買書日記(10月)   掲示板 

10月31日(日)

ブックオフの10月分サービス券があったので使いに行く。といっても100円くらい。今まで随分無駄にしてきたからね。いつも忘れちゃうんだ。あ、注文忘れた。国書刊行会、bk1からの荷物は未開封のまま。
ファンタスマゴリア たむらしげる 架空社
細い線 アタイア ハヤカワミステリ文庫 散々悩んでダブリでした。失敗。
ハードボイルドエッグ 荻原浩 双葉文庫
臥竜覚醒 電撃文庫

(今日買った本:4冊 今月買った本:144冊 今年買った本:1289冊)

10月30日(土)

読書は中国出身のノーベル賞作家にする。これは時間がかかりそうだ。
昼間は横浜美術館に「失楽園」という企画展を観にいく。印象派から写真まで風景を描くことに関して拘った展覧会。企画意図はわかるような気がするけれど、流れがちょっと分かりにくく、また写真が多かったのはちょっと違和感が残った。ただ写真特に原爆の写真等は言葉を失うような衝撃があった。これは大変なものだと思うし、絶対に風化させてはならないものだと思う。
夕食は当初の予定通り天然うなぎを野田岩横浜店へ食べに行く。高島屋の方ではなく、店舗の方。今回始めて天然のしら焼きを食べたのだが、白身の魚みたいな感じがする。絶品。でも値段も高くてすっかり散財。
届いた本で忘れているものもありそうだ。
シャダーズ アンソニー・アボット ROM 同人誌ROMのミステリー叢書。こういうのは買っておかないとあとで後悔するからね。あ、横溝買っていないや。同人外にも販売することには感謝。
ニチャベッタ姫物語 西丸震哉 中央公論社 北原氏が紹介していたもの。古書価で購入。でもどっかでなんか見たことあるような。

空を見上げる古い歌を口ずさむ 小路幸也 講談社
パルプタウンストーリーの副題がついたメフィスト賞受賞作品。実は刊行当時にかなり気になっていたのだが、今回始めて読んでみてもっと早く読めばよかったという思いがこみあげた。後書きにもあるが、ミステリーでは無く、著者の思い出をベースにして思いっきりファンタジーにまで想像の翼を広げた小説で、舞台となるパルプ街で起こる殺人事件、そこに暗躍する謎の人間たちと少年たちの戦いを少年小説的な筆致で描いている。著者と私はほぼ同世代ということもあり、時代的な雰囲気が非常に愛着を持って感じられ、私自身ノスタルジックな気分になるのを抑えられなかった。
ところで舞台はパルプ町と呼ばれる場所で、僕のイメージ的には前に仕事で行った苫小牧市だろうか。あそこは王子製紙の工場がベースに街が作られた感があり、工場自体も昔の学校のような建物があって歴史を強く感じたものだ。それはともかく、かなりのところ気に入った小説であり、すべての人に受け入れられるかどうかは自信が無いものの、同世代のファンタジー好きの人にはお勧めしたい。贔屓目かもしれないが『光車よ、まわれ!』に似た香りすら感じる。うん、確かにこれは講談社ノベルズ向きではないな。


(今日買った本:2冊 今月買った本:140冊 今年買った本:1285冊)

10月29日(金)

月末刊行の新刊を買いに行く。やはり久山秀子は無い。ネットに注文するしかないか。
魔の都の二剣士 フリッツ・ライバー 創元推理文庫 全五巻で再刊されるファファード・アンド・ウレイマウザー。奥付を見ると全くの新刊扱いのようだ。持っていると思われるが、浅倉久志名義に戻しての改訳版なので買っておく。
太陽系七つの秘宝/謎の宇宙船強奪団 エドモンド・ハミルトン 創元推理文庫 早く二巻を読まなくては。
オカルト 田口ランディ 新潮文庫 掌編集?
sideA 本多孝好 新潮社
sideB 本多孝好 新潮社 この人の本も読みたいのだが、どこにあるのかがわからないのである。
みんな元気。 舞城王太郎 新潮社 書下ろしを含む短編集。1冊目読んだきりでどんどん新刊が出ちゃうなあ。
空の中 有川浩 メディアファクトリ ちょっと想定外だが、力の入ってそうなSF単行本なので購入しておく。この人の「塩の街」はなんだか面白そうで新刊の時に買ったのだが、もう行方不明だ。

(今日買った本:7冊 今月買った本:138冊 今年買った本:1283冊)

10月28日(木)

中華街へ行く。始めていった店だが、なかなか美味しかった。
土方歳三、参る! 辻真先 光風社出版 SF。昔見逃して以来全く見かけなかった。結局古書価で購入。

首 石月正広 幻冬舎文庫
時代短編小説集。著者のデビューは1995年で、写楽ネタのタイムスリップものらしい。今回始めて読んだわけだが、そんな片鱗もうかがわれる異色の小説集であった。もっとも元になった短編集は1999年に刊行されたものである。
様々なタイプの作品が収められているが、妖しい姉妹が通りかかる浪人を地面に埋め首だけ出させていたぶる恐怖を描いた「首」、両性具有の男を描く「半月」、見世物を扱った「珍品館主人」、我知らず未来を予言してしまう男の悲劇を扱ったSF作品「韋駄天杢念」、円盤を見た俳人希望の男を描く「江戸円盤考」などが異色の部類だろうか。逆に時代小説らしい作品では火消しを扱った「土手組」が印象に残った。全部が全部正統的な時代小説ならともかく、異色の作品があるとどうしてもそっちに目が言ってしまうのが性分なので、正直「韋駄天杢念」が一番面白かったのだが、全体的には少し色っぽい方向に流れがちなところはあるものの、時代小説として味わいのある小説もあり、バラエティに富んだ面白い短編集だと言えるだろう。


(今日買った本:1冊 今月買った本:131冊 今年買った本:1276冊)

10月27日(水)

明日の健康診断に備えて早々に帰宅。近所の本屋に寄るがさすがに今日は本を買うのはやめておく。それでも本は届くのだよ。
夜出る魚達の船  大輪茂男 香速社 SFマガジンで北原氏が紹介していた童話集。

スケアクロウVol2 Vol3 マシュー・ライリー 講談社
オーストラリアの作家のライトノベル的冒険小説3分冊の2と3。1を読んだ際は続き物のため評価を保留にしたが、3巻全部読んだ感想はまあまあといったところ。南極基地の地底から発見された物体をめぐってアメリカ海兵隊が、フランス、イギリス、しまいには自国の秘密組織まで敵に回して戦うというストーリーで、さすがにご都合主義的展開が多く、キャラクターメインのライトノベル風小説であるという印象は変わらない。それでもページターナーぶりはなかなかで、読んでいる間はそのあたりもあまり気にはならない。単行本で読むような本ではないと思うけれど、このように雑誌形式で軽快に読むには宜しいでしょう。


(今日買った本:1冊 今月買った本:130冊 今年買った本:1275冊)

10月26日(火)

今日も新刊を購入。おまけに今読んでいる「涼宮ハルヒの憂鬱」がひどく面白いので同じ著者の別シリーズまで購入してしまう。
ミステリマガジン12月号 女性作家特集。アンジェラ・カーターが渋いな。
SFマガジン 12月号 ジョージ・R・R・マーティン特集。短篇がたくさん訳されて嬉しい。(読まないかもだけど) 来月号はさすがに矢野徹追悼特集。
学校を出よう 谷川流 電撃文庫 角川文庫が面白かったのでとりあえず1巻を購入。もう6巻まで出ている。
食卓にビールを 小林めぐみ 富士見ミステリー文庫 出たときから気になっていたのだが割と面白そうなので購入してみる。
食卓にビールを2 小林めぐみ 富士見ミステリー文庫 ミステリー文庫だがSFのようだ。
謎物語 北村薫 角川文庫 エッセイ集。この前買った単行本も面白そうだったしこの手の読書エッセイは面白そうだよね。
ソウ 行川渉 角川ホラー文庫 ホラー映画のノベライズ。
有栖川有栖の鉄道ミステリライブラリー 角川文庫 SFや怪奇小説も含む。他の文庫等でも読める作品も含んでいるが、そればかりでもない。雨宮雨彦の作品が収録されているのが意外。前はたまにブックオフ等でも見かけたのだが、ちょっと胡散臭くて敬遠していたところがある。購入した方が良いのかな?
平成都市伝説 中公Cノベルス ホラー競作集。奥田哲也、斎藤肇は久しぶりの感がある。ずっと続いて欲しいシリーズだ。
深夜の魔術師 横溝正史 出版芸術社
リピート 乾くるみ 文藝春秋 書き下ろし長編。
サバイバーミッション 小笠原慧 文藝春秋 書き下ろし長編。デビュー作の「DZ」は少しSFの入ったミステリーであったから期待。
楽園の鳥 寮美千子 講談社 初の大人向け長編。これは全くの想定外。新聞連載の単行本化で力作のようだ。

(今日買った本:13冊 今月買った本:129冊 今年買った本:1274冊)

10月25日(月)

日本シリーズでライオンズが優勝した。プレーオフでうっちゃり勝ちをして出場したので後ろめたさがつきまとうし、ちょっとすっきりしないのはやむを得ないという複雑な気分だが、まあ優勝は優勝なので喜んでおこう。ただ、某落合監督がパリーグを揶揄するようなことを(わざとだろうが)言っていたので、そういう意味では痛快だった。ちなみにプレーオフ自体はパシフィックリーグを盛り上げるためにワイルドカードでの優勝もありうる大リーグのプレーオフを意識して行ったのだろうが、試合自体は盛り上がって面白かったものの、応援するファンにとっては優勝しても一抹の後ろめたさが残るので手放しで賛成はしづらい。第一ダイエーと逆の立場だったら凄く悔しいだろうし。これがずっと続くのならルールとして根付くのだろうけれど。でも140試合戦って一位でも優勝しないっていうシーズンの意味ってなに?と問い返されると口ごもってしまうのは事実だよな。

PEGANALOST Vol9(附9.1) 久々に復刊した同人誌。前二号に比較するとちょっとゆったりした感じだろうか。

(今日買った本:1冊 今月買った本:116冊 今年買った本:1261冊)

10月24日(日)

BUNKAMURAヘ最終日のグッゲンハイム美術館展へ行く。最終日にしては混んでいなくてほっとする。出品自体は1作家あたりの出品が少ないため、総括的に流れでは見れるが反面印象が散漫になりあまり満腹感が無い。中ではもしかしたら現物を見たのははじめてかも知れないイブ・タンギーが存外綺麗だったなあ。なので図録は買わず。
そこまで来たらブックファーストで買い物をするしかない。でも久山秀子、横溝正史は無くてちょっと残念。かわりに品切れの山前さんの文庫が見つかり嬉しかった。
夜想# 特集 ドール 復刊2号は人形特集。復刊前以上にビジュアルな方向へ進んでいるように思える。
日本ミステリーの100年 山前譲 光文社知恵の森文庫 油断していたら品切れになっていて探していた。品切れまで常備しているとはさすがブックファーストである。
涼宮ハルヒの消失 谷川流 角川スニーカー文庫 なぜか横浜方面では全然見かけない。
鏡の森 タニス・リー 産業編集センター いやはや2冊目が出ましたな。
乱視読者の英米短篇講義 若島正 研究社
百年の誤読 豊崎由美 岡野宏文 ぴあ
gift 古川日出男 集英社 掌編集。


(今日買った本:7冊 今月買った本:115冊 今年買った本:1260冊)

10月23日(土)

学芸大学に寿司を食べに行く。みんな美味しかったけどスミイカがうまかったな。ほうぼうは始めて食べたような気がするけど、意外に歯ごたえがあった。
やっぱり数件隣のブックオフにも寄る。セール中。あまり広くない店だが、前は結構新しい本もあっていろいろ買ったのだが、最近はあまり買うものが無い。
魔法がいっぱい ダイアナ・ウィン・ジョーンズ 徳間書店
ジャック・マッグズ ピーター・ケアリー DHC
アーケード殺人事件 ねじめ正一 光文社
エルフギフト(上) スーザン・プライス ポプラ社 失敗。持っていないのは下巻であった。
木の中の魔法使い ロイド・アリグサンダー 評論社 何を持っていないのかわかりゃしない。
青空の下の密室 村瀬継弥 富士見ミステリー文庫

父方の実家が新潟なので、地震が心配。皆無事だったらしいけど家は悲惨な状態らしい。東京近郊も地震のエネルギーがたまりにたまっているだろうから、地震はいつ来てもおかしくないのだろう。怖い怖い。でも地震は起きたときにどこにいるかですべては決まってしまうな。こればっかりは運だろう。とりあえず寝てても本棚が倒れて死ぬことはないけれどね。

(今日買った本:6冊 今月買った本:108冊 今年買った本:1253冊)

10月22日(金)

また新刊。
復活の地V 小川一水 早川文庫JA 全3巻完結。ちゃんと1,2を発掘しないと読めない。といっている間に3冊ばらばらでわかんなくなっちゃうんだよね。
ミステリ十二ヶ月 北村薫 中央公論新社 エッセイ集。当初買うつもりはなかったのだが、面白そうだったので購入してしまう。
くらやみの速さはどれくらい エリザベス・ムーン 早川書房
アマゾニア 粕谷知世 中央公論新社 ファンタジーノベル大賞受賞作家の第二作。一作目は八重洲ブックセンターで惹かれて買ってそのままだ。
コバルト風雲録 久美沙織 本の雑誌社 これも当初購入予定になし。
願い星、叶い星 アルフレッド・ベスター 河出書房新社 ベスターの短編集が新刊で出ること自体信じがたいが、巻末の第二期刊行予定が初めてちゃんと公開されているのを見てさらにめまいがする。スタージョン2冊目、ゼナ・ヘンダースン、ロバート・F・ヤング、アブラム・デイヴィッドスン、イーガン、コニー・ウィリス。とりわけヤングだ。少しでも新訳が収録されることを切に望む。本書に関して言えば、気持ちはわかるけれど、せめて創元の文庫収録作品との重複は避けて欲しかったようにも思う。だってベスターの短編集なんて最後のチャンスだと思うもの。
<奇想>とかいう名称でミステリーにジャンルとして飲み込まれないようにがんばれSF!
んー、「虎よ!虎よ!」を読み返したくなってきたぞ。

(今日買った本:6冊 今月買った本:102冊 今年買った本:1247冊)

10月21日(木)

文庫1冊
眠り姫 貴子潤一郎 富士見ファンタジア文庫 前作が面白かったので。短編集でミステリー新人賞に3次選考までいった作品を含む。後書きを読むとバラードやらディックやら夢野久作やらの名前が踊っていて妙に嬉しい。

疑惑の夜 飛鳥高 講談社
たまには古い本。手持ちは図書館用かなにかに改装された本で元本の面影も無く、奥付もないという悲惨な本だが、読むには支障なし。なお著者の本を読むのは始めてである。「細い赤い糸」すら読んでいない。だからほとんど先入観なしに読むことができた。ストーリー的には脅迫にあっていた男が人を殺し、それをネタに脅迫されるという、殺人犯を主人公にした珍しい設定のサスペンス。
なんというかとても普通のサスペンスで普通に面白いのだが、文体は変だし、キャラクターに魅力があるわけでもないし、これといって強く訴えかけるものが無いのだ。読んで損はしないけど、得もしない感じといったら良いのだろうか。安い文庫とかなら良いけれど、高いお金を出して読むものではない。機会があればどうぞ。


(今日買った本:1冊 今月買った本:96冊 今年買った本:1241冊)

10月20日(水)


台風なのにまた本を買う。
水の迷宮 石持浅海 カッパノベルス
龍臥亭幻想(上)(下) 島田荘司 カッパノベルス 島田荘司の本を新刊で買ったのは初めてだ。
震災列島 石黒耀 講談社 火山の次は地震ですか?
明日の記憶 荻原浩 光文社 立て続けに単行本が出て困るなあ。

(今日買った本:5冊 今月買った本:95冊 今年買った本:1240冊)

10月19日(火)

新刊購入
誘拐ラプソディー 荻原浩 双葉文庫 文庫を2冊ほどまだ買っていないのがあると思う。
涼宮ハルヒの暴走 谷川流 角川スニーカー文庫
平井骸惚此中ニ有リ 其参 田代裕彦 富士見ミステリー文庫 しまった弐がどこにあるかわからん。
ばく食え 吉田光彦/高橋克彦 祥伝社文庫 コミックだけど。
涼宮ハルヒの退屈 谷川流 角川スニーカー文庫
涼宮ハルヒの溜息 谷川流 角川スニーカー文庫 4冊目がないんですけど。
本との出会い、人との遭遇 堀切直人 右文書院 久しく購入していなかった著者の本だが、これは面白そう。

(今日買った本:7冊 今月買った本:90冊 今年買った本:1235冊)

10月18日(月)

硝子のハンマー 貴志祐介 角川書店
久しぶりの著者の長編。今回は本格ミステリーに挑戦とある。確かに監視カメラに見張られた社長室で起きる密室殺人を追うというのは本格ミステリーと言ってもいいのだろうと思う。ただ、構成的に前半で本格ミステリー、謎解き部分が犯人の生い立ちから語るクライムノベル的な構成をとっているので(この前読んだドイルの「緋色の研究」みたいだ)、長編小説としてのダイナミズムは欠いている。それでも500ページある本書を面白く読ませてしまうストーリーテリングはさすがで読んで退屈することはないだろう。
探偵役は防犯コンサルタントという仕事を『表向き』行っている男、ワトスン役は女性弁護士となっていてキャラクター的にも魅力があり、シリーズ化も充分可能だ。ピッキングやら最近の犯罪や防犯に関する記述も良く調べられていて面白い。で、肝心のトリックであるが、可能だとは思うけれどかなりトンデモ系に属するのではなかろうか。もっとも防犯機器の裏をかくようなことは普通の推理小説ではあまり好んで描かれないようにも思われるので、そういう意味では野心的であるし、これだけ「技術」の発展した時代の都会の真中において人間心理以外の部分で機械的なトリックを扱おうとすると、自然こういう形態になっていかざるを得ないのかもしれない。そこは21世紀の本格推理への挑戦として評価したい。
個人的には著者にはホラーを期待しているので、そういう意味では少し残念ではあるが、エンターテイメントとして面白く読めることは間違いないであろう。「青い炎」とミステリーが続いたので今度はホラーがいいなあ。


届いていた本を何冊か。国書刊行会とbk1は未開封。ジグソーさんからの荷物も未開封。
化体 粕谷栄一 思潮社
追いし者追われし者 氷川透 原書房 まだ読んだことがないんだよねえ。
アイスランドへの旅 ウィリアム・モリス 晶文社 まだ何冊か買ったいないのがあるけど、これだけ品切れになっちゃっていたみたいだから。
子ども諸君 ダニエル・ペナック 白水社 

(今日買った本:4冊 今月買った本:83冊 今年買った本:1228冊)

10月17日(日)

オフ会から帰り睡眠を補足した後、買い物に行くと新刊が出ていたので購入。
赤い霧 ポール・アルテ ポケミス 「第四の扉」はわりあい面白かったからね。邦訳2作目は未読だけど。
霧の迷宮から君を救い出すために 黒田研二 ジョイノベルス 原書房の作品が面白かったから買おうかなと。
あなたまにあ 小川勝己 実業之日本社 「怪奇小説集」と書かれてしまうと買わなきゃだもの。「恐怖小説集」じゃないんだぜ。
闇の迷宮 ローレンス・ソ−ントン 講談社 ミステリマガジンの風間氏のコラムを読んで。
船宿たき川捕物暦 樋口有介 ちくま書房 著者初の時代小説集。

(今日買った本:5冊 今月買った本:79冊 今年買った本:1224冊)

10月16日(土)

黒白さんのオフ会。黒白家に訪問するのは多分3回目だと思うけれど、前と比較しても本が増えていないように見えるのがとても不思議。むしろ整理されてすっきりしたような印象さえ受ける。ずらっと並んだポケミスや後ろの棚の稀少本を見るとくらくらしてしまう。ミステリーは本職ではないので、羨ましいと言うよりは面白いのかなあ、読んでみたいなあという気持ちの方が強いかもしれない。夜は初めて踏み入れる二階で宴会。びっくりするような広い部屋で騒ぐ。日本シリーズが気になって長時間席をはずして申し訳ありませんでした。お世話になりました。楽しゅうございました。ちょっと寒かったけど。
購入した本と、いただいてしまった本。
薪小屋の秘密 アントニイ・ギルバート 国書刊行会
空のオベリスト C・デイリー・キング 国書刊行会
ディナーで殺人を(上)(下) 創元推理文庫 丁度この前買わなきゃと思って探していたところだったので嬉しいです。
乳色の暦 多岐川恭 桃源社
ハニー貸します G・G・フィックリング ポケミス
北極シティーの反乱 小隅黎 インタナル出版
天皇の密偵 ジョン・P・マーカント サンケイ出版
白い乱気流 花屋治 日本経済新聞社
夢魔の降る夜 水見陵 早川書房 再読用。本当は「マインド・イーター」が一番読み返したいのだが残念ながら無かった。
不在の惑星 水見陵 新潮文庫 再読用。大学の授業のときに無視して読んでいて怒られたことを思い出す。
星の導師 水見陵 新潮文庫 これは読んでいない。実家に行けばあるのだろうが、探すのも面倒。でも「マインド・イーター」は発掘しなきゃ。
帰ってきた女王様 森奈津子 レモン文庫 おれは持っているようです。
凝った死顔 矢作俊作 光文社文庫
コルテスの収穫(上) 矢作俊作 光文社文庫
ヨーコに好きだと言ってくれ 矢作俊作 光文社
四次元への飛行 酣燈社 実家にある可能性が非常に高い。


(今日買った本:17冊 今月買った本:74冊 今年買った本:1219冊)

10月15日(金)

犬は本より電信柱が好き 吉野朔美 本の雑誌社
コミックだけれど、本の雑誌に連載されていた作品が中心なので購入し読了。やっぱりこういう本を読むと、無性に本が読みたくなりますね。


10月14日(木)

久々に地元のブックオフを覗く。
文藝別冊 色川武大&阿佐田哲也 河出書房新社 全集は持っているけど、全作品入っているわけじゃないのがちょっとね。
涼宮ハルヒの憂鬱 谷川流 角川スニーカー文庫 風野さんの日記を読んで読みたくなったのでした。
快楽の寝台 青柳友子 有楽出版社
地には平和を 小松左京 阿部出版 『地には平和を』とそれ以前の文学作品を収録したもの。

(今日買った本:4冊 今月買った本:57冊 今年買った本:1202冊)

10月13日(水)

新刊の買い物。
ミステリ−ズ Vol7 東京創元社 最近音沙汰が無い葉山さんがフラッシュバックに原稿を書いていてとりあえずお元気なのが伺われる。それにしても7冊も溜まっちゃったけど短篇くらい読もうかしらん。既にジャーロと同様、購入してはただ腐海に飲み込まれるだけの本になりつつあるのだ。とりあえずピンバッチが終わったのはほっとするのだけど。
旅する女 小松左京 光文社文庫 なんだかいまさらのような気もするし、多分手持ちで全部読めるのだと思うけど、チャンスがあれば本書で読もうかと思い購入。程度はわからないけど加筆訂正はされているらしい。小説全集出して欲しいな。
未来のおもいで 梶尾真治 光文社文庫 書き下ろし。『黄泉がえり』以来すっかりメジャーな作家になってしまいましたね。本書はファンタジーという表記でSFという言葉がどこにもない。小松さんの本もSFという表記をしているのは解説の宮部さんだけなのが非常に不満。表紙にSFって書けよ。書いたらそんなに売れないんか?
聖悪女 土屋隆夫 光文社文庫 東京創元社から書き下ろしで出た本が光文社から文庫になるとは思いもよらなかった。創元の文庫作品集が早くも在庫僅少という事実と関係あるのでしょうか。よっぽど売れないのかな。
No6#3 あさのあつこ 講談社 前の2冊もはやく読まなきゃね。あさのあつこは読んだことが無いのだ。本書はまだ続くようだ。
降魔剣膝丸 坂岡真 徳間ノベルス 書評で面白そうだったから購入。おーかわくんも評価してたし。んー、でも他の著者はどうなんかな。
砂漠の船 篠田節子 双葉社 面白いに違いない。
本の雑誌11月号 ファンタジー特集。なんとなく購入。
ナラ・レポート 津島佑子 文藝春秋 前にも書いたけど、私が20年以上前、幻想文学と言うものに惹かれたのは雑誌「幻想文学」以外に山尾悠子「夢の棲む街」、津島悠子「最後の狩猟」の存在があったことは間違いない。そういう意味で(実は他の作品集は読んでいないのだけど)著者の作品はとても気になるのだ。
生首に聞いてみろ 法月綸太郎 角川書店 署名。読んだこともないのに署名本があったのでつい購入してしまう。

(今日買った本:10冊 今月買った本:53冊 今年買った本:1198冊)

10月12日(火)

2時半まで仕事だったため買い物はなし。

緋色の研究 コナン・ドイル  ドイル全集1 エミルオン
もしかしたら大昔にジュブナイルで読んでいるような気もするのだが、そうだとしても完全に忘れているホームズもの1作目。前半後半で完全に2部構成とし、前半で普通の探偵小説的な展開、後半で犯人の動機に関する部分を物語として展開した作品。探偵小説的な部分はホームズらしい嫌らしさは比較的少なくて、それなりに楽しめる。ただし推理はやはり簡単で独善的だ。後半に関してはモルモン教が扱われているだが、今読むとどれだけ史実に基づいているのかはわからないのだけど、なかなか微妙である。
全く先入観無く、現代の作品と同じ土俵に並べて評価するのは無理だろうが、まあそれなりに楽しめるであろう。



10月11日(月)

夜は久々に自由が丘で中華料理。香旬という店で3回目くらいだと思うが結構気に入っている。今回始めて頼んだ高菜麺がラー油が効いていて特に気に入った。
ブックオフと文生堂で買い物。
江戸東京<奇想>徘徊記 種村季弘 朝日新聞社 2000年以降の著作を購入していないので買わないとなくなりそうだ。
防風林 永井するみ 講談社 読まないまま揃ってきてしまった。あと文庫を何冊かかな。最新刊も買っていないけど。
フリーメーソン殺人事件 畠山清行 KKロングセラーズ
隠れ鬼 黒井千次 新潮社

(今日買った本:4冊 今月買った本:43冊 今年買った本:1188冊)

10月10日(日)

マリ&フィフィの虐殺ソングブック 中原昌也 河出書房新社
掌編ともいえそうな短い作品を集めたものだが、正直言ってぼくには良く分からなかった。したがって感想を書くことも不可能。ミュージシャン出身というと町田康とかを思い出すが、あっちは僕などにも、独特の文体と飄々とした雰囲気でなかなか面白いのだけど、残念ながらこれは波長が合わない。


江川卓よ 大陸書房 共著で中の一人だけれど、私家版を除き倉阪鬼一郎さんの最初の著作にあたるらしい。勢いで購入。

それにしても今年は雨が多いなあ。台風一過のはずなのにね。

(今日買った本:1冊 今月買った本:39冊 今年買った本:1184冊)

10月9日(土)


台風襲来。
龍秘御天歌 村田喜代子 文春文庫 失敗。単行本で持っていないと思ったのだが。
ウルトラQ 角川ホラー文庫
忍法関ケ原 山田風太郎 ちくま文庫 これ以降は単行本未収録エッセイがボーナストラックとなるようだ。
退屈姫君 海を渡る 米村圭吾 新潮文庫 書き下ろし長編。

(今日買った本:4冊 今月買った本:38冊 今年買った本:1183冊)

10月8日(金)

事件発生で帰宅は土曜日の朝9時。死にそうに疲れた。

スクリーミング・ブルー 藤木稟 集英社
沖縄を舞台にしたノンシリーズの長編。連続少女殺人事件を追う、本庁の刑事久義。サイコミステリー風の立ち上がりだが、次第に沖縄の持つ伝説に現実が侵食されていく。
ミステリー部分と伝奇部分が混ざり合って、いったいどっちに向かっていくのだろうと読むものを不安定な気持ちにさせる。ここが魅力でもあり欠点でもあると思う。400ページを超える長編だが、とても読みやすい。沖縄の歴史や民俗学的なガジェットも踏まえた上で、ストーリーを組み立てている。重厚ではないが、それなりに楽しめると思う。
なお予断であるが沖縄を舞台にしているため、セリフの方言など読んでいると「ちゅらさん」を見ているような気になってくるのにはまいった。そんな能天気な本ではないのに、なんだかのんびりしたイメージがわいてきてしまうのを押さえられないのだ。とは言え、沖縄自体は複雑な歴史を持っていて、いまもその真っ只中に置かれている環境はかわりようがない。実際に沖縄に生まれ、育った人でないと本当の気持ちはわからないことが多いのだろう。私3回ほどいったことがあり、また行きたいと思っているけれど、暗い歴史部分は観光旅行ではあまり見えてこない。他人事としてはどんなことも言いえるけれど、所詮ウチナンチューにとってはわれわれはヤマトンチューに過ぎないのである。


10月7日(木)

誘われて青山のブルーノートへMJQを観にいく。ピアノの人はなんであんなに日本語がうまいんだ?
犬は本より電信柱が好き 吉野朔美 本の雑誌社 本やタウンで購入。署名入り。

(今日買った本:1冊 今月買った本:34冊 今年買った本:1179冊)

10月6日(水)

新たに出ていた本と買っていなかった新刊を購入。
風雲甲穴城 島村匠 廣済堂文庫
共犯マジック 北森鴻 徳間文庫
聖フランシスコ・ザビエルの首 柳広司 講談社ノベルス
装丁列伝 臼田捷治 平凡社新書 清原悦志が取り上げられているのが目に付いたので。他にも建石修志や中村宏等の画家、瀧口修造や北園克衛らの詩人もとりあげられている。難を上げれば分量が少ないところか。真鍋博や野中ユリも取り上げて欲しかったものだ。
鈴木いづみセカンドコレクション3 エッセイ編 文遊社 写真集のみ買っていないんだよね。
金毘羅 笙野頼子 集英社 『すばる』初出の長編。そういえば確か『群像』に掲載された多和田葉子の長編は出ないのか?
スケアクロウVol2
スケアクロウVol3 1巻だけ既読でそのままになっている。続きを読まなくては。
封印作品の謎 安藤健治 太田出版 ウルトラセブン12話や怪奇大作戦の24話など封印された作品を取り上げたもの。
怪奇トリビア 唐沢俊一編著 竹書房文庫 東さんのコラムで取り上げていなければわからなかったかもしれない。

(今日買った本:10冊 今月買った本:33冊 今年買った本:1178冊)

10月5日(火)

キャプテンフューチャー全集1 エドモンド・ハミルトン 創元推理文庫
今回創元推理文庫から全集として再刊されるにあたり、約20年ぶりに読みかえすことにした。もっともすべて読んでいるわけではないし、読んだものも内容をほとんど覚えていないので初読とたいしてかわらない。本書には「恐怖の宇宙帝王」と「暗黒惑星大接近」がカップリングされている。早川文庫では必ずしも刊行順に翻訳されたわけではないので、順番に読むこと自体もキャラクターの登場エピソード間の関連において意味があると言える。なお「宇宙帝王」は木星が舞台のクーデーターで、「暗黒星」は冥王星が舞台の太陽系を巻き込む一大陰謀となり、事件には事欠かない。
感想は昔読んだ時にはやはりすごく面白かったので、年をとってから再読するとどうかなあと期待半分、心配半分だったのだが、期待していたほどではなかったけれども、それなりには楽しめた。太陽系各惑星に住む住民や西部の町に比せられる各惑星の開拓地はまんま西部劇で、木星にまで大気があって人がすんでいるのはびっくりしてしまうが、まあご愛嬌だろう。またグラッグとオットーのかけあいやサイモンの冷静さなど記憶どおりで嬉しいし、ジョオン・ランドールの腕っこき諜報員という割にはまぬけで全く足手まといにしかならないところなど、なかなか楽しい。
ガジェットは豊富で細かいところにもアイディアが使われハミルトンらしさも感じられるので、今読んでもあながち捨てたものではない。SF短編集も刊行されたし、このまま著者の再評価が進むことを期待したい。なお解説の野田氏が福島正実に関してのエピソードを吐露していてなかなかショッキングである。私など福島正実というとSFマガジンの後書きの熱い言葉を思い出すため、SFに厳しい眼を向けジャンルを愛する理想に燃えた人物像を割合と強くイメージしてしまうのだが、彼もやはり俗な人間的な部分を持っていたということか。少しさびしい。



10月4日(月)

日蝕の鷹、月蝕の蛇 倉阪鬼一郎 幻想文学会出版局
著者の第一歌集であり、既に句作を行っている著者にとっては恐らくは最後の歌集でもある。長らく探求書であったが、今回運良く入手することができたためさっそく読んでみた。まだ著者の句集は眼を通していないためなんともいえないが、本書に関して全体的なイメージでは怪奇的、幻想的なモティーフを控えめに取り入れた歌集と言う感じ。技巧的には素人のため良く分からないのだが、塚本邦雄等に比べると私にとってイメージしやすいのは好感が持てるところ。最後に気に入った短歌をいくつか抜き出してみる。このまま埋もれさせておくのは少し惜しい気もするが、もう再刊はないのかもしれない。

薄明に砂時計の砂みづみづと虚空も時を洗 ひてゐたり
俘虜地より花街へつづく壁のしみ日蝕の鷹 月蝕の蛇
手首よりふとすべらせし剃刀のつめたき刃 もて椅子刻みゆく
触媒の名を暗記する少年と恋文書く少女な らぶ理科室
鮮魚店くりぬかれたる死魚の眼を食みては 笑ふ老婆を吊す
思ひはあれどCthulhuと言ふときの舌のし びれよ吃音の神
邪神雨によそほひ一管の笛拾ふ白き手の舗 道
砂浜に人形の首うちならび無人燈台闇にし づもる
窓の外何も見えねば夜語りの*(アステリスク)を星とも 想へ



10月3日(日)

日吉にてちょっと新刊を買う。
空想科学少女リカ 岡崎弘明/柳田理科雄 日本文芸社
深海のパイロット 藤崎慎吾他 光文社新書
方舟は冬の国へ 西澤保彦 カッパノベルス

(今日買った本:3冊 今月買った本:23冊 今年買った本:1168冊)

10月2日(土)

神保町と家人の友人を訪ねるため根津に行く。羊頭ではおーかわくんとばったり会ってしまう。
黒ミサ ノーマン・メイラー 集英社
マラナ・タ終篇 森内俊雄 文藝春秋
海賊丸漂着異聞 満坂太郎 東京創元社
ガラティア2.2 リチャード・パワーズ みすず書房
金曜日の誘惑 戸川昌子 講談社 ようやく1歩前進したか。
以下は新刊。
パズラー 西澤保彦 集英社 署名
太宰治変身譚 出口裕弘 飛鳥新社 署名
裸者と裸者(下) 打海文三 角川書店 なぜか昨日の横浜の有隣堂では上巻しか売っていなかったのだ。
ペンギンの憂鬱 アンドレイ・クルコフ 新潮社
ゆめつげ 畠中恵 角川書店 
悪魔聖誕 南條竹則とデーモン一族 ジャイブ
閘門の足跡 ロナルド・A・ノックス 新樹社 久々に刊行された新樹社の海外ミステリーだが、本当にどこにも売っていなくて、神保町でも東京堂には売っていないし、これではふりの客は手にとることはないと思う。余計なことかもしれないが、もう少し営業の方ががんばらないと続けていくのは厳しいのではなかろうか。

(今日買った本:12冊 今月買った本:20冊 今年買った本:1165冊)

10月1日(金)

どっかと新刊購入。
準備だけはあるのに、旅の 内田春菊 中央公論新社
海の仙人 絲山秋子 新潮社 芥川賞候補作。
月が昇るとき グラディス・ミッチェル 晶文社 巻末を見ると翻訳されていないだけで、随分多作なのがわかる。「トム・ブラウンの死体」も再刊すればいいいのに。
マイマイ新子 高樹のぶ子 マガジンハウス なんとなく面白そうだったからな。
新宿ミルク工場 沙藤一樹 講談社 書き下ろし。
裸者と裸者(上) 打海文三 角川書店 なぜか上巻しか売っておらん。近未来の時代設定でやはりSFに近しい作品のようだ。
夏の名残の薔薇 恩田陸 文藝春秋 ミステリーマスターズ。
パンドラの火花 黒武洋 新潮社 スーパーナチュラル系の長編のようである。

(今日買った本:8冊 今月買った本:8冊 今年買った本:1153冊)