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湿原と穂高連峰 (鉛筆画・F10号)

河童橋から明神池まで梓川沿いに歩く所要1時間の遊歩道を河童橋・明神自然探勝路と云う。昭和62年に整備された探勝路で小鳥のさえずりを耳にしながら小道を歩いて行くと、嘉門次小屋があり、その先に穂高神社奥社と明神池がある。そこから更に1時間ほど歩くと徳沢である。明神池まで足を伸ばす人は多くても、徳沢まで訪れるのはクライマーを除いて少ない。徳沢に出ると、上高地には珍しい開け放された草原に出る。ハルニレやカラマツの大樹が点在し、樹下にはニリンソウ、エンレイソウの可憐な花が咲き群れる。空に目をやれば、迫り来る山容は前穂高岳東壁と奥又白、梓河畔からは蝶ケ岳も望め、開放感が胸一杯に広がる。普段は登山基地として知られる徳沢だが、草原にのんびりと憩うひと時も上高地の新たな楽しみ方となろう。