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shizen-05
 
仙人池と剣岳 (鉛筆画・F10号)

剣岳は立山の奥にあり立山・黒部アルペンルートで多くの観光客や登山家が訪れる。ガイドブックによれば、剣岳は玄人好みの山である。何しろ低い所からだと見えないからだ・・・とあり難所として知られている。立山連峰の室堂山には手軽に行ける。整備された遊歩道が展望台まで続き、夏には途中に雪渓やお花畑が広がり素晴らしい眺めである。そこからは剣岳や立山連峰はもちろん、薬師岳などまで一望できる。しかし立山側から剣岳にアプローチするのはガイドの案内が必要だそうである。仙人池は剣岳の登山ルートにあり山小屋もある。このスケッチは、昔の写真から起こしたもので、仙人池に映る剣岳に魅せられて描いたものである。万葉集では大友家持の歌に「立山(たちやま)」は既に詠われているが、深田久弥は「たち(太刀)山」は剣岳を指すと考えていた。剣岳が太刀山の名にふさわしく、黒く岩に覆われ、高く険しく、人を寄せ付けない風格があったからであろう。