買書日記(11月)   掲示板

11月30日(土)

久しぶりに身体を動かしたので筋肉痛。運動不足で情けない。

帰宅後買い物ついでに買い物。(なんのこっちゃ)

d風船魔人・黄金魔人 横溝正史 角川文庫
世界でいちばん優秀なスパイ 結城昌治 大和書房 文庫化済みだけどあとがきを収録。
浮世の画家 カズオ・イシグロ 中央公論社 充たされざるものの(下)が無いんだなあ。これも文庫化済みだけどね。
密謀の王宮 磯部慧 学研 歴史群像大賞優秀賞受賞らしい。経歴を見ると会社社長の合作ペンネームで「フランス革命殺人事件」や「白夜の夜想曲」のタイトルが。磯部立彦と同一人物らしいけど、へええって感じ。
金田一耕介に捧ぐ 角川書店 京極夏彦 菅浩江、服部まゆみあたりが特にいいなあ。
食用棚 ジム・クレイス 白水社
マーティン・ドレスラーの夢 スティーブン・ミルハウザー 白水社 ふと思ったが、ミルハウザーは全部持っているけれど、スティーブ・エリクソンで持っていないのは何冊あるのだろう。2,3冊ありそう。

六番目の小夜子 恩田陸 新潮文庫
著者のデビュー作。今回読んだのは最初に出た版だが、後に改稿後、単行本→改版の文庫化という道をたどっている。テレビドラマにもなっているのであらすじは書かない。ファンタジーノベル大賞応募作品なのだが、ファンタジーというよりは、ホラーの味付けをした青春小説の佳品として楽しんだ。ホラー的な描写としては劇中に挿入される「六番目の小夜子」という集団劇の場面が強い印象を残す。リーダビリティは抜群で、久々に寝る間を惜しんで読書をしたことを付け加えておこう。感覚的な印象になるけれども、著者の想定している対象読者層はやや低めの感じで、どちらかというとよく出来たライトノベルのような読後感ではあるが、若い感性を駆使した斬新な現代的作品というよりもやや古風なノスタルジックな青春小説のような印象を与えるという点でも、大人が読んで充分楽しめるエンターテイメントであると言えよう。

(今日買った本:7冊 今月買った本:181冊 今年買った本:1802冊)

11月29日(金)

特に読みたいわけでもなかったのだがアーヴィン・ウェルシュの「スマートカント」を手にとる。もう一つぴんとこない。この辺の本って検索すると結構青月にじむさんのところがひっかかるんだよね。

地球環 堀晃 ハルキ文庫
星型都市人 岡本達也 毎日新聞社
名探偵カマキリと五つの怪事件 W・コツウィンクル 早川書房 やっと購入。久々のコツウィンクルだ。

扶桑社文庫は懐が寂しかったので今日は延期。どれもおまけ入りなので基本的に買おうと思います。ちくま文庫の第三期は決まったの?氷川瓏出るの?とりあえず文庫ではギャリコとディックは買おうと思います。

明日は早起きなので今日のところはこれでお休みなさい。

(今日買った本:3冊 今月買った本:174冊 今年買った本:1795冊)

11月28日(木)

金井美恵子全短編T 読了。かなり読み応えがありました。
重すぎて感想書く元気がありません。

(今日買った本:0冊 今月買った本:171冊 今年買った本:1792冊)

11月27日(水)

残業の上飲みにいったので、こんな時間に更新。

買い物はございません。
金井美恵子はあと50ページを切っておりますので、これから眠気を吹き飛ばして読み倒してみようかと思います。

MORIWAKIさんの日記では長山靖生氏の著作が出てきた。うーむ、文学の冒険といいブルトンといい、気になる本の言及が多い。ただし、自分と違うのは、自分は買っているけど積読、MORIWAKIさんは買って読まれているという点。義務にはせずに自然体で読書を、とはいうもののもっともっといろんな本を読まなきゃと思う今日この頃。

届いた本を忘れておりました。
パリの罠 新章文子 毎日新聞社 残りは「青子の周囲」「狂った海」?

(今日買った本:0冊 今月買った本:171冊 今年買った本:1792冊)

11月26日(火)

昨日よりかなり回復。ただし異常に肩がこっているなあ。

draw up 吉田カツ 砦出版
満月変 吉田カツ ミリオン出版
d恐怖の一ダース 中田耕治編 講談社文庫
d美童 山崎俊夫作品集上 奢霸都館 
コールドゲヘナあんぷらぐど 三雲岳斗 電撃文庫
名探偵群像 シオドー・マシスン 創元推理文庫
首塚の上のアドバルーン 後藤明生 講談社文藝文庫 文庫になってたのか。
地球平面委員会 浦賀和宏 幻冬舎文庫
隣人 内田春菊 角川ホラー文庫
セネシオ 森福都 小学館
MISSING 本多孝好 集英社 前の2冊も単行本で持っていて読みたいのだが、どこにあるのかわからない。困ったもんだ。
セバスチャンナイトの真実の生涯 ナボコフ 講談社

金井美恵子は現在400ページ超。明日には読み終わりたい。

(今日買った本:12冊 今月買った本:171冊 今年買った本:1792冊)

11月25日(月)

発熱につきダウン。一回休み。

金井美恵子の感想を書くと書きましたが、気が変わりました。まとめて書くことにします。

風邪を引いても帰りに本屋によるバカやろうです。

ノルンの永い夢 平谷美樹 早川書房 次の田中啓文は来年2月刊のようです。早川のシリーズものらしく、刊行ペースが怪しくなってきました。早川書房は以下続刊を謳っておいて予告無く刊行を止めるというのが得意なのでちと心配。ところでこの本を買った本屋では、女性作家の新刊コーナーに並んでおりました。気持ちはよく分かりますね。処女作の「エンディミオン エンディミオン」しか読んでおりませんが、骨太の好作品だったので期待大です。
SFマガジン 1月号 ディック特集。大好きな作家なので嬉しいけど、映画がメインなので短編の邦訳が無いのは残念。ユービックのシナリオが載っているけど、「ユリイカ」に訳されたのは「インベーダー」かなんかのテレビドラマのシナリオだっけ。日下さんは連載で堀晃さんを取り合えげていて早川の雑誌に載せるのは実に微妙である。レビューはあいかわらずだが、いつにもましてライトノベルが多いような気がするが、そういう時代なのでしょうか。この間児童書を1冊読んでみたたつみや章の新刊がとりあげられていて別名義でたくさん著書があることが書かれていて調べてみると、秋月こおがそうらしい。買ったことはないけれども確かにたくさん出ているなあ。知らなかった。早川の新刊案内ではアトウッドのミステリらしきものの案内が載っているが3400円という値段にひいてしまうな。
ミステリマガジン 1月号 ローレンス・ブロック特集。ブックレビューでイリーガル・エイリアンがとりあげられているのが目に付く。

いつ買ったのか忘れましたけど出てきました。
d銀河は滅びず 新時代社 ゲームテーマの小説アンソロジー。そういえば前に買うものがなくて買ったのでした。

(今日買った本:4冊 今月買った本:159冊 今年買った本:1780冊)

11月24日(日)

風邪がぶり返してしまいました。熱も少し出てきたようなので、もう寝ます。

家からほとんど出なかったため購入本はございません。寝てばかりいたため、読了本もございません。
金井美恵子は250ページをやっと超えましたが、あと350ページ余りもあります。サイズ的にも内容的にもいまいち通勤には適さないため通勤本をもっと軽い本にしようか再考中ですが、基本的にたくさんの併読はしない方針なので、このまま読み続けそうな気がします。

丁度車に乗って移動している話を読んでいて寝込んだら、車に乗っていて仕事のトラブルの電話が携帯にかかってくるという悪夢を見ました。我ながら単純です。
明日から金井美恵子の短編中編の感想をぼちぼち書いていこうと思います。じゃないと忘れそうだし。今まで読んだのは「愛の生活」「エオンタ」「自然の子供」ほか1篇。読書中は「夢の時間」です。

皆様身体には気をつけましょう。

(今日買った本:0冊 今月買った本:155冊 今年買った本:1776冊)

11月23日(土)

風邪が完治しないため、寝たりテレビを見て過ごす。本は全然読みすまない。風邪引いているくせに珈琲飲みに出かける。ついでにふらふらと買い物。でも金井美恵子は正直明日中に読んでしまいたいと思っているんだが。

dカポーティ短編集 ちくま文庫 買っていない自信があったのだが。
梅若水揚帳 横溝正史 春陽文庫
好色いもり酒 同
d春宵とんとんとん 同
坊主斬り貞宗 同
d地獄の花嫁 同
浮世絵師 同
dくらやみ婿 同
女刺青師 同
小倉百人一首 同 佐吉が並んでいたので買う。何を持っているか分からなかった。3冊ダブリ。残り2冊。11と14のようです。
ナンセンスの絵本 リア ちくま文庫 これも何種類も訳本があって、3巻本は持っているんだけど、これは持っていたっけ?
児玉大将伝 杉山茂丸 中公文庫 これは探していたので嬉しいわん。
d香草の船 赤江瀑 中央公論社 帯つきだったのでつい。
dエドウィン・マルハウス ミルヒハウザー 福武書店 帯は無いけどこれもつい。
ブタをけっとばした少年 トム・ベイカー 新潮社 ホラーと書いてありますが、不覚にも全然知りませんでした。
犬と猫 チャペック 恒文社
新聞 映画 芝居をつくる チャペック 恒文社 エッセイ選集の2冊。
dヘルシンキ事件 マウリ・サリオラ TBSブリタニカ 北欧ミステリー
d鮎川哲也と13人の殺人列車 立風ノベルス

19冊中8冊ダブリというのは困り者。なんとなく中途半端にミステリー本が転がっている。梶龍雄も何冊かあったが、持っている本だったのでパス。3冊は仕方なく。1冊は気づかず。

(今日買った本:19冊 今月買った本:155冊 今年買った本:1776冊)

11月22日(金)

読書は「金井美恵子全短編T」を選択。読了までは時間がかかりそうです。

まろうどエマノン 梶尾真治 徳間デュアル文庫 かりそめエマノンをまだ買っていないのでした。

謎の円盤UFOの玩具菓子は最初に二個買ったきりどこの店でも見かけません。いったいどこに売っているんでしょうか?

(今日買った本:9冊 今月買った本:136冊 今年買った本:1757冊)

11月21日(木)

ちょっと日記をかけないと、更新リンクであっという間に下のほうに消え去ってしまいますな。

なんとなく買い物。
dさらばふるさとの惑星 ホールドマン 集英社
ポールシフト 真木洋三 講談社 近未来小説。そういえばSFAで書評が出ていたような・・。
d海の呪縛 弘田静憲 文藝春秋
飛び去りしものの伝説 都筑道夫 奇想天外社 特に元版集めようという気もないんだが、奇想天外社だからなあ。
dミステリイ・カクテル 渡辺剣次 講談社
古本探偵追跡簿 青木正美 マルジュ社
「ミステリー館」へようこそ はやみねかおる 講談社青い鳥文庫
人口の星 北杜夫 集英社文庫 多分潮文庫で持っていると思うが、これは星新一さんの解説だし。
ナイト 山本甲士 ハルキノベルス

ダブル 久綱さざれ 学研
ムー伝記ノベル大賞最優秀賞受賞作。
弁護士の倉崎は死んだ会社社長の遺産相続者として、若い頃に心を通じ合った愛人とその子どもを捜していた。やっと探し当てた嫡子の14歳の少年は、養子となりしかも殺人の容疑者として拘留されていた。しかも殺されたのは社長の未亡人と娘である。その少年の名は純一。倉崎は少年の心をつかみ、話を引き出すのに成功するが、聞かされたのは途方も無い話であった。少年は子どもの頃から周りから疎まれており、理由は少年の周りに付き纏う影であるという。影は少年と瓜二つであり、純一は「ダブル」と呼び、そいつを憎んでいた。今回の事件もその「ダブル」が引き起こしたものだというのだ。今まで法律の現実の世界に生きてきた倉崎は困惑するばかりであるが、少年も嘘をついているとは思えず、冤罪の嫌疑をはらし、遺言を果たすため、調査を開始するのであった。
処女作とは思えない手馴れた筆致で読ませる。最後の方に出てくる謎解きはかなり込み合っていて、少々分かりにくいが、全体的には面白く読める。ドッペルゲンガーテーマで基本的には超自然を扱う小説であるが、最初のほうの筆致はミステリーっぽくて、そっちの読者の方も楽しめるかもしれない。最後は隠された村とか出てきて伝奇小説っぽくなってくるが、こういった小説に弁護士を持ってくるのは新鮮。超自然を扱う小説にはどう考えても合わないと思えるからだ。他の人の感想を見ていると、弁護士がすぐに超自然的な事柄を鵜呑みにするのは不自然という声もあったが、ぼくは必ずしもそうは思わない。もっとも劇中でも主人公は自分が少年の証言を信じてしまうことや、超自然的な事柄を信じてしまうことを何度か韜晦させており著者もそこは思われないよう防御線を張っているところが仄見えるので、本人も感じていたのかもしれない。佳作。


(今日買った本:9冊 今月買った本:136冊 今年買った本:1757冊)

11月20日(水)

朝残りを読んで「ダブル」久綱さざれ 読了。

今日も帰りが遅かったのだが、余りにも面白くて「六番目の小夜子」恩田陸 を止められず今更ながら読了。ここ数日嫌なことが多く、少々へこみ気味だったのだが、一気に吹っ飛んだ。これは傑作。

本屋には何とか寄れたのだが、光文社のアンソロジーが出ていた。ただ内容を見ると、自分的にはほぼ読める作品ばかりで(読んでいるわけじゃないのが忸怩たるものがあるが)、食指は動かず。宮部さんの前書きを立ち読みしたが、そこに編集の意図が書かれており、確かにおっしゃる通りで、こういうアンソロジーにも新しい読者開拓という意義はとてもあると思う。はやみねかおるのノベルスも出てたけど、どうしようかな。あとコツウィンクルの「カマキリ探偵」は絶対買わなくっちゃ。松尾由美はこれまた迷うなあ。

おお、4日も本を買っていないじゃないか。感心、感心。

風邪は完治せず、喉がやられて、せきがあいかわらず出るし。

(今日買った本:0冊 今月買った本:127冊 今年買った本:1748冊)

11月19日(火)

ここ二日間ひさびさに遅かったですが、めっきり寒くなりました。11月はコートを着ない主義なのですが、欲しくなってきましたね。(我ながらじじくさいコメントである)

ぞうの星みつけた 佐野美津男 小学館  
幼年童話の感想なんてどう書いたら良いのだ?本書はかわいそうな子どものぞうとノアの方舟伝説とUFOを組み合わせた作品で、SFと言えば言えるだろう。多分読もうと思う人はいないとおもうので筋をばらすと、両親に死に別れた子どものぞうが、世界中を襲った大洪水にのみこまれ、一頭のみ山の頂上で生き長らえる。そこにUFOがやってきて、地球のぞう代表として助け出し、ぞうの星へ連れて行くというもの。ただし最後の場面の解釈は難しい。全てをこぞうの見た夢と見るのか、展開を全て真実と見るのか。幼年童話で悩んでしまった。大人が読んでさほど面白いものでは無いと思いますが、小さな子どもの気持ちにはなれないので、子どもがどう読むかは不明。


読書は久綱さざれ「ダブル」を選択しています。もうすぐ読み終わります。

(今日買った本:0冊 今月買った本:127冊 今年買った本:1748冊)

11月18日(月)

yahooオークションで狙っていた本を取り逃す。まあいいや。最近太りすぎ。減量しないといけないな。

コーンウォールの聖杯 スーザン・クーパー 学研
評論社「闇の戦い」シリーズの第一作として知られていながら、出版社と出版年が違いすぎて長らく絶版の憂き目にあっていた本。今回復刊ドットコムの交渉により復刊されました。一応投票していたので購入。
登場人物は子ども3人。子どもたちは夏休みにメリイおじさんの「グレイハウス」を両親と共に訪れる。そこはコーンウォールのトリウィシックという場所で、古くアーサー王のログレスにつながる土地だという。子どもたちは早速家の中を探検するが、そこで見つけたのは古文書であった。3人は大喜びでその謎を解こうと大はりきり。しかしその古文書はアーサー王の時代から続く、善と悪、光と闇の戦いの鍵を握る聖杯(に似たカップ)の在りかを指し示す地図であった。子どもたちに忍び寄る黒い影。危険を感じた3人はメリイおじさんの力を借り、闇との戦いに挑んでいくのであった。
典型的な宝捜し型のファンタジーで、当然トールキンの影響は受けているだろう。物語の構造的には宝捜しがメインとなり、アイテムも聖杯、アーサー王とイギリスのファンタジーとしては王道という感じで、普通には面白い。後続の巻は知らないが少なくとも本書では異世界は登場せず、ハイファンタジーの苦手な自分には馴染みやすい。ただ、古文書の解読があっさりしすぎていたり(まあ子どもが解く設定なので、あまり複雑なのも無理があるが)、敵役に全然邪悪さが感じられないところとかは、ジュブナイルの限界と言えるかもしれない。肩肘はらずにジュブナイルとして愉しむのが吉。ファンタジーの苦手な人には勧めません。(俺か?)


(今日買った本:0冊 今月買った本:127冊 今年買った本:1748冊)

11月17日(日)

風邪で一日寝ている。いやあよく寝た。

届いた本。ある方よりお譲りいただきました。
かりそめの死 リーダースダイジェスト ギャリコの作品目当て。
SEXは必要か サーバー/ホワイト 新潮社

「コーンウォールの聖杯」 クーパー 「ぞうの星みつけた」佐野美津男 読了。

悪魔のくる家 北杜夫 新潮社
戯曲形式の作品。二代目社長の息子が頼りにならずに傾きかけた会社を救うため、昔たしなんだ株に手を出す創業者の未亡人。未亡人は昔仏蘭西旅行をした際に悪魔を見たという。それ以来、不思議な力を身につけたというのだ。思うように会社を再興できるのか?
著者も書いたことが無いということで、書き方が戯曲という感じがしない。短い作品であるが、ブラックユーモア風で面白い。あまり難しいことを考えず、すらっと愉しむのが吉。


(今日買った本:2冊 今月買った本:127冊 今年買った本:1748冊)

11月16日(土)

伝奇の匣4 村山槐多 学研M文庫 全集もあるが、初復刻のおまけもあるようだ。今回は初の試みとして現代作家(津原泰水)の書きおろし中編も収録。巻末を見ると伊左名鬼一郎の前に夢野久作以外に2巻増えていた。田中貢太郎は今更の感もしないではないが(もっとも東さんのことだから一筋縄ではいかない編集なのだろうが)、GOTHIC!名著名訳集成というのが気になるなあ。
殺戮の地平 灰崎抗 学研ウルフノベルス 灰崎抗(積読!)の新作はわけのわからないノベルスブランドで刊行。
ブックオフを覗くと十二国記が100円で並んでいたのでえいやで買う。多分何冊かはダブリだが、ある程度の量をまとめて置いておけばわからなくなりにくいし。
月の影 影の海(上下) 小野不由美 講談社ホワイトハート
風の海 迷宮の岸(上下) 以下同文
東の海神 西の滄海
風の万里 黎明の空(上下)
図南の翼
黄昏の岸 暁の天(上下)
短編集だけ無かったみたいね。
探偵X氏の事件 別役実 王国社 これも限りなくダブリの可能性が高い。

夜からエッシャー展を見に行く。全てハウステンボスの所蔵品らしい。あれ?破綻しなかったっけ?閉鎖したのはオランダ村か。初期の版画作品など、見慣れない作品も多く、版木などもあって目をひいた。ただ今ひとつ求心力に欠けていたように思うのは私だけ?
エッシャー展図録

「コーンウォ-ルの聖杯」は徐々に面白くなってきて、もうすぐ読み終わりそう。

(今日買った本:14冊 今月買った本:125冊 今年買った本:1746冊)

11月15日(金)

コーンウォールの聖杯を手にとりましたが、気がのらないことおびただしい。

記念日ということで残業もそこそこに家人と食事。脇屋友詞シェフのトゥーランドット遊仙境。フランス料理風のアレンジをした中華料理。美味である。だからというわけでもないがカードに物を言わせて買い物。
七王国の玉座(上下) J・R・R・マーティン 早川書房 航路に比べると随分と高いのは、版権より部数が少ないのが理由なんでしょうね。
航路(上下) コニー・ウィルス ソニーマガジン
天球の調べ エリザベス・レッドファーン 新潮社
タスケテ・・ 島村洋子 角川ホラー文庫
冬になる前の雨 矢崎在美 光文社文庫 「素敵な恋をしてみたい」収録のホラー短編が収録されているので、そっちは処分しても良くなったな。(それが無ければ処分してもいいかと思っていたので)
「黒猫」傑作選 光文社文庫 以上合計すると・・うーむ、すごい金額だ。
残りはブックオフで買い物。
黒い犬 イアン・マキューアン 早川書房
暗行御史霊遊記 中内かなみ 角川書店
蛇怨鬼 天沢彰 ハルキホラー文庫
過去を狩る人 石津嵐 ポケットメイツ
届いていた本
もこもこもこ たにかわしゅんたろう 文研出版
いちばん美しいクモの巣 ル・グイン みすず書房
dジャングルめがね 筒井康隆 小学館
ぞうの星みつけた 佐野美津男 小学館
小説世界のロビンソン 小林信彦 新潮社

ちょっと最近買いすぎが目立つな。

悪魔の野球 藤見雅希 ぶんか社
アンチ巨人の著者により暴かれる巨人の悪行の数々。沢村・スタルヒンの時代から最新のFA問題までが赤裸々に語られる。ただし中のエピソードは新聞・雑誌・文献からの調査とインターネットの掲示板レベルのものまで様々なレベルの情報が含まれており、必ずしも信憑性が不確かなものまでが一緒くたになっているため、本書に書かれている内容を全て鵜呑みにすることは危険だけれども、頷ける部分が多々あることは事実であり、巨人ひいてはプロ野球という存在の構造そのものに問題があるということは感じられる。プロ野球の好きな人には一読をお勧めします。

(今日買った本:17冊 今月買った本:111冊 今年買った本:1732冊)

11月14日(木)

盤面の敵 エラリー・クイーン ポケミス
舞台はヨーク・スクエアと呼ばれる奇妙な構造の屋敷である。そこでは遺産相続の条件として住みつづける四人の男女があった。しかしある日、そのなかの一人に謎のカードが届けられた後、何者かに殺害されたのであった。動機はやはり遺産額の増加なのか?順当に考えればそうなるが、だれにでも殺人を実行できた状況であまりにも見え透いた犯行はかえって疑惑を深めさせる。捜査にかけつけたクイーン警部ではあるが、それをあざ笑うように再びカードの配達と共に第二の殺人が発生する。捜査の方向に迷うクイーン警部は息子のエラリイに相談を持ちかけるが、真相は霧の中に隠れ、犯人は名探偵の前に犯罪という盤面の敵となって立ちはだかった。
スタージョンが代作をしたとして知られる推理長編。僕自身少なくとも大人になってからは「Xの悲劇」しか読んでいないという情けない状況でも在り、どの程度作品の雰囲気を模造しているのか皆目検討がつかない。それとも著者のカラーが出てしまい逆にクイーンの作品とも言えないような感じになっているのだろうか?まあそれは作品本来の価値とは別にあるわけで、作品そのものとしては面白く読めた。真相に関しては、出版年度(1963年)からするとネタ的には同じである某有名映画(1960年)の後ということもあり、どの程度のものだったのかはわからないのだが、少なくとも最近のミステリーではごくありふれたネタであり今読んでも特にサプライズは無い。ただそれとは別にこちらの本格推理のイメージからは、もしクイーン本人の作品だったとしてもこういう真相の書き方をするのだろうかなあという別の興味を感じた。結論的には真相にはあまり新味が無いけれど、読んでいて楽しめる作品ではあります。ちなみに自分はスタージョンが書いたという雰囲気は微塵も感じませんでした。


白昼に舞う必殺拳 高森真士 有楽ノベルス
赤と青の殺意 有為エンジェル カッパノベルス

「悪魔の野球」藤見雅希 悪魔のいる家 北杜夫 読了。

(今日買った本:2冊 今月買った本:94冊 今年買った本:1715冊)

11月13日(水)

ダイアン・アーバス作品集 筑摩書房
「幻想文学」誌のベストブック特集で名前があがっていなかったら手にとらなかったであろう写真集。ぼくは世間知らずなので当時知らなかったのだが、かなり有名な人のようで、ユリイカでも特集されたことがあった気がする。(ただし著者は30年前に自殺している)
本書は死後に編まれた写真集で(写真家なので当たり前だ)ある。人物写真ばかりで、倒錯者や小人、巨人、ヌーディストたち等ちょっと普通は撮らないような人物を対象にしている。本人のことばを集めた序文で言っているとおり、普通想像するようなポートレイトとは一線を画し、何かを語りかけてくるような迫力があるのは確かなのだが、うまく言葉にすることができないのであった。


(今日買った本:0冊 今月買った本:92冊 今年買った本:1713冊)

11月12日(火)

風邪引き続行中。昨日よりはマシ。

頭がぼーっとしていたからではないけれど、本をたくさん買ってしまう。腕が抜けるかと思うくらい重かった・・。
自律世界の愛しい未来 早見裕司 富士見ミステリー文庫 やっと見つけました。
十二人の手紙 井上ひさし 中公文庫
桜闇のロンド 竹河聖 角川文庫 最近とんと読んでいません。
三万両五十三次(一) 野村胡堂 中公文庫 1巻だけ買ってどうすんだという気もしますが、集まるかもしれないし。
三びきのたんてい 小沢正 ポプラ文庫 「めをさませトラゴロー」しか読んでませんが。しかも内容忘れてるし。
芙路魅 積木鏡介 講談社ノベルス 読んだことありません。
四月は霧の00密室 霧舎巧 講談社ノベルス 読んだことありません。
密室に向かって撃て 東川篤哉 カッパノベルス 以下同文
こわれもの 浦賀和宏 トクマノベルス 虚しいのでやめよう。
浦賀和宏殺人事件 浦賀和宏 講談社ノベルス
砦なき者 野沢尚 講談社
コールドゲーム 荻原浩 講談社
黄昏という名の劇場 太田忠司 講談社 長編だったんだね。
黄昏の館 笠井潔 徳間書店 絶対持っていると思う。
未来からの手記 アモソフ 早川書房 ソビエトのSFだがこれも持っているはず。
雨に殺せば 黒川博行 文藝春秋
王朝哀歌 川野京輔 近代文藝社 何でこんな本買っているんだ?
大都会 ラードナー 新書館 これは嬉しいかも。
容疑者の夜行列車 多和田葉子 青土社
曼荼羅道 坂東真砂子 文藝春秋
黒焦げ美人 岩井志麻子 文藝春秋
ハッピー・バースディ 新井素子 角川書店 久々に買った気がするけど後書きってあいかわらずなんですね。
緋の城 木崎さと子 新潮社 良くわかりません。
夏化粧 池上永一 文藝春秋
アシッドハウス アーヴィン・ウェルシュ 青山出版社
センチメンタルな殺し屋 ルイス・セプルベタ 現代企画室 「カモメに飛ぶことを教えたネコ」の著者ですねん。
大人の絵本 宇野千代 角川書店 成瀬書房の復復刻版なんですね。
ストームブレイカー アンソニー・ホロヴィッツ 集英社
タートル・ムーン アリス・ホフマン 早川書房
ポエムくんのびっくり宝島 帯つき短冊つきで蔵出しって感じ。表紙にも見覚えなし。持っていなかったのだろうか。
プラスチックの木 香山美子 国土社 創作子どもSF全集15 黒白さんに買っていただいたものとは版が違うのかな?
アイスクリーム戦争 小野耕世 TBSブリタニカ こんな本出てたんか。
わたしってだれ? 佐野美津男 TBSブリタニカ

「盤面の敵」を読み終わりましたので、アンチ巨人本の「悪魔の野球」を読んでます。

いやあ買った。買った。でも買い物リストで力つきましたので、今日はおしまい。

(今日買った本:33冊 今月買った本:92冊 今年買った本:1713冊)


11月11日(月)

風邪でつらい。鼻水たれてくるんですけど。

猫又拾遺 室井光広 立風書房
「おどるでく」で芥川賞を受賞した著者の第一作品集。表題作のほか「あんにゃ」「かなしがりや」を収録。
もう少し幻想的な作風を予測していたのだが、底辺に神秘的な香りは感じるものの、基本的には純文学。といっても表題作の舞台は東北の架空の村でおり、そこの様々な住人を点描することによってある種の架空年代記風の趣を持っている。一言で言うと室井版ミニ「百年の孤独」といったところでしょうか?(ただし魔術的リアリズムというところまではいかないように思います)
それに比べると「あんちゃ」「かなしがりや」はずっと普通で、比較的ストレートな小説運びになっているようです。テーマは家族でしょうか?なんにせよ、風邪ひいていてぼっとしているし、ちょっと手に余りましたので、ネットで見つけたインタビュー記事などご覧になってください。
アイルランドやらナボコフやら興味深いものになっているようです。


というわけでおやすみなさい。

(今日買った本:0冊 今月買った本:59冊 今年買った本:1680冊)

11月10日(日)

一日部屋の片付け。さしあたっては読む気が無い本など、ダンボールに5箱ほど詰めてレンタルスペースへ放り込む。全然減っちゃいない。大体、さしあたってでも読む気が無い本は処分したほうがいいんじゃなかろうかと、悩むことしばし。レンタルスペースは下見のときより小さくなった気がするのだが、気のせいか。全然減っていないので来週も片付けしなければ。我が一生は片付けの日々なり。

家人につきあって買い物の際に買い物。
d心理サスペンス ワニブックス 文庫にもなっている怪奇小説アンソロジーの元版。文庫もどっかにあるが(つーか調べたらダブリ)、元版でもダブリ(つーか調べたら元版は既にこれが3冊目らしい)。手持ちより綺麗(つーか、前に買ったときも同じこと書いてやがる)。同じ本5冊も持っていて読んでいないとは。アホ。しかしダブリの本は見たこと無いなあ。
d深海艇F7号の冒険 畑正憲 角川文庫 うーん。こんな本まで持っていたか。帯つきだったのでまあいいや。

(今日買った本:2冊 今月買った本:59冊 今年買った本:1680冊)

11月9日(土)

買い物をたくさんしてしまいました。
静寂の叫び(上下) J・ディーヴァー ハヤカワミステリ文庫
勇者にふられた姫君 L・スプレイグ・ディ・キャンプ/デイヴィッド・ドレイク 早川文庫FT こんな本が出ているの知らなかった。
定本塚本邦雄湊合歌集 文藝春秋 署名入り(最初から全部入っているはずだけど) 全集が刊行され、しかも全巻署名入りで持っている今となってはあまり意味があるとは思えないが、ブックオフで売られるにはあまりに可哀想なので救出。定価参萬圓もする本であるがブックオフ価格は3000円。余計な買い物のような気もするけれど、持っていてなんとなく嬉しい本ではあります。まあ全集があるから読まないだろうね。
d丘の家のノン 津山鉱一 CBSソニー出版 なんとなくダブリ買い。
地下街の人びと J・ケルアック 新潮社 99%ダブリだと思う。
ミステリー日本地図 新潮文庫 都筑道夫、森真沙子は単行本収録?
半七捕物帖2,5 岡本綺堂 光文社文庫
幽霊船が消えるまで 柄刀一 ノンノベル
水の時計 初野晴 角川書店
サンタ・クルスの真珠 アルトゥーロ・ペレス・レベルテ 集英社
d禁止空間 増田みず子 河出書房新社 ブックオフで署名入りを拾ったのは久しぶり。
神さまにおねがい 大橋歩 大和書房 掌編絵本。
快楽の館 A・ウォーレス 光文社文庫
明日なき者の宴 T・ラクフォード 扶桑社ミステリー この前ホラーが翻訳された作者。
大久保町は燃えているか 田中哲弥 電撃文庫
大久保町の決闘 田中哲弥 電撃文庫
「ABC」殺人事件 講談社文庫
司政官 眉村卓 早川文庫JA ダブリだろうが読書用。
スターハンドラー(下) 草上仁 ソノラマ文庫 大熊さん推薦だが、上巻が行方不明なので読めません。ダブリで買うのもな・・。
ポーズする死体 A・J・オード 教養文庫
時効なき復讐 A・J・オード 教養文庫
電脳のイヴ 町井登志夫 X文庫ホワイトハート 小松左京賞作家のデビュー作。最近の探求書でした。今は知らないけど、この時の選考委員は、ひかわ玲子、夢枕獏、川又千秋なんだね。SF作家ばっかりじゃん。
オフ・マイナー ジョン・ハーヴェイ 教養文庫 一気に3減って残りは「籔の中の白骨」「こわされた少年」「カッティング・エッジ」「推定殺人」のM4のようです。
風流冷飯伝 米村圭伍 新潮文庫 郭公亭氏推薦。
怪奇幻想ホラーマンガ傑作選 文春文庫
炎熱記 森福都 X文庫ホワイトハート 唐突ですが、森福都氏の作品を集めることにしました。でも品切れ多いね。
復讐のエムブリオ 大迫純一 ハルキノベルス ゾアハンター。
五月はピンクと水色の恋のアリバイ崩し 霧舎巧 講談社ノベルス
リヴァイアサン 大塚英志 講談社ノベルス
病んだハイエナの胃のなかで マルティン・アマンスハウザー 水声社 ウィーンミステリー買うのは2冊目。一応集めるつもり。
エンドコールメッセージ 山之内正文 双葉社 この辺の選択はおーかわさんや郭公亭氏の影響強いね。

「猫又拾遺」「ダイアン・アーバス作品集」読了につき、読書はスタージョン、もといクイーンの「盤面の敵」を選択。


(今日買った本:32冊 今月買った本:57冊 今年買った本:1678冊)


11月8日(金)

買い物。
塵よりよみがえり ブラッドベリ 河出書房新社

シャドウ・オーキッド 柾悟郎 コアマガジン
かつて1993年に「DEEP」という雑誌に連載された幻の長編ということである。帯にエロティック・ハードコアSFとあることからもわかるように、耽美系の小説。著者の小説は例によって初めて読むことになる。
ささいなことから主人公の池川雅彦は海冥学園という謎の学生の行動矯正を目的とした学校送りになるが、そこは想像を絶する管理が行われる施設であった。
やはり「家畜人ヤプー」との近似性が当然のように思い浮かぶが、あちらほど思想的時代的な背景は無く、ストーリーテリングの勝ったエンターテインメントになっている。SF性は薄い(というか道具立てに重要性を置いていない)ため、真っ当なSFを期待するとあれ?と思うかもしれないが、そういう余計なフィルターをかけずに読めば楽しめる。ただしエロティックな小説が嫌いな人にはお勧めしないけれど。


BUNKAMURAでエッシャー展がはじまる。新宿で何年か前にやってからそんなに年数がたっているような気はしないが、今回も行かなくては。開催期間が何故か約2週間と妙に短い。あと会社の隣ではウィフレッド・ラム展もやっているので、こちらも見に行くつもり。これは年内一杯。

(今日買った本:1冊 今月買った本:25冊 今年買った本:1646冊)

11月7日(木)

猫又拾遺 室井光広に手を出してみるが、べたっとした文体でなんだか読みにくくて、時間がかかる。

海底二万リーグ ヴェルヌ あかね書房 小学校の頃読んだのはこの版だったっけ?
比丘尼御殿 横溝正史 徳間文庫
蜘蛛の巣屋敷 横溝正史 徳間文庫 それにしても突然ですね。この2冊。

飛浩隆作品集T 神魂別冊

SFマガジンに掲載された短編を3分冊にした同人誌で。1冊目は4編収録。自作解説つきが嬉しい。
ポリフォニック・イリュージョン 三省堂のSFストーリーコンテスト入賞作品で、一種怪奇小説のSF的解釈ともいえる作品。小品ではあるけれども、著者のその後の作風の萌芽が見られる。
異本・猿の手 著者自作解説でも触れられているが、他の作品とは全く作風の異なるあだ花的作品であり実質的なデビュー作品。言ってみれば一発ネタの怪奇小説で、「猿の手」を知らない人にはあまり意味の無い作品だ。まあこれはこれで面白いけれども。ちなみにぼくは「猿の手」のイラストイメージが樽喜八氏だったのだが、もしかするとこの作品のSFマガジン掲載時のイメージが残っていたのかな?これはかろうじて掲載時に読んでいる可能性があるので。
地球の裔 描かれるイメージの美しい小品。生命の賛歌といったところでしょうか?
いとしのジェリイ タイトルそのままの作品で、現実崩壊感覚が横溢している。ところで、どこかの感想でどろどろに溶けて包み込むような存在になるのは何故女ばかりなのか、というのがあったが確かに逆は思いつかない。いろいろな意味で分析すると面白いかもしれない。
夢みる檻 力作。読了後、いまいち理解しにくかったので即座にぱらぱら読み返してしまいました。なかでは一番ディックを連想させるものであるが、現実崩壊のようなストーリーをを扱いながらも流されること無く全体的に理性できちっと構成してあるのが好感を持てる。SFを読んでいるんだなという気になります。
全体的に感じるのは、著者がもうひとつの世界、裏返せばあやふやな現実世界を描こうとしているということ。またそれが作を重ねるに従って深化しているのがはっきりと感じられる。反面、作品世界を覆うトーンは比較的明るく、癒しや生命賛歌が伺われるものが少なくない。もともと商業誌(といってもSFマガジンだけだが)に掲載された凝った作品ばかりで完成度も高く、いずれ単行本に纏められ広く読まれてしかるべき作品群である。U、Vもあまり時間を空けずに読むつもり。


(今日買った本:3冊 今月買った本:24冊 今年買った本:1645冊)

11月6日(水)

飛浩隆作品集T、シャドウ・オーキッド 柾悟郎 読了

さすがに鬼のような人たちもこないと思われるところで仕事だったので、途中の古本屋を見てみる。
あの扉を越えて 飯田雪子 講談社X文庫 ようやっと揃いました。去年の8月に集めようと思い立ったので1年以上かかってしまいましたね。
d殺人は女の仕事 小泉喜美子 青樹社 「殺さずにはいられない」があるかなと期待したのですが、微妙にかすってしまいました。
寝室に鍵を ロイ・ウィンザー カッパノベルス
怪盗ルパンパン 実相寺昭雄 トクマノベルス 実は以前いわいさんにいただいたのですが、これはカバ帯つきだったので買ってしまいました。
火制地帯 大薮春彦 浪速書房 300円でしたが、残念函欠。読めりゃいいんです。
祝婚歌 皆川博子 立風書房 初帯。随分探していた本ですがついに発見。短編集で他で読めない作品も含まれているので鋭意探求中でした。前にスルーしたことがあるように思っていたのだが、装丁に見覚えなし。勘違いだったんかな?表紙は米倉斉加年。

「殺さずにはいられない」があればよかったのですが、長年探していた皆川本にめぐり合えたので善しとしましょう。

(今日買った本:6冊 今月買った本:21冊 今年買った本:1642冊)

11月5日(火)

白の恐怖 鮎川哲也 桃源社
巷では幻の長編扱いであるが、某いわいさんにお借りできましたので感想を書く。
骨格は吹雪に閉じ込められた山荘で発生する連続殺人事件。動機のコアになるのは遺産相続で、登場人物は遺産の相続者となる未亡人と集められた甥姪たち。遺言により、彼らに相続される遺産の総額が決まっており、相続人が減ると取り分が増えるという仕組みだったため、殺人が発生していくという段取りだ。語り手は今回の遺産相続を未亡人から相談を受けていた弁護士。ある知らせを持ってあらわれた刑事とともに吹雪に閉じ込められた山荘で、事件に巻き込まれていくという寸法。なお最後の解決編は星影竜三が担当。
作品的には読みやすく軽い出来栄えであり、まあまあ楽しめるとはいうものの、あまりにも登場人物が減っていくので(ひねってはあるものの)基本的には犯人が丸わかりであり、本格推理としては今ひとつなのではなかろうか。また吹雪に閉じ込められているといっても死体をばんばん雪に埋めてしまったりするところはあんまりだし(なんか他に手はあるだろうにね)、みすみす殺人事件がおきるのを手をこまねいて見ている刑事たちというのも間抜だ。結論から言って普通に楽しめはするものの、読まなくても損はしない作品かなというところ。
併録の「影法師」はドッペルゲンガー物の短編かと思いきや、ストレートな解決でちょっと肩透かしかな。あいかわらず鮎川哲也の作品の面白さは自分には理解できないのではないかという気持ちは拭い去れないのでありました。


d準急ながら 鮎川哲也 角川文庫 何故か持っていない気がしたのですが、既に2冊持っているようです。角川の鮎川哲也は何かを持っていないような気がしているのですが、やっぱり全部持っているのでしょうか?さっぱりわかりません。短編集は全部集め終わっているはずなのですけれど。
円盤製造法 ヨーゼフ・F・ブルームリヒ 角川文庫
幻想の絵画 教養文庫
時の密室 芦辺拓 立風書房 物語的には独立しているとのことなので、こちらから読みますか。「時の誘拐」は行方不明だし。
花響 稲葉真弓 平凡社 欲しかった本。
天使たちの時 アイリス・マードック 筑摩書房 
それでも警官は微笑う 日明恩 講談社


(今日買った本:7冊 今月買った本:15冊 今年買った本:1636冊)

11月4日(月)

家族サービスで温泉へ。

悪夢制御装置 角川スニーカー文庫 ホラーアンソロジー。早見さんの本は見当たらず。

バイオハザード 牧野修 角川ホラー文庫
地下研究所では何かが狂い始めていた。400人の研究者が虐殺され、その死体が甦り始めていたのだ。突然記憶喪失に陥ったアリスは、かけつけた特殊部隊と共に地下研究所へ潜入し、ゾンビとの闘いを繰り広げることになった。
ゲームをやらない身にとっては、これがゲームがベースに作られた映画のノべライゼーションであることはあまり関係が無い。したがって虚心坦懐に見た場合は、正直薄味なのは事実だ。ぼくがこの手の小説に期待することはゲームや映画を越えようとする部分があることで、本書では最後にディザスターSF風の結末をつけることによってかろうじて小説の面目をたもっているように思える。著者の好き勝手にはできないノベライズだから作家の個性というものがどれだけ出ているかというのは不明だが、ある程度個性というか実力は出ているようには思う。すかすかで世界観も薄っぺらいことは事実だが、少なくとも読んでいる間は楽しめた。


「白の恐怖」を読んでみました。

(今日買った本:1冊 今月買った本:8冊 今年買った本:1629冊)

11月3日(日)

届いた本だけメモ程度。

殺すものと殺されるもの ヘレン・マクロイ 創元推理文庫 洒落でオークションに入れたら落札してしまう。高かった。
コーヒー一杯のジャズ  植草甚一 晶文社 何巻を持っているか把握しなくちゃいけないのに。
独身者 ミュリエル・スパーク 新潮社

カレーミュージアムなるものへ行き、カレーを都合1+0.5×2杯食べる。カレーは好きだが、やはりインドカレーより日本風が良い。

(今日買った本:3冊 今月買った本:7冊 今年買った本:1628冊)

11月2日(土)

探偵講談に行く。講談なんて聞いたことがなかったので、面白かった。夜は宴会に参加。ものすごい人数。小林文庫オーナーは大変だったでしょう。お疲れ様でした。

普段行くところでは売っていない本を買っておく。
ロンド 柄澤斎 東京創元社 読みでがありそう。
幻想文学65 アトリエOCTA
乱歩執筆データブック 名張図書館
クロコダイルの涙 西東登 集英社文庫 無謀松さんにいただいてしまいました。まったく縁が無かった本です。ありがとうございました。
あといわいさんに「白の恐怖」をお借りしました。

ビキリサイクル 西尾維新 講談社ノベルス
舞台は家族から勘当された令嬢が住む鴉の濡れ羽島。令嬢はいつも世界の天才を集めて戯れの日々を送っていた。そこへ主人公のいーちゃんがコンピュータの天才である玖渚友の付き添いで訪れたときから事件が始まる。滞在三日目に殺人が起きたのだ。状況は密室。死体は首なし。二人の探偵の推理が始まるが、さらに密室首なし殺人が・・。
孤島物で自分は綾辻行人と「十角館」とわりあい似たような印象を受けたが、さらにカリカチュアが進んでアニメかマンガのようで、いわゆるライトノベルと同じような感触がある。最初からリアリティなどかけらもないが、作り物として読めばわりあい楽しく読める。推理小説としては最初のトリックは子供だましだが、わざとかもしれない。「戯言」というセリフが頻出するのだけ鼻につくが、これはキャラクターの作りだから仕方が無かろう。人によっては合わない人もいるだろうし、ぼく自身は再読したいと思う作品ではないけれども、ライトノベルに耐性のある人はわりと楽しく読めるのではなかろうか。


「バイオハザード」読了。

届いている本など少しありますが、また明日ということで。

(今日買った本:4冊 今月買った本:4冊 今年買った本:1625冊)

11月1日(金)

眠い。買い物はございません。読んだ本もございません。今読んでいるのは牧野修の「バイオハザード」でございます。

それにしても急に寒くなりましたね。明日はイベント参加ですが、寒いかなあ。

さして書くこともございませんので、これにて失礼。

(今日買った本:0冊 今月買った本:0冊 今年買った本:1621冊)