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1.高尾山から相模湖畔嵐山下まで

  1. 行程の概要
  2. 起点に到着
  3. 山頂まで
  4. 高尾山の自然観察
  5. 相模湖まで


    平成8年4月20日(土)


    1. 行程の概要

      いよいよ今日から東海自然歩道を歩きはじめます。まずは軽く高尾山から相模湖畔へ抜けるコースです。 ガイドブック(東海自然歩道ウォークガイド)によると本日の歩行距離は9Km,3時間35分の道のりです。 手始めにはなかなかいいコースでしょう。 高尾山は全域が自然公園の特別地域に、またほとんどが鳥獣特別地区に指定されているため動植物が豊富で、杉の巨木やむささびに代表される自然あふれる地域です。 東京の都心から近いこともあいまって(新宿から京王線で1時間足らず)、都民の憩いの場になっています。 しかし、私は高尾山は初めてで(山に縁がなかったものですから)、いったいどんなところなのか興味津々、行楽客の心持ちで出かけたわけです。

      map around takao

    2. 起点に到着

      あいにく当日は朝から厚い雲が垂れ込め、午前10時前に京王線の高尾山口駅に着いたときにはぱらぱらと霧雨が降ってきました。 そこで、用意をしてきたかっぱをかぶって歩きはじめました(かっぱはスキーのポンチョです)。 高尾山口駅から5分も歩くとケーブルカーの乗り場があり、小さな滝があります。 その滝の側に東海自然歩道起点の案内板がありました。まずはここで写真を一枚。 始めの一歩の始まりです。

    3. 山頂まで

      ここで、ケーブルカーに乗ってしまうとはじめから「踏破」の目的が破れてしまうのでもちろんここから歩きです。 うっそうとしたすぎの巨木の並木の坂道をゆっくり登ります。山には霧がかかり見晴らしはあまりよくありません。 しかし、人がまばらですがすがしい感じがします。並木道は1時間ほどでぬけ、首都圏一望展望台からタコ杉、薬王院へと足を進めます。 薬王院は程々のお宮さんで108段の石段があります。この石段をあがるうちに108つの煩悩を一つ一つ落としていくわけですね。
      薬王院から高尾山頂は目の前です。山頂に着く頃には雨も何とか上がり、ここで昼食としてお弁当を広げました。 すでに中高年のハイカーグループがベンチに陣取り賑やかにお昼をとっています。 しかし、噂で聞くほど人出は多くなく、生憎の天気ということもあって今日はかなりすいている方なのでしょう。 持参のピーナッツを食べていると鳩が寄ってくるのでおすそ分けをします。海外の公園では野鳥が寄ってくることがしばしばありますが、 日本では鳩くらいしか身近に触れ合える野鳥がいません。さみしい気もしますが仕方のないことでしょう。 私もスズメの丸焼きを口にしたことがありますし、なかなか美味しいのも事実です。 小さな鳥も取って食べるというのは日本では昔から行われていたことでしょうし、野鳥が寄り付かないというのも必然的なことでしょう。

    4. 高尾山の自然観察

      さて、後半もしっかり歩こうと、ひとまず高尾山ビジターセンターのトイレをお借りして出かけようとしたところ、自然保護観察員という方から声をかけられました。 「よかったら1時間ほど自然ガイドをするのですが行きませんか」というお誘いでした。 聞けば高尾山の自然を観察員の方の解説を聞きながら見てまわるとのこと。時間もありますし、お言葉に甘えて参加することにしました。 私と一緒に参加した方は8名ほどいたのですが、皆さん野鳥や樹木や草花のことに詳しいようで、さえずりを聞けば鳥の名前を言い、木を見ればその種類を言い、花を見れば一言解説をしてくださるといった具合です。 たいして私は何も知らないことばかりで、皆さんのように知っていれば山歩きもさらに興味深いものになるであろうなあと思うのでありました。 本を読んで勉強すればよいのでしょうが、どうもできません。結局私はこの様な事に興味が薄いということなのでしょう。 しかし、野鳥のさえずりは心地よく響きますし、森や林の間を歩くと胸の奥からリフレッシュされるような気分になりますし、花を見れば可憐だとか美しいと感じます。 とりあえずはこの程度で私は十分満足です。午後2時まで山頂の周囲の道を歩きまわり、解説を聞かせていただきました。 とても興味深い体験ができました。
      参考までに、私の参加した自然観察のツアーは毎日1回午後1時から約1時間行っているそうです。 参加費は無料でビジターセンターのバッジをいただけますが、通常は参加希望者が多く何時行っても参加できるというわけではないようです。 したがって、参加希望の方は午前中には山頂に登ってビジターセンターで参加の問い合わせをした方が良いのではないでしょうか。 受付けは、私のときはビジターセンターの前で行っていました。

    5. 相模湖まで

      今度こそ、後半の始まりです。山頂からはなだらかなアップダウンが続きます。 人通りはぐっと少なくなり相模湖へ抜ける方は案外少ないようです。 道はとてもよく整備されており、歩きやすい事この上ありません。 又、城山までの道は桜並木が続いていて桜の季節にはピンクのトンネルができるそうです。 私が歩いたときはまだ桜には少し早かったようで、つぼみの状態でした。桜の種類にもよるのでしょう。 小1時間も歩けば城山に到着です。ここには茶店があり、ゆっくりと休む事もできるようですが、当日は天気が悪かったせいもあるのでしょう、茶店は閉まっていました。 そこで、ベンチだけをお借りしてほっと一息、ピーナツをポリポリ食べていました。 私はピーナツのような乾き物が大好きで、山歩きのときには携帯食料として持っていきます。
      城山を下りはじめるとようやく眼下に相模湖が見えてきます。山を下りきって人家のあるところに出てきたとき、満開の桜が私を迎えてくれました。 国道を渡り弁天橋についたのが午後4時半。JR中央線相模湖駅に出る道すがら嵐山のたもとまで東海自然歩道に沿って歩きました。新宿に戻って飲んだビールが美味しかったのは言うまでもありません。

      嵐山から西野々まで
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