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バルセロナ・CASA MILÁ (鉛筆画・F6号)

バルセロナの老舗ロエベに向う途中、グラシア通りの一角に位置するCASA MILAに出合った。これはバルセロナの実業家ペドロ・ミラ・イ・カムプスの個人住宅であり、アントニオ・ガウディの住宅作品の傑作である。バルセロナの中心街パセオ・デ・グラシア通りにCASA MILAが建てられたとき、バルセロナの人々はそれを「ペドレア(石切場)」と名づけた。租々しい石積みが地層のような波打つ様相を呈していたからであろう。建築史家ヒッチコックは「最も予言的な建築作品の一つ」であると評した。建物は前面道路に接して建てられており、その内に円と楕円の2つの光庭を配置する。ファサードをつくる波打つ石の支柱と、アーチによる外壁と光庭に面して配されたモンジュイック産の石柱が建物の基本的な構造である。鍛鉄製のバルコニーの手摺りは岩床にからみつく海草のようでもあり、特異な外観を形づくっている。