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2.相模湖畔嵐山から石老山・石砂山を経て西野々まで

  1. 行程の概要
  2. 嵐山の表と裏
  3. 石老山から望む富士
  4. わかりにくい?石砂山
  5. コースミニガイド

平成8年5月11日(土)

1.行程の概要

高尾山から相模湖へ出てきました。高尾山が東京都民のオアシスなら相模湖もまた神奈川県民と東京都民のオアシスの一つといえるでしょう。 相模湖にはボートが浮かび、カップルや家族連れがのんびりボートを漕いでいますし、相模湖ピクニックランドは子供たちの歓声であふれています。 また、相模湖は神奈川県の重要な水瓶であり、その意味でも大切なオアシスと言う事ができるのです。
東海自然歩道はこの相模湖を見下ろすコースを取ります。しかし、相模湖を過ぎると自然歩道はぐっと閑静な道になります。 顕鏡寺はこの地域ではちょっと名の通ったお寺らしく、周囲には巨岩奇岩がたくさん露出しています。 この顕鏡寺から石老山までは週末になると中高年ハイカーが訪れるハイキングコースになっています。 相模湖駅でも石老山ハイキングコースの看板が出ています。
石老山を下りて篠原からはしばらく車道を歩きますが、石砂山の登山道(というほどの山でもありませんが)からは再び山道になります。 この一帯は、天然記念物の岐阜蝶の生息地という事でむやみに採集しないようにという看板が目に付きます。
石砂山からの下山道は眼下に相模湖ゴルフ場を見下ろす事ができますが、あまり見とおしのきく道ではありません。 車道に下りて道志川を越えしばらく歩くと西野々です。ここが丹沢の登山口になっています。

2.嵐山の表と裏

日程の都合で前後しますが、すでにゴールデンウィークに丹沢を踏破してきたため、今回はルートの上では2日目ですが、私にとっては5日目の東海自然歩道です。 したがって、今回は高尾山と丹沢というすでに踏破したコースをつなぐ道のりになります。 早起きの甲斐あって、朝の6時には相模湖駅に降り立つ事ができました。 というのも、東海自然歩道ウォークガイドによれば相模湖から西野々という今回のルートの所要時間は13時間45分となっていたからです。 昼間のうちにこのルートを踏破するためにはできるだけ早く出発し、なるべく早足で距離を稼ぐ必要があります(と考えました)。
相模湖駅でコンビニエンスストアで仕入れた朝ご飯を食べ(列車の車中は睡眠時間でしたから)、6時半に前回に到達した嵐山のたもとに到着しました。 本日は曇り空でウォーキングには良い天気です。 張り切って今回の歩みを始めました。 嵐山へはちょっとした登山道ですが、30分で頂上に着きました。 嵐山はそれほど高い山ではないのですが、相模湖の湖畔にあるため眺めはなかなかのものです。 ここで、歩きやすいようにジーンズからジャージに履き替えました。朝が早いのでもちろん周囲には誰もおらず頂上のベンチで堂々と履き替えました。 相模湖を眼下に着替えるのは変な気持ちです。山男なら家から登山に適した服装でやってくるのが当たり前なのかもしれません。 しかし、なにぶん山の経験が浅いものですから、早朝とはいえ電車に(特に山の手線に)ジャージで乗るのは抵抗があります。 帰りにも電車に乗る事を考えたら、やはりジーンズで出てきて歩きはじめたら履き替えようという結論に至ったわけです。 まだまだ、山男として尻が青いのでしょう。
嵐山を下りはじめるとあちこちでガサゴソと草むらがゆれています。 狸でもいるのでしょうか、草むらの中を何回か覗いてみましたが、何も確認できませんでした。 途中、竹林があり、大きくなりすぎた竹の子が沢山生えていました。 3月の終わりか4月の初めころは竹の子が沢山取れそうだと考えますが、誰かの所有の竹林なら泥棒になってしまいます。
しばらく歩くと相模湖ピクニックランドの駐車場の金網に沿った道になります。 ここで気づいたのですが、嵐山は表に相模湖、裏に相模湖ピクニックランドを配した山だったのです。 ピクニックランドは小学校の遠足で来たことがあります。何やら懐かしい心持ちで鼠坂へ下りていきました。

3.石老山から望む富士

畑の間の小道をぬって国道412号と交差、陸橋でわたります。ここが鼠坂です。 ここから顕鏡寺までの道のりはとても地味ですが、標識があちこちにあったり、 見当たらなくなったり、どこが東海自然歩道の本道なのか、自分が果たしてちゃんとルートを歩いているのか不安になります。 しかし、地図を見て見当をつけ迷わずに午前9時に顕鏡寺へ到着しました。
顕鏡寺はなかなか野趣に富んだお寺で、ちょっとした山道を登ったところに本堂があります。 ここから、中高年のハイカーが見られるようになりました。ハイカーと一緒に本堂前で一休み。水補給とお菓子を少々つまみます。 ここから上には巨岩奇岩がひしめき合い、それぞれ名前がつけられています(名前は忘れてしまいました)。 道はその岩の間を縫うように石老山へ続きます。 石老山への登山道からは相模湖が見えると聞いていましたが、気づかなかったのか見る事ができませんでした。 この頃から丹沢でいためた右膝が再び痛みはじめました。だましだまし上ります。
頂上には午前10時着。山頂からは、ついこの間苦しんだ丹沢の山並みが、そして遥か彼方に富士山が見えました。 富士山は高尾山から相模湖への途中にある城山からも望む事ができるといいます。 東海自然歩道の東京から静岡までは、まさに富士山を望みながら進む道といえるでしょう。
山頂付近はなかなか広くて、ベンチやテーブルが設置されています。 幾つかのテーブルには、すでにハイカーグループが陣取っていました。 私もベンチに座って例のごとくピーナツをポリポリ。 痛む右膝をいたわりながら次なる目標、石砂山を目指します。 この調子なら思ったよりも早く今回のルートを踏破する事ができそうです。

4.わかりにくい?石砂山

石老山から、篠原へ下る際に富士山から丹沢まで望む事ができました。 先々週に苦闘した犬越路が見え、感慨ひとしおです。 しかし、今回もすでに右膝が痛みだし、篠原へのくだりもキツク感じます。 下る途中、なんや知らん細かい虫がプンプン飛んでウザッタイこと。 ひとっ所に腰を据えて休む気にならないので、一寸止まってはすぐに歩き出します。 AM10:00に篠原へ下りました。ここは、神奈川県藤野町になるのですが、本当に神奈川県なのと思うほど長閑なところ。 岐阜蝶も生息しているそうです。 しばらくは舗装路を歩きます。この辺は標識が少ないのが難点で、歩いていても道があっているのか不安になります。 篠原川をさかのぼって行くうちに、案の定、途中で迷ってしまいました。 石砂山への上り道がないのです。 道なき道をしばらくうろうろしながら、「コンチクショウ!」と文句をつぶやきます。 しかし、少し道を戻ってきて目に飛び込んできたのは大きな標識。 石砂山への登り口と書いてあります。 何のことはない、右側ばかりに注意を払って歩いていたために左側にあった大きな標識を見落としたのです。 今度は自分に対して「コンチクショウ!」とつぶやきます。 石砂山の頂上で昼ご飯と思っていたのですが、迷ったせいで少し遅れました。 ペースをあげて歩きます。 ここからはすれ違う人も無く、本当の単独行です。 ペースをあげたおかげで、12:15に頂上へ。 目前にみえる丹沢の山並みを見ながらコンビニで仕入れておいた昼をとります。 虫を払いながらの昼ご飯になりました。
12:40に再び出発。頂上から下りはじめてすぐ、山火事があったようで焼け跡がそこここにみえます。 眼下に相模湖ゴルフ場を見ながら一人で下山します。伏馬田で舗装路に出ました。 ここからはずっと舗装路のはずなので、人気のないところで再びジーンズに履き替えます。 道志川をわたって、国道413号に出れば西野々はすぐ。 バス停にPM1:40着。これで、高尾山から丹沢がつながりました。

5.コースミニガイド
人気のあまり無い道ですが、きつい道ではありません。 「東海自然歩道ウォークガイド」では、所要時間13時間45分となっていましたが、私の道のりを見ればわかるように8時間程度で歩けます。 余裕を持って9時間見ておけば十分でしょう。
鼠坂から顕鏡寺までと、篠原から石砂山への登り口までが、標識がわかりにくく地図をじっくり見て歩いた方が良いでしょう。 鼠坂から顕鏡時までの道は、民家の駐車場脇から細い道に入っていくところがポイント、 篠原から石砂山の登り口までは篠原川に沿っていく事がポイントです。
途中、「虫が飛んできてウザッタイ」とありますが、後で聞いたところでは私が黄色いシャツを着ていた事に原因がありそうです。 明るい色には虫が寄るとの話でしたが、本当でしょうか?
眺めがいいところは、嵐山と石老山、石砂山はあまり眺めは良くありません。
途中に、店らしい店はないので昼ご飯など仕入れていった方が良いでしょう。

西野々−西丹沢

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