買書日記(3月)   掲示板

3月31日(月)

届いている本が少しありますが、ごたごたしていますのでまた今度ということで。

『ちゅらさん2』がはじまる。

(今日買った本:0冊 今月買った本:134冊 今年買った本:460冊)

3月30日(日)

買い物は
ルドン展図録 のみ。

読書はカオスレギオン 冲方丁 を選択。

侵略! 井上雅彦編 廣済堂文庫
久々に手にとった競作集シリーズ。時は移り現在では光文社文庫に引越ししている。
この巻では侵略がテーマとあって、恐怖小説というよりはSFがメインとなっているのは当然というところ。
地獄の始まり かんべむさし 開巻最初は著者としては少し意外なストレートな侵略SF。怖さもなかなか。
罪と罰の機械 牧野修 著者のカラーが強く出た電波系ホラーSF。
夜歩く子 小中千昭 台本形式で書いた実験的作品であるが、題材がやや陳腐な感じ。
雨の町 菊地秀行 恐怖小説の絶品。SFがある意味論理によって架空の世界を構築することだとすれば、恐怖小説は描写によってアトモスフィアを醸成することではないかと思っているのだが、その意味でこの小説の雰囲気は絶品である。雨の降りしきる街での恐怖の出来事。怖さを感じる程度は個人によって異なると思うが、自分的にはものすごい怖い作品だった。やはり著者は純粋怪奇作家である。脱帽。
赤い花を飼う人 梶尾真治 テーマ的には吸血鬼小説とも言えよう。シナプシスは古典的かもしれないが、面白いものだ。
彼らの匂い 大場惑 匂いをかぎわける能力に秀でた男の再就職先は?こじんまりとした侵略でウルトラシリーズのような懐かしさがある。
おだやかな侵入 森下一仁 むしゃくしゃしたらインベーダー狩りに行こう!ラストの逆転が鮮やかな佳品。
特別急行列車 井上雅彦 「ラブフリーク」収録の作品はちょっと凝りすぎだと思ったが、これは素直に楽しめる。
命の武器 草上仁 とにかく安心して読める作品を書き手としては日本一ではなかろうか。すこしひねった侵略者のアイディアはさすが。
アロママジック 村田基 少し歪んだ登場人物によってストーリーが成り立っているのが著者らしい。これまたこじんまりした侵略である。
暴力団の夢見る頃 山下定 やくざと宇宙人という異質な取り合わせが面白い。
ママ・スイート・ママ 安土萌 一篇の詩のような作品。城昌幸の末裔がここにいる。
さりげなく大がかかりな 斎藤肇 ユーモラスというかブラックというかラストの一言が秀逸。そうだよねえ。
不思議の聖子羊の美少女 大原まり子 少し前に著者の短編集で読んだので再読。うる星やつらのようなどたばたユーモアSF。
鏡の中の他人 岬兄悟 鏡ネタというのはわりとあるような気がするが、これもそれに挑戦した作品で、苦いユーモラスな雰囲気が漂うのは著者らしい。
聖戦の記録 津原泰水 神話的な作品でおちゃらけた登場人物名を使ったことが成功しているかどうかはわからないが、それを除くとこれは傑作と言って良い作品じゃなかろうか。
子供の領分 菅浩江 ある意味最後はオーソドックスなのだが、ウェットな感覚の佳品といえる。 
花菖蒲 横田順彌 何故に春浪もの?と思うが、きちんとテーマにあわせてツイストをきめている。貫禄の一篇。
本書では菊地秀行がダントツの傑作であり、他に津原泰水と安土萌も劣らずの傑作。SF度の薄い作品の方に傑作と思える作品が多かったのは、侵略テーマといってしまうと読み手にもある程度の意識が芽生えてしまい意外性が薄れてしまうせいかもしれない。そう言う意味では侵略というテーマからは遠い作品になってしまったが、結果的にはそれが良い結果を生んでいるような気もする。いずれにしても全体的に見ても水準の高い作品集でありお買い得であることは間違いない。

異形コレクション全編の感想を書くのはちょっとつらいな。

(今日買った本:11冊 今月買った本:134冊 今年買った本:460冊)

3月29日(土)

髪の毛を切りに行くついでに買い物。
奇巌城 逢坂剛 講談社 世界の冒険文学はあと何冊で揃うんだ?「白い牙」「三銃士」「パスカビル家の犬」か?
魔法のアイロン エイキン 岩波少年文庫
怪盗クイーンはサーカスがお好き はやみねかおる 講談社青い鳥文庫
リビイが見た木の妖精 ボストン 岩波少年文庫
現代イギリスミステリ傑作選3 ポケミス
いづみ語録 鈴木いづみ 文遊社 ちょっと変な編集だけど。
ペスト記念柱 ロッテ・イングリッシュ 水声社 ウィーン・ミステリー3冊目。まだあと6冊もあるなあ。
キャピタルダンス 井上尚登 角川書店
ニッポニアニッポン 阿部和重 新潮社
d酒場のショートショートPART2 TBSブリタニカ
蜻蛉始末 北森鴻 文芸春秋

ピースランド殺人事件 野村宏平 エニックス文庫 読了。

ライオンズ勝利。『ちゅらさん』第二回総集編。またもや涙腺がゆるむ。しかし愛着がるので、ここまで中身が削られるのはつらいなあ。

(今日買った本:11冊 今月買った本:134冊 今年買った本:460冊)

3月28日(金)

届いていていて書いていなかった本。
アルマ・アドラタ エドガー・ソールタス エディション・イレーヌ
太陽王女 同
サロンの錬金術師 同 復活したエディション・イレーヌの本で、宇野亜喜良の装画とアトリエ空中線の瀟洒な装丁で短編を包んだ限定800部の短編選集全7巻の3冊。といっても各冊40ページ弱程度に1本の短編が収録され、1冊1800円もするので好事家向けでしょうね。刊行予定にはやはりシュール・レアリズム系がメインのようだが、ベン・ヘクトの名前も見えるのが楽しみ。購入する場合は上記サイトから直接申し込み。
ブロッケン山の妖魔 久野豊彦 工作舎 ようやく購入しました。楽しみです。
虐殺魔(上)(下) マシュー・B・J・ディレーニー 早川文庫NV ノーマークだったホラー小説。
ダークライン J・R・ランズデール 早川書房
イエスのビデオ(上)(下) アンドレアス・エシュバッハ 早川文庫NV 以前言及したドイツのクルトラスヴィッツ賞受賞作。

京子変幻 出口裕弘 中央公論社 読了。

プロ野球が開幕したと思ったら、いきなり西武は負けかよ。カブレラ故障かよ。
でもお気に入りの『ちゅらさん』の総集編第一回で涙腺がゆるむ。

(今日買った本:9冊 今月買った本:123冊 今年買った本:449冊)

3月27日(木)

昨日はウィルスで大騒ぎでした。自分のパソコンも共有フォルダーのためか感染してしまう。大事にいたらず良かった。

楠田匡介名作選 日下三蔵編 河出文庫
日下さんの本格ミステリー復刻シリーズの1冊。単行本未収録も含め、著者の脱獄物を集成したもの。著者の過去の著作は古書的に高値を呼んでいることもあり、ぼくはあまり読んだ記憶が無い。そういう意味でも素晴らしい企画で非常に貴重な本である。
脱獄物というくらいだから、刑務所からの脱走を様々な形で描いた作品群である。そういう限定された範囲でのバラエティは豊かである。しかしながら意図されたものであるとはいえ、500ページ以上纏まっているとちょっと飽きてしまったのは事実。また基本的に主人公たちが悪人であるためか、なんとなく読んでいてひっかかりを感じてしまうし、ミステリ読みではないのですらっと読んでしまい多くの作品ではどこがトリックなのだろうと首をひねる始末。「完全脱獄」なんかはさすがに「おお!」と思うのだけど、総じてぼくには合わないようです。
貴重さから言うともっと面白がらなきゃいけないのだけど、ぼくには豚に真珠の1冊。もちろんなかなか読めないテキストばかりなのですから読めるだけでも感謝していることは言うまでもありません。別傾向の作品も読んではみたいですね。(宮澤さんのところにリストがありますが、それによるとアンソロジーで何篇か読めるようですので、そのうち挑戦したいと思います)


オーナーのところの掲示板で桜さんに言及され驚く。ご覧になっていただいているとは恥ずかしいです。

(今日買った本:0冊 今月買った本:114冊 今年買った本:440冊)

3月26日(水)

d闇からの招待 山田智彦 集英社 手持ちがカバ欠だったので嬉しい。

読書は出口裕弘を選択。

今月は送別会、来月は歓迎会が目白押しで体力的にも経済的にも苦しい季節ではあります。

(今日買った本:1冊 今月買った本:114冊 今年買った本:440冊)

3月25日(火)

カオスレギオン0 冲方丁 富士見ファンタジア文庫
猿神の呪い 川野京輔 新風舎 昭和35年に新聞連載された作品のようです。思わず買っちまったよ。
SFマガジン5月号
ミステリマガジン5月号
江戸川乱歩と少年探偵団 河出ムック

侵略 井上雅彦編 廣済堂文庫 読了

(今日買った本:5冊 今月買った本:113冊 今年買った本:439冊)

3月24日(月)

シマフクロウの森 香山彬子 講談社 初刊単行本で函欠だけれど、初版ということで買ってしまった。
ストーム・ブリング・ワールドT 冲方丁 MF文庫J
今月新刊のはずのカオスレギオンの短編集は見当たらず。売り切れたのだろう。先月の長編もそうだったんだが、どうも近所の書店では出たての新刊であっても買いたい本が思うように買えないことがある。ぷんぷん。売り場面積の限られた地場の書店では仕方が無いのは分かっちゃいるんだけど。

デジャ・ビュ 桜井亜美 幻冬舎文庫
生まれつきの階級に支配された近未来の?日本。主人公のツバサはCマイナスにもかかわらず、ごく小さいチャンスにしがみつき宇宙を目指している。しかしそこで見たものは生きる意味を失っているかに見えるエリートたちであった。
SFとしては特に目新しいところは無いが、おそらくはSFの読者層と著者の読者層は重なっていないと思うのでそれなりに新鮮に受け止められるのかもしれない。傷ついた自我を持つ主人公の、自らのアイデンティティを求める魂の彷徨を描くとでもいうような構図は、そういった傾向を持つ作品を求めている読者からは強く共感を得られ支持されるであろうと想像されるのだが、そう言う意味ではこの小説のような舞台設定は二の次なのかもしれない。あいにくと自分はそういう読者ではなかったためか、特に感銘を得ることも無く読了してしまった。もっともこれはある意味悲しいことかもしれない。
あと著者のカラーのようなのでわざとなのかもしれないのだが、現代のブランド名等を無批判に作品中にちりばめているのは、少々気になった。せっかく世界を構築しようとしているのに、それを壊しているようでもったない印象を持ってしまう。他にもSF的な設定の作品を書かれているようだが、本書を読む限りではあまりSF読者向けではないかな。


(今日買った本:2冊 今月買った本:108冊 今年買った本:434冊)

3月21日(金)〜3月23日(日)

草津温泉へ逃亡しておりました。共同浴場がたくさんあって面白い。街の中央の湯畑という湯泉口を囲む石に草津を訪れた著名人が刻んであるのだが、吉田一穂とかあってびっくり。そんなに著名なのか?エンターテイメント系では富田常男もありました。まあ本当はもっといるんでしょうがね。一応実在の最古は源頼朝らしいけど、名目上は日本武尊。おいおい。
本はたくさんもっていったのだけど、あいかわらず全然読めずにそのまま持って帰る。学習機能が無いのである。

楠田匡介名作選 読了。異形コレクションを何年ぶりかで手にする。うわあ、面白い。

届いていた本をいい加減まとめて書いておこう。1月に届いていた本もあるし。
レインソング ホイットニー サンリオ
日影丈吉全集6 国書刊行会
飛行少女(上)(下) 伊島りすと 角川書店
神のふたつの貌 貫井徳郎 文芸春秋
バッド・ブラッド 山本甲士 角川書店
メロス・レヴェル 黒武洋 幻冬舎
死、眠り、そして旅人  ジョン・ホークス 彩流社
怪奇・時代小説傑作集 11,12 春陽文庫 早く残りを買わなきゃな。
機械仕掛けの神 四谷シモン イザラ書房 署名

死神博士がなくなられたそうです。合掌。

(今日買った本:11冊 今月買った本:106冊 今年買った本:432冊)


3月20日(木)

送別会などイベントが多いっす。

ポルターガイスト ジェームズ・カーン 角川ノベルス
この映画は当時劇場に見に行った気がするが、ILMの光学撮影を多用した恐怖映画としては破格(ある意味邪道かもしれない)の映像だったと記憶する。で、本書はSF映画のノベライズを多く手がけるジェームズ・カーンのノベライズである。刊行当時もノベライズとしては霊界の描写を入れ、映画を補完するかのような好作品という評だったと思うが、今回読んでみて確かにそうだと思った。ストーリーは単純で、ある新興住宅に住む家族を襲う心霊現象の数々といったところだが、映像では難しい(というか表現はCG等使えば不可能ではないと思うが分かりにくくなるだろう)霊界描写をふんだんに取り入れて、小説としての奥行きを出している。霊界は訳者解説によるとスエーデンボルグの霊界思想と似ているということだが、見ようによってはファンタジーに近接していると言えるようにも思う。今読むことにどれほどの意味があるかはわからないのだけれど、映画を知っていてもいなくても楽しめる佳作

テレビのニュースで小泉さんの発言を見るにつけトゥエルブYOで福井晴敏が言っていた主張を身にしみて感じる今日この頃ではございます。
そもそも制圧した都市にアメリカ国旗を立てたのでは解放というより占領にしか見えないよ。

(今日買った本:0冊 今月買った本:95冊 今年買った本:421冊)

3月19日(水)

寝てしまいましたので、買い物だけ。

伝説は永遠に@AB ハヤカワ文庫FT キング、ル・グイン、シルヴァーバーグ、カード、プラチェットマーティンと早々たる顔ぶれのアンソロジー。SF版も買わなくては。
タクラマカン スターリング ハヤカワ文庫SF ホーリー・ファイアー グローバル・ヘッドを持っているかどうかが気になる。でも難しくて読めないかもしれない。
光の国のアリス 野村正樹 双葉社 署名入りだったのでつい。

河出文庫の楠田匡介を読んでいますが、どうもぼくには合わないようです。

『リアル鬼ごっこ』の山田悠介の新刊が出るようですね。買わない?>月うさぎさん
あと松谷みよ子の現代民話がちくま文庫で再刊されるようだが、新話が収録されるらしく、元版を持っている身にはつらい。

(今日買った本:5冊 今月買った本:95冊 今年買った本:421冊)

3月18日(火)

日本難民 吉田知子 新潮社
「箱の夫」以来4年以上ぶりの待望の新刊。
日本はある日連合国の攻撃を受けた。瀕死の状態で生活する市民たち。なんとなく避難しないままいた私たち夫婦も、誰もいなくなった町を後にすることにした。あては無い。夫は昔行ったことのあるという山奥の温泉を目指す。やがて勝手に私たちに着いてきたシンパラ氏とともに温泉場に到着する。そこには先客がたくさんいた。なんとか折り合いをつけて暮らしていこうとする私たちであるが・・・。
イラク、北朝鮮といった現在私たちがおかれれている状勢が醸し出す不安が、著者をしてこの作品を書かしめたのだろうか、今時珍しい破滅物の小説。テーマ的には冷戦終結以降めっきり見かけなくなったものであるが、そこは吉田知子であるから一筋縄では行かない。まず日本を攻撃する連合国という敵であるが、作品中では(登場人物の語る推測はあるものの)明らかにされない。この辺は安部公房を髣髴とさせる不条理さではある。そして物語の主人公となる夫婦の年齢は明らかにはされないものの、文脈からは50代くらいで子供はいないと思われるが、物語は全てこの中年夫人の眼を通して描かれる。たとえばSFであれば神の声としての客観的描写が不可欠で、世界を描くことが目的となるわけであるが、本書ではそういった視点は無く、そう言う意味では私小説的な書き方をされた破滅ものと言えるかもしれない。
著者の最高傑作とは言えないと思うけれど、一読をお勧めします。


(今日買った本:0冊 今月買った本:90冊 今年買った本:416冊)

3月17日(月)

デジャ・ビュ 桜井亜美 読了。

ジャーロ 光文社 ジャーロは読もうと思っていたのにたまる一方。まとめ読みがつらいたまり方になってきました。

世にも奇妙な物語 小説の特別編再生 角川ホラー文庫
テレビは見ない人なのでこのシリーズもテレビは見てませんが、小説になっていれば読みます。4編収録。
友達登録 携帯電話ネタの唯物論的怪談。携帯電話の普及とそれにつながれていなければ生きていけない若者の心理を風刺している。
株式男 自分の株に右往左往する男。バブルを風刺した作品。
太平洋は燃えているか? 第二次世界大戦の秘密兵器とタイムスリップを絡めた作品。新鮮味はない気もするが、ややウェットな味わいで集中一番気に入った。どのように映像化したのか気になるところ。松本零士が漫画にしたら合いそうな小説。
心臓の思い出 臓器移植によって前の持ち主の意識が混入してくる。魂の存在に迫る作品。
特徴としては過去の作品のモティーフを借りて現代風にアレンジしたところが特徴といえるだろうか。ノベライズであるせいか統一した印象は無いが、総体的に読みやすく分かりやすい作品集である。


(今日買った本:1冊 今月買った本:90冊 今年買った本:416冊)

3月15日(土)〜16日(日)

ポルターガイスト 読了。

MYSCON参加。
オークションで購入は1冊。他に行く前に購入した本と黒白さん、茗荷丸さんにいただいた本など。
お嬢様の逆襲 森奈津子 レモン文庫
お嬢様の学園天国 森奈津子 レモン文庫 残りは『禁断のあぶない学園』『お嬢さま大戦』『お嬢さまと無礼者』『お嬢さまと青バラの君』の4冊のようです。
王子さまは孤独 図子慧 コバルト文庫
狼なんかこわくない 図子慧コバルト文庫 残りは『月曜日は女神にララバイ』『禁猟区』の2冊のようです。後者はすぐ見つかるでしょうが。
僧正殺人事件 ヴァン・ダイン 講談社文庫 平井呈一訳なので結構探していたのだけれど、ちっとも見つからなかった文庫。これを読めば山田正紀も読める?
黄金の鍵 マクドナルド 偕成社 中村妙子訳、東逸子絵の版。初見です。
ヴィオルヌの犯罪 マルグリット・デュラス 河出書房
昆虫探偵 鳥飼否宇 世界文化社
レスレクティオ 平谷美樹 角川春樹事務所
浪漫的な行軍の記録 奥泉光 講談社 署名
d容疑者の夜行列車 多和田葉子 青土社 署名。どうしても署名が欲しくてダブリだが買ってしまった。
幻想文学66
ジャ−ゲン J・B・キャベル 六興出版 私的にはオークションでメインで狙っていた本。長年の探求書がゲット出来て非常に嬉しい。

MYSCONについては愉しいイベントであるとともにスタッフの方の苦労が偲ばれるものでした。本当にお疲れ様でした。若竹七海さんは「クール・キャンディ」しか読んでいませんでしたが、もっと読んでみようと思うインタビューでした。またスケジュールが会えば参加したいと思います。

(今日買った本:13冊 今月買った本:89冊 今年買った本:415冊)

3月14日(金)

時間が無いので簡単に。

ハンサムウーマン ビレッジセンター 知らなかったオリジナルアンソロジー。大原まり子、菅浩江、佐藤亜紀、小谷真理、森奈津子などが収録されていて、なんだかいい感じ。実際にSFかどうかは知らないけど。

噂の「香水夫人」は100万円だった由。一瞬で売れてしまったとはなんともはや。100万円あればやっぱり宝石揃が欲しいな。ポケミス揃もいいかも。

(今日買った本:1冊 今月買った本:76冊 今年買った本:402冊)

3月13日(木)

体調が優れず、撃沈。

読書は「ポルターガイスト」を選択。連続してノベライズである。やはり翻訳ものだとノベライズでもなかなか読み進めないようだ。

買い物。
獣人 井上雅彦編 光文社文庫
「密室」傑作選 光文社文庫
七十五羽の烏 都筑道夫 光文社文庫 本格推理編。まだEQに掲載されたままだったなめくじ長屋シリーズやエッセイ等収録。突然出た都筑道夫コレクション全10巻。単行本未収録や未文庫化作品を毎回入れていくというので毎回買わなくては。本になったテキストは多分ほぼ持っていると思うので、単行本未収録作品がやはり嬉しいね。特にSF編、怪奇編に期待だな。SF編は「都筑道夫の世界」に収録された日本SFシリーズのために書き下ろすつもりで中絶した作品が収録されそうな気がする。
ウルトラマンの東京 実相寺昭雄 ちくま文庫 プラネタリーブックス版は持っていると思うが、大幅改稿らしいからな。

リアル鬼ごっこ 山田悠介 文芸社
時は西暦3000年。帝政をひく未来の日本は暴君の出現にとまどっていた。暴君は自分と同じ苗字の佐藤という人間が日本に500万人いることが気に食わず、7日間の間、毎日夜11時からの1時間を鬼ごっこにあて、佐藤狩りを行うことにしたのだ。捕まったものは当然抹殺。陸上の選手だった翼は、生き別れの妹愛を求め、逃亡の七日間を送ることになる。
とまあこんな話なのだが、はっきり言って書ききれないほどの突込みどころが満載された稀有の小説。口コミだかなんだかわからないが売れているらしく、横浜の本屋では結構平積みになっている。ネットでも誉めている人と酷評している人がわかれるが、正直まともに読もうとすると困ってしまうというのが本音。
自費出版だと思うので、出版社も作者も特に責めるつもりは無いのだが、読んだ結論から言うと完全に推敲不足。これだけの長さを書いたところは敬服するし発想的には多少見るべきところがあるものの、正直思い付きを文章に書き流してそのまま出版しただけと言う感じで、背景や設定の煮詰めも全くできていないし、文章もとても著者が自分で読み直して推敲したとは思えない。よく出来た同人誌レベルにも達しておらず、まともな文学賞では最終選考にも残らないだろう。
文章のおかしなところを無視して読み進めば読みやすいし、ばかばかしくてある意味面白いともいえるので、げてものの好きな人は読んでもいいかもしれませんが、真面目な人は読まないほうが良いと思います。あと表紙はなかなか良いです。


(今日買った本:4冊 今月買った本:75冊 今年買った本:401冊)

3月12日(水)

文庫の新刊では都筑道夫コレクション(予想外。日下さんの編集じゃなさそうなのも予想外。掲載雑誌を持っているとはいえ一応単行本未収録短編が入っているのでは買わなきゃいけないなあ)、異形コレクション、実相寺昭雄、「密室」傑作選が欲しいな。単行本では岩井志麻子と久野豊彦とランズデイルが欲しいな。でもちょっと懐が寂しいな。週末のオークションに備えなきゃいけないし。

レヴォリューションNo3 金城一紀 講談社
書き下ろしの直木賞授賞第一作を含む作品集。主人公は落ちこぼれの高校生たち。勉強は出来なくても元気は人一倍。世の中に不満はあっても仲間たちと暴れればきっと何かが動き出すんだ。
表題作は年に一度の女子高学園祭潜入作戦決行の記録。「ラン、ボーイズ、ラン」は仲間の墓参りのため、沖縄旅行計画を決行する。「異教徒たちの踊り」はストーカーに狙われる友達のねーちゃんを助けるため、人肌脱いでやる。これは犯人の見当がすぐついてしまうが、ミステリーとして読むことも可能なので、ミステリー読者にも勧めておこう。
出てくるキャラクターはまんがチックだけれどもそれなりにたっていて感情移入がしやすい。ストーリーは泣かせるところもあるけれど、基本的には明るくて痛快だ。ぼくが苦手とする青春小説のタイプとは異なり、青くさいウェットなところがあまりなくどちらかというとドライな感じがするのはとても良い。唯一個人的にひっかかりを感じたのは登場人物たちがやたらに群れるところだが、ハードボイルドタイプの登場人物ではないので仕方がないだろう。。どちらかというと男の子や元男の子のためのお伽噺というところで、少し登場人物は若いけれどもある意味現代の明朗小説と言えるのかもしれない。面白いよ。


世にも奇妙な物語 小説の特別編再生 角川文庫 読了。

(今日買った本:0冊 今月買った本:71冊 今年買った本:397冊)

3月11日(火)

「日本難民」吉田知子 読了。

紫迷宮 結城信孝編 祥伝社文
女性作家のミステリーアンソロジーの4冊目。書下ろしを含む10篇を収録。
山背吹く(乃南アサ) シリーズ物の短編。長編で書かれている大きな事件の後日譚らしく、単独で読んでも味わいはあるがちょっと中途半端かも。それでもこの1篇を読むだけでも広がりを感じる筆力はさすが。
マリアージュ(近藤史恵) 毎日高級仏蘭西料理に訪れる女の目的は?結末に余韻の残る優れた短編。
かっぱタクシー(明野照葉) 個人タクシーの運転手の主人公は時々記憶の混乱する妻を拾って家まで送るのが習慣になっていた。「河童」をキーワードにした怪奇探偵小説。暗い空からしとしとと雨の降るような雰囲気の描写が抜群。
ムラサキくん(森青花) 私はある日床下から出てきた化け物と暮らしている。私は紫の毛を持つ化け物を「ムラサキくん」となずけた。とにかくへんてこりんな発想と独特のとぼけた雰囲気がたまらない。他にはない味わいの作風だと思う。前に新書のオリジナルアンソロジーに収録された短編も良かったが、これからは森青花ファンを自認することにしよう。とにかく雑誌掲載のままの短編もあるようなので、単行本化を強く希望
横縞町綺譚(松尾由美) 幽霊の出るアパートで起きた盗難事件。こういうのも本格推理に入るのでしょうか?普通では考えられない謎解きで意外感はある。ミステリーファンの人はどうなんでしょうか?ぼくは怪奇な人間なのでOKですけど。
迷い子(加門七海) 一言で表現が難しいが、現代と戦時中を交錯させた夢幻的なストーリー。あらためて才気を感じさせる短編だ。ただしなんでかわからないのだけど、この人の小説ってなんだか肌合いが異質なんだよねえ。
拾ったあとで(新津きよみ) 拾ったお金から派生する波紋。他の作品と比較すると平凡でぱっとしない印象。
存在の確かな記憶(麻見展子) 唯一全く知らない著者であった。SF的な肌触りも併せ持った、過去の幻影と現在の姿を溶け込ませることによって読者を翻弄する小説である。省略と抑制の効いた小気味良い短編である。
溺れるものは久しからず(黒崎緑) スポーツクラブで発生した殺人事件。ユーモアミステリーで愉しいがそれだけだなあ。
ニライカナイ(篠田節子) 単行本に収録されている短編であるが、群を抜く素晴らしい作品で本書の白眉であろう。民俗学的伝承的なイメージを使用し、一人の人間の一生を過不足無く描いてみせた珠玉の作品。もう傑作としか言いようが無い。
結論的には人気作家の作品では、埋もれた作品を探すのも難しいだろうから仕方が無いのかもしれないけれど、最近の単行本や入手可能な文庫に収録済みの作品を含めてしまっているのはちょっと残念な気もする。が、麻見展子という名前を発見できたのは収穫。集中、篠田節子を除くと、森青花が個人的な好みでは一番。他は麻見展子、加門七海、明野照葉が特に面白かった。読む価値のある作品集です。



雑誌を購入。
SFJAPAN SF大賞および新人賞の発表。
久野豊彦作品集は懐が寂しかったのでひとまず我慢。
また奇跡的に近所の本屋に「血と薔薇」の復元版(復刻版じゃないのか?)が入荷していた。ビニールがけ+輸送箱つきなので中は良く見えないが、背表紙を見る限りメチャクチャ綺麗だ。(当たり前だ) 持っていなかったら絶対に買ったと思う。古本で買うより安いしね。それにしても4号はやはりここでも継子あつかいかね。本当に綺麗な雑誌なので機会があったらぜひ見てください。

MYSCONのオークション、欲しい本がいっぱいあるな。出すものがないので出品はなしだけど。

(今日買った本:11冊 今月買った本:71冊 今年買った本:397冊)

3月10日(月)

時間がないので買い物リストのみアップ。
前から楽しみにしていたホラー文庫の新刊。まあ吉村達也は買わないけどね。

かっこう時計 モールズワース 福武文庫 持っている可能性が高い。
ウルトラ怪獣入門 構成・大伴昌司 小学館 小学校の頃買ってもらった本と中身が一緒の気がするが、表紙が異なるなー。
怪獣図解入門 構成・大伴昌司 小学館 おいおい何買ってんだよー。でも大伴昌司の名前があるとなー。
dこの完全なる時代 アイラ・レヴィン 角川書店 SFだねー。
人類の聖書 ミシュレ 藤原書店
橋をわたる 伊島りすと 角川ホラー文庫 意外と薄いね。
アリス 中井拓志 角川ホラー文庫 SFっぽい感じかな?
家に棲むもの 小林泰三 角川ホラー文庫 作品集かあ。「やすみ」さんって読むの知りませんでした。
ファントムケーブル 牧野修 角川ホラー文庫 これも作品集。
ハグルマ 北野勇作 角川ホラー文庫 ホラーとは遠いところにいる作家だと思っていたので意外。裏表紙を見ると本当にホラーっぽいなあ。
剣の門 桐生祐狩 角川ホラー文庫 この前単行本出たばっかりなのに、またこんなに厚い本が出た。

リアル鬼ごっこ 読了。うーん。若竹七海さんの本は「クールキャンディー」しか読んでいないのだけど、やっぱりなんかもう1冊くらい読んでおいたほうがいいよねえ。

(今日買った本:11冊 今月買った本:71冊 今年買った本:397冊)


3月9日(日)

レヴォリューションNO3 読了。

銀行がATMの使用に関して手数料をかけるというのは企業としての判断ですので、あとの選択は利用者にまかせられると思います。銀行自体は預金者の金を又貸しして利ざやを稼ぐと言う商売だから、資金源であるところの預金者の反発を食うことは覚悟の上でしょう。銀行が嫌いな人はさっさと銀行から預金を引き上げれば良いと思います。でも銀行も最近では会社によって様々なサービスがありますので、いろいろ調べた上で金融機関を選択すれば良いのではないでしょうか?たとえば詳しくは知りませんが新生銀行は振り込みも手数料も0円らしいですし、信用金庫同士なら引出しの手数料はかかりません。ちなみにぼくは銀行が嫌いなので土日だろうが何だろうが手数料のかからない郵便局を利用していますが、それも公社化で変わるかもしれません。でも銀行は雀の涙ほども無い利息を棚に上げて手数料を取って利益を追求するのは、取締役を減らす等のリストラや給与の見直しなどの経営努力をしてからにして欲しいものではあります。

白百合館の変な人たち 森奈津子 プレリュード文庫
大学に入り上京することになり、姉に言われて姉の住む白百合館へ引っ越すことにした貴志であるが、白百合館を訪れてびっくり。そこは美女5人(ただし一人はオカマ)が住む、女の園であったのだ。そこで様々な経験をしながら成長していく貴志であった。
裏表紙の紹介によるとジャンルは百合系ラブコメということだが、なんとも起伏の無い話で少々退屈である。お嬢様シリーズのようなキレが無いように思うのは気のせいか。なんだか迷いがある感じがするのだ。ファンの人以外にはお勧めしません。


リンク集に石井さんのところを追加。いまさらリンク集を更新したくらいでTOPページに『NEW』などと仰々しく出すのは躊躇われるため、ここでひっそりとコメントしておきます。問題があればご指摘ください。>石井さん


(今日買った本:0冊 今月買った本:60冊 今年買った本:386冊)

3月8日(土)

買い物をしたが、読みそうもない本も買ってしまい虚しさが募る。ちょっとなんとかしなきゃなあ。と思うばかりで何もせずなり。
怪傑黒頭巾 高垣眸 少年倶楽部文庫
敵中横断三百里 山中峯太郎 少年倶楽部文庫
でも私は幽霊が怖い 佐藤亜紀 四谷ラウンド
マリ&フィフィの虐殺ソングブック 中原昌也 河出書房新社
アンパオ ジュマーク・ハイウォーター ベネッセ
鬼童来訪 蓬莱の章 一条理希 徳間デュアル文庫
黄金の血脈 伊吹秀明 富士見ミステリー文庫
八月の降霊会 若竹七海 角川文庫
妖精が舞い下りる夜 小川洋子 角川文庫
アンジェリーナ 小川洋子 角川文庫
リアル鬼ごっこ 山田悠介 文芸社 
初版グリム童話集3 白水社 残りは4?
二重生活 折原一/新津きよみ 双葉社
フタゴザウルスの襲撃 かんべむさし 中央公論社 昔から買うのを躊躇っていたのだがkashibaさんも読んでいたしと購入。
過ぎ行く風はみどり色 倉知淳 東京創元社
昔、そこに森があった 飯田栄彦 理論社
キマイラU 夢枕獏 朝日ソノラマ
ムーン・デラックス フレデリック・バーセルミ 中央公論社 ドナルドの弟。
鉄の棺 生島治郎 ケイブンシャ文庫
家鳴り 篠田節子 新潮文庫
われらの時代男だけの時代 ヘミングウェイ 新潮文庫
スピルバーグのアメージングストーリー1 スティーブン・バウアー 新潮文庫 持っているかもしれんけど。
幽霊は身元不明 矢崎在美 角川スニーカー文庫
幽霊は生死不明 矢崎在美 角川スニーカー文庫

紫迷宮 読了。とりあえず森青花さんのファンになりました宣言をしておこう。

「赤ちゃんをさがせ」は本とはかけはなれた内容でコメディタッチのドラマでした。うーん。ちょっと今いちだったなあ。

(今日買った本:24冊 今月買った本:60冊 今年買った本:386冊)


3月7日(金)

アンソロジーの「紫迷宮」を読んでおります。「紅迷宮」はまだ買っていないようです。

届いた本を一部開封。
なぞの宇宙人 ポレシチューク 偕成社
狩猟月のころ(上下) ビクトリア・ホルト サンリオ
なぞの海底怪獣 ディクソン 偕成社
マンハッタン・ラブソング ウールリッチ 新樹社
ブレイブ・ストーリー(上) 宮部みゆき 角川書店 とりあえず上巻。
謎の紅蝙蝠 横溝正史 徳間文庫 解説によるとこのシリーズには本になっていない中編が3篇あるという。ここまで来たのだから本にして欲しいものである。このタイミングで本にならなかったら未来永劫本にならないと思うぞ。
壊人 レックス・ミラー 文春文庫 知らない本だったが、最近の文春文庫の翻訳はこちらの琴線に触れるものばっかりだなあ。どうやらこれもスプラッタパンクらしい。

呪われた町(上下) スティーブン・キング 集英社文庫
言わずと知れた吸血鬼小説。アメリカのとある町が吸血鬼に侵されるという話。ブラム・ストーカーが吸血鬼に犯される個人を、リチャード・マシスンが吸血鬼に犯される人類と言う種を描いたとすれば、本書はその中間ともいうべき吸血鬼に犯される人間の集団(ここでは一つの町)を描いた物語と言える。そう言う意味では当時としては新しい試みかもだったのかもしれない。(もっともマシスンはさらに先に行っていたといえるかも知れないが)
キングの筆致はゆったりと町の人間たちを描くことから始まる。ここでは様々な名前をもった人物が描かれることによって、一人一人の人間からなる町という集団単位がいやがうえにも強調されるのだ。それが序盤を過ぎた頃から徐々に怪異が頭をもたげるようになり、クライマックスへと流れ込んでいく手腕はやはり余人の真似できるものではない確かなものだ。本書のテーマは「ファイアースターター」や「ロードワークス」といった作品でも描かれる、巨大な力に挑む個人と言うアメリカ的なキングおなじみのものではある。しかし著者は吸血鬼に挑む主人公の作家や少年たちを丹念に描くことによって、登場人物への感情移入を高めさせ、読者に恐怖の時間を過ごさせることに成功している。世評どおりの傑作。


(今日買った本:8冊 今月買った本:36冊 今年買った本:362冊)

3月6日(木)

せっかく早く帰ったのにずっと寝ちまいました。「白百合館の変な人たち」読了。プレリュード文庫なんて後にも先にも読むのはこれっきりであろう。電車やドトールで読むにははずかしかったわい。

ゼームス坂から幽霊坂 吉村達也 双葉社
吉村達也は初めて読んだ。ファンの人には申し訳無いけれど個人的にはまったくだめ。上っ面をなぞるようなひねくったゴースト・ラブストーリーであるが、ラブストーリーなら連城三紀彦でも伊集院静でも読めばいいんじゃないかと思ってしまう。最後も感動とは一番遠いところにいた。実体を持った幽霊というのは定石をというか先入観をはずす新しい試みのような気もするのだが、反対に言えばそれは生きた人間と変わらないということだろう。幽霊であるための必然性があまり無く、たとえば自殺した妻の幽霊ではなく妻が失踪して戻ってきたというような設定でもほぼ同じ話はかけるはずだ。そして、その設定にリアリティを持たせるためなのかどうかはわからないが、終盤に挟み込まれる屁理屈はリアリティのかけらもなく、たわごととしか思えない。しまいに「雷は神なり」なんて駄洒落を飛ばされてもこちらは困ってしまうのである。
職業的な作家の作品らしくリーダビリティだけは高いので暇つぶしにはいいかもしれないけれど、福井晴敏とスティーブン・キングの間に読んだのでは、欠点ばかりが目立つのである。


1年振りくらいにカップラーメンを食べた。昔会社が近くだったので、屋台でやっていたころに食べたことがある「赤坂ラーメン」という有名な店のラベルで出しているもの。食べてびっくり、こりゃすごい。もうカップラーメンじゃないみたいだ。焼き豚はレトルトで美味しいし、麺もスープも昔では考えられないレベル。カップラーメンというのは日清食品の開発したエポックメーキング的な食品であるが、それが何十年もたつと技術が成熟してここまでくるんだね。でもこのレベルのカップラーメンって今じゃ常識なのかな?

創元推理21 東京創元社

(今日買った本:1冊 今月買った本:28冊 今年買った本:354冊)

3月5日(水)

真牡丹燈籠 遠藤明範 学研M文庫
真怪談累ヶ淵 遠藤明範 学研M文庫
不死鳥の剣 R・E・ハワード他 河出文庫 収録はダンセイニ、ハワード、ダイアリス、ムーア、カットナー、ライバー、ヴァンス、ムアコック。一人を除いて定番作家を並べた今さらとも思えるヒロイック・ファンタジーだが、今の時代ではかえって面白い試みかもしれない。本書は初訳が3篇しかないのが、残念だが1冊目は仕方が無い。続刊があれば珍しい作品をどしどし紹介してほしいものである。気になったのがライバーでファファード&グレイマウザーって絶版なの?もしかすると全部持っていないかもしれなくて、ちょっと焦ってみたり。前はどこでもあったんだけどな。

「呪われた町」読了。読了まで丁度1週間かかりましたね。とりあえず手元にあった森奈津子を手にとった。いやあ、すかすかだあ。

何時の間に山崎は移籍したんだ?

(今日買った本:3冊 今月買った本:27冊 今年買った本:353冊)

3月4日(火)

Rの家 打海文三 マガジンハウス どうでもいいけどまた読まないうちに揃えてしまいました。
魔女が丘 マーカス・セジウィック 理論社 ヤングアダルト界のスティーブン・キングと評されると書いてあるけれど。新刊書店で見かけて気になっていた本。

呪われた町の下巻はスピードがあがり、下巻も半分を超えました。

驚いたのは石井さんがHPを開いたこと。更新大変ですけど、がんばってくださいね。こんな買い物リストしか書かないへなちょこHPでも結構大変なんですから。残業が無い仕事であればまだいいんですけどねぇ。まあ家の仕事もありますしね。本も読みたいし。

一日遅れで近所に宮部みゆき入荷。買おっかな。

(今日買った本:0冊 今月買った本:24冊 今年買った本:350冊)

3月3日(月)

世間はひな祭り。もっともうちは関係ないけどな。ひな祭りには吸血鬼(もっと関係ない)ということで「呪われた町」上巻を読了。盛り上がってきました。ところでMYSCONってなんか準備いるんでしょうか?えーっと、何にもしていないんですけど。

トゥエルブY.O 福井晴敏 講談社文庫
かつては辣腕のヘリパイロットとしてある自衛隊内の組織に抜擢された平だが、事故をきっかけにヘリの操縦ができなくなり、町の勧誘員として無為な日々を送っていた。そんなある日、チンピラとの争いに巻き込まれ、危ないところを感情を失っているような少女と男に助けられる。男の名は東馬。彼はヘリ事故の際の命の恩人だった。しかし東馬と別れた平は、罠にかかり工作員に囚われの身となる。工作員はトゥエルブと呼ばれるテロリストとの接触に彼を利用すると言う。トゥエルブの正体は?工作員たちは何者か?東馬と行動をともにする少女は?絶望した一人の男が甦り、巨大組織に戦いを挑む江戸川乱歩賞を受賞した冒険小説の傑作。
日本の現在の姿に憂い、自衛隊の存在意義を問う問題作。基本的には素晴らしく良くできたエンターテイメントなので、面白いことは面白いのだが、かかえるテーマは殊のほか重い。本来はこの手の作品はやや苦手とするところなのだが、筆力に押し切られてしまった。こういう作品が乱歩賞というミステリーの賞を受賞したのも驚きだが、本作がデビュー作というのも驚きだ。(その強力さは少々現実味が薄いのだけれど)コンピュータ知識を使用した武器の扱いも鮮やかで、俺はなかなかの傑作だと思う。なお少々型破りの解説を書いた大沢在昌氏によれば、前年の乱歩賞候補作「川の流れに」の方が優れていると言う。今から読むのが楽しみである。


会社の近所には岩井志麻子や宮部みゆきの新刊が売っていたが、地元の本屋では売っておらず。ちょっと店出しに差があるね。
とりあえず今日のところは買わず。明日は買っちゃうかもしれない。あと気になるのはクルト・ラスヴィッツ賞を受賞したという早川文庫NVの新刊。だってSFの賞だよ。なんでNVラベルで出るの?それにしてもラスヴィッツなんて今の人、知っているのかな?銀背で「両惑星物語」が訳されているドイツの古典SF作家なんだよね。まあ、おいらも積読だから何もいえないんだけどさ。

(今日買った本:0冊 今月買った本:24冊 今年買った本:350冊)

3月2日(日)

新刊書店にて買い物
夢現世界の熱い予感 早見裕司 富士見ファンタジア文庫 ようやく捕獲。早見さんの本も随分たまっちゃった。
12月のヴェロニカ 貴子潤一郎 富士見ファンタジア文庫 SFマガジンの書評で随分な持ち上げようだったので買ってみる。ふーん、刊行一ヶ月で重版してるね。編集者の解説でも随分な持ち上げようだ。ちょっと楽しみかも。
ラッシュライフ 伊坂幸太郎 新潮社 期待。
小指の先の天使 神林長平 早川書房 収録で一番古い「抱いて熱く」は雑誌掲載時に読んだ記憶があるが勘違いか?
日本難民 吉田知子 新潮社 発見即購入。郭公亭さん、吉田知子の新刊ですよぉ、ってとうにご存知かな?今年で69歳になられるはずだがお元気で今後もたんさん新作を書かれることを期待しております。

「呪われた町」は上巻の半分超。平日より休日のほうが本が読めないのは気のせいかなあ。
片づけをしていたら中村うさぎの「犬女」が出てきてびっくり。買っていないかと思い込んでいた。また打海文三の「そこに薔薇があった」も出てきたのでダブリが判明。あいかわらず読みたい本ばっかり出てくるのは困り者。しかたなくつめたダンボール2個を運搬。箪笥の前が少し空いて、まともにつかえるようになりました。でもまだまだです。今年は転勤をまぬがれたようだが、引越しになったらどうすればよいのか・・。

(今日買った本:5冊 今月買った本:24冊 今年買った本:350冊)

3月1日(土)

実家へ行ったついでに買い物をしてみる。特にどうというものはなし。
サイゴン・ピックアップ 藤沢周 河出書房新社
そこに薔薇があった 打海文三 集英社 持っているような気がするのに検索では出てこない。あと「Rの家」。近所で売っているので買ってこよう。それで揃うはずだし。(その前に読んだほうが良いと思うが)
M列車で行こう カッパノベルス
喪服のシンデレラ 松村喜雄 青樹社ビッグブックス
宙都 第三之書 柴田よしき 徳間ノベルス 第二之書はまだ買っていないようですね。
リンカーンの夢 コニー・ウィルス 早川文庫SF
アリアドニの遁走曲  早川文庫SF
天秤の錯覚 小林めぐみ 富士見ファンタジア文庫
羅針盤の夢 小林めぐみ 同
六分儀の未来 小林めぐみ 同
本格推理3 光文社文庫
M/Tと森フシギの物語 大江健三郎 岩波書店
えんの松原 伊藤遊 福音館書店
陋巷に在り2 酒見賢一 新潮社 単行本で買い集めようと考えていますが、先が長い。まだ持っているのはこれで1,2,3、とんで12。
同 3 
スペース1999 恐怖の惑星脱出 ミカサノベルス
本格推理14 15 光文社文庫 収集を始めたシリーズ。旧シリーズは残り5 6 8 10 11 12ですね。
クイディッチ今昔 静山社

実家で見たところ「恐怖は同じ」はやはり復刊時に新刊で買っていたようだ。他はわからない。それにしてもカーで持っていない本が(特に創元)結構ありそうなので調べなきゃいけないな。

(今日買った本:19冊 今月買った本:19冊 今年買った本:345冊)