の男性的な景観が満喫できる城ケ崎ピクニカルコースと自然研究路の北端に富戸港はある。港の隣り、江戸時代に紀州藩がボラ漁の拠点としたぼら納屋を起点としている。コースの最高の見せ場は溶岩で出来たトンネルの上部が崩落した所に架けられた“海の吊り橋”である。長さ48m、高さ23mで渡る足下遥かに荒波が砕けスリルたっぷりである。南の起点、伊豆海洋公園までは黒松や春から初夏に黄色の花を付ける市の天念記念物ヒメユズリハの群落などもさわやかな風情である。富戸港は小さなローカルな漁港ではあるが、起伏豊かな環境と相俟って、そこには生活の叙情が豊かに感じられる。富戸港からはコース見学の遊覧船が出ている。海から眺めても周囲の丘陵地に馴染んだ歴史を感じさせる美しい漁港であった。