買書日記(5月)   掲示板 

5月31日(月)

最近日記の更新が滞り気味ではあります。
Amazonの1クリックシステムというものがあります。ボタン一個で購入が完了するシステムです。、古本も扱っているので今回始めて使ってみましたが、便利だけど恐ろしい。後先考えずに押すと簡単に買変えます。ぴっ、ぴっ、あ、ぴっぴっぴ。あっというまにたくさんの買い物が。でもまとめ買いが出来ず、1冊ごとに送料がかかるのが最大の難点。同じ人から同時に買ってもアカウントされるシステムであるから節約が効かない。だからよっぽど欲しい本か安い本でなければ割には合わないんだけどね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:120冊 今年買った本:702冊)

5月29日(土)30日(日)

温泉旅行。
泊まったのは下賀茂温泉の伊古奈。珍しく電車で行く。電車は楽だなあ。でも途中で寄り道したりとか、別の場所にいったりとかしにくいのが難点。ちなみに言うと下田の町には小さい古本屋しかありませんでした。小説は棚一つ分で特に買うものは無い。
温泉は熱いほどではなく、泉質も比較的さらっとしている。料理はさほど特色はないものの凝っていて、美味しい。部屋は安い方だったので勘定場や風呂からはやたらに遠い。廊下や階段を駆使していかなければならないのでちと疲れるのが玉に瑕。
総体的には良い宿でした。

(今日買った本:0冊 今月買った本:120冊 今年買った本:702冊)

5月28日(金)

昨日に続いてたくさん本を買ってしまう。いくら5%引きになるといっても買いすぎである。でも欲しいんだもん。
だれが「本」を殺すのか(上)(下) 佐野眞一 新潮文庫 単行本の時は強く興味は惹かれなかったが面白そう。
まだ遠い光 天童荒太 新潮文庫 新家族狩り完結。でも前の4冊はどこにあるの?
幸福の25セント硬貨 S・キング 新潮文庫 キングの短編集が最初から文庫とは嬉しい。
第四解剖室 S・キング 新潮文庫 解説を読むとダークタワー完全版全7巻は新潮文庫から出るらしい。角川の単行本は?
地獄の世紀(上)(下) サイモン・クラーク 扶桑社ミステリー 赤背ホラーは久しぶりのような気がする。
テーブルの上のファーブル クラフト・エヴィング商會 筑摩書房 あいかわらず瀟洒な本だ。
ヴァルザーの詩と小品 R・ヴァルザー みすず書房 『ヴァルザーの小さな世界』を持っているような気もするのだが、初訳もあることだし思い切って買ってしまう。
星月夜の夢がたり 光原百合 文藝春秋 童話集。
海の上の少女 シュペルヴィエル みすず書房 いまさらという気もするが、初訳もありそうなので買っておく。みすずの本は良い本が多いのだけど、定価がやや高いのが難。大手に比べると部数が少ないのでしょうね。

(今日買った本:11冊 今月買った本:120冊 今年買った本:702冊)

5月27日(木)

大量に買い物。
鎮魂歌 グレアム・ジョイス 早川文庫FT プラチナ・ファンタジィ。解説を読むとやたらに英国幻想文学賞を受賞しているようだ。
月魚 三浦しおん 角川文庫 店頭で見て衝動買い。
ラー 高野史緒 早川書房 Jコレクション。溜まってきちゃったなあ。
風の歌、星の口笛 村崎友 角川書店 横溝正史ミステリ大賞作品。SF設定のミステリーのようだ。次回から選行委員の内田康夫が退き、大沢在昌が加わるようだ。賢明な選択だと思う。
紅楼夢の殺人 芦辺拓 文芸春秋 この人も原点はSFらしい。
パターン・レコグニション ウィリアム・ギブスン 角川書店 最新長編。コンスタントに訳されるのは商業的な裏付けがあるのでしょうね。
みんな誰かを殺したい 射逆裕二 角川書店 横溝正史ミステリ大賞優秀賞。
淫らな罰 岩井志麻子 光文社 長編。
サンセット・ヒート J・R・ランズデール 早川書房

(今日買った本:9冊 今月買った本:109冊 今年買った本:691冊)

5月26日(水)

T書林の目録。これは本当に古書目録なのだろうかという力作。午前様で仕事の疲れを省みず一生懸命買えるもの探して注文しようと思ったら、黒白さんの日記に品切れ報告が。注文前にわかるとなあ。まあどうでもいいや。

雑誌購入。
ミステリマガジン7月号 特集は『ノワール再考』。インタビューでは坂木司が登場し、SFファンであったことが書いてある。たまにミステリー作家でも元SFファンとか、SF作家になりたかったとか書いている場合が目に付きますが、最終的には資質もあるのでしょうが、マーケット的な問題もあってミステリー作家になっちゃうのかな?
SFマガジン7月号 特集は『異色作家短編集・別巻』ということで嬉しい名前が並ぶ。読んだ方がいいよなあ。

(今日買った本:2冊 今月買った本:100冊 今年買った本:682冊)

5月25日(火)

ドクターハンナ 戸梶圭太 徳間書店
著者の本を読むのは初めてである。ハンナという女医を主人公にした小説で、ミステリーでは全然なく、読んだ感じはちょっと過激なコミックノベルというところだろうか。著者の本が若い人たちにうけているらしいのも、充分うなずける。字で書かれた漫画みたいだもの。この手の本は難しいことを考えず勢いで読むのが宜しかろう。頭が疲れたときに読むのもいいかもしれない。

(今日買った本:0冊 今月買った本:98冊 今年買った本:680冊)

5月24日(月)

文庫本購入。
復活の儀式(上)(下) T・E・D・クライン 創元推理文庫 クラインの長編が文庫で出るとは夢にも思わなかった。余計なお世話だけど売れ行きを心配してしまう。将来は稀覯本になるんじゃないのか?

(今日買った本:2冊 今月買った本:98冊 今年買った本:680冊)

5月23日(日)

ブックオフ
猫の紳士の物語 メイ・サートン みすず書房
ジョニー・ディクソン どくろの呪い ジョン・ベレアーズ 集英社
月のプリンセス バローズ 創元推理文庫
月からの侵略 バローズ  創元推理文庫
砂漠のプリンセス バローズ 創元推理文庫
風雲のメキシコ バローズ 創元推理文庫
南海の秘境 バローズ 創元推理文庫
密林の謎の王国 バローズ 創元推理文庫
モンスター13号 バローズ 創元推理文庫 バローズは何となく並んでいたので。

(今日買った本:9冊 今月買った本:96冊 今年買った本:678冊)

5月22日(土)

ゆっくり休む。有給とりたいなあ。
本当は本を倉庫に持っていかねばならないのだが、なかなかままなりません。
ブックオフ。
天翔ける十字軍 アンダースン 早川文庫SF 既読のはず。故に捨ててなければダブり。これ面白いんだよね。
d海外ミステリ入門 仁賀克雄 ソノラマ文庫 これ古書価で買ったから高かったんだよねえ。
(今日買った本:2冊 今月買った本:89冊 今年買った本:671冊)

5月21日(金)

買い物。本でもルミネカードで買うと引き落とし時に5%引きになるのがわかったのでそっちを利用することにする。駅の反対側で買いつづけていた新刊も総額では考えたくない金額になっているであろう。
レイニー・レイニー・ブルー 柄刀一 カッパノベルス 初出を見ると「異形コレクション」もあるみたいだ。へえ。(持っているんだろうに)
ベートスンの鐘楼 愛川晶 カッパノベルス 通常新刊で買う作家ではないが、吸血鬼もののようなので。
大鬼神 倉阪鬼一郎 ノンノベル 
チルドレン 伊坂幸太郎 講談社 これもなかなか評判がよろしいようで。
川の名前 川端瑞人 早川書房 衝動買いに近い。少年小説なのかな?

(今日買った本:5冊 今月買った本:87冊 今年買った本:669冊)

5月20日(木)

とても嬉しいことです。掲示板に書き込んでくださった方から本が届きました。近来にない嬉しい出来事でした。私が昔から探しているのを偶然知り、子どもの頃に好きだった本を特別にお譲りくださることになりました。装丁は知っているのに全く見つからない本でした。とにかく速いうちに読ませていただこうと思います。楽しみです。
地図にない町で カヴェーリン 福音館書店

カオスレギオン03 冲方丁 富士見ファンタジア文庫 最初の本だけ読んで買いつづけているけれど、どこいっちゃったんでしょうか。
妻に捧げた1778話 眉村卓 新潮新書

(今日買った本:3冊 今月買った本:82冊 今年買った本:664冊) <−便宜上買った本の冊数に加えます。

5月19日(水)

この日は何があったのでしょうか。既に忘却の彼方です。多分仕事づけだったのでしょう。

DZ 小笠原慧 角川書店
横溝正史賞受賞作。少し前に読んだ小川勝巳「葬列」と同時受賞したものだ。医学的な知識を駆使し、SF的な発想を使用しているが、その発想によって生まれてくる状況や人間を描くことが目的ではないため、やはりミステリーとして読む作品だろう。ただしまたぞろ遺伝子ものかよ、という食傷気味の感想はどうしても抱いてしまう。
客観的に見れば構成力は確かでストーリーテリングも優れているので、読むことを薦めるのはやぶさかではないけれど、ミステリーなプロットと壮大な可能性を秘めた発想のかみあわせが今ひとつのためか、結果的にしょぼい印象はある。発想的にジャンルミックス的なエンターテイメントをものする可能性を秘めているし、筆力もあると思うので今後の作品にも期待したいと思います。寡作のようですが二作目も読まなきゃね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:79冊 今年買った本:661冊)

5月18日(火)

届いた本。
百万の手 畠中恵 東京創元社 署名。「しゃばけ」が面白かったのでこれは読むのが楽しみですね。

(今日買った本:1冊 今月買った本:79冊 今年買った本:661冊)

5月17日(月)

平林初之輔探偵小説選U 論創社
なぜUから読んだのかというとTと思い込んで持って出てしまったからである。おかげで晩年の作品と随筆を読むことになった。完全に歴史的な意識を持たず白紙の状態で読むというのは困難だが、その中で今読んで面白いかという判断を言うと、つまらないというほどではないもののさほどのものとは思えなかった。ミステリーというより普通小説にミステリー風味を効かせたような作風は読みやすく、馴染みやすいのだがいかせんせんエンターテイメントとしてはパンチが足りないように思う。ただそれは中盤以降に収録された文学観を繙くと、納得されてくるのは確かで、著者は小説として完成されていなければ意味がないと考えていたようだから、この作風になったのだろうと想像される。いたずらに扇情的に流れることなく、健康的な想像力を使ったリアリズムの範疇で描く小説世界。生野菜サラダのような戦前ミステリーである。


(今日買った本:0冊 今月買った本:78冊 今年買った本:660冊)

5月16日(日)

買い物だけ。
さよならトロイメライ2 壱乗寺かるた 富士見ミステリー文庫 すでに1が行方不明・・。
陽だまりの迷宮 青井夏海 ハルキ文庫 なかなか評判がよろしいようで。
妖説 源氏物語貳 富樫倫太郎 中公ノベルス すでに壱が行方不明・・。ちょっと反省しないと読めないシリーズ物が増えるばかりだなあ。

やたらに土日が終わるのが速いのだが気のせいだろうか。ぐったりと寝てばっかりいるせいなのか?

(今日買った本:3冊 今月買った本:78冊 今年買った本:660冊)

5月15日(土)

あれはUFOですか?メキシコ空軍発表というのが真実らしさを増しているみたい。矢追純一がまたテレビで愉快なことを言っていた。宇宙人はイラン戦争とか、やっているんじゃないよ、と人類に言いたかったらしい。本気で言っているのだとしたらすごいぞ、矢追純一。

ちゃれんじ? 東野圭吾 実業之日本社 エッセイなので全く買う気はなかったのだが署名入りだったので衝動買い。
妄想代理人 今敏 角川ホラー文庫
密室犯罪学教程 天城一 日本評論社 ミステリに疎いので価値が良くわからないのですがすごいことらしいですね。
函館売ります 富樫倫太郎 実業之日本社 書き下ろし。
野ざらし忍法帖 山田風太郎 ちくま文庫 ボーナストラックは水木しげるの漫画らしい。
狐になった人妻 動物園に入った男 ガーネット 河出書房新社 ガーネット選集の一巻。どちらもテキスト的には持っていたので迷ったが、新訳だし他の巻も買うかもしれないので買っておく。
エリアーデ幻想小説全集2 作品社 「ムントゥリャサ通りで」以外は初訳。

(今日買った本:7冊 今月買った本:75冊 今年買った本:657冊)

5月14日(金)

日曜日から仕事で今週はずっと12時ごろまで残業でした。本当に疲れた一週間でした。バレーボールが見れなかったのは残念。しかしずいぶんと急に変わったようですね。
突然ですが、思うように更新できないので新刊情報は一旦止めることにします。

陰の季節 横山秀夫 文芸春秋
松本清張賞受賞作を含む短編集。実際に本当の警察か本書に描かれているようなところなのかはわからないのだが、そんなことは気にならないくらい本当らしく、興味深く読める。警察小説というと思い浮かぶのは刑事を主人公とした捜査小説のような作品であるが、本書はそんなありきたりの作品とは一線を画し、ある種の企業小説と近い味わいもあるエンターテイメントである。ミステリーとしての評価はぼくには荷がかちすぎるけれど、小説としてはこれ以上ないくらい面白いとは言えると思う。これは売れるはずだ。今更ながら著者の作品を初めて読んだのだが、他の作品を読むのが楽しみな作家が一人増えました。

(今日買った本:0冊 今月買った本:68冊 今年買った本:650冊)

5月13日(木)

久々に詩集を買いました。ネット書店に注文したものです。2刷なのがびっくり。
イライザのために 永原孝道 七月堂

(今日買った本:1冊 今月買った本:68冊 今年買った本:650冊)

5月12日(水)

ちょっと恥ずかしいのでここには書かないけれども、好きだったテレビのDVDBOXが出ることがわかった。欲しいけど、今さらそんなもの買うほどでもないかなあと迷い中。ウルトラセブンのBOXも買わなきゃいけないしなあ。

ヴァーチャル・ビースト 藤木稟 角川ビーンズ文庫
コミック版もあるらしいジュビナイル小説。遺伝子で他の動物の能力をもったバーチャル・ビーストたちの戦いを描く。まんま「仮面ライダー」の世界である。ただし主人公はバッタではなく、蝙蝠のようだ。脇役の中もたくさんいて、この辺はサイボーグ009のよう。つまりは石森漫画の組み合わせのような作品で、著者は漫画を書きたかったのではないだろうか。著者のファンは読んでもいいと思います。


(今日買った本:0冊 今月買った本:67冊 今年買った本:649冊)

5月11日(火)

思いついて買いもらしていた雑誌のバックナンバーを買う。
人獣戯画の美術史 鹿島茂 ポーラ文化研究所 送料無料にするためについでに注文した本だが挿絵満載の楽しそうな本。
is82,83,84,85,87,88 24年間にわたって刊行された文化研究誌の終焉。本屋にはまともな配本もされていなかったと思われ、恐らくは採算度外視であったのだろうと思うが、企業としてはやむをえない選択であったろう。

信長あるいは戴冠せるアンドロギュヌス 新潮社
ファンタジーノベルス大賞受賞作。詩人、評論家としての著作もある著者の小説の著書としては第一作にあたる。信長はともかくとして、ヘリオガバルスやアルトー等知っている人は知っている的な読者側にもある程度の知識を要求するエンターテイメント。信長をアンドロギュヌスとし、ヘリオガバルスの生涯と強引に関連付け、アルトーを狂言回しとして登場させるという荒業は一歩間違えばトンデモ本になってしまうようなネタであるが、エンターテイメントとしては成功しているのではないかと思う。薄い知識しかない私としては久々に充実した圧倒されるような面白い本を読んだ気がしました。もっとも知識があると面白さが違うか、面白く感じない恐れもあるのだけれど。傑作の誉れ高い佐藤亜紀が未読なので難しいのだが、過去に読んだ受賞作の中ではかなり上位に位置すると思われる。もっとも趣味のせいもあるかもしれない。変な本の好きな人には強く薦めておきます。

上記の本は興味の拡がる本として月うさぎさんにお勧めしておきましょう。本書は新潮文庫で出ているのでぜひ読んでください。読んだ後はアルトーへどうぞ。なおアルトーの「ヘリオガバルスあるいは戴冠せるアナーキスト」は白水社のUブックスで出ています。
ぼくは実家に行かないとアルトーがないので困っています。


(今日買った本:7冊 今月買った本:67冊 今年買った本:649冊)

5月10日(月)

昨日の佐藤琢磨は惜しかった。もうずいぶん前になるけれど、一時期の片山右京も速かった。でも確実性に欠けていたことが、いい流れにのれなかった要因にもなっていたようにも思った。佐藤琢磨は慎重かつ大胆な面も併せ持っているようなので、これからの活躍には期待できると思う。

(今日買った本:0冊 今月買った本:60冊 今年買った本:642冊)

5月9日(日)

休日出勤。どうも最近やることなすこと巧くいかないような気がするのだが気のせいか?
新刊書店に寄ってみたが強く買いたいと思わせるものがなくほっとする。ほっとしてどうする。
世界で一番予約の取りにくいレストランですか。ほお。

アンチクリストの誕生 レオ・ペルッツ エディション・プヒプヒ
puhipuhiさんの私家版として出版された本。レオ・ペルッツと言えば「第三の魔弾」(買わなきゃ)しか知らない私には嬉しいプレゼントでした。しかも驚いたことに初版からの翻訳で挿絵も復刻。瀟洒な造本で手間もかかっていて趣味でこのようなことをされるというのは本当に頭が下がります。内容的にはタイトルから想像されるような作品で、怪奇党の私はなんとなく『オーメン』を彷彿としました。とは言え、『オーメン』のように最近の作品ではないので扇情的なことは無く、当時はどのように読者に受け止められたかはわかりませんが、今となっては格調高いと言っても良い仕上がりです。おちはそれなりの知識を求められるものですが(今の若い人はルパン三世を思い出すのかな?)、架空歴史小説としての一面も併せ持つことになり味わいがあります。(偶然ですが最近読んだ「仮想の騎士」にもその後そう名乗ることになる人物が脇役として登場しました) 素敵な本をありがとうございました。種村季弘ファンには特にお勧めです。

(今日買った本:0冊 今月買った本:60冊 今年買った本:642冊)

5月8日(土)

景気付けに古本屋で本を買う。でも別に景気は良くならなかった。ところでベーグルサンドは5月18日までという表示がある店とそうでない店があるようですが、本当のところ会社として販売をやめるのでしょうか。でもぼくは誰に聞いているのでしょうか。
異星人情報局 ジャック・ヴァレ 創元推理文庫
じーさん武勇伝 竹内真 講談社
荊の城(上)(下) サラ・ウォーターズ 創元推理文庫
新青年ミステリ倶楽部 青樹社
ヨブ ロバート・A・ハインライン 早川書房
フライデイ ロバート・A・ハインライン 早川書房
獣の数字 ロバート・A・ハインライン 早川書房
さくら伝説 なかにし礼 新潮社
地を這う虫 高村薫 文芸春秋
神の火 高村薫 新潮社 元版。
シクラメンと見えない密室 柄刀一 ジョイノベルス

(今日買った本:12冊 今月買った本:60冊 今年買った本:642冊)

5月7日(金)

初めて読んだ阿部和重ではある。ちょっと今月古本買いすぎ。できすぎ。疲れすぎ。

無情の世界 阿部和重 講談社
著書としては5冊目にあたり「トライアングルズ」「無情の世界」「鏖(みなごろし)」の3編を収録で私自身は初挑戦。「トライアングルズ」は様々な感情の三角関係を重層的に描いた作品で、最後の纏め方が巧い。「無情の世界」は快楽殺人を描いた作品で歪んだユーモアを感じるものの読後感は短いせいもあるかもしれないが、いまひとつ。「鏖(みなごろし)」も先が読めてしまう。プロット的には平石貴樹の「虹のカマクーラ」と似たカタストロフィを書いているが、驚きはあっちの方が上。ただ人物はさすがに最近の作家のせいか、いかにも最近は本当にいそうな身勝手極まりない人間の屑みたいな若者の描写が光っている。決して読後感の良い本ではないけど、今の日本(の一面の姿)を描く作品としての価値はあると思う。それにしても情けなくて悲しくなりますね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:48冊 今年買った本:630冊)

5月6日(木)

幻想的掲示板での東さんの書き込み。怪談専門誌『幽』創刊。とても楽しみな雑誌が増えました。月刊なのか隔月刊なのか季刊なのか。
また『伝奇ノ匣』新刊予定の「ゴシック名訳集成」では詩画集「大鴉」、「おとらんと城綺譚」、涙香「怪の物」ほかで、薔薇十字社(出帆社)版、思潮社版、扶桑堂版で元版をそろえればそれだけでも1万円は超えようというお得な一冊。私的には前記は全部持っているけど、小泉八雲・平井訳の評論テキストもあるし、広く読まれて評価されれば他の本も出て嬉しいことに繋がるので、まずは喜びましょう。
なお売れれば続刊2冊が予定されていて、『東方幻想譚』『吸血妖魅譚』だということです。後者は矢野目源一訳のシュオブでも収録されるんじゃなかろうか。ただ当初から刊行予定に入っていた伊佐名鬼一郎が、割り込み割り込みでどんどん後ろにずれていくのがちょっと。多分版元も二の足を踏んでいるんでしょうけどね。

(今日買った本:0冊 今月買った本:48冊 今年買った本:630冊)

5月5日(水)

文学賞メッタ斬り! 大森望・豊崎由美 PARCO出版
世間に溢れる文学賞と受賞作品について縦横無尽に語り尽くした対談本。驚くのは特に大森氏がSF近辺エンターテイメント外の本もたくさんお読みになられていること。さすがです。私も今まであまり興味のない作家も取り上げられて誉められていると、ついつい読みたくなってしまいます。そういう意味では本や小説に対して広く興味を持っている人ももちろんですが、特定のジャンルしか興味のない人でも興味の広がりが得られると思いますので、そういう意味でもお勧め。惜しむらくは各文学賞の歴代受賞者リストが付いていないこと。これはかなり残念。


事実上のゴールデンウィーク最後の日。
恋愛中毒 山本文緒 角川文庫
クリスマスのぶたぶた 矢崎在美 徳間書店
ファンタジーの伝統 玉川大学出版局
ハワイッサー 水野スミレ 角川書店
やがてヒトに与えられた時が満ちて・・・ 池澤夏樹 河出書房新社 

(今日買った本:5冊 今月買った本:48冊 今年買った本:630冊)

5月4日(火)

渋谷BUNKAMURAで「モネ、ルノワールと印象派展」鑑賞。
そこまできたらお約束でブックファーストで買い物。どか買いでまたも散財。図録も購入。
世界の涯の物語 ロード・ダンセイニ 河出文庫 なんとも驚きの新刊ではある。8月に続刊が出るようだが、願わくば好評のうちにさらなる続刊が望まれる。中野氏の解説では戯曲に関してほとんど触れられていないが、幻想的な戯曲もあることなのでまた別の機会にでも紹介していただきたいと思う。
エヴァーグレイズに消える T・J・マクレガー ハヤカワミステリ文庫 HMMの書評で透明人間ものであることを知り購入。既に翻訳もある著者でしたね。
クロイヌ家具店 大海赫 ブッキング 復刊第三弾。この後新作の刊行も予定されていて楽しみである。
笑いを売った少年 ジョイムス・クリュス 未知谷 puhipuhiさんがお勧めされていたようなので。
浜尾四郎探偵小説選 論創社 桃源社の全集に未収録のテキストもあるようです。良かった。
村田エフェンディ滞土録 梨木香歩 新潮社 青春小説ですか?
ある愛書狂の記録 ジョン・バクスター 晶文社 愛書家の話。定価がちと高い。
ティモレオン ダン・ローズ アンドリュース・クリエイティブ 文学賞メッタ斬りの豊崎氏の発言を読んで読みたくなったもの。

(今日買った本:9冊 今月買った本:43冊 今年買った本:625冊)

5月3日(月)

なんということもない一日である。買い物ついでの日吉で古本屋に行く。
第三の時効 横山秀夫 集英社 署名
アーモンド入りチョコレートのワルツ 森絵都 講談社
虚ろな感覚 北川歩実 実業之日本社
真実の絆 北川歩実 幻冬舎
マデックの罠 ロブ・ホワイト 評論社
事故係生稲昇太の多感 首藤瓜於 講談社

邪光 牧村泉 幻冬舎
謎の連続殺人事件を起こした教祖の娘がマンションに引っ越してきたとき、街は恐怖に包まれる。
昨年のホラーサスペンス大賞の優秀賞受賞作。大賞の「人形」はブンガク的な香りもする不思議な小説であったが、こちらはまさにB級ホラーを地で行くような長編である。特にこれといって目新しいところがあるわけではないのだが、ストーリーテリングはなかなかのもので最後まで読まされる。単行本で読むほどのものとは思えず、ホラー文庫向けという印象だが、スーパーナチュラルの要素があるため個人的には趣味の部類ではある。個性という点では、「人形」に比べれば小粒という印象は否めないが、一般読者にはこちらの方が楽しめるでありましょう。


(今日買った本:6冊 今月買った本:34冊 今年買った本:616冊)

5月1日(土)2日(日)

GWらしく温泉旅行。行ったのは山梨県の奈良田温泉白根館。県道の最奥部にあり、その先は行き止まりという地点である。内風呂と露天が2つづつあり、それぞれ源泉が異なるようだ。一番の好みは最初に入った内風呂でかなり粘度のあるお湯でかなりぬるぬるして気持ちいい。途中で男女が変わってしまい、ここに一回しか入れなかったのは心残りだ。食事は山の宿らしく、山菜、鹿肉、猪肉等で構成されている。いずれも宿の人が採取、捕獲したものとのこと。うーん。原材料費なしの人件費だけですな。ということで野趣あふれる食事は都会では味わえないものでとても美味である。トイレなしの部屋しかあいていなかったのだが、やや狭い以外は特に不満はなし。東京方面から行くのは少し不便だけれども、お湯の良さと食事の美味しさでまた来たいと思える温泉宿でした。

帰り道でいやがる家人にお願いしてブックオフに何件か寄ってみる。
悪党どものお楽しみ パーシヴァル・ワイルド 国書刊行会 残り「トレント乗り出す」「箱ちがい」。
私鉄沿線 雨宮町子 ジョイノベルス
夏の口紅 樋口有介 角川書店
バルーンタウンの毛毬唄 松尾由美 光文社
殺意のシナリオ J・F・バーディン 小学館
神の御使いT ニック・ケイヴ 思潮社
珍虫と奇虫 奥本大三郎 小学館 川口さんに教えていただき見てみたいなあと思っていたもの。昔は虫が好きだったからね
豊島與志雄と児童文学 関口安義 久山社
こちら本の探偵です 赤木かん子 径書房
豊乳肥臀(上) 莫言 平凡社
死者たちの夜 結城昌治 角川文庫 何もっているのかわかんなくなっちゃった。
童話の時代 同
犯行以後 同
温情判事 同
影の殺意 同
木乃伊仏 和田はつ子 ハルキホラー文庫
百万に一つの偶然 ロイ・ヴィカーズ ハヤカワミステリ文庫
くらげの日 草上仁 早川文庫JA
どぶどろ 半村良 新潮文庫
奇妙な論理T マーチン・ガードナー 早川文庫NF
水没ピアノ 佐藤友哉 講談社ノベルス
闇の守り手 竹河聖 エニックスノベルス
目覚めよと人魚は歌う 星野智幸 新潮社
東西ベストミステリーガイド 各務三郎 郷原宏 産経新聞社
廃用身 久坂部羊 幻冬舎
バロックの本箱 谷川渥 北宋社
刺青白書 樋口有介 講談社
響かん天空の梯子 荒巻義雄 徳間書店 最近の探求書でした。いまさら架空戦記を読む気もあまりないのだが、ビッグウォーズシリーズくらいは読もうと思っているので。

(今日買った本:28冊 今月買った本:28冊 今年買った本:610冊)