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7.富士ビジターセンターから五湖台・紅葉台を経て精進民宿村へ

  1. コース概要
  2. 紅葉の足和田山
  3. 渋滞の紅葉台
  4. 夕暮れの樹海
  5. コースミニガイド

平成8年10月27日(日)

1.コース概要

今回は、富士の北側をぐるっと回るコースです。紅葉の名所と聞いていたので、秋本番にあわせて出かけました。
前回の続きで、富士ビジターセンターがスタートになります。 ビジターセンターには、富士の生い立ちなど、富士山に関する資料が展示されており、お土産屋さんもある、富士登山のベースキャンプです。 東海自然歩道の途中にある事から、この行程のベースキャンプとしても使う事ができます。
富士ビジターセンターから大田和までは平坦な道のりが続きます。 足和田山の登山口からは、山道になり、少々きつい上り坂です。 足和田山の頂上は、別名を五湖台といい、富士五湖が一望というふれこみです。
五湖台から三湖台へは、かるいアップダウンの続く道になります。 三湖台は、名前の通り河口湖・西湖・精進湖の三つの湖を見渡す事ができる場所ですが、青木が原の樹海を見渡す場所としても最適です。
紅葉台は、その名の通り紅葉の名所です。紅葉台を下るとすぐに有名な鳴沢の氷穴です。 この穴の中は一年を通じてほぼ気温が一定しており、万年氷がある所です。
鳴沢の氷穴の付近から、東海自然歩道は青木が原の樹海の中を通ります。 その途中には、富岳の風穴があります。
樹海を抜けると、そこは精進民宿村です。
大田和から紅葉台に至る道は、東海自然歩道の中で最初に整備された道で、モデルコースともなった道です。
今回は約17km7時間弱の道のりです。

2.紅葉の足和田山

前回の歩行から一月ぶりの行程ですが、これは一月待っていたという方が正確です。 というのも、今回の行程には”紅葉台”という名前があるように紅葉のきれいな所が含まれているからです。 春の桜、秋の紅葉は、日本ならではの風物詩です。 桜なら、滋賀の彦根の彦根城か鎌倉の鎌倉山の桜並木が、紅葉なら、やはり滋賀の永源寺か喜多方から五泉への阿賀野川沿いが、僕の好きな所ですが、今回も期待に胸膨らませて出かけたわけです。
朝の5:50分頃に新宿を出て立川で乗り換え、立川で河口湖行きに乗り換えます。 これに乗ると河口湖駅には8:42に到着します。 ここから富士ビジターセンターまではバス便を考えていたのですが、適当なものが無く、歩いていく事にしました。 途中のセブンイレブンで弁当と水を仕入れて、ビジターセンターには9時半前に到着しました。
前回ここに到着したときには、すでに閉館した後だったので中を見る事はできませんでした。 今回はビジターセンターの見学から始める事にしました。 ビジターセンターは思ったよりも展示が少なく、すぐに見て回れてしまいますが、これ以上広くてもじっくり見ている時間はありませんので、満足しました。 展示してあるのは、富士山の生い立ちや、富士山周辺の自然のあらましなど、シンプルかつわかりやすい物でした。 こういう所にはたいていスタンプがおいてあります。 受付けの方にお願いして、スタンプをお借りして手持ちのノートや絵葉書に押しました。 なんだかんだでビジターセンターを出たのは10時頃。スバルラインを横切っていよいよ今回の行程の始まりです。
Pretty Duck! しばらく十分に色づいた林の間を歩く道でしたが、程なく舗装路に入り富士を横に見ながら歩き続けます。 舗装路は30分弱で別荘地に入り、すっかり弱くなった木漏れ日の間を歩くようになります。 コースの途中の家の垣根の間から、アヒルが子供用プールで水浴びをしているのが見えました。 垣根から手を伸ばせば届く所で、こちらを興味深そうに見ています。休憩も兼ねてしばらく話し掛けてやりました。 はたから見ると、きっと変な奴ですね。
別荘地を抜けると国道139号を渡り大田和の集落に入ります。 この集落の中に足和田山への登山口があります(登山口は大袈裟ですか)。 登りはなかなか急ですが、秋の涼しい中では丁度いい運動です。 そして、周りを見れば色づきはじめた葉が道を取り囲んでいます。 紅葉は登るに従い徐々に色づきを増していきました。 途中の高台では、老夫婦が三脚に立てたカメラを富士に向けてシャッターチャンスをうかがっています。 しばらくお話をしながら見ていたのですが、朝は雲一つ無く見事な姿を見せていた富士山も、頂上の方から雲に覆われてなかなか全容を現してはくれません。 10分ほど待った後、僕は先を急ぐ事にしました。
五湖台にはお昼過ぎに到着。 多くのハイカーがランチタイムをすごしていました。 ここで、僕もランチタイム。歩いた後のご飯は美味しい! 五湖台ですから、ここから富士五湖がすべてみえるはずなのですが、はっきりとみえるのは河口湖と西湖だけ。 ただし、現在展望台を建築中らしく、東海自然歩道の案内板のすぐとなりに一段高い建物が造成されていました。
40分も休んでから再び歩きはじめました。

Five Lakes! 3.渋滞の紅葉台

五湖台から三湖台へ続く道は、アップダウンはあるものの、色づいた木立の中のとてもいい道です。 平行して車道(未舗装)が通っていますので、車でもこの辺りまでは行ってこられるようです。
さわやかな紅葉の下50分も歩くと三湖台に出ます。 先ほどの五湖台が木々に囲まれた広場のような所であったのに対して、三湖台は広い高台になっており、富士の稜線から青木が原から精進湖から西湖までの大パノラマを一望する事のできる素晴らしく気持ちのいい所です。 本当に広々としていて、人も余りいませんし、パノラマを見ているだけで飽きない所でしたが、そうそうゆっくりとはしていられません。 30分ほどして再び歩きはじめました。
三湖台から紅葉台へは眼と鼻の先。しかし、紅葉台に近づくと俗世界の気配がプンプンとしてきました。 何と、国道139号線から紅葉台へ続く道は渋滞していたのです。 「紅葉台」という名前からして紅葉に期待していたのですが、何かがっかりしてしまいました。 紅葉台には売店や展望台があります。 しかしこの展望台は何と有料なのです。 もちろんこんな所は登りません。三湖台で大パノラマを十分堪能してきた所ですから。 しかし、アイスクリームを買ってしまうという軟弱な挙動をしてしまう所が情けないですね。
アイスクリームを食べ終えてから、再び出発。一気に足和田山を下山しました。

4.夕暮れの樹海

足和田山を下山すると、そこはすぐに鳴沢の氷穴です。そして、青木が原の樹海に突入した事になります。 氷穴の手前で標識が朽ちていたため道を間違え少々無駄足を食いましたが、すぐに戻って青木が原自然歩道に入ります。 この青木が原自然歩道が東海自然歩道にも組み込まれているのです。 鳴沢氷穴や富岳の風穴は過去に訪れた事があるので今回は寄らずに先を急ぎます。 といっても、富岳の風穴の付近で時間はすでに3時半。ここで進むか、ここで止めるか、思案のしどころです。 ここの所日が短いからと思案したのですが、後々の事を考えるとできるだけ距離を稼いでおきたい所です。 ちょっくら行くかと、軽い気持ちで先に進む事にしました。
青木が原樹海は昼なお暗いという事ですが、夕方にはなおさら暗くなっています。 樹海の中で夜になったら万事休すなので、意識せずとも足どりは速まります。 そういえば、「東海自然歩道ウォークガイド」でも樹海を夜に歩いたという話が書いてありました。 この樹海は自殺の名所でも有名です。 ここで日が暮れてしまうという事は、道が見えないという事に加えて薄気味悪いという事でもあります。 何とか視界のあるうちにと思うのですが、途中の標識が朽ち果てて見えなくなっているという事もあり道を間違えるという不安を抱えながらの歩行でした。
いよいよ視界が利かなくなってきたという所で精進登山道に出ました。 さらにひと踏ん張りで夕方5時に精進民宿村に到着しました。 樹海の中で休憩もとらずに歩いた甲斐がありました。
精進民宿村のバス停の前の民宿には犬がつながれていて、こいつと遊んでいるとすぐにバスがやってきました。 丁度いい時間にたどり着いたといった所でしょうか。
富士吉田までバスに乗り(途中渋滞しました)、駅前に降り立ったのが夕方6時20分。 電車の時刻をチェックしてから、迷わず熱海食堂の暖簾をくぐりました。 熱海食堂のカツ丼とブタ汁(と酒)はやっぱり美味いねぇ。

5.コースミニガイド

河口湖駅からビジターセンターまでの交通機関としてはバス便がありますが、本数が少ないので歩いた方がかえって早いくらいです。 徒歩20分足らずといった所でしょうか。
ビジターセンターから大田和までは平坦な道のりでほとんどが舗装してあるので、時間どおりに歩けます。
足和田山は大田和から五湖台までの登りが少々急ですが、あとは木立の中の気持ちいい道が続きます。 三湖台は絶好の休憩ポイントですが、ここのトイレはきれいとはいえません。 紅葉台では売店の裏に東海自然歩道が通っています。標識が隠れるように立っているので見失わないように。
青木が原自然歩道は鳴沢氷穴や富岳の風穴の周辺は道が入り組んでいるので迷わないように。 東海自然歩道の標識がポイントとなる所(道が分かれる所)に立っておらず、地図とにらめっこになります。 青木が原の樹海は溶岩台地の上にできているため磁石が効かないという話を聞きます。 必ず道から外れないように。間違っても「樹海探検」などという気を起こさない事です。
国道139号沿いの道になれば精進民宿村まではほぼ一本道になりますので迷う事はないと思います。 ただし、この辺りの標識は、ほとんどが朽ち果てているので、迷わないだろうと思っていても不安な気持ちになります。 標識については山梨県にもっと整備をして欲しいと思います。
精進民宿村を通るのは本栖湖を出て精進湖を回ってから河口湖駅・富士吉田駅へ至るバスです。 本数が多いとは言えないので、事前に確認をした方が無難でしょう(富士急静岡バス0544-22-3100)。 この周辺の宿泊は以下に問い合わせてください。
河口湖観光連盟0555-72-1111、勝山村観光協会0555-83-2111、足和田村観光課0555-82-2311、鳴沢村観光協会0555-85-2311、精進湖観光協会0555-87-2311

精進民宿村−猪之頭へ

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