買書日記(6月)   掲示板 

6月30日(水)

新刊購入。
バッテリーU あさのあつこ 角川文庫
自白の迷宮 ケネス・J・ハーヴェイ 扶桑社ミステリー ホラーも書いている人のようなので試しに買ってみた。
夜の回帰線(上)(下) マイケル・グルーヴァー 新潮文庫 超自然スリラーと言われては買わざるを得ません。
メリーゴーランド 荻原浩 新潮社 ユーモア小説かな?

ふと気がつくと去年よりも本を買っていることに気がつく。ずっと減少傾向だったのにおっかしいなあ。

(今日買った本:5冊 今月買った本:166冊 今年買った本:868冊)

6月29日(火)

影踏み鬼 翔田寛 双葉文庫
時代推理短編集。「藁屋の怪」は完全な怪談。時代小説と怪談は本当に合いますな。他の作品も時代は様々なれど、違和感なく描かれており秀逸。ミステリーとしてどうなのかは私にはわからないけれども、小説としては面白い作品が多く好感が持てる。短編集はなかなか本にならない傾向があるけれども、こういう水準以上の作品集はどんどん出版していって欲しいものだ。


(今日買った本:0冊 今月買った本:161冊 今年買った本:863冊)

6月28日(月)

夏の滴 桐生佑狩 角川書店
既に文庫化もされているホラー小説大賞長編賞受賞作品。おおもとのネタはびっくりするようなものではないのだけれど、誕生日を組み合わせたのは新鮮。また新井素子の同じようなネタを扱ったSFのように、説教臭い方向には流れないところも良い。徹底的にダークな方向性を維持しているところが潔いのだ。リアリティのかけらもないホラーだが、それが欠点にはなっておらずほら話的な面白さがある。最後に風呂敷を広げたところは賛否があるかもしれないが、私自身はかろうじて成功しているように思う。
子どもが主人公ということで少年小説的な読み方もできると思うが、筆致が変なので歪んだ少年小説という感想にはなろう。帯で林真理子が誉めているが、「モラリスト」の林が本書を忌避しなかったのは不思議だ。そんなアンモラルで歪んだダークファンタジー。コンスタントに新作を発表しているので他の作品を読むのが楽しみである。


(今日買った本:0冊 今月買った本:161冊 今年買った本:863冊)

6月27日(日)

学芸大学へ寿司を食べに行く。ついでに自由が丘ブックオフとB生堂へ寄ってみる。「怪惑星セレス」の函付きが8000円也で売っていたので迷うが、冷静になって考えて諦める。寿司はうまいが、当然のことながらブックオフにはよってみる。探求書が1冊あった他は、たいしたものはない。
遊星からの物体X アラン・ディーン・フォスター サンリオ
フリオとシナリオライター マリオ・バルガス=リョサ 国書刊行会 刊行予定が出てから恐らく十年以上たつのじゃなかろうか。リョサの本は「リタヘイワースの背信」しか読んでいないのだが、いまひとつ解釈しきれず不完全燃焼だったので、捲土重来で読んでみますか?
火天の城 山本兼一 文藝春秋 松本清張賞。
相克の森 熊谷達也 集英社
ザ・ライフルズ ウィリアム・T・ヴォルマン 国書刊行会
本 無用の雑学知識 ワニ文庫
顔のない男 北森鴻 文藝春秋
横断歩道 黒井千次 潮出版社
月は静かに 丸山健二 新潮社
もの静かな女たち 多島斗志之 実業之日本社 以前郭公亭さんがホラー系短編集と買いていてそれ以来ずっと探していたもの。ようやく発見することが出来ました。

(今日買った本:11冊 今月買った本:161冊 今年買った本:863冊)

6月26日(土)

政治のこととか三菱自動車ネタとか書きたいことはあっても、日記をためていたのではタイムリーに書くことはできません。これでやっとこ追いついた気がします。読書はあいかわらず進みませんがね。
今日は本当に良く寝た気がします。目が溶けそうです。でも健康のためには寝るが一番さ。

(今日買った本:0冊 今月買った本:150冊 今年買った本:852冊)

6月25日(金)

昨日に続いて新刊買い。新刊を大量に買うようになって2年余りですが、古本屋で積読の新刊本を100円とかで見かけるようになってきました。少し悲しいです。
ミステリマガジン8月号 お待ちかね&恒例幻想と怪奇特集。ブロック、ウェルマン、マシスン、セントクレア、サーリング等懐かしい名前多し。
SFマガジン8月号 ヒーローSF特集といういまいち良くわからない特集。
ふつうの学校@A 蘇部健一 講談社青い鳥文庫 なんとなく。
4人の食卓 大石圭 日本テレビ これもなんとなく。でも韓国ホラー映画のノベライズなんか新刊で買うかなあ。
ノリーのおわらない物語 ニコルソン・ベイカー 白水社
青空の卵 坂木司 東京創元社
子羊の巣 坂木司 東京創元社 このあたりになると完全に衝動買いがわかりますね。

(今日買った本:8冊 今月買った本:150冊 今年買った本:852冊)

6月24日(木)

新刊購入。
未来少女アリス ジェフ・ヌーン 早川文庫FT これにてプラチナ・ファンタジィ打ち止め。第二期はいつ?
プロ野球のサムライたち 小関順二 文春新書
モンスターズ1970 中公ノベルス 突然出たホラー競作集。
暗闇 中公ノベルス あと2冊刊行されるらしい。いや、嬉しいんですけどね。
シン・マシン 坂本康宏 早川書房 Jコレクション。前作が面白かったので期待大。
秘密の心臓 デイヴィッド・アーモンド 東京創元社 解説が伊藤遊なのが意外である。ほとんどの作品が翻訳されている恵まれた作家だ。
奇傑左一平 横溝正史 出版芸術社 日下さんの横溝シリーズはこれでおしまいでしたっけ。
古書ワンダーランドA 横田順彌 平凡社 もうちょっと定価が安いと嬉しいのだけど。
No6 #1、#2 あさのあつこ 講談社

(今日買った本:10冊 今月買った本:142冊 今年買った本:844冊)

6月23日(水)


飲み会なり。

女學校 岩井志麻子 マガジンハウス
短めの長編。連載のせいもあるかもしれないが、連続する短い章から構成され登場人物は二人きりという構成に少し凝った作品。構成から言うと演劇風である。時代的には大正もしくは昭和初期といったところだろうか。内容的には幻想小説だし好みのタイプのはずなのだが、読みづらくてしかたがなかった。文章が肌に合わないのかもしれないし、著者の内面から出たものではなく頭でこしらえた感じがぬぐえなかったせいかもしれない。いずれにしても本作品は一般読者向けではないと思う。


(今日買った本:0冊 今月買った本:132冊 今年買った本:834冊)

6月22日(火)

最近時間のたつのが速いこと。

武蔵丸 車谷長吉 新潮文庫
私小説作家の短編集。基本的には私小説であるが、「愚か者」という掌編集は私小説作家という主観的な芸術を生み出す自らの姿を客体化しようという試みで、解説によると作品集という枠組みを横断して書かれているらしく興味深い。この掌編集が本書の中心にあることによって、私小説の枠組みで形作られた建築物の中心核となり、バランスがとれ構造を強固なものとすることに成功しているように思う。私小説の部分は著者の内面の中で発酵し生み出された『著者の私小説』であり、とんがった凄みを感じることは確かである。いずれにしてもこんな私小説を書けるということ自体普通ではなく、この人の過去の半生は尋常ではない凄みがある。第一普通の人はこんな小説が書けるような人生を歩みはしないだろう。そういう意味で川端康成文学賞を受賞した表題作は老成した身辺雑記風で、とてもわかりやすい反面、著者が書く必要は感じない凡作。著者はこの作品を自分でどう思っているのだろうか。

(今日買った本:0冊 今月買った本:132冊 今年買った本:834冊)

6月21日(月)

ブックオフですねん。
つきまとわれて 今邑彩 中央公論社
ティース ヒュー・ギャラガー 創元コンテンポラリ
ミシシッピ・シークレット リジー・ハート 創元コンテンポラリ

(今日買った本:3冊 今月買った本:132冊 今年買った本:834冊)

6月20日(日)

車検その他の関係で実家へ。電車で荷物をもてないため、とりあえず実家ではアルトーだけとって来る。
新刊書店で衝動買い。
首 石月正広 幻冬舎文庫 表題作が面白そうだったから。
かしくのかじか 浅黄斑 ノンノベル
帰りにブックオフに寄ってみる。
ペリペディアの福音(中)(下) 秋山完 ソノラマ文庫 
真・女神転生V 富士見ミステリー文庫 五代ゆうが入っていたからね。
蘆屋家の崩壊 津原泰水 集英社文庫 MZTさんの日記を見てそういや増補されててなと思い出した。北森鴻の「メインディッシュ」も増補されてたよね、と思い出したり。
八月の舟 樋口有介 ハルキ文庫

名探偵はもういない 霧舎巧 原書房
ミステリーリーグの1冊。著者の本は初体験。読者への挑戦等もあり、本格推理小説の体裁をとっているが、びっくりするようなトリックがあるわけでもなく、やや印象が薄いのは否めない。思わせぶりのラストからも想像できるように、著者の以前よりの読者であればまた受ける印象は違ったかもしれない。なお本書には推理小説の部分とは別に、恋愛小説の要素もある。実際著者はこっちの要素こそ書きたかったのかもしれないが、少々リアリティに欠けるためか、いまひとつ伝わってこない。結論としては懸命に本格推理小説を書こうとしているような感がある割に、印象の弱い小説であった。


(今日買った本:7冊 今月買った本:129冊 今年買った本:831冊)

6月19日(土)

夏休みの旅行関係で神保町へ行ってみる。古書店もいくつかいってみるが買うものはあまりなく、1冊のみ。
もっと声を 戸川昌子 新潮社 高かったのだが、調べてみると改題再刊されているじゃないかあ。がっくり。
あとは新刊書店で購入。
蒼穹の槍 陰山琢磨 カッパノベルス カッパワンの1冊。近未来冒険小説。帯は山田正紀。
夢魔の棲まう処 藤木稟トクマノベルス 迷った末買っちまう。参考文献にバルトルシャイティスがあげられているとこがしゃれている。
壺空 平谷美樹 カッパノベルス SFから伝奇・怪奇方面に踏み出しつつあるような。それはそれで嬉しいけど。
眼球蒐集家 船越百恵 カッパノベルス カッパワンの1冊。怪奇系の匂いがするミステリー。帯は三雲岳斗。
霧舎巧傑作短篇集 講談社ノベルス 「名探偵はもういない」を読んだ縁で買ってみる。あまり期待はしていません。
衝動買い日記 鹿島茂 中公文庫 署名。
セーラー服とエッフェル塔 鹿島茂 文春文庫 署名。東京堂の署名本コーナーはパッとせず、この2冊のみ購入。
片付けない作家と西の天狗 笙野頼子 河出書房新社 最近ではネコ小説家のような著者の少し前の作品も含む短編集。
夜は満ちる 小池真理子 新潮社 怪奇幻想系のため思わず衝動買いしてしまう。
珍世界紀行 都築響一 筑摩書房 珍日本紀行も買わなきゃね。
アスペクツ・オブ・ラブ ガーネット 河出書房新社 1巻を買ったばかりに2巻も買う羽目になってしまった。
ロボット・オペラ 瀬名秀明編著 光文社 新訳も含む大部のロボットアンソロジー。小説だけではなく、科学の発展に伴う現実のロボットの歴史も交えつつ編者が編んだコラボレーション。素晴らしい本だが、高くてでかいのが難点か。

(今日買った本:13冊 今月買った本:122冊 今年買った本:824冊)

6月18日(金)

枯葉色グッドバイ 樋口有介 文藝春秋 
楽しみにしていた嬉しい雑誌が刊行されていて、ほくほくして購入。
幽 創刊号 角川書店 待っていた甲斐のある、嬉しくて涙が出そうな怪談雑誌の創刊。願わくば一日でも長く続かんことを。雑誌だけどこれは読むぞ〜。

(今日買った本:2冊 今月買った本:109冊 今年買った本:811冊)

6月17日(木)

青の炎 貴志祐介 角川書店
角川ホラー小説大賞を受賞した「黒い家」は迫力の在る小説で、サイコホラーは好みではない私も良く出来た小説だと思いました。本書は5作目にあたる長編です。内容は高校生を主人公にした倒叙ミステリーの形をとっています。著者が登場人物たちを高校生にした意図は青春小説としての色合いを出したかったのでしょうか。もしそうだとすると半分以上成功していると思います。ただ主人公がずいぶんと老成した主人公のため、もうひとつ若さがありません。それでもストーリー上哀しみを湛えたほろ苦さのようなものはあり、江ノ島の場面等は読んでいて心に沁みます。あと著者の意図とは関係ありませんが、物語の舞台となる江ノ島近辺は馴染みのある場所なので個人的によかったです。結構厚い小説ですが、一気に読めるヘビーエンターテイメント。決して明るい作品ではありませんが心に沁みてきます。


また新刊購入。
千里眼を持つ男 マイケル・クーランド 講談社文庫 ホームズのパスティーシュ。
ワイオミングの惨劇 トレヴェニアン 新潮文庫
百の月 名木田恵子 講談社青い鳥文庫 コバルト文庫の再刊らしい。面白そうな予感がして購入。
妖奇城の秘密 芦辺拓 学研 後書きを読むと他にもジュブナイルを書いておられるんですね。少し意外。
ペリカンホテル 鈴木いづみセカンドコレクション1 文遊社 この本の欠点は初出等の書誌的な情報が一切無いことだが、逆にいうと作品を読むことにそんなものは関係ないだろうと言われているようでもある。
誰でもない男の裁判 A・H・Z・カー 晶文社 すべてHMMに訳戴されているようなので読もうと思えば読めようが、バックナンバーをひっかきまわして読むとも思えないので買っておく。
西瓜王 ダニエル・ウォレス 河出書房新社 ファンタジー?
天才ネコモーリスとその仲間たち テリー・プラチェット あすなろ書房 ディスクワールドのジュブナイルらしい。

(今日買った本:8冊 今月買った本:107冊 今年買った本:809冊)

6月16日(水)

タピオラの冒険 ネイサン 早川文庫FT 既読だが嫌いな作品。なんとなく。ダブリだと思う。
クリスマス・イブ 岡嶋二人 中公文庫 探していたもの。ホラーらしいから。
海泡 樋口有介 中公文庫
褐色の祭り(上)(下) 連城三紀彦 文春文庫 これもホラー的な味付けらしく探していたもの。
セカンド・ショット 川島誠 角川文庫
SFバカ本だるま篇 廣済堂文庫

(今日買った本:7冊 今月買った本:99冊 今年買った本:801冊)

6月15日(火)


士山大噴火 鯨統一郎 講談社
タイトルどおり富士山が噴火する小説であった。著者のことだからどっかでひねってあるかと思いきやストレートすぎて肩透かし。小松左京が書いたらニ段組800ページ以上の凄い小説になりそうなネタであるが、本書の扱いはいかにも軽い。著者本人の意図はわからないけれども、本書はあくまでもストーリーの流れを重視した?ライトノベル的な小説だと思う。まあ楽しめないことも無いのでさらっと読むにはいいかもしれないけれど、単行本で読むほどの作品とは思えず。


新刊書店で買い物。
ジャーロNo16 既にバックナンバーを読むのはあきらめかけています。といっても連載と連作を除くと翻訳くらいしか残らないのだけれど。
日本文学盛衰史 高橋源一郎 講談社文庫 この人も大昔に「さようならギャングたち」を読んだきりだ。よくわからない小説だった記憶があるのだが、今読めば違うかもしれない。
テンダーワールド 藤木稟 講談社文庫 解説が小谷真理でSFのようだ。元本は買い逃していた。でもこの前読んだ「ヴァーチャル・ビースト」が今ひとつだったのでやや不安。
ICO 霧の城 宮部みゆき 講談社 ゲームが素材のようだがゲームには興味が無い。「ブレイブ・ストーリー」がいまいちだったもの。
時の町の伝説 ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店 SF色が強いようなので買ってみた。
探偵術教えます パーシヴァル・ワイルド 晶文社 今更買いました。

(今日買った本:6冊 今月買った本:92冊 今年買った本:794冊)

6月14日(月)

我が生涯の弁明 フィリップ・K・ディック アスペクト
終わりなき負債 C・S・フォレスター 小学館
日光 松山巌 朝日新聞社
苦い雨 樋口有介 日本経済新聞社

嬉しい届き物。
幻の猫 伊藤人譽 龜鳴屋 全然知らない作家でしたが、幻談ということで読むのがとても楽しみです。この人は他の本が何冊かあるようなので探してみようと思います。

(今日買った本:5冊 今月買った本:86冊 今年買った本:788冊)

6月13日(日)

十八の夏 光原百合 双葉社
著者は尾道出身である。まずはこれだけで得点が高い。そして作品であるが、ミステリーかというと最後の「イノセント・デイズ」以外は疑問に思わないでもないのだが、謎とその解明というのがストーリーの一翼をになってはいるので、ミステリーの辺境地帯には位置することになるかもしれない。それにしてもこの手の作品にはめっぽう弱いのでまいった。キャラクターも良く著者の愛情を感じるが、いわゆるライトノベルのキャラクターとは一線を画していて、そこに無理や作られた感じはない。またストーリーも概ね他愛無いといってしまうと身も蓋もないところもあるのだが、決して貧弱な感じは与えず、良い話を読んだという心地よさに浸らせてくれるのだ。この手の作品を受け付けない人もなかにはいるかもしれないが、大多数の人にはお勧めできると思うほのぼのミステリー。



届き物
スペース 加納朋子 東京創元社 署名 未だに「ななつのこ」を読んだきりなので他も読まなければ。
横溝正史旧蔵資料 世田谷文学館 CDROM付き うーん、これは本当に目録だなあ。研究者ではないのでどう役にたてたら良いのか。
買い物ついでにちょっと買い物。
天使の使命(上)(下) イザベル・アジェンデ PHP 特にマジック・リアリズムという感じではないようであるが。

(今日買った本:4冊 今月買った本:81冊 今年買った本:783冊)

6月12日(土)

堀切菖蒲園 
途中乗り換えの町屋で古本屋に寄らせてもらう。
沈む島 森下一仁 ソノラマ文庫 持っているかもしれん。
d世界Aの報告書 オールディス サンリオ文庫
堀切菖蒲園駅でもあったので寄らせてもらうがこちらは漫画ばかりでなにもなし。

渋谷BUNKAMURAでギャラリーを見た後、少しブックファーストで買い物。
ガイコ 大海赫 ブッキング 新作かと思ったら本になっていなかっただけで1968年の作品とのこと。
ウォー・ロック ジム・ハリスン 柏艪舎
ブラッド・オレンジ ジョン・ホークス 彩流社 
近代日本心霊文学誌 つちのこ書房 かなりアマチュアの作りの本だが内容的には過去のテキスト復刻がメインで貴重なものも含まれる。編者は学生中心のようでなんだこりゃと思ったら発行人は會津信吾氏であった。ネットで検索しても全く出てこないし、ブックファースト以外ではほとんどおいてなさそうだし、たまたま行って購入できて良かったようなものだ。ただしほとんど同人誌なので定価はずいぶん高い。

(今日買った本:6冊 今月買った本:77冊 今年買った本:779冊)

6月11日(金)

新刊書店。
ゴシック名訳集成 東雅夫編 学研M文庫 ほとんど持っている本からの収録なのでありがたみのあるテキストは少ないのだけど、このような作品(翻訳)が広く流布されるというのはそれとは別に喜ばしいことである。ようは海外の作品と翻訳者のコラボレーションということだ。続刊2冊が予定されているので、どんなものが収録されるか楽しみであるが、とりあえずは矢野目源一の「ヴァテック」は収録されるらしい。続刊予定から伊佐名鬼一郎が消えてしまったのは衝撃的だけれど、なに待っていればそのうち刊行されるであろう。それを信じようではありませんか。
夢野久作 迷宮の住人 鶴見俊輔 双葉文庫 リブロポートの再刊。元本は持っていないはず。この本の次の年には「百怪、我ガ腸ニ入ル」が受賞しているのだが、文庫になるのか?「明治の探偵小説」がなったくらいだからなるのかなあ。でも画集の文庫というのもなんだかなあと思うけど。
蜘蛛の微笑 ティエリー・ジョンケ ハヤカワミステリ文庫 薄い本。ノワール。
死の仕立て屋 ブリジット・オベール ハヤカワミステリ文庫 ホラーも書いているので買っている人。読んだのは「鉄の薔薇」のみだが、いまひとつだった。
復活の地T 小川一水 早川文庫JA 「第六大陸」も読みたいが行方不明。本書は全3巻らしい。ちゃんと置き場所を確保しておかなくては。
蹴りたい田中 田中啓文 早川文庫JA 帯から作りこんでいてこれは面白そうだ。読んだのは「鬼の探偵小説」のみだが面白かった。
ミステリーズVol5 今号からは隔月刊になる。矢川湊人、恩田陸の連載がスタート。ピンバッジの締め切りも速いので気をつけなくては。
私が語りはじめた彼は 三浦しをん 新潮社 なんとなく面白そうだったから。
本格ミステリ04 講談社ノベルス

こっちは古本屋で買い物。
藪の中の白骨 オリファント 教養文庫 ミステリボックスは残り3冊。
双葉社の藤原審彌の叢書が何冊か並んでいたのでつい買ってしまう。
拳銃の詩 藤原審彌 双葉社 これは人に薦められて読んで非常に面白かった。
泥だらけの純情 同
よるべなき男の仕事・殺し
贅沢な殺人 同
恐喝その死の匂い 同
殺しの角度 同

(今日買った本:16冊 今月買った本:71冊 今年買った本:773冊)

6月10日(木)

13階段 高野和明 講談社
江戸川乱歩賞受賞作。サスペンスたっぷりの娯楽篇。死刑判決を受けた冤罪の男を救うために探偵活動をする出獄者というのも新鮮だし、死刑という制度を考えさせる面も併せ持っていて読み甲斐のある長編小説だ。既読の「KNの悲劇」でも感じたことだが、長編エンターテイメント作家としての才能を強く感じる。今後もコンスタントに作品を発表していってもらいたいものだ。広く薦めることができる好作品。


6月9日(水)

新刊購入
廃墟の聖母 井上淳 河出書房新社 サイコホラーということで衝動的に購入してしまったがやめればよかったかな。
君の名残を 浅倉卓弥 宝島社 「四日間の奇跡」はまあまあ面白かったからね。
Q&A 恩田陸 幻冬舎 評判が良いようですね。
四日間の不思議 A・A・ミルン 原書房 森さんの解説によれば短篇にも傑作があるらしいので、短編集を読んでみたいですね。
馬鹿テキサス ベン・レーダー ハヤカワミステリ文庫 
チャーリー退場 アレックス・アトキンスン 創元推理文庫 シェークスピアは良くわからないのですが。
紅楼の悪夢 ロバート・ファン・ヒューリック ポケミス 順調に続刊が出ていますね。
殺しの接吻 ウィリアム・ゴールドマン ポケミス ハヤカワノベルスの印象があるが今回はポケミスで邦訳刊行。どうでもいいけど、「マラソンマン」が読みたいので再刊してくれい。
忍法破倭兵城 山田風太郎 ちくま文庫 「忍法相伝64」がボーナストラック。
1983ゴースト デイヴィッド・ピース 早川文庫NV ばらばらに買っているので前の3冊が行方不明なのが痛い。買いなおす?

(今日買った本:10冊 今月買った本:55冊 今年買った本:757冊)

6月8日(火)

新刊購入
王子の亡霊 トラン・ニュット 集英社 フランス在住のベトナム人作家のミステリー。ものめずらしさで買ってしまう。
風音 目取真俊 リトル・モア 短篇⇒映画化による脚本⇒小説化という道をたどった作品。
筒井康隆漫画全集 実業之日本社 奇想天外文庫に解説や未収録一こま漫画等を増補したもの。既読だけどこれを機会に読み直そう。
フィンガーボールの話のつづき 吉田篤弘 新潮社
松本恵子探偵小説選 論創社 戦前・戦後を通じてはじめて上梓される探偵小説集とのこと。慶賀。
空の境界(上)(下) 奈須きのこ 講談社ノベルス 売れ行きがかなり好調のようである。同人誌小説の時は知らなかったが、笠井潔が誉めているようなので試しに購入してみました。と思ったらなんと黒白さんも買っている。

(今日買った本:7冊 今月買った本:45冊 今年買った本:747冊)

6月7日(月)

地図にない町で カヴェーリン 福音館書店
旧ソビエトの作家の児童文学ファンタジーであり、7編の物語から構成された連作短編集となっている。物語の中では空を飛んだり魔女が出てきたりと不思議なことが当たり前のように起こるのだが、一方では街中にボルガ(旧ソビエトの車)が走り、遠くにはちゃんとモスクワがあって世界としては連結しているのが独特の雰囲気を醸し出している。いわゆるマジックリアリズムのような手法だが、児童文学なので『地続きのファンタジー』とでも言っておこうか。

なかなか無い本なのですがある方から好意でいただいてしまいました。長年読みたかったのですがまったく縁が無かった本で、今回読むことができて嬉しいです。本当にありがとうございました。どうせなら福音館文庫での再刊を希望しておきます。

東京創元社ほかから昨日荷物が届きました。
スポンジ教授救出作戦 スタニスワフ・パガチェフスキ ほるぷ出版
スポンジ教授の使命 同
スポンジ教授とUFO 同 深見弾氏の翻訳したジュブナイルファンタジー。ポーランドの作家。
誰も私を倒せない 伯方雪日 東京創元社 署名 プロレスには全く興味が無いのですが楽しめますか。
剣と薔薇の夏 戸松淳矩 東京創元社 署名 相当読みでがありそう。戸川氏の解説が思い入れたっぷりでいい感じ。
シェルター終末の殺人 三津田信三 東京創元社 署名 ホラー作家の棲む家がとても面白かったので相当楽しみである。

(今日買った本:6冊 今月買った本:38冊 今年買った本:740冊)

6月6日(日)

所沢へ遊びに行く。月うさぎさん、川口さん、いわいさんと会合。ついでに古書展で買い物。こっちは届いてから。帰り際に所沢のブックオフで買い物をする。久々に本の話をした気がします。
捜聖記 中山一朗 木原浩勝 角川書店
贋作坊ちゃん殺人事件 柳広司 朝日新聞社
坊ちゃん忍者幕末見聞録 奥泉光 中央公論新社 処女出版の「その言葉を」しか読んでいないのは問題だろう。
社長ゲーム 薄井ゆうじ 講談社 大昔に「天使猫のいる部屋」を読んだきり。
カッコウが鳴くあの一瞬 残雪 河出書房新社
わだつみの森 濱岡稔 文芸社
幽霊屋敷の魔火 樋口明雄 ソノラマ文庫
電影馬賊団 樋口明雄 トクマノベルス

(今日買った本:8冊 今月買った本:32冊 今年買った本:734冊)

6月5日(土)

法事。
帰りに買い物をする。別に喪服でブックオフに行ったわけじゃないぜ。
たいようがきえちゃった 瀬川昌男 旺文社 SF絵本。だぶりかな?
エナメルを塗った魂の比重 佐藤友哉 講談社ノベルス
11月そして12月 樋口有介 中公ノベルス
怪盗道化師 はいやみねかおる 講談社青い鳥文庫 元版と収録作に異動があるらしいのが残念。
壁を跳ぶ男 シュナイダー 河出書房新社 ダブリだろ。
海燃ゆる 相澤惣治 実業之日本社 この人聞いたこと無い出版社から新書でもSFを出してるよね。ゲテ本ですね。
山火事 ネヴァダ・バー 小学館
闇へ降りる ネヴァダ・バー 小学館
小説ジャパン・カー・オブ・ザ・イヤー 高斎正 研光新社 持っているか微妙。同じところから出ていた「ネクラ人の歌」も微妙なんだ。
ベティー ジョルジュ・シムノン 河出書房新社 ミステリーじゃないでしょ。
フラナリー・オコナー全短篇(上) 筑摩書房 下巻を買わなきゃ。
地下室の殺人 バークリー 国書刊行会
左腕の猫 藤田宜永 文藝春秋

(今日買った本:13冊 今月買った本:24冊 今年買った本:726冊)

6月4日(金)

文庫本1冊だけ購入。
浪人街外伝 霞流一/杉江松恋 宝島社文庫 詳しく知らないのだが、「浪人街」というのは昔の映画で最近舞台化されたらしく、関連本も何冊がでているようだ。それにしてもキワモノっぽいなあ。

届いた本。
スモールボーン氏は不在 マイケル・ギルバート 小学館 

(今日買った本:2冊 今月買った本:11冊 今年買った本:713冊)

6月3日(木)


定期的新刊仕入れ日。いまひとつぱっとしないラインナップ。
都会のトム&ソーヤ@ はやみねかおる 講談社 評判が宜しいようで。このシリーズはあさのあつこをはじめ読みたい本が多い。
ダーウィンの時計 響堂新 ハルキノベルス SF。この人の本は「混沌の脳」読んでいるが、今ひとつだったんだ。今度はどうでしょう。
ヒポクラテスの柩 ヘンリー川邉 新風舎文庫 乱歩賞候補作品を改稿したもの。
永遠の伝奇小説BEST1000 学研M文庫 元記事が掲載された伝奇Mを持っていたため購入していなかったのだが一応持っておこうと購入。
ダ・ヴィンチ・コード(上)(下) ダン・ブラウン 角川書店 売れているようだ。
ベル・ジャー シルヴィア・プラス 河出書房新社 モダンクラシックでなければ購入しないであろう本。完全に純文学。次の配本はアンジェラ・カーターなので楽しみ。

(今日買った本:7冊 今月買った本:9冊 今年買った本:711冊)

6月2日(水)

議員秘書 飯島勲 講談社文庫
小泉首相の政策秘書を務める著者の政治家裏話的な読み物。数にまかせて強引に政策を通すような民主主義とは思えない昨今の政界であるが、本書を読んでも政治家というのはえらくもなんともなく俗物でしかないなあという感想しかわいてこない。こういう人たちが日本を動かしているのだからいやになる。知らないこともあり面白くはあるのだが、著者も必ずしも民衆の側から書いているわけではなく、自分が一段上から見ているようなスタンスがたまに垣間見えてしまい、不快感を感じることも一度ならずあるのは事実だ。ようは著者は向こう側の人間なのである。

二度生きたランベルト ジャンニ・ロダーリ 平凡社 ファンタジー。出ていることも知らなんだ。


(今日買った本:1冊 今月買った本:2冊 今年買った本:704冊)

6月1日(火)

悪魔に食われろ青尾蝿 J・F・バーディン 新樹社
世評の高い先駆的サイコミステリー。主人公の精神病院からの退院から始まり、そのまま語り手となるのだが、そのせいでかなり幻想的な描写が含まれており、夢幻的な作品にもなっている。主人公の内面の動きが直裁に描かれているのだ。だからこそ主人公が恐怖感を感じるところではそれが増幅されるのだ。また記憶の混乱とかもそのまま作品の唯一の窓としての主人公の眼を通して書かれるため、本格ミステリーとは対極にあるような気がする。なにやらすごい作品なのは確かなようだが、自分の読解力不足で完全に理解したとは言いかねるので、再度挑戦しようと思っている。


ボンベイ・アイズ レスリー・フォーブズ 角川書店 インドのミステリー。買い逃し。

(今日買った本:1冊 今月買った本:1冊 今年買った本:703冊)