買書日記(1月)   掲示板

1月31日(金)

超・恋・愛 大原まり子 読了。

修羅の終わり 貫井徳郎 講談社
悪徳警官鷲尾の物語、記憶喪失になってしまった真木の物語、公安の久我の物語の3つのストーリーが交互に語られていく形式をとっている。3つの視点から語られるにしても相互の関係は明らかであるのが普通だと思うが、本書の場合それぞれの関係がまったく明らかにならないのが特徴。最終的にはそのうち2つに関しては明確につながりを持たせてあるのだが、残り一つは明確にはされない。著者がご自身のHPで自作について様式美を追求したと語っておられることから、おそらくどこかにつなぐキーがあったのだと思うが、不注意な自分にはわかりませんでした。もしかしてという腹案は会っても、確信が持てないのである。そういう意味では読者への挑戦があって、解決篇がないという考えようによっては不親切な構成とも言えるのだが、まあそれは著者の判断なのでとやかくいうものでもない。大部な本であるが比較的楽に読めるのは、文体が良く、ストーリーテリングが優れている証左でもあろう。構成の謎を解けるかどうかは読者次第と言うことであるが、読んで面白い作品である。それにしても警察って、本当にこんな組織なんでしょうか?


孤独の歌声 天童荒太 新潮社 文庫では改稿されているらしいし、選評ものっているということで、初めて見た元版を買ってみました。もっとも文庫で既読なので読み返すことは多分無いと思いますが。
ダブルキャスト 御坂真之 新潮社
ケニア ヘミングウェイ アーティストハウス

(今日買った本:3冊 今月買った本:223冊 今年買った本:223冊)

1月30日(木)

今週末は上京する予定があるので、ついでに乱歩展には行っておきたいな。仕事づけかつ体調不良で特にこともなし。
今月は年末年始のボアゴベ以外は日本の作家ばかりだったので、もう少し翻訳物を読まなければ。「紙葉の家」も100ページ弱で停まったままだし。むー、時間が欲しい。

(今日買った本:0冊 今月買った本:220冊 今年買った本:220冊)

1月29日(水)

読書は予告に反して大原まり子の「超・恋・愛」を選択。まあ何を読むかは気分次第ですからね。読書の新刊比率は上げたいけど。

人形が唄う鎮魂歌 磯部立彦 近代文藝社
神々の遺品 今野敏 双葉社
d桃はももいろ 樹下太郎 青樹社 「神さまと夕やけ」が欲しいな。
グローリー・シーズン(上下) デイヴィッド・ブリン 早川文庫SF
ガストン・ルルーの恐怖夜話 ガストン・ルルー 創元推理文庫 今まで何で買っていなかったかが不思議な本。

(今日買った本:6冊 今月買った本:220冊 今年買った本:220冊)

1月28日(火)

修羅の終わり 読了。

「妖奇」傑作選 ミステリー文学資料館編 光文社文庫
甦る推理雑誌シリーズ第四弾。巻末の索引類はあいかわらず充実している。創刊当時は再録が多かったようだが、龍胆寺雄とかが原稿を寄せているのが目に付く。正岡容は再録かな?本書の肝は長編「生首殺人事件」収録であろう。
化け猫奇談 香住春作 自分は著者の「蔵を開く」がミステリー短編としてはベスト5にはいるくらい大好きで、もっと読みたいと思っていた。本書はユーモア味はあまりないけれど、殺人の起きない(猫は死ぬが)ミステリー。大掛かりなトリックやサイコな殺人鬼が跳梁するようなものよりも、ぼくはこういうミステリー小説を読みたい。どちらかというと小粒ですごく面白いという作品ではないけれど、再録されただけで嬉しい。
初雪 高木彬光 一貫して老婆の語りで構成したクライムノベル。こういうわかりやすい作品は面白いね。
煙突綺譚 宇桂三郎 煙突からの覗き見を扱ったミステリー。こういう題材の取り方は戦前の作品のような味わいがある。まあタイトルに負けているような気はしないでもないが。
電話の声 北林透馬 正攻法のミステリーである反面、強い印象は残りにくいかもしれない。本書中では一番ちゃんとしているように思う。
生首殺人事件 尾久木弾歩 首を切られる殺人事件が密室でばしばし発生するというストーリーで、連載らしくリーダビリティーはそこそこある。ただし文章は日本語としておかしいところもあり、巧いとは言えない。またトリックもおざなりな感じはいなめない(特に二つ目)のも事実だ。長編ミステリーとして意欲を出して書いているのは感じるのだが、いかんせん中途半端な印象がある。ぼくはこの作品がどの程度マニアの人に望まれていたのかはわからないのだけれど、正直貴重なページを多く割いてまで復刻するほどの価値がある作品とは思えなかった。個人的にはもっと変てこりんな短編をたくさん収録していただいた方が良かったかな。(実際には喜国さんが解説でかかれているように雑誌の形態で、広告等を含めた時代の雰囲気を楽しみつつ変な小説を読むのが一番楽しいんだろうが、それは望むべくもないので仕方が無いところか)
いずれにしても本シリーズの貴重な価値は揺るがないものがあるので、ちゃんと部数がでるといいですね。


地球の子ら 石原藤夫 徳間文庫 たぶんダブリ。
生ける屍の死 山口雅也 創元推理文庫 単行本も積読なのだが、本書巻末を見ると改稿とある。こういう場合いったいどっちを読めばいいのだろう。他の方はどうしているんでしょうか?多分普通は両方は買わず、持っているほうを読むんでしょうけどね。もっともファンの人は両方読むのかもしれませんが。
雨の日の来訪者 斎藤純 集英社
奇妙な本棚 伴田良輔 芸文社
異郷の発見 樺山紘一 東京大学出版会
中世からの光 樺山紘一 王国社
邪光 牧村泉 幻冬舎 本年度ホラーサスペンス大賞特別賞受賞作
人形 佐藤ラギ 新潮社 吉田良の人形が表紙を飾る綺麗な本ですね。本年度ホラーサスペンス大賞受賞作
歌うダイヤモンド ヘレン・マクロイ 晶文社 巻末を見ると短編少ないんですね。マクロイは「ひとりで歩く女」が既読だが、あんまり印象には残ってませんね。
驚異の発明家の形見函 アレン・カーズワイル 東京創元社


(今日買った本:10冊 今月買った本:214冊 今年買った本:214冊)

1月27日(月)

予想外に遅くなってしまったので、明日こそ早く帰ろう。「修羅の終わり」は半分超で明日中には読み終わる予定。次は安田ママさんお気に入りの舞城王太郎か、最近皆さんお読みの福井晴敏の本にしようか迷うところ。草上仁さんの本も久々に読みたいな。

懐が寂しかったので買わなかったがホラーサスペンス大賞の2冊と東郷隆伝記小説集は欲しい。でも東郷隆は伝奇系はほとんど持っているのでこれでしか読めないのがどのくらいあるかが気になる。あと「きみの血を」が出ていたので風間賢二さんの解説をぱらっと立ち読みをする。風間さんは既に早川で編集をやられていた頃じゃないかと思うのだが、20年程前に苦労してポケミス版を買ったと書かれている。でも多分同じ頃かそれより少し後にぼくは神田の三省堂で新刊で買っているのだ。(でも積読なのでまだ三省堂のカバーがかかったままなのは秘密だ) あれは店頭在庫だったのかしらん。数年前までは石原博士の「SF図書解説総目録」にあがっていないポケミスはほとんど買う気がなかったのだけれど、思えばあれから随分と買ったものだ。ミステリマガジンも10年以上、幻想と怪奇とかそっち系の特集しか買わなかったしね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:204冊 今年買った本:204冊)


1月26日(日)

片づけをしていると本当に一日が早い。基本的に欲しくて買った本ばかりなので本屋にいるより楽しいような気もするが、読めもしないのに読みたい本がごろごろしている部屋と言うのもどうかと思う今日この頃。「太陽の簒奪者」がようやく出てきたので読もう。乙一も出てきたし。
それにしてもちっとも片付かないし、そもそも本を踏まなきゃ歩けない。大事な本たちよ、すまん。すみっこで「ああ、こんな本があったぁ」なんて片付けているとあっちこっちで本が雪崩を起こして遭難しそうだ。ここで寝たら本に埋まって凍死するかもしれない。思い出したが「あるいは牡蠣でいっぱいの海」というSFがあるけれど、「あるいは本でいっぱいの部屋」という私小説なら書けそうである。

中村宏作品集・車窓編 深夜叢書社 続刊に建石修司氏の名前があるんだが、出たのでしょうかね?
閉鎖病棟 マグラア 河出書房新社 bk1、紀伊国屋で品切れだったが、ESブックスでようやく購入。出版社には在庫が無いことを確認済みだったので、取次ぎとは独自で在庫を持っているということなのかな?
まだ届いている本で7冊はあるのだが、開封もしていないのであとで。

今日出てきた雑誌でキャシー・アッカーの「血みどろ臓物ハイスクール」の筋書き(大体そんなものあったか?)を見たら、まったく読んだ憶えが無いのに驚く。えー、そんな小説だっけかー。これじゃ読んでいる意味がないやん・・。

(今日買った本:3冊 今月買った本:204冊 今年買った本:204冊)

1月25日(土)

読書は貫井さんの「修羅の終わり」を選択。読みやすいけど、厚いので時間がとれない今は少し時間がかかるかな?

SFマガジン3月号 英米SF受賞作特集。知らない作家ばかり。
ミステリマガジン3月号 翻訳ミステリ総目録のため定価が高い。
野良猫オン・ザ・ラン 早見裕司 エニックスノベルス ようやく買えました。

(今日買った本:3冊 今月買った本:204冊 今年買った本:204冊)

1月24日(金)

「妖奇」傑作選 読了。その月の新刊を読むなんて初めてかもしれない。わっはっは。

多田智満子さん、窪田般彌さんが亡くなられたそうです。ご冥福をお祈りします。昨年の矢川澄子さんに続いて自分には近しい名前の方々がお亡くなりになり寂しい限り。
お二方のご本は翻訳はともかく著作はほとんど読めていません。追悼の意味でも読むようにしなければ。ついでに調べたら多田さんのエッセイ集が昨年末に出ていたようです。これも買わなきゃね。

さして重要でない一日 伊井直行 講談社 再読
表題作と「パパの伝説」を収録。いずれも芥川賞候補になっている。表題作は主人公がコピー機の故障でバラバラになってしまった資料の原本を求めて会社の中をさまようと言うもの。調査を進めるうちに浮かび上がる「社内局」の存在と、地下のコピー機墓場。資料を必要とする会議の時間が迫る・・。地下のコピー機墓場は藤原智実の「運転士」を彷彿とするが、いずれにせよ会社と言う、日本の成人男性の多くが従事しているであろう仕事の場を舞台にして幾分不条理な展開を幾分幻想的に語る物語は、企業小説とは根本的に異なるなんともいえない魅力のあるものだ。「パパの伝説」は会社を首になった社員が、首になった原因の謎の人物の伝記を書くためにその男の広大な敷地に住み、その中で祖先が所有する山を巡る因縁を持つ一族たちの家族に会い、時間を過ごしながら男の矛盾に満ちた記憶に埋もれていくという物語。これも不思議な味わいがある。それにしても再読なのにほぼ記憶に無かったのがちょっとなあ。

(今日買った本:0冊 今月買った本:201冊 今年買った本:201冊)

1月23日(木)

届いている本と買った本を。
風信2号 風信の会 知らない小冊子。
贋作展覧会 トーマ・ナルスジャック ポケミス ふと思ったのだが、こういうパスティーシュって原点知らない人には今いち意味ないよね、っていうかその人の小説としか読めない。
死はいった、おそらく ボアロー、ナルスジャック ポケミス
悪魔の舗道 ユベール・モンティエ ポケミス
青い遠景 南部きみ子 東都書房 なんとなく注文してしまったけれど、ちょっと後悔気味。
推理小説の歴史 フレイドン・ホヴェイダ 東京創元社
霧の家 M・L・ボムバル 新潮社
江戸っ子の身の上 岡本綺堂 河出文庫
妖の華 誉田哲也 学研ウルフノベル ムー伝奇ノベル大賞優秀賞受賞作。刊行形態が単行本からノベルに変わりましたな。伝奇Mの講評では今回の候補作はいまいち評価が低かった気がするけど。

(今日買った本:9冊 今月買った本:201冊 今年買った本:201冊)

1月22日(水)

疲れた・・。
生首はあと150ページくらい。
明日には読み終わる予定です。

明日は二箇所でデパート展ですが、当然休めるわけも無く仕事です。もう1年以上、デパート展には行っていない気がする。もっともここ1年で平日休めたのがお盆の一日だけですから無理も無いのですが。

こういう書くことが無い時のために届いた本を報告していないのですが、ひっくりかえす気力がございませんので、また明日。

(今日買った本:0冊 今月買った本:192冊 今年買った本:192冊)


1月21日(火)

安原顕さんが亡くなられたとのことで吃驚仰天。「リテレール」「海」の名編集者のイメージが強く、歯に衣をきせぬ辛口の評論が印象に残っているけれど、残念です。

トロイア戦記1〜3 田中文雄 KKベストセラーズ
カットスロート マイケル・スレイド 創元ノヴェルズ
名探偵Z 芦辺拓
妖奇切断譜 貫井徳郎 講談社ノベルス
バラバの方を 飛鳥部勝則 トクマノベルス

「妖奇」傑作選は「生首殺人事件」に入りました。

(今日買った本:7冊 今月買った本:192冊 今年買った本:192冊)


1月20日(月)

貴乃花引退。一つの時代(二子山時代?)が終わった気がします。素人目には個人技を競う大相撲という競技で同部屋だからといって対戦しないのは、不公平感がありました。そんな逆境もはねかえして優勝するような横綱が出てくれば良かったのですが・・・。
あまり好きでは無いお相撲さんでしたが、最近は故障がち出場がないのは正直土俵が淋しかった。でも今は朝青龍が勢いがあるので楽しみではあります。
ちなみに自分は千代の富士、北勝海が好きでした。特に保志時代の北海海は小さい身体でガッツがあって好きだったなあ。最近では魁皇の強引なまでの投げ技も好きだったりするのですが、最近はなりをひそめていて淋しいです。最近の人は大相撲を見るんでしょうか?

児童館の黒キリン事件 新庄節美 講談社
夏休みだけ探偵団2作目。事件は児童館に始まる。カッちゃんの作ったキリンが何者かに真っ黒くスプレーをかけられてしまった。すわ、事件と出動する夏休みだけ探偵団の4人。事件はやがて思いがけない過去の窃盗事件の謎を抉り出す。
ちゃんと伏線と言うか、手がかりが示されていて、終盤章の切れ目で読者への挑戦(小学生相手なのでそんな大仰なものではないけど)が入る。大体ぼんやりと読んでいるので気がつかず、そこまで来てあわててページをめくり返す始末で、なにやら情けないことになってしまった。
ぼくは普通だけれど、本格推理小説が好きな人はにやにやしながら読むんじゃないでしょうか?


さして重要でない一日 読了。
今月の新刊、「「妖奇」傑作選」を読むことにしました。

(今日買った本:0冊 今月買った本:185冊 今年買った本:185冊)

1月19日(日)

kashibaさん、おめでとうございます。

児童館の黒キリン事件 新庄節美 読了。巻末の著者略歴を見て、男性であることに驚く。平谷美樹は’よしき’だから字面より男性作家らしいけれど、この人は’せつみ’だからなあ。読みからして女性だと思っていました。
さして重要でない一日 伊井直行の再読に入る。

溺れる魚 戸梶圭太 新潮文庫
闇の楽園 戸梶圭太 新潮文庫 読まないうちに集まってきてしまった。
半七捕物帖4,6 岡本綺堂 光文社文庫
玉藻前 千秋寺亰介 トクマノベルス
仮面 山田正紀 幻冬舎ノベルス よく考えたら近年の山田正紀のミステリーを全然買っていないことに気がつく。整理要だな。
七人の役小角 桜桃書房
探偵の冬あるいはシャーロックホームズの絶望 岩崎正吾 東京創元社
ブラディ・ローズ 今邑彩 東京創元社 渡辺東さんが挿画なんですね。
7/10 ジェームズ・ハミルトン=パターソン 工作舎

時間もないので手短に感想でも。

死国 坂東眞砂子 マガジンハウス
刊行順としては初めての大人向け伝奇小説。映画化もされた著名な作品なのでストーリーも書きませんが、自分的には長年あっためてきた甲斐のある面白い小説でした。死国=四国という発想は著者のオリジナルなのだとは思いますが、史実や古事記の記述等を混ぜながら語られると真実味が増してきます。また、そういった伝奇小説部分が語られる一方で、主人公の女性の内面の葛藤が平行して語られることによって、人物としてまた小説としても深みが増しています。帯では小池真理子氏が恐怖小説の収穫という推薦文を寄せておりますが確かに傑作と言っても良いでしょう。


(今日買った本:10冊 今月買った本:185冊 今年買った本:185冊)


1月18日(土)

死国 坂東真砂子 読了。

殉霊 谺健二 講談社 鮎川賞の候補作に同じタイトルがあるようですが、改稿された作品なのかな?
黒後家蜘蛛の会4,5 アシモフ 創元推理文庫
ちほう・の・じだい 梶尾真治 早川文庫JA
YAMATO 鯨統一郎 ハルキ文庫
捕物時代小説選集7 春陽文庫
退屈姫君伝 米村圭吾 新潮文庫
屹逆 森福都 講談社文庫 あと新刊の他「紅豚」「薔薇の妙薬」「長安牡丹花異聞」なんですが全然見ませんね。
アニーの冷たい朝 黒川博行 講談社
カメレオンのための音楽 カポーティ 早川書房 
ジキル&ハイド スティーブンスン 創元推理文庫 夏来健次氏訳。
九年目の魔法 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 創元推理文庫
天界を翔ける夢 デニス・ダンヴァーズ 早川文庫SF


罰 新野剛志 幻冬舎
脇坂修はあることから父親を撲殺してしまい、刑務所を出所後、成田空港で旅行中に顧客から車を預かるDJパーキングでアルバイトをしていた。ある日そこの上司からある仕事を持ちかけられ断った後、事故を起こしてしまい、金が必要になってしまった。脇坂は仕方なく上司にアルバイトを承諾する旨を伝えた。仕事とはある男を海外逃亡するまでの一週間預かることだと言う。そして預かって残り1日という日、脇坂は謎の男たちから襲撃を受ける。そこからが脇坂の逃亡の始まりであった。
ラブストーリー的な側面も併せ持つが、基本的には全体にトーンが暗く重い作品である。「罰」というタイトルは主人公に行き方に関係しているのだが、これは作品全体へエコーを響かせていて効果的。ラストもとても苦い終わりかただ。ミステリーとしては巻き込まれがたのサスペンス小説であるが、総体的に大人の小説と言う感じで味わい深い作品。お勧め。


(今日買った本:13冊 今月買った本:175冊 今年買った本:175冊)

1月17日(金)

無重力でも快適 草上仁 早川文庫JA
深海の悪魔(下) 大石英司 中公Cノベルス
虎の行動 高森真士 有朋堂
キラー・エックス クイーン兄弟 カッパノベルス
事件屋 今野敏 光風社ノベルス
ドーム群ものがたり 芝田勝茂 福音館書店 これは復刊されるようなので、どちらかと言うと続編の方が欲しいんだけど。
霧に棲む鬼 角田喜久雄 青樹社 帯びつきなのがちょっと嬉しいな。
ビアズリーと世紀末展図録 図録としてはお洒落な造り。少し高めだけれど、当時見に行きたかったんだよな、と感慨にふけりながら買う。ビアズリーを中心にラッカム、クラーク、アラステア、シーム他の豪華絢爛の内容。うーん、なんで観にいけなかったんだっけ。今更だけど、心底後悔。

読書は長年温めてきた坂東真砂子の「死国」を選択。面白い。

今年は購入本3桁目標じゃなかったっけ?

(今日買った本:8冊 今月買った本:162冊 今年買った本:162冊)

1月16日(木)

真夜中の死者 矢口敦子 カッパノベルス
山村正夫氏の小説講座出身作家の6冊目の著書。
一也はお気に入りのサイト「自殺日記」を主催する明日香という少女に思いを寄せていた。明日香は自殺志願者だと言う。そんなある日、更新がとまっていたサイトに父親からの「娘は自殺した」というメッセージがアップされ、驚愕する。いたたまれない一也は掲示板の常連だった人々に呼びかけ、追悼の会を開こうとするが、そこから事件は意外な方向に動き出す。明日香は実在の人物なのか?事件の首謀者は誰なのか?
表紙は作品内容と合っているとはとても思えないアニメイラスト風で惹句にはホラーミステリーとあるけれど、どこをどう読んでもホラーではなくライトミステリーである。インターネットの匿名性とか題材的には悪くないのだが、いかんせん扱いが軽すぎる。また結末もミステリーとしてはそりゃないよ、って感じではないかな?


新野剛志「罰」読了。

(今日買った本:0冊 今月買った本:154冊 今年買った本:154冊)

1月15日(水)

購入量を減らすという舌の根も乾かぬうちに控えめに買い物をしてしまう。

ランダウの幻視星 石原藤夫 徳間書店
償い 矢口敦子 幻冬舎
幽霊物件案内2 小池壮彦 同朋舎
屋根裏部屋のハミング 渡辺えり子 筑摩書房 持っているような気がします。
ある日どこかで リチャード・マシスン 創元推理文庫 映画は公開時に劇場で観てます。
レイチェルと滅びの呪文 理論社
水辺の通り魔 本岡類 角川書店

本当は届いている本が何冊かありますが、それは後日ということで。

(今日買った本:7冊 今月買った本:154冊 今年買った本:154冊)


1月14日(火)

あまりにも本を買いすぎたのでお金がなくなりました。つきましては購入量を今後減らしたいと思います。
とはいえ、いずれにしても本屋には平日なかなか行く暇ないんだけどね。

模型夜想曲 白鳥賢司 アーティストハウス
力のこもった(というかさすがに元ゼミ生とはいえ誉めすぎだと思うが)巽孝之氏の解説が付された新人作家の本。基本的には哲学的な趣味を持ち込んだ幻想小説であるが、構成は探偵小説の衣を借りている。主人公は探偵で、開巻一番五島プラネタリウムでの死体、映写機消失事件が発生し、その謎を追いかけるという筋書きだ。(実際には事件は時間軸的には現時点で、そこから過去にさかのぼり事件発生からそこにいたるまでの回想になるのだが) 最後に明かされるビジョンもなかなか壮大で、好感が持てる。ただ文章が生硬で、語彙の選び方がぎこちないところは読んでいて多少気になった。(たとえば登場人物がやたらに「踵を旋らせる」ところとか) 文章はちょっとなんだが、総体的には楽しめることは間違いない。ただこの作品からは今後の著者の展開がまったく読めませんので、まずは今後に注目したいと思います。


読書は新野剛志の「罰」を選択。ちなみに新庄剛志と一字違いだね。どうでもいいけど。

(今日買った本:0冊 今月買った本:147冊 今年買った本:147冊)


1月13日(月)

フィルス アーヴィン・ウェルシュ アーティストハウス
花の下にて春死なむ 北森鴻 講談社文庫
新・本格推理01 光文社文庫
狐罠 北森鴻 講談社文庫
象牙色の眠り 柴田よしき 廣済堂出版
よもつひらさか 今邑彩 集英社文庫 単行本持っているかも。
鋏の記憶 今邑彩 角川ホラー文庫 今邑彩は集める方向でいきます。
龍は眠る 宮部みゆき 新潮文庫
ロマンスの花束 津原やすみ ホワイトハート
オール 吉村達也 ハルキホラー文庫
江路村博士のスーパー・ダイエット 草上仁 早川文庫JA
スーパーサラリーマン 草上仁 早川文庫JA
かれはロボット 草上仁 早川文庫JA
鬼 高橋克彦 ハルキホラー文庫
本格推理7 光文社文庫
自由殺人 大石圭 角川ホラー文庫
ラッキー・カード 草上仁 早川文庫JA
こちらITT 草上仁 早川文庫JA 順調。でもこれは既読。多分家にあるはずだけどね。
本格推理4 光文社文庫
帰還 井上雅彦 光文社文庫 やられた。ダブリかあ。あと「夢魔」「玩具館」「マスカレード」「恐怖症」「魔術師」「吊るされた男」らしい。
あやかし 高橋克彦 双葉社 なんと今月文庫化されたみたい。
銀杏坂 松尾由美 光文社
よもつひらさか往還 倉橋由美子 講談社

「真夜中の死者」矢口敦子 読了。

ヴィフレド・ラム展を見に行く。会社の隣でやっていたのに残業付けで観にいくこともできずにいたのでわざわざ出向く。最終日なのに観客はまばら。日本でも「骰子7の目」で画集が出版されているが、多分あまり知られていないんじゃないだろうか。日本でも展覧会ははじめてらしい。ブルトンとも親交があったシュールレアリズムの画家だけれど、画風は素朴というか抽象性が強くてなんやわからん的な絵が多い。
ヴィフレド・ラム展図録

(今日買った本:24冊 今月買った本:147冊 今年買った本:147冊)


1月12日(日)

家人の実家などへ行く。

もう君を探さない 新野剛志 講談社
超・殺人事件 東野圭吾 新潮社
虚貌 雫井脩介 幻冬舎
ロシア幽霊軍艦事件 島田荘司 原書房
三日月島奇譚 我孫子武丸・田中啓文・牧野修 チュンソフト
トゥエルブY.O. 福井晴敏 講談社文庫
探偵ガリレオ 東野圭吾 文春文庫
創元推理21 2002秋
海外ミステリ見聞録 直井明 原書房
ロンリーハート(上下) 久間十義 幻冬舎
星の海を君と泳ごう 時の鐘を君と鳴らそう 柴田よしき アスペクト
マリア・プロジェクト 楡周平 角川書店
チェンジリング 妹尾ゆふ子 ハルキ文庫
デジャ・ビュ 桜井亜美 幻冬舎文庫
斧 DEウェストレイク 文春文庫
ダックスフントのワープ 藤原伊織 文春文庫 単行本から短編が増補されてるからね。
あかんべえ 宮部みゆき PHP
心とろかすような 宮部みゆき 東京創元社
本格推理13 光文社文庫 ちゃんと集めなければ。
夜間検証 藤村耕造 角川書店
サイレント・ナイト 高野裕美子 光文社
リングワールドの王座 ラリイ・ニーブン 早川書房
球形時間 多和田葉子 新潮社
充たされざる者下 カズオ・イシグロ 中央公論社 やっと下巻をみつけた。
謎・死・閾 松浦寿輝 筑摩書房 フランス文学論集
デッドガールズ リチャード・コールダー リブリポート ダブリであろう。
雲が丘伝説 小柳玲子 思潮社 夢人館の編集もやられている詩人の散文詩集。表紙はゾンネンシュターン。
片目のオオカミ ダニエル・ペナック 白水社
水夢 川又千秋 アスペクト ダブリだとしか思えない。
深夜の告白 チャンドラー 小学館 これもダブリか?

レンタルスペースに持っていった分を埋め合わせるように買っているなぁ。

(今日買った本:31冊 今月買った本:123冊 今年買った本:123冊)

1月11日(土)

聖なる黒夜 柴田よしき 角川書店
絶対零度 本岡類 講談社
アブダラと空飛ぶ絨毯 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店
滅びのモノクローム 三浦明博 講談社
播磨の妖怪たち 神戸新聞総合出版センター
ヴァルキリープロファイル(上) 五代ゆう 角川春樹事務所
ルートヴィヒU世 須永朝彦 新書館 おそらくダブリだ。
国境 黒川博行 講談社
猫丸先輩の推測 倉知淳 講談社ノベルス
クリスマス・テロル 佐藤友哉 講談社ノベルス
袋綴じ事件 石崎幸二 講談社ノベルス
クビツリハイスクール 西尾維新 講談社ノベルス
時の回廊 濱田政彦 トクマノベルス
タイムスリップ森鴎外 鯨統一郎 講談社ノベルス
殺人勤務医 大石圭 角川ホラー文庫
宇宙生物ゾーン 井上雅彦編 廣済堂文庫
マタニティ&ブルー 和田はつ子 角川ホラー文庫
ジェンダー城の虜 松尾由美 早川文庫
樹海伝説 折原一 祥伝社文庫
狂乱廿四孝 北森鴻 角川文庫
鳥追い 和田はつ子 角川ホラー文庫
謎のギャラリー 愛の部屋 北村薫編 新潮文庫
まほろ市の殺人 夏 我孫子武丸 祥伝社文庫
まほろ市の殺人 冬 有栖川有栖 祥伝社文庫
マーブル騒動記 井上剛 徳間書店
本の殺人事件簿T バベル・プレス
彼女は存在しない 浦賀和宏 幻冬舎
シャーロック・ホームズの決闘 伊吹秀明 幻冬舎
午後四時の男 アメリー・ノートン 文藝春秋
ラヴェンダーの丘 半村良 角川文庫
グロリアーナ マイケル・ムアコック 創元推理文庫
諜報指揮官ヘミングウェイ(上下) ダン・シモンズ 扶桑社ミステリー
グリーン・マーズ(上下) K・S・ロビンスン 創元SF文庫
鳩が来る家 倉阪鬼一郎 光文社文庫
楽園 岩井志麻子 角川ホラー文庫
闇の果ての光 ジョン・スキップ&クレイグ・スペクター 文春文庫
ホラー・ガイドブック 尾ノ上浩司編 角川ホラー文庫
「妖奇」傑作選 光文社文庫

「模型夜想曲」をようやく読了。「紙葉の家」はまったく進まず、まだ60ページ余り。

(今日買った本:40冊 今月買った本:92冊 今年買った本:92冊)


1月10日(金)

いろいろ理由はあるけれど結局早く帰れた日は一日もなかった。

ふうてん学生の孤独 長谷川修 新潮社
「遥かなる旅へ」や「住吉詣で」の幻想小説で一部で知られていると思うが、他に小説集として本書の他、「まぼろしの風景画」「舞踏会の手帖」古代史ものとして「近江志賀京」「古代史推理」「幻の草薙剣と楊貴妃伝説」 などがある。さて本書は5編収録の処女創作集となる。
収録作品は「キリストの足」「真赤な兎」「孤島の生活」「ヘリウム氏」「ふうてん学生の孤独」の5編。「キリストの足」は戦時中の屈託した学生たちの姿を描いた小説で「真赤な兎」は主人公の学生の不良少女への憧れや抑圧された精神的な彷徨を描く小説。どちらもあまり目立たない、けれどもまわりからの抑圧でいっぱしの反抗者気取りのある学生が主人公で、あとがきでは私小説ではないと書いているものの、著者ご本人の姿を多少反映しているのかな、と思った。それに対し、その学生が就職した後の物語といえるのが「孤島の生活」で、ロビンソンクルーソーを気取った主人公が女友達と無人島での生活を送る話。これは社会人には一種のお伽噺的なものといえるかも知れない。表題作は後年の古代史の著作を髣髴とさせる小説で、著者の考える「地名対比論」を小説にしたもの。「地名対比論」というのは、古代史ものに良くあるけれども、各地の名前を時に牽強付会的にあてはめて、古代の謎を解こうというものだ。本書では邪馬台国の場所について書いている。
さて、最後の「ヘリウム氏」であるが、これは別格で、謎解き要素を含んだ幻想小説、もしくはニューウェーブSFともいえる小説。ストーリーは事故でかわいがっていた青年を亡くし、落ち込んでいたヘリウム氏とあだ名される主人公が、郊外のアパートに住んで、住人との生活やとなりの大学の観察をしていくというもので、多分に幻想的な描写を含んでいる。謎解き部分が最初に分かってしまうと、面白さが半減してしまうかもしれないけれど、分からなければ最後にぱっと展望が開けるような快感があり、ぼくは鈍いので気がつかず最後に「あっ」と思わされた。誰にでも勧められる傑作かというと若干のためらいはあるが、機会があれば一読を勧めたい作品である。
最後に幻想的な描写で気に入った部分を引用しておく。「熱運動が完全に停止してしまった絶対零度の世界は、あらゆるものが凍りつき、既に気体や液体の存在し得ない世界である。緊密な結晶配列に並んだすべての原子は、それぞれ釣合いの位置の近傍でこまかく振動し、そんな零点運動を除いては、まさしく死の静謐が支配している世界だ。あたりには氷壁や樹氷が立ち並び、それらはさまざまな屈折率で光を反射し、透明な結晶の森が目路はるか見渡す限り続いている。その透明な死の世界の中を、ひとり目覚めた液体ヘリウムがキラキラ輝きながら、結晶の森を分けて這い出てくる。このなめくじは氷壁の表面を舐めるように這い進み、重力や死の法則など全く無視して自由自在に動き廻る。そうしてこのなめくじが移動するに従って、その透明な体の中から発する一種の音波が、まるで小さな鈴の音のように、はたまた遠い星から聞こえてくる音のように、この死の静謐の空間にかすかに木霊している・・・。」


(今日買った本:0冊 今月買った本:52冊 今年買った本:52冊)

1月9日(木)

届いた本の一部。
鉄槌 ウォーレス 平凡社
るさんちまん Vol1 3号まで刊行されたエディシィオン・イレーヌのるさんちまんの創刊準備号とも言うような同人誌なのであるが。すごい値段だったけど、欲しかったのでとりあえず買っておく。でもちょっと失敗だったかも。

(今日買った本:2冊 今月買った本:52冊 今年買った本:52冊)

1月8日(水)

年始からこのペースはつらいので、明日は絶対に早く帰ろうと決意を新たにする。

ぼくは読んでいない本ばかりである。SFにしろ、ミステリーにしろその他の本にしろ、タイトルを挙げれば十中八九読んでいないと思って間違いあるまい。だからたくさんありすぎて何を読んでいないかとかは書けないけれど、これからも楽しみは確保されていると思えば、それもよし。
でも、今年はもうちょっと新しい本(ようは新刊で買った本ね)を読もうとは思っている。せっかく新刊で買ったのにもったいないしさ。
ということで「模型夜想曲」と「紙葉の家」を読んでいるが、なかなか時間がとれないのが厳しいね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:50冊 今年買った本:50冊)


1月7日(火)

毎日反省の日々である。まったくもって自分が情けない。

失踪HOLIDAY 乙一 角川スニーカー文庫
著者の本は(雑誌で読んだ短編は別にして)初めて。表題作と「しあわせは子猫のかたち」を収録。表題作はギャリコ風のユーモアコメディの良い話かと思いきや最後でちゃんとミステリーになった。キャラクター、特に主人公の女の子の造形がよくできていて、どたばたの感じが心地よい。一転後者はジェントルゴーストストーリーにしてミステリー。本書はホラー色は無いに等しく、「せつなさ」という表現で語っている人が目に付くようだけれど、確かにファンが多いのは頷ける作風であり、物語を作る巧さにも大いに感心した。ただこれは雑誌で読んだ短編でも感じたのだが、時としてキャラクター造形や展開がセンチメンタルな方向で作為的な匂いを感じてしまい(特に後者)、素直には楽しめないところがあったのは事実。ただしこれはかなり穿った見方であり、自分がひねくれているだけなのかもしれないが。
ストーリーテラーであることは誰しもが認めるであろうし、将来のミステリーやホラーのエンターテイメントをしょってたつ作家になるであろうことは想像に難くない。またかなり知名度が上がっているようなので、宮部みゆきのようなベストセラー作家になる日も近いかもしれな
。なんだかんだ言いながら大いに楽しませてもらったので、これからもきちんと読んでいきたい作家である。


(今日買った本:0冊 今月買った本:50冊 今年買った本:50冊)

1月6日(月)

年始早々トラブル多発でぐったりだ。なんで年始からこんなに残業しなきゃならんのだ。

今年記念すべき50冊目の購入。(おいおいまだ6日だぜ)
さよならの周波数 乙一 角川スニーカー文庫

ふうてん学生の孤独 読了。「模型夜想曲」を選択。

鉄仮面(上)(中)(下) ボアゴベ 講談社
涙香が翻案したフランスの小説の原作。バスチーユ牢獄につながれた鉄仮面の男の正体は愛する男か、はたまた愛する男を窮地に陥れた裏切り者の男か、それを見極めるために執念の活動を続ける、ヴァンダとその従者。そして逆にヴァンダの敵が愛する男であるソワソン夫人が入り乱れて戦いの年月を送る。
最近文庫化された文庫版では1300ページになんなんとする大長編。現代の眼から見ると少々長すぎ、かつかったるい。ただ構成はエンターテイメントの原点であり、今となってはありきたりながらも破綻無く読ませる。正直今読むには少しつらいかもしれないけれど、古典が好きな人、ロマンス小説が好きな人にはいいかもしれない。
翻訳は長島良三氏であるが、登場人物の会話で「ロボット」という訳語を使っているのは気になった。原作の書かれた年代、舞台の年代を考えれば不適当だと思うのだが。
ところで鉄仮面といいつつ、仮面はビロードなのがちょっと変な感じ。(もっとも「鉄仮面」の邦題は涙香だが)




(今日買った本:1冊 今月買った本:50冊 今年買った本:50冊)

1月5日(日)

冬休み最後の日。家人の買い物につきあいつつ買い物もする。
標的走路 大沢在昌 ネスコ
事故係 生稲昇太の多感 首藤瓜於 講談社
罰 新野剛志 幻冬舎
妖怪十二支参り 村上健司 同朋舎 肝心の幽霊物件案内2を持っていないようなのだ。ワールドミステリーツアーも不完全だし、日本版など1冊も買っていないや。
デッドロブスター 霞流一 角川書店 巻末の著作リストを見ると全部持っているのかな?読んだのは「赤い炎馬」だけだけど。
13階段 高野和明 講談社
図書室の海 恩田陸 新潮社
ぼっぺん先生の地獄へようこそ 舟崎克彦 筑摩書房
小さなトロールと大きな洪水 トーベ・ヤンソン 講談社 まぼろしの第一作だそう。子供の頃に何冊か読んでいるけど、忘れているのでまた読んでみようかしらん。
樹上のゆりかご 萩原規子 理論社 普通の青春小説らしい。
神様のパズル 機本伸司 角川春樹事務所 平谷美樹のレスレクティオも買わねば。
陰陽師鬼一法眼 弐之巻 藤木稟 カッパノベルス 持っているつもりでいたのだが1冊も持っていないらしい。著者の本も読んだこと無いな。
暗闇の中で子供 舞城王太郎 講談社ノベルス
ゆっくりと南へ 草上仁 早川文庫JA
陰陽師 鬼一法眼 藤木稟 切千役之巻 
蛇の道は蒼く 山本甲士 ハルキ文庫 「バッドブラッド」が無いですね。
陰陽夜話 夢枕獏編 朝日新聞社 対談集
川の深さは 福井晴敏 講談社 著者の本が、ぼくが見に行くサイトの方たちから絶賛を受けていたので読みたかった。かといってガンダムじゃなんだし。せっかくだから乱歩賞候補になった作品から最初に読むのがいっかなあと思っていたのでラッキー。(ガンダムがどこにあるのかわからないからというのが理由の一つであることは秘密だ)
天馬 丹生秋彦 四谷ラウンド 川村二郎に帯で中島敦とボルヘスを引き合いにだされては。
影法師夢幻 米村圭伍 集英社
ファントムの夜明け 浦賀和宏 幻冬舎 
スパイク 松尾由美 光文社
ふたりのシンデレラ 鯨統一郎 原書房

昨日の予告どおりたくさん買っちまったぜ。

(今日買った本:23冊 今月買った本:49冊 今年買った本:49冊)



1月4日(土)

明日で休みもお終いかと思うと。。

「紙葉の家」はやはり難物。まだ40ページそこそこですが、もどりながら読んでおりますので全然進みません。まだ出たばかりの本なので、感想を検索しても大森望さんくらいしか出てきませんが、これからたくさん出てくることでしょう。
ちょっと用事で外出したので、「ふうてん学生の孤独」長谷川修に逃避をしてしまいました。うーむ、純文学だなあ。

怨霊記ニ、三 千秋寺亰介 トクマノベルス
日本霊異物語 千秋寺亰介 トクマノベルス
千年岳の殺人鬼 黒田研二・二階堂黎人 カッパノベルス
時間不動産 草上仁 早川文庫JA 草上さんの文庫は手持ちがはっきり分からないので集め直し。
怪奇・伝奇時代小説選集13,15 春陽文庫

なんだか家に溢れかえった未読本の山を見るにつけため息をつき、古本を買った後には読まない可能性の高い本を買っても意味が無いことを痛感して虚しさを感じているので今年こそ購入を3桁に抑えたいと考えているのですが、前途多難のようです。
明日もセールがあるので多分10冊くらい買うと思われます。

(今日買った本:7冊 今月買った本:26冊 今年買った本:26冊)


1月3日(金)

実家へ行き、本を持っていき、代わりに本を持ってくる。今の家にも溢れかえっているのに増やさなくてもいいのにね。
持ってきたのは「特別料理」(エリン)「幻の下宿人」(トポール)「ゲイルズバーグの春を愛す」(フィニィ・再読)「幸福の遺伝子」(早野梓)「人面の大岩」(ホーソーン)「子供たちの午後」(ラファティ)「ウィーランド」(ブラウン)「ハイペリオン」(シモンズ)「保瀬警部最大の冒険」(芦辺拓)「世界でいちばん残酷な話」(竹内健)「迷路の王国」(日野啓三)「六番目の小夜子」(恩田陸・単行本版)「ダヤン・ユリの花陰に」(エリアーデ)といったところ。

「失踪HOLIDAY」を読了しましたので読書本は「紙葉の家」を選択したものの、なかなかヘビーです。持ち歩けるサイズではないので家でしか読まないとすると、一ヶ月くらいはゆうにかかりそうな予感がします。
買い物。またぞろ間違えてダブってますが。
症例A 多島斗志之 角川書店
ドミノ 恩田陸 角川書店
百人一首一千年の冥宮 湯川薫 新潮社
髑髏は長い河を下る 森山清隆 新潮社
屍島 霞流一 ハルキ文庫
d四人の申し分なき重罪人 チェスタトン 国書刊行会 
dジョン・ランプリエールの辞書 ローレンス・ノーフォーク 東京創元社
下は去年届いていたもの。
スキャンダル大戦争A 鹿砦社 「風流夢譚」と「政治少年死す」が再録されている。こういう本って著作権はどうなっているんでしょうかね。ちなみに前者は掲載の「中央公論」は所持しているので既読だが、ものすごく高かったんだぞぉ。

その便所 安田五郎 中部皆文庫@
高井信氏編集、草上仁氏解説のショートショート集で11編を収録。著者はネオ・ヌルの会員さんらしく、本書は当時の作品を再現したものらしいです。特に表題作は山下洋輔氏が気に入っていたらしい。
内容はヨコジュンの初期の作品をちょっぴり髣髴とさせるような、オチが命の落語的ショートショートが多いようです。基本的にはSFなのですが、最後の一言を書きたいがために、その前のストーリーを組み立てるというような力技も見せており、薄い本ですが密度の濃いものになっています。最後の「セクストピア」は未来エロ小説でありながら政治風刺も兼ねている異色作。実際の政治を見て感じるくだらなさ・わからなさもこの小説と似たり寄ったりかもしれませんね。

(今日買った本:8冊 今月買った本:19冊 今年買った本:19冊)

1月2日(木)

あけましておめでとうございます。サイトをご覧いただいている皆様にはいつもお世話になっております。
買った本と読んだ本のこと以外、ほとんど書いていないという不躾なサイトではございますが、今年もよろしくお願いいたします。

12月31日より本日まで温泉へ逃亡しておりましたので特に書くことはございません。年末年始とて古本屋も空いておらず(確認したわけではありませんが)、特に買い物もございません。ただ年末に届いていた本や買っていた本等で漏れていたものがありますので、そちらのみご報告。今年の購入本に繰り入れてしまいます。
井上円了全集1〜3 柏書房 買うつもりではあったのだが、1巻が品切れになっているのが判明し、思い切って注文。(何がしかたなくだ?)
江路村博士のスーパー・ダイエット 草上仁 早川文庫JA
お喋りセッション 草上仁 早川文庫JA 
グレイヴディッガー 高野和明 講談社
ぬすまれた湖 エイケン 冨山房。
ナンタケットの夜鳥 エイケン 冨山房
かっこうの木 エイケン 冨山房
ユリイカ 1月号 中国幻想綺譚特集 今年から心を入れ替えてユリイカをちゃんと買おうと思ったりして。あとで買っておけば良かったと思うことが多いしね。かといってわざわざバックナンバー取り寄せるのも面倒だし。
本格一筋六十年 想い出の鮎川哲也 山前譲編 東京創元社 アンソロジーは別としてぼくは作品の良い読者ではありませんでしたが、とにかく熱烈なファンの多い作家さんでしたね。

読書の方はというと鉄仮面(全3巻)をようやく読み終わりました。スニーカー文庫の乙一を手にとりましたが、忙しいので本を読む時間がとれるかどうか。

昨年最後にアップしたベスト作品は著名な本ばかりで見返したらちょっと恥ずかしかった。

(今日買った本:11冊 今月買った本:11冊 今年買った本:11冊)