内科

Macのソフトウェア全般に関する悩みについて診断します。

最終更新 1999年10月21日


●システムエラーの一般的な対応の仕方について、My Tipsの「システムエラーの種類と療法」にまとめましたので参照下さい。

●OSのアップグレードによるトラブルについては「OS内科」を御覧下さい

診断項目一覧



起動中のトラブル

Title: 緊急用フロッピーはどうやって作りますか

[症状]
いろいろな本に緊急用フロッピーを用意するように書いてあります。しかし、システムが大きすぎて1.4MBのフロッピーには入り切りません。

[診断]
緊急用フロッピーとは、HDのクラッシュやシステムの破損が起きたときに、起動するだけでなく、応急修理を行うためのフロッピーです。通常は、最小限のシステムにDiskFirstAidやNor‐tonDiskDoctor等のディスク・修復ユーティリティソフトを入れたものです。
漢字Talk7以前のOSでは、今では考えられないことですが、基本システムの大きさがわずか800KBぐらいしかありませんでした。更に、FDが主要な記憶装置でしたから、緊急用ディスクといえば、フロッピーディスクのことを指しました。
しかし、最近のシステム、例えばMacOS8.5では最小限のシステムでも20MB程度もあり、とても、通常のフロッピーディスクには収まりません。一般に、内蔵HDがクラッシュして立ち上がらなくなったという場合は、「C」※1キーを押しながら、システムCD‐ROMで起動します。この中には、DiskFirstAidも入っていますので、簡単なを行うことができます。
また、MacOS8以降が使用できる機種であれば、NortonUtilitiesのCD‐ROMを緊急ディスクとして使うことができます。
しかし、より安全に、より快適に緊急時に対応するには、バックアップ用のシステムを持っておくことをお奨めします。まず、外部HDドライブ、Zip、MO、SuperDiskのように最低でも100MB以上の外部記憶装置を用意します。ここに、それぞれのサイズに見合った最適のシステムフォルダを作成します。さらに、自分の好きなディスク修復ユーティリティを入れます。(99.6.28)



Title: 起動時にデスクトップのアイコン表示の前でフリーズしてしまう

[症状]
PowerMac7600/200をMacOS8にアップデートしてから、ここ数日、起動がおかしくなってしまってしまいました。起動作業の後、デスクトップのアイコンが表示される直前でフリーズしてしまい、必ず再起動が必要になります。あるソフトをダウンロードしてからなのですが、それを捨てても改善されません。このままではハードディスクが壊れてしまうのではと心配です。

[診断]
Macがフリーズする場合、それがどの段階で起きるかが分かれば、ある程度原因も特定できます。機能拡張やコントロールパネルのインストール中は問題なく、デスクトップが開かれる前にフリーズするという症状から考えると、デスクトップファイルが壊れている可能性が高いと考えられます。壊れたデスクトップファイルをFinderが読み込もうとしてエラーを起こすわけです。
デスクトップファイルにはデスクトップ上のアイコンの位置や形などの情報が記録されていますが、非常に壊れやすいものです。こうした場合は、「デスクトップの再構築」療法がなによりです。command+optionキーを押しながら起動をすればよいのですが、初心者にとっては意外と面倒ですので、ソフトを使う方法をお勧めします。シェアウェアのFileBuddyを入手して下さい。これらは外にもいろいろ使い道がある便利なソフトです。どちらにも、デスクトップの再構築のメニューやボタンがありますので、再構築したいボリューム(ハードディスクなど)を選べば自動的に処理を行ってくれます。
再構築作業では、デスクトップファイルをクリアし、現在、そのボリュームに入っているファイルの情報を全て読み取って、新たにファイルの属性やアイコン情報を書き込みます。
一度ではファイルが書き換えられないことがありますので、改善されるまで何回か繰り返してみて下さい。(99.6.28)



Title: アメリカで買ってきたMacのゲームをインストールしたら起動時にフリーズするようになった

[症状]
Performa6310にアメリカで買ってきたMacのゲームをインストールしたところ、起動時にフリーズするようになりました。どうもゲームと一緒にインストールされたQuickTime2.5が原因ではないかと思っていますが。

[診断]
その通りです。Performa6310にはもともとQuickTime2.5がインストールされていますが、これは日本語版、今回ゲームからインストールされたのは英語版です。インストーラーは同じ名称のファイルがあった場合は、バージョンが新しいほうだけにするのですが、QuickTimeの場合は、機能は全く同じなのですが、日本語版にはTM(登録商標)の文字がついており、異なるファイル名になっています。従って、ゲームのインストーラーはQuickTime2.5がないものと認識して、英語版のQuick‐Time2.5をインストールしてしまったわけです(これはその後QuickTime3.0、3.5でも同様の症状になります)。QuickTimeは同じファイルがあると起動時にコンフリクトを起こしてしまいます。英語版か日本語版のどちらかを捨てて下さい。(99.6.28)


起動はしたが

Title: 機能拡張を停止して起動したら日本語表示が文字化けして、それが解消されない

[症状]
新しいソフトを入れたらよくフリーズするようになりました。参考書に「起動時にshiftキーを押し続けてみなさい」と書いてあったので、その通りにしたら画面の日本語表示が全て変な記号になってしまい、再起動しても直りません。

[診断]
システムがフリーズする原因で一番多いのが、機能拡張ファイルのコンフリクト(二つのファイルが喧嘩すること)ですから、shiftキーを押しながら起動して、全ての機能拡張を停止して、問題がないかどうかを確認するのはとてもよい方法です。停止することで問題発生しないのであればどれかの機能拡張ファイルがトラブルの原因となっていることが分かります。
しかし、MacOS8.1以前のシステムでは、日本語を表示するための仕組みである「WorldScriptII」というファイルが機能拡張フォルダに入っています。機能拡張ファイルを読み込まないようにして起動すると、当然この「WorldScriptII」も読み込まれないためにFinderの日本語表示が全て文字化けすることになります。
MacOS8.5からは、日本語や中国語などの2バイト文字をシステムそのものが扱う仕組みに変わりました。そのため、機能拡張ファイルを無効にしても、日本語がきちんと表示されます。しかし、通常は、もう一度再起動すると、もとの機能拡張のセットに戻りますから、日本語での表示に戻るはずです。今回のように再起動しても文字化けのままというのは、機能拡張マネージャも壊れて、回復できなった状態か、機能拡張ファイルのコンフリクトで日本語関係のファイルが読み込まれなくなった状態と考えられます。
何度か再起動を繰り返しても日本語が表示されないのであれば、システムCD‐ROMから立ち上げ、システム全体を再インストールするか、機能拡張フォルダだけをカスタムインストールするのがよいでしょう。中級ユーザーならば、機能拡張フォルダを調べて下さい。(99.6.28)


Title: PRAMクリア後、システムが15MBも占有するようになった

[症状]
会社でLC475(漢字Talk7.5)を使用しています。ちょっと最近動きが遅くなってきたような気がしたので、PRAMのクリアとデスクトップの再構築をやってみました。しかし、その後「このMacintoshについて」を見ると、システムが15MBも使っているではありませんか。メモリは20MBで以前はシステムは6〜7MB程度だったはずです。これではアプリケーションが使えません、どうすれば元に戻せるのでしょうか。

[診断]
漢字Talk7.5以前のシステムではよく起きる症例です。メモリの管理方式に16ビットアドレスと32ビットアドレスがあり、PRAMのクリア後、16ビットアドレスに設定が切り替わってしまったのです。
コントロールパネルの「メモリ」を開き、「32ビットアドレス」をONに設定し、リスタートすれば直ります。
PRAMクリアでこれがOFFになってしまったためです。メモリの増設をした後にもよく起きます。
MacOS8.0以降は、32ビットアドレスが標準となり(そのためMacintoshPlus等のごく初期のMacは使えなくなりました)ましたので、このようは症状は発生しません。
<メモ>
24ビットアドレスと32ビットアドレスメモリのアドレス空間とは、どれだけの情報を扱うことができるかということです。MacintoshPlusに搭載されてた68000CPUは、24ビットアドレッシングを採用しましたが、RAMは最大10MBしか扱えませんでした。その後、最大1GBのRAMを扱うことができる32ビットアドレッシングが開発され、68020以降のCPUでは二つのアドレスが使えるようになりました。
OSとしては、漢字Talk7から32ビットアドレッシング対応になりましたが、初期設定は24ビットでした。漢字Talk7.5からは初期設定が32ビットに変更されました。さらに、MacOS8以降は32ビットアドレッシングのみとなりました。(99.6.28)


システムエラー

Title: MicrosoftWordでタイプ11のエラーが出てプリントできない

[症状]
私はPowerMac6100/66(漢字Talk7.5.1)を使っていますが、MicrosoftWord6.0でプリントアウトしようとすると、いきなりタイプ11のエラーメッセージが出てフリーズしてしまいます。タイプ11のエラーというのは何が原因で起こるのか教えて下さい。ちなみに、プリンターはHP660でQuickDrawGX対応版です。

[診断]
タイプ11のエラーとは、"hardwareexceptionerror"と定義づけられています。何のことやら分からないと思いますが、これはPowerMac特有のエラーです。
MacのCPUには大きくわけて、68K(または68系)とPPCがあります。68Kは68000から始まり、68010、68020、68030、68040という名称のCPUです。一方、PPCはPow‐erPCと呼ばれるCPUで、PowerPC601、603、604、750(G3)があります。PPCはRISKという68Kとは全く異なる命令系統をとっています。従って、68K用のプログラムとPPC用のプログラムは全く異なります。
しかし、これでは、今までのソフト資産が活かせないため、PPCには内部に68K用のプログラムを動かすためのエミュレータと呼ばれるものが組み込まれています。そのため、PowerMacでは古いソフトも動くのです。
しかし、エミュレータも完全ではなく、エミュレータがメモリにローディングされる過程で衝突が起こります。これがタイプ11のエラーと呼ばれるものだと言われています。
タイプ11のエラーは数年前は本当にPowerMacユーザーを悩ませたものでした。その時の代表的な例の一つが、今回のケースである、MacOS7.6以前のシステムのPowerMacで、MicrosoftWord6.0とQuickDrawGXが組み合わさったとき起こるものでした。これ自体を解消するには、組み合わせを解くしかないのですが、最近は事情が異なっていますので、最近での対応をお話しします。
漢字Talk7.5.1では、まだかなりの部分が68K用のシステムをそのまま移したものでした。システムそのものに、68Kのプログラムが含まれているため、PPCの性能を十分に引き出せないだけでなく、システムエラーの発生頻度も高くなっていました。しかし、その後、OSそのものが、どんどんPPCに特化し、ついにMacOS8.5ではほぼ全てのプログラムがPPCネーティブになりました。
合わせて、アプリケーションプログラムもPPCネーティブで開発されるものが多くなり、総合的に、タイプ11のエラーの発生の可能性はほとんど無くなっています。ですから、古いマシンを古いOSのままお使いで、タイプ11のエラーに悩まされているのであれば、迷わず、MacOS8.0以降のOSにアップデートすることをお勧めします。
また、アプリケーションプログラムの方もアップデートする方がよいでしょう。漢字Talk時代は「爆弾」におびえ、漢字Talk7.5時代には「タイプ11エラー」に悩まされ、「Macとシステムエラーは切っても切れない仲」といわれていたのが嘘のように、MacOS8.1以降のシステムは安定感がましています。(99.6.28)



Title: 漢字Talk7.5でタイプ1エラー等のシステムエラーがよく出る

[症状]
漢字Talk7.5で「不正F‐line」、「タイプ1エラー」、「タイプ25エラー」といった困ったシステムエラーがよく出るのですが。

[診断]
特定の操作で落ちるなら、まずアプリケーションやシステムや機能拡張のバグです。以下はランダムに落ちる場合の処方です。まず、システムに影響を与えやすいRAMDoubler、SpeedDoubler等のユーティリティやATOK等のサードパーティ製のFEPを使っている場合は、これらを外して状況が変わるか確認してください。これらが入っていないか、外しても状況が変わらないなら、以下の順に調べましょう。
1.32ビットアドレシング、モダンメモリマネージャのON/OFFで状況チェック※→状況が変わるなら、ディスク/プリンタ/ネットワークドライバか機能拡張のバグ。開発元に問い合わせる。2.機能拡張を一つづつ切って試す。
→状況が変わるなら、機能拡張のバグ。
3.SCSI周りが安定か確認。
→外付機器が無いなら、問題無し。外付機器の多い人は、ケーブルの品質とターミネータ、接続順序などをチェック。
4.フォントが壊れていないかチェック。
→フォントフォルダからフォントを外してみる。
5.ハードウェア故障を疑う。br> →修理。(99.6.28)<


メモリ、キャッシュ、仮想メモリ

Title: コントロールパネル「メモリ」のディスクキャッシュの最適な設定値は?

[症状]
コントロールパネル「メモリ」のディスクキャッシュの設定値はどのくらいが適当なのでしょうか。これを大きくすれば処理速度は速くなるのでしょうか。それとも反対に、大容量のキャッシュ内を該当のファイルを探し回る時間だけ処理速度が低下するのでしょうか。

[診断]
メモリのディスクキャッシュは、RAMの一部をキャッシュ用のスペースとして、ハードディスクから繰り返し読み込まれる情報を保存することで、アプリケーションの起動等の処理速度を速めるものです。SpeedDoublerのようなユーティリティもこのディスクキャッシュメモリを利用しています。Appleは実装メモリの32分の1を初期値としていましたが、現在のようにHDが大容量化すると、必ずしもその値が最適とは言えなくなってきているようです。少なすぎると効果がなく、多すぎると処理速度の低下を招きます。
MacOS8以降のシステムでは、初期値が自動設定され、一般のユーザーはいじる必要はありません。MacOS7.6以前のシステムでは、ユーザーが指定しますが、一般には128KB程度が最適と言われています。(99.6.28)



Title: 2次キャッシュとディスクキャッシュの違いは?

[症状]
私はPowerMac6100/66(漢字Talk7.5.1)を所有していますが、256KBの2次キャッシュメモリというのが装着されています。一方コントロールパネルの「メモリ」にも「キャッシュ容量」の設定があります。これも256KBに設定するのですか。お店の人は128KBがいいというのでそうしていますが。

[診断]
2次キャッシュとコントロールパネルのキャッシュは全く関係ありません。
Macは起動するときシステムプログラムが全てRAMに読み込まれます。しかし、通常のRAMはDRAMといって処理速度が遅いため、PowerMacでは、SRAMという高速のRAMを採用しています。しかし、SRAMは値段が高いため、少ししか搭載できず、ここにはシステムプログラムの内、何回も使うものを貯めておき(キャッシュする)ます。CPU(PowerPC)内部にも少しキャッシュ機能があるため、2次キャッシュと呼ばれています。
一方、コントロールパネル「メモリ」のキャッシュは、MacOS8からは「ディスクキャッシュ」と明示されるようになったので分かりやすいのですが、ハードディスクのキャッシュです。ハードディスクの読み込みは非常に遅いため、何回もアクセスするデータをRAMに貯めておいてアプリケーションの処理速度を上げようというものです。
「キャッシュ容量」の設定については、前項でも述べたように、一般的には128KB程度が適当といわれています。(99.6.28)



Title: 仮想メモリをオンにしたほうがアプリケーションが速いのはなぜ(MacOS8以降)

[症状]
中古のPowerMac8100/80AV(MacOS8.1)を購入しました。メモリは112MBを搭載しています。しかし、全体の動作が非常に遅く、使い物になりません。ある時、何気なく「仮想メモリ」をオンにすると、著しく速度が改善され、普通に使えるようになりました。しかし、私が仕事で使ってるソフトは、仮想メモリと併用できません。何が問題なのでしょうか?

[診断]
昔のMacの教科書では必ず「仮想メモリを使うと速度が遅くなるので基本的には使わないほうがよい」と書いてありました。
仮想メモリとは、ハードディスクの一部をRAMの代わりに使用するものですから、速度が遅くなるのは当然です。メモリ(RAM)が非常に高価だった時代のなごりのような機能だと考えているユーザーも多いことでしょう。また、グラフィックソフトのように、非常に大きなサイズのデータを扱う場合、ハードディスクの一部を使って作業を行うものがあります。原理的には仮想メモリと同じなのですが、独自のメモリ管理方法をとっているため、仮想メモリとは併用できないようになっています。
ところで、MacOS8以降にアップデートしたユーザーは、仮想メモリのオンが初期値になっていることに疑問を持ってはいませんか?そして、アプリケーションのメモリ設定で現れる、「仮想メモリをオンにすると使用量がxxKB少なくなります」をいうメッセージの意味がよくわからないのではないでしょうか。
これは、PowerPC特有のメモリマネージメントによるものです。簡単に言うと、仮想メモリをオンにした時は、アプリケーションの中枢部分だけをRAMに入れ、作業で必要なメモリが必要になった場合は、仮想メモリであるHDを使うようになっており、アプリケーションがRAMに占める容量は少なくてすむのです。そして、RAM自体に余裕があると、仮想メモリオンでも、全ての作業はRAM上で行うことができます。仮想メモリオフの場合に比べ、RAMの空き容量が大きい分だけ余裕があり、全体としての処理速度が速くなるというわけです。但し、本件のように、RAMを112MB実装していて、仮想メモリオフの状態では使い物にならないくらい遅いというのは、RAMそのものに問題がある可能性がありますから、チェックして下さい。(99.6.28)



Title: MacOSが使うメモリが多すぎる

[症状]
PowerBook2400c/180(RAM48MB)ですが、MacOS7.6→8.0→8.1→8.5→8.5.1とアップデートし現在に至っています。MacOS8.1では、アップルメニューの「このコンピュータについて」をみるとシステムの使用メモリは20MB程度でした。しかし、現在のMacOS8.5.1では、32MBにもおよびます。機能拡張は、ほぼ初期値のままです。また、仮想メモリをONにすると、25MB程度に減少します。OSをアップデートすると、これほどシステムメモリが増加するものでしょうか?とくに変わったことと言えば、MicrosoftOffice98をインストールしたぐらいです。

[診断]
確かに、新しいOSは沢山のメモリを必要とします。SystemとFinderだけのシンプルな構成であれば、それほどのメモリは必要としないのですが、これに機能拡張やフォントなどが加わるとシステム自体が膨張します。更に、通信を行う時は通信用のオペレーティングシステムが加わり、更に大きくなります。MacのOSはアップグレードを重ねるに従い、基本システムの強化に加え、機能拡張も増加していますので、OSが必要とするメモリが増えるのは避けられない状況となっています。特に、Power‐PC搭載マシンの場合は、その特有のメモリマネージメントから、システムが必要とするメモリが大きくなっています。
ところで、PowerPCの場合は、仮想メモリをオンにすると、アプリケーションが必要とするメモリが減少することを前項で説明しました。MacOS8以降では、これがシステムにも当てはまるようになりました。すなわち、仮想メモリを実装RAM容量+1MBに設定してオンにすると、システムが必要とするメモリは70〜80%程小さくなります。
さて、本題に返りましょう。MacOS8.5.1の場合システムが占領するメモリは、私の経験では、使用環境によって異なりますが、仮想メモリオフの場合で、12〜30MB位、仮想メモリをオンの場合で、8〜20MB位になると思います。ですから、32MBも異常と言えるほど大きいわけではないのですが、機能拡張が初期のままである事を考えると、異常ともいえます。その場合の原因としては、RAMディスクがオンになっていることが考えられます。もう一つは、実装のRAMが48MBと少ないため、メモリの断片化が起きやすい状況になっているとも考えられます。
基本的には、仮想メモリをオンにして使用して下さい。(99.6.28)



Title: アプリケーションの使用メモリを増やすことができません

[症状]
PowerMac7100/80AV(漢字Talk7.5.5)ですが、最近よく、アプリケーションの使用中に「メモリーが足りません」とういメッセージが出るようになりました。そこで、「情報を見る」でメモリの「使用サイズ」と「最小サイズ」を変更するのですが、変更後そのアプリを起動してみると使用サイズが変わっていません。当然ながらまたもや「メモリーが足りません」とうの同じメッセージがでます。RAMも増やしました。RAMDoublerも使っていません。仮想メモリは不使用です。何が問題でしょうか。

[診断]
これは結構珍しい症状ですが、Finderが壊れて、個々のアプリケーションの情報が保存できなくなっている状態か、何か特別な機能拡張なりコントロールパネルが障害となっていると考えられます。その後の調査で、機能拡張ファイルに壊れているものがあることが判明しました。
また、アプリケーションの使用メモリを変更できないというケースでは、変更しようとするアプリケーションが起動中であったり、ロックされていただけという場合もよくあります。(99.6.28)



Title: ラムチャージャーをいれたらフリーズの嵐となりました

[症状]
私はLC575(漢字Talk7.5.1)に1GBの外付けハードディスクを接続しています。先日ラムチャージャーを買って早速インストールしたのですが、フリーズの嵐で困っています。機能拡張マネージャーで一つずつ確かめてみてたら「MoveMouse」が相性悪かったのではずしました。しかしまだ安定せずフリーズしてしまいます。

[診断]
私は基本姿勢として、システムに影響を与えるユーティリティは最小限にしか使わないようにしてきました。こうすれば、それほど大きな問題は発生しません。ですから、RAMDoublerの類も基本的に使わないですめばそれに越したことはありません。
ラムチャージャーはRAMDoublerのようにメモリそのものに変更を加えるのではなく、アプリケーションソフトの初期の設定メモリ領域を管理して無駄な空白のメモリ領域が出ないようにするもので、とても面白いソフトです。かなり安定度の高い設計がなされているようです。
今回の場合は、自分自身で色々試され、フリーズはラムチャージャーで特定の設定を変更した場合に発生すること、それには機能拡張の「MoveMouse」が原因であることを突き止められました。そのためこれを外し、さらに、ラムチャージャーの名前の前に半角スペースを入れることでラムチャージャーの読み込み順位を早めたらようやく落ち着いたとの報告がありました。
最近はRAMの価格が非常に安くなっており、ラムチャージャーやRAMDoublerを買うお金で64MBのメモリが買えてしまいます。ですから、一般論としては、メモリユーティリティは使わずに、RAMを増設することを勧めています。しかし、古い機種の場合は、搭載できる最大メモリが32MBとか、本件のLC575の場合ですと36MBとか、非常に制限があるものが少なくありません。
その場合は、ラムチャージャーやRAMDoublerは大変有用なソフトです。ただ、コンフリクトが発生する可能性がありますで、機能拡張は最小限に限定した使い方をするように心がけて下さい。(99.6.28)



Title: RAMDoublerをインストールしたのですが、仮想メモリがOFFにならなくなりました

[症状]
先日RAMDoublerをインストールしたのですが、それ以降仮想メモリがOFFにならないのです。起動してコントロールパネルの「メモリ」を見るとONになっていおり、「再起動後に『切』になります」というメッセージが表示されます。再起動してみるのですが、やはり仮想メモリはONのままで、このメッセージがまた現れます。RAMDoublerを使用する時は仮想メモリを切るようにマニュアルに記載してあったのですが、どうしたらよいでしょうか?RAMDoublerを外すしかないのでしょうか?

[診断]
これはRAMDoublerの特定のバージョンのバグのようで、漢字Talk7.5.2以降で使用するとこの現象が現れるようです。通常は仮想メモリをオンの状態にしておくとRAMDoublerはシステムの中にロードされません。
添付されてきたNortonUtilitiesの結果を見るかぎりでは仮想メモリの方が有効になっているようですので、この状態ではRAMDoublerは機能していないことになります。
この症状については、RAMDoublerをアップデートすることで解決します。RAMDoublerの開発元であるConnectix社のホームページ(http:// www.systemsoft.co.jp/)にアップデータが置いてありますのでチェックしてみてください。
仮想メモリの情報はVMStorageというファイルに入っており、これに古い情報が入ったままになっているのかも知れません。これは見えないファイルのためFileBuddy(シェアウェア)などのユーティリティで検索し、ごみ箱に捨ててみることで解決できるかも知れません。
RAMDoublerのようにOSに依存するユーティリティは、MacOSのバージョンアップに非常に敏感に対応しています。ホームページをブックマークしておき、何か問題だと感じたら、ホームページを覗いてみる習慣を付けるとよいでしょう。(99.6.28)


ファインダ

Title: アップルメニューのサブメニューが表示されなくなってしまいました

[症状]
Macのアップルメニューは便利なので、私はここにアプリケーションを分類して「ワープロ」「グラフィック」「ユーティリティ」等のファイルを作り入れています。当然サブメニューで選ぶわけですが、ある時からサブメニューが表示されなくなりました。デスクトップの再構築など色々やってみましたが解決しません。

[診断]
アップルメニューやランチャーなど、OS標準の機能をうまく使いこなせるというのは、中級ユーザーへの一つの条件ですね。このアップルメニューの形式は「コントロールパネル」の中の「アップルメニューオプション」というファイルでコントロールしています。これを開くと、サブメニューを出すか出さないかを撰択することができます。つまりここの設定が変更になってしまったか、この設定ファイルが壊れてしまったかを疑います。
この設定ファイルは「初期設定フォルダ」の中に「AppleMenuOptionsPrefs」という名前であります。これをごみ箱に捨てて再起動し、もう一度「アップルメニューオプション」でサブメニューを撰択すれば直るでしょう。これは初期設定ファイルが壊れている場合の共通療法です。(99.6.28)

<初期設定ファイルの探し方>
ほとんどの初期設定ファイルはオリジナルのアプリケーション名に、日本語版の場合は「初期設定」、英語版の場合は「Prefer‐ence」もしくは「Pref」がついているので簡単に探せます。しかし、一部のものは、アプリケーションは日本語版であっても、初期設定ファイルは英語名のままのものや、全く異なる名前になっていて、簡単には探せない場合があります。例えば、MacOS8.1まで使われていた「ことえり」の初期設定ファイルは「個人情報」でした(MacOS8.5では「ことえり初期設定」に改められた)。初期設定に問題があるらしいと分かっていても、ファイルが特定できなければ捨てることができません。
これを探す方法は、初期設定フォルダを開け、修正日順で表示しておいて、目的のアプリケーションの環境設定を変更します。それで、一番上に来た初期設定が、そのアプリケーションの初期設定ファイルだと分かります。(99.6.28)



Title: モニターはフルカラー表示なのにメニューバーのりんごマークだけが白黒になっています

[症状]
PowerMac7200(漢字Talk7.5.5)を使っています。それまでは気がつかなかったのですが、メニューバーのりんごマークが白黒になっているのに気がつきました。ファインダのバックグランドもカラーですし、メニューバーの言語入力切り替えの日の丸もカラー表示されています。もちろんアプリケーションはフルカラーで表示されています。別に不自由はないのですが、何だか気持悪いです。

[診断]
MacOS7.6までのコントロールパネル「モニタ」では、「グレースケール」で32,000色以上を選択することができました。この状態では、モニタ全体は32,000色のカラーなのに、りんごマークだけがグレースケール表示になります。「カラー」に変更すれば、リンゴマークもカラーに戻ります。
これは一種のバグですから、MacOS8以降の「モニタ&サウンド」では修正され、「グレー」では256階調までしか選べなくなりました。(99.6.28)




Title: 機能拡張フォルダの中を操作しようとすると「Finderがメモリ不足」と出るのですが

[症状]
PowerMac7600/120(漢字Talk7.5.3/RAM64MB)を使っています。機能拡張フォルダを開け、ファイルの順序を並べ替えようとすると「Finderがメモリ不足です」という警告が出て止ってしまいます。仕方なくCommand+Option+Escキーで強制終了しています。他のアプリケーションを開いているわけではなく、「このコンピュータについて...」を見ても、メモリの余裕は十分にあります。機能拡張ファイルを191も入れているのが原因でしょうか。機能拡張フォルダを開けない限り問題は起こっていません。

[診断]
これはシステムヒープ※が不足している状態であるためと考えられます。アプリケーションプログラムによっては、システムの一部を拡大して使用するものがあり、その場合は、システムヒープは自動的に拡大します。System6ではシステムヒープは固定されていましたが、System7以降はシステムヒープは必要に応じて自動的に拡大するので、メモリ不足でシステムエラーが発生する可能性は低くなりました。メモリに余裕があるのに、「Find‐erがメモリ不足で...」というエラーが出る原因には二つが考えられます。
一つは、複数のアプリケーションを立ち上げている場合、このアプリケーションが確保しているメモリの領域がブロックして、システムヒープが拡大できなくなってしまう状況です。この場合は、動作中の全てのアプリケーションを終了すれば解決します。
もう一つは、今回のケースのように、全てのアプリケーションを終了しても解消されない場合です。この原因は機能拡張ファイルにあります。機能拡張の多くはシステムヒープに常駐します。
従って、多数の機能拡張をインストールすると、システムヒープのサイズが不適当になったり、異常に肥大化するという症状が出ることがあります。結果として、第一の原因と同じくそれ以上拡大ができなくなってしまいます。この症状は、通常は、システムを再起動すれば解消します。
しかし、やはり、191の機能拡張は多く、それだけ、機能拡張同士のコンフリクトの可能性も高くなります。一度整理したほうがよいでしょう。(99.6.28)



Title: 「裕子の絵」と「葉子の絵」という名のフォルダを作ろうとすると、同一名だと言われてしまいます

[症状]
私には「裕子」と「葉子」という娘がいます。KidPixでそれぞれが書いた絵を保存するために「裕子の絵」というフォルダと「葉子の絵」というフォルダを作ろうとしたのですが、「葉子の絵は既に使われています」というメッセージが出て作ることができません。これはシステムがおかしいのでしょうか。

[診断]
Macのファインダではファイルやフォルダの名前は大文字と小文字を区別をしない仕様になっています。たとえば「aaa」というフォルダと「AAA」というフォルダはおなじ「aaa」と認識されてしまいます。
次に、日本語の場合ですが、漢字は2バイト文字といって二つのアルファベットの組み合わせで表現されています。S‐JISコードでは「裕」は9774、「葉」は9754で、この下半分のASCIIコードではそれぞれT、tに当たります。違いはTの大文字と小文字だけですから、Macのファインダーでは同じ文字と認識されてしまうわけです。日本語の文章をを英語フォントに変換してみると何やら意味のない文字の羅列に見えますが、これが実際にコンピュータが認識している文字で、大文字小文字の違いだけになっていることを確認することができます。偶然とは言えこのようなケースは非常にまれなのですが、取りあえずは「ひろこのえ」「ようこのえ」とでもするしかありません。
上記のような症状は、ほとんどは偶然とも言ってもよいのですが、理論上は数千通り存在します。起こりうる他の例としては、「メロン」と「レモン」、「ガチャピン」と「ガチャゴン」などがあります。
MacOS8.1から採用されたMacOS拡張フォーマット(HFS+)でフォーマットされたディスクではこの問題が解決されています。HFS+ではファイル名に2バイトのUnicodeという文字コードを採用しているため、大文字、小文字が識別されるようになりました。しかし、そのファイルを標準フォーマット(HFS)のディスクにコピーすれば同じ問題が発生します。(99.6.28)



Title: 機能拡張フォルダが開かなくなりました

[症状]
機能拡張フォルダが開かなくてこまっています。PowerMac7600/120(漢字Talk7.5.2)にZipドライブから二つのソフト(ATOK、EGBridge)をハードディスクにインストールしたあとで、機能拡張フォルダを開けようとしたところ、「エラー39機能拡張フォルダは開けません」のダイアログが出てしまいました。機能拡張マネージャーで標準システムに戻して再起動させてみましたがうまくいきません。

[診断]
フォルダが開けないという場合、一つの原因としては、前項の症状のようにシステムヒープの圧迫が考えられます。しかし、この場合は、「Finderがメモリ不足で...」というエラーメッセージが出ますし、通常は再起動すれば解消しますから、今回の症状にはあてはまりません。もう一つ考えられる原因は、一つのフォルダ内にあるファイルの数が多すぎることです。機能拡張ファイルは、ともすれば、いつの間にやら沢山のファイルが加わっています。今回インストールしたのは日本語入力プログラムですから、機能拡張ファイルが加えられています。
他の対策が考えられないので、とりあえず、次の方法でファインダのメモリを拡大することをやってみてください。
(1)システムフォルダの中のFinderのコピーを作る。(絶対にオリジナルを編集しないこと)
(2)ResEditでこの「Finderのコピー」を開く。
(3)SIZEのリソースを開き、一番下にあるSizeの欄を適当に600000程度に変更し、ResEditを閉じる(当然変更を保存する)。
(4)システムフォルダからオリジナルのFinderを外に出し、適当なところにおいておく。
(5)「Finderのコピー」から「のコピー」を削除する。
(6)再起動する。(99.6.28)




Title: 「救出された項目:PerformaHD」とは何ですか?

[症状]
Performa5280(MacOS8.5)ですが、ある日気がつくと、ごみ箱がふくらんでいました。中を見てみると、「救出された項目:Performaハードディスク」というフォルダが入っていました。中身をみようと思いフォルダをダブルクリックすると、「文書が含まれていません」とのメッセージが出ます。
何故、このようなフォルダができてしまうのでしょうか?捨てて良いのやら悪いのやら...。

[診断]
アプリケーションの中にはRAMにではなく、ハードディスクの一部を使って、作業状態を保存しながら作業を進めるものがあります。
無数に「取り消し」が行える機能(NisusWriterなど)や、ファイルの「回復」、画像ファイルのフィルタ処理(Photoshopなど)、ブラウザーのキャッシュの一部(Netscape)、自動バックアップ、それからプリントスプールなどです。
この場合、一時的に、ハードディスクに目に見えないファイルを作成します。これは、通常は、アプリケーションを終了したときに、自動的に消去されてしまいます。
ところが、処理の途中でシステムエラーが発生し、強制終了したときは、これらのファイルは消去されず、そのまま残ってしまいます。それが、ごみ箱の中に入っている「救出された項目」です。これらのファイルは開くこともできません。残しておいても害はありませんが、何も役に立たないファイルですので、安心してごみ箱を空にして下さい。
この症状はOSのバージョンにかかわらず発生します。(99.6.28)



Title: HDに「VMStorage」という不可視ファイルができて消すことができません

[症状]
PowerMac7200(MacOS7.6)を使っているのですが、ある日ふとウィンドウのハードディスク容量情報を見ると、190MBしか空き容量がありません。私のハードディスクは500MBでそんなに使っている覚えはないのです。ファインダの情報で調べてみると、実際に入れているファイルの合計は240MBでした。本来260MBあるべき空き容量のうち、70MBは一体どこへ行ってしまったのでしょう。
NortonUtilitiesで調べると「VMStorage」32MBSystem書類というのがありましたが、ファインダにはこんなファイルは表示されません。どうも友達からゲームを借りてきてからおかしくなったようです。

[診断]
VMはVirtualMemoryの略で仮想メモリのことです。
仮想メモリはRAMがまだ高価だった時代、アプリケーションでメモリが不足した場合、ハードディスクの一部をRAMのように使うため生まれた仕組みです。ハードディスクですので、当然処理速度は遅くなります。
仮想メモリはコントロールパネル「メモリ」で容量の設定とオンオフを行います。MacOS7.6以前のシステムでは初期値はオフなのですが(MacOS8.0以降は初期値はオン)、多分今回の件は、ゲームソフトがRAMの少なさを検知して自動的に仮想メモリをオンにしたために起こったと考えられます。
「VMStorage」は、中味の無いファイルで、仮想メモリのために確保された空間に過ぎませんので、FileBuddy等で可視状態にしても、ごみ箱に捨てることはできません。
コントロールパネル「メモリ」で仮想メモリをオフにして再起動すれば消えます。(99.6.28)



Title: アップルメニューのサブメニューが表示されなくなりました

[症状]
Performa5220(漢字Talk7.5.5)でアップルメニュー内にフォルダを置いてアプリケーションのセレクタとして使っています。コントロールパネル「アップルメニューオプション」のサブメニューの設定は「入」になっており、アップルメニューのフォルダにも三角マークがつています。
しかし、サブメニューを選択しても、中見がなく、「空」と表示されてしまうことがあります。初期設定フォルダ内の「Finder設定」を捨て。再起動をすると正常に動作するようになるのですが、しばらく使用しているとまた同じ現象が発生してしまいます。漢字Talk7.5.3では発生しておらず、漢字Talk7.5.5から発生するようになりました。

[診断]
この患者は「NowUtilities」というユーティリティソフトを入れていましたが、今回の症状は、「NowUtilities」と漢字Talk7.5.5の不整合により発生したと考えられます。
「NowUtilities」はSystem6、System7のFinderの標準機能を強化するもので、アップルメニューの項目を並び替えたり、サブメニューを追加する機能がありました。しかし、MacOSはバージョンアップの度に、「NowUtilities」のもつ機能を少しづつ取り入れてきました。そのため、新しいOSで「NowUtilities」を使用すると、かえって不具合が生じる場合があります。
「NowUtilities」は現在は、「ActionUtilities」というユーティリティソフトの一部に統合されています。「ActionUtilities」には外に、「ActionFiles」や「GoMac」の機能もあり、MacOS8.6でも実現されていないFinderの更なる強化を図るものです。
今回のケースでは、「NowMenus」機能をオフにするか、OSのアップデートを行えばよいでしょう。(99.6.28)



Title: LC630でCommandキー押すと変な白いダイアログボックスが出てフリーズしてしまいます

[症状]
現在、わが家にはPowerBook150が2台、LC630が1台あるのですが、このLC630の調子が悪いのです。購入した当初(漢字Talk7.5.1)からCommandキーを押したときに画面に「>」のみが表示されたダイアログボックスが表示され、そのままフリーズするという現象が発生することがあるのです。この現象は漢字Talk7.5.2にアップグレードした後も発生しています。
私なりに原因を究明しようと、HDをフォーマットして新規にシステムのみをインストールしたりしてはみたのですが、どうも原因がつかめません。唯一可能性があるとしたら、キーボードによるものかなぁと思っています。

[診断]
ここで現れる白紙のダイアログは「プログラマーズウィンドウ」と呼ばれるものです。システムプログラムのバグを取るために設けられたもので、一般の人が使うものではありません。
アプリケーションの使用中にいきなりこのダイアログが現れることもあれば、アプリケーションがフリーズしたので、com‐mand+option+escキーでアプリケーションを強制終了したときに現れる場合もあります。
いずれも原因は、ある種のシステムエラーが発生し、デバッグモードに入ってしまったためです。システムエラーの原因はいろいろあるでしょうが、一つには、今回の症例のように、キーボードの不良による場合があります。
コマンドキーのようなキーをモディファイヤキー※1と呼びますが、この調子が悪いと起きることがあります。
また、command+パワーキーでこのプログラマーズウィンドウが現れますが、パワーキーの調子が悪いのも原因となるかも知れません。
キーボードが原因の場合は、キーボードを交換すれば大体の場合は解消されます。同じキーボードでも、日によって発生したりしなかったりしますから、本当の原因はよくわかりません。いずれにしても、この症状が発生する日は、ショートカットキーは使わないように気をつけたほうがよいでしょう。
プログラマーズウィンドウが出現した場合、通常はそこでシステムを強制再起動するしかありません。保存していない書類は保存されないままになります。
但し、唯一回避できる方法があります。プログラマーズウインドウの「>」のところに、「G」もしくは「GFINDER」(GOではなくGだけで、一字分スペース)と打ち込んでリターンを押すと、Finderに戻ることができる場合があります。駄目な場合は強制再起動するしかありません。
この機能は、MacOSに含まれる隠れ機能で、MacOS8.6でも現れます。(99.6.28)




Title: システムフォルダの中身の変更ができなくなった

[症状]
MacOS8なのですが、システムフォルダの中身を入れ替えようとすると、「変更できない」というメッセージが出て変更できないのですが、どうしてでしょうか。

[診断]
これはコントロールパネル「一般設定」の「フォルダの保護」のところに、「システムフォルダの保護」というのがありますが、ここがチェックされていると、その名の通り、システムフォルダの中身を変更することができなくなります。複数の人が同じMacを使う場合は、ここをチェックしておいたほうが安心です。このチェックを外せば、上記の問題は解決します。(99.6.28)



終了できない

Title: Performa5260で、システム終了、再起動時にフリーズする

[症状]
Performa5260(漢字Talk7.5.5/RAM48MB)ですが、最近ハードディスクの断片化が目立ってきたので、NortonSpeedDiskで最適化したところ、システム終了時および再起動時にフリーズするようになりました。NortonではカタログBツリーに問題ありと出るのですが、修復できません。CD‐ROMから立ち上げた場合は問題ありません。

[診断]
これはカタログBツリーの問題ではなく、SpeedDiskで処理中にどれかのファイルが壊れてしまったことが原因ではないかと考えられます。
システム終了時や、アプリケーションの終了の際には、その初期設定ファイルの書き込み、Finder初期設定ファイルの書き込み等が行われます。その他、「終了項目」に何か入っているとか、バックアップを行うユーティリティを起動している場合にも処理が行われます。そのいずれかが壊れているために、書き込みエラーが起きているのではないでしょうか?
こういうケースの場合は、「Finder初期設定ファイル」が壊れている可能性が一番高いので、このファイルをシステムフォルダ内の「初期設定フォルダ」の中から外に出して見て下さい(ごみ箱に捨てる必要はありません。とにかくシステムフォルダの外におけばよいです)。それでもだめなら、他の初期設定ファイルが壊れている可能性もありますので、初期設定フォルダを丸ごと外に出してみて下さい。
カタログBツリーの問題がどうしても解決しない場合は、初期化、システム再インストールが有効です。
こういった場合、原因の究明が早くできるようにするためにも、作業を中断させないためにも、外付けのハードディスクを用意し、そこにバックアップ用のシステムを入れておくことをお奨めします。本件については、初期設定ファイルを捨てることで解決しました。(99.6.28)




Title: 終了できないが、システムが使っているメモリがおかしい?

[症状]
PowerMac7600/120(漢字Talk7.5.3)で、購入直後からずっと、調子が悪いのです。「システム終了」の際、しばしば「アプリケーション『名称不明』を終了できませんでした」というメッセージが現われ、電源を落とせなくなることがあります。フリーズではなく、単に電源が落とせないのです。仕方ないので強制再起動後、もう一度、終了を行っております。
ところでアップルメニューから「このMacintoshについて...」を開けてみると、最大未使用ブロックとシステムソフトウェアの合計が、メモリ合計と大幅に違っており、確かに目に見えぬ「アプリケーション」が立ち上がっているらしいのです。これが原因でしょうか。

[診断]
システムヒープが発生し、それが開放されない状態です。直接の原因は、OpenTransport1.1だと思われます。
OpenTransport1.1はシステムの一部として常にある量のメモリを確保する(システムヒープ)ため、それが目に見えないアプリケーションとして、メモリの未使用ブロックを圧迫します。
またOpenTransport1.1は通信ポートを閉じれなくなるため、終了できなくなるという現象が発生するようです。これらの現象は機種によるため、OpenTransport1.1を使っているから必ず起こるというものではないようです。
終了できないときは、とりあえず、command+option+escキーを同時に押し、アプリケーションを強制終了すれば、ほとんどの場合は、システム終了ができます。ソフト的な対応としては、OpenTransportをバージョン1.1.1以降のものにアップデートします。現在でも1.1と1.2のアップデータが入手可能です。
より根本的な解決を望むならば、OSそのもののアップデートをお勧めします。MacOS8.0以降はOpenTransportそのものがシステムに組み込まれ安定してきています。システムヒープの場合は、外の原因でも起こりますが、OpenTransportが原因でシステムが開放されず、終了ができなくなる現象はほとんど見られなくなってきています。
従って、恒久的にはOSを含めたバージョンアップを行うのがよいでしょう。(99.6.28)


デスクトップ

Title: ごみ箱に「消去できないファイル」ができました。消す方法はありませんか

[症状]
ゴミ箱に突然「消去できないファイル」が2つできました。名前は2133492801のように、数字になっています。種類はアプリケ−ションとSimpleText書類で、容量は0KBです。これらのファイルは開くこともできません。フォルダに移動しようとすると、「2133492801は移動できません。これは見つかりません」というメッセ−ジが表示されて移動できません。NortonUtilitiesで、ディスクをしても「異常なし」としかでてきません。実害はないようですが、ごみ箱が膨れっぱなしはいやだし、何とか消去する方法はないでしょうか?

[診断]
時々ごみ箱の中に消去できないファイルができることがあります。消去できなくても実害はないのですが、他のごみを消去しようとする度にメッセージが出たり、いつもごみ箱がふくれっぱなしでは決して気持ちの良いものではありません。
ご質問いただいた文面からでは、ファイルがどのようなもので、なぜ発生したのかは、特定できませんが、強制終了などをおこなった場合などに生じることがあるようです。一般的には再起動、PRAMのクリア、デスクトップの再構築などで解消されるのですが、本件の場合はNortonUtilitiesでも原因を特定できないということなので、他のディスクユーティリティを試してみるのも一つの手です。
今回のように原因を特定できないファイルを扱う場合はシェアウェアの「FileBuddy」を使うと便利です。
この中のScanforEmpties(見えないファイルを調べる)メニューでごみ箱を読んでください。消去できないファイルの素性が詳しくわかりますので、なぜそれができたのかも調べることができるはずです。(99.6.28)




Title: 内蔵ハードディスクの名前が変更できません

[症状]
会社でMacを使っているのですが、内蔵ハードディスクの名称が前任の担当者の名前になっていて、これを自分の名前に変えたいのですが、変更しようとしても受け付けてくれません。内蔵ハードディスクの名称は変更できないのでしょうか。

[診断]
会社で使われているとなると、ネットワークされているのでしょう。そのMacのハードディスクが共有設定になっていると名前の変更ができません。一旦コントロールパネルの「ファイル共有」をオフにして名前を変更し、もう一度共有設定をやり直して下さい。

<ファイル共用について>
「ファイル共有」はネットワークで結ばれた、Mac(場合によってはWindows機)で一つのファイルを共通に使えるようにする仕組みです。共通に使える「共有サーバー」を持つ場合もあれば、個別のMacを共有にすることもできます。内蔵ハードディスクや外付けのハードディスク全体を共有にしたり、特定のフォルダだけを共有にすることもできます。
ファイル共有はMacOSに標準装備されている機能です。自分が使用している共有ファイル(他のMacのハードディスク)は自分のMacのデスクトップに一つのアイコンとして表示されますから、どのMacと接続しているかは一目瞭然です。しかし、自分のMacが他のMacから共有されているかどうかは、目には見えません。
自分のMacが共有になっている場合、今回のように名称が変えれなかったり、システムを終了しようとしても、すぐには終了できない(他のMacが使っている可能性があるため)という症状が出ます。(99.6.28)



Title: デスクトップの再構築をしたらすべてのアイコンからアプリケーションが開けなくなった

[症状]
PowerMac9500(MacOS8.5)ですが、ある日、デスクトップファイルの再構築を行ったら、アプリケーションとファイルとの関連づけができなくなってしまいました。
マックドローPro、Word等のアプリケーションで作成したファイルを保存すると、全て「書類」または「TEXT書類」になってしまい、そのファイルのアイコンをダブルクリックしても、「書類"xxx"を作成したアプリケーションが見つからなかったので、これは開くことができませんでした」というメッセージが出て、アプリケーションは起動しません。しかし、アプリケーションを起動して、「開く」でファイルを選択すると、開くことができます。

[診断]
これはデスクトップファイルが壊れている状態です。アイコンの図柄の情報は残っているのですが、クリエータとファイル形式の情報が壊れてしまっている状態です。
ファイルには必ず「クリエータ」と「ファイル形式」の情報が収められています。「クリエータ」とは、そのファイルを作成したアプリケーションソフトの名称で、4文字のアルファベットで表されます。これをシグネチャー(署名)といいます。Excelファイルのシグネチャーは「XCEL」、Netscapeは「MOSS」、SimpleTextは「ttxt」といった具合です。
デスクトップファイルには、クリエータとアプリケーションソフトの対照がデータベースとして保存されています。
デスクトップ上のアイコンをダブルクリックすると、Finderはデスクトップファイルを参照し、そのファイルのクリエータが「XCEL」であれば、Excelを起動させます。
しかし、このデスクトップファイルのデータベースが壊れてしまうと、この関連づけができなくなり、自動的にはアプリケーションが起動できなくなります。
ファイルのクリエータやファイル形式を確認するには、シェアウェアの「FileBuddy」か「MacProby」を使うと便利です。前者は、「情報をみる」で、後者は「FILE」ボタンで表示することができます。
起動できるファイルはクリエータのところに「XCEL」などのシグネチャーが入っていますが、起動できないフィアルの場合は、ここが「????」になっているはずです。本来、Excelのファイル形式は「XLS」なのですが、起動できないファイルの場合は初期値の「TEXT」となってしまいます。これがリストで見た場合に、TEXT書類として表示される理由です。
対策は簡単。デスクトップの再構築を行います。
まれに、クリエータ情報が正しいのに、この症状が出る場合があります。これはFinderそのものが壊れている可能性がありますので、Finderを新規のものと入れ替えて下さい。(99.6.28)



Title: 起動したときデスクトップにアイコンが表示されなくなってしまいました

[症状]
LC630を使っているのですが、Macを起動したときデスクトップにアイコンが全く表示されなくなりました。この状態でcommand+option+escキーで強制終了するとアイコンが現れるのです。システムをCD‐ROMから入れ直してみましたがだめでした。

[診断]
コントロールパネルの「一般設定」で「バックグラウンドにデスクトップを表示」をオフにすると、アプリケーションを立ち上げた状態ではファインダが表示されなくなります。この設定で、「起動項目」フォルダに何かバックグラウンドで動かすアプリケーションを入れているような場合は、起動にファインダが表示されなくなりますね。チェックしてみてください。(99.6.28)



Title: デスクトップのフィアルのアイコンが白紙になってしまった

[症状]
PowerMac8200(MacOS8.1)ですが、フリーズしたとき強制終了できなかったのでコードを抜きました。すると、デスクトップのファイルのかなりの部分が、白紙のアイコンになってしまいました。それぞれをダブルクリックするとアプリケーションは立ち上がりますが、アイコンで識別できないのでとても不便です。

[診断]
Macにはデスクトップファイルというものがあり、デスクトップにある全てのアイコンの位置、絵柄、クリエータの情報が保存されています。目には見えませんが、DesktopDBというデータベースファイルにそれが収められています。デスクトップ上のファイルはこのデータの指示により表示されています。
デスクトップファイルは、通常はデスクトップが変わるたび、そして終了時に変更されますが、今回のように電源を直接切ったりして、きちんとした終了の手続きをとらないと、デスクトップファイルが正しく更新されずに、一部が壊れてしまうことがあります。
この回復作業を行うのが、「デスクトップの再構築」です。起動時にcommand+optionキーを押し続けると、デスクトップ画面が現れるところで、「デスクトップを作り直しますか」という質問が出ますので、「はい」を選択すると、デスクトップの再構築作業を開始します。(99.6.28)




Title: ソフトをダウンロードしたら、StuffItExpanderのアイコンに置き変わってしまった

[症状]
PowerMac4400(MacOS8.1)でインターネットよりソフト「soft.sit」(仮称)をダウンロードしたところ、本来は.sitファイルであるべきなのに、なぜかStuffItExpander5.0のアイコンになってしまいました。他の.sitファイルをダブルクリックすると、Expanderではなく、このsoft.sitが起動してしまい、当然のことながら、解凍作業はできなくなってしまいました。FileBuddyでこのファイルの情報を見ると、タイプが「APPL」クリエータが「SITx」とStuffItExpanderそのものの属性になっています。どうもFinder上ではsoft.sitとStuffItExpanderが区別がついていないようなのです。「soft.sit」とStuffItExpanderの両方ともを削除しても、状況は変わりません。どうすれば元に戻せるでしょうか?

[診断]
面白い症状です。Macのデスクトップ上にあるファイルのタイプ、クリエータ、アイコンの情報は「デスクトップファイル」というデータベースに記憶されています。このファイルが壊れると、白紙のアイコンになり、ダブルクリックしても起動できなくなるのは、結構よく起きる現象です。しかし、今回のケースのように、データそのものが入れ替わってしまうことは、非常にまれです。
.sitファイルはダウンロードが完了した時点で、自動的にStuffItExpanderが起動し解凍作業を行われるのが普通ですが、この作業がエラーで行われず、このときに、間違ってStuffItExpanderのデスクトップデータが付けられてしまったようです。
いずれにしても、このようなケースの場合は、デスクトップの再構築が有効です。一旦「soft.sit」、StuffItExpanderともごみ箱に捨て、デスクトップの再構築を行ってください。(99.6.28)



Title: 内蔵ハードディスクのアイコンが白紙になり、どうしても戻せなくなってしまいました

[症状]
NortonUtilitiesの「FastFind」で不可視ファイルを検索し「Icon」と言う名のファイルを全て削除しました。すると、内蔵ハードディスクのアイコンが白紙のアイコンになってしまいました。
これを直そうと思い、「情報を見る」でアイコンのところにクリップボードにコピーしてあるピクチャをペーストすると「これは見つかりません。この命令は実行できませんでした。」というメッセージが現れます。今まで使っていたハードディスク(「俺のHD」と言う名称)のアイコンはCD‐ROMに入っていたカスタムアイコン集から同じ方法でコピーしたものでした。
デスクトップを作りなおしても、白紙のままです。また、システムをインストールし直しても白紙のままです。

[診断]
同じようにFileBuddyの「目に見えないファイルの検索」でも同じことができます。
目に見えない(不可視)ファイルのほとんどは、デスクトップの管理上必要なものです。例えば、デスクトップファイル(実際にはDesktopDFとDesktopDB)やデスクトッププリンプリンターファイル(DesktopPrintersDB)がそうですし、アイコンファイル(Icon)もそうです。その意味では、「初期設定ファイル」に似ていますが、ユーザーが直接見る必要がないといことで不可視になっています。
不可視ファイルは、通常は削除しても、初期設定ファイルと同じで、また自動的に生成されます。しかし、カスタムアイコンを使用している場合、カスタムアイコンの情報は消えてしまっていますので、自動的には回復せず、ジェネリックアイコン(無所属のアイコン、つまりこの場合は白紙のアイコン)が記録されます。
さて、今回の症例では、それならばと、再びカスタムアイコンをコピーしようとしたのに、それが拒否されてしまうのはなぜでしょうか?
それは、ハードディスクというフォルダがカスタムアイコンを使うという設定のままになっているからです。
では、シェアウェアのFileBuddyを使い、「ハードディスク」フォルダの情報見てみましょう。FileBuddyを立ち上げ、ファイルメニューから「情報を見る」を選択し、オープンダイアログで「俺のHD」を選択します。すると、内蔵ハードディスクというフォルダの情報が表示されます。
「ファイルとフォルダのフラッグ」の項で、「カスタムアイコンを使用」がチェックされているはずです。この状態では、「俺のHD」はカスタムアイコンを既に使用しているので、他のカスタムアイコンは受け付けません。
これを解消するには、FileBuddyのこの画面で、「カスタムアイコンを使用」のチェックを外し、保存すればよいのです。これで、好きなカスタムアイコンがコピーできるようになります。(99.6.28)




Title: PowerMac7500でデスクトップの再構築ができない

[症状]
PowerMac7500/100(MacOS7.6)を使っていますが、デスクトップの再構築ができなくなりました。買ったときと異なるのは、OSをバージョンアップしてOpenTransportを使用していることぐらいです。コントロールパネル「機能拡張マネージャ」を外し、command+optionキーで起動してもできません。仕方なく今はCD‐ROMからcommand+optionキーで起動してデスクトップの再構築をしています。

[診断]
デスクトップの再構築を行うとき、「すべてのアプリケーションを閉じます」というメッセージが出ますね。外のアプリケーションが開いている場合は、デスクトップの再構築はできません。
今回の症状は、何もアプリケーションを開いていないつもりでも、実は陰でアプリケーションが開いた状態になっているからです。初期のOpenTransportを使用している場合、インターネットの接続の後、OpenTransportが閉じないまま残ってしまうことがあります。これが、デスクトップの再構築ができない原因だと考えられます。
システムCD‐ROMから起動した場合は、OpenTransportは開いていませんので、デスクトップの再構築ができるわけです。
とりあえずの治療法としては、Finderの状態で、com‐mand+option+escキーを同時に押して、Finderを強制終了して下さい。これで、背後に開いていたアプリケーションが閉じます。この後であれば、デスクトップの再構築ができるようになるはずです。
OpenTransportの問題は、MacOS8以降のシステムでは解消されています。OSのアップグレードをお勧めします。(99.6.28)



Title: 起動の度にデスクトップの段階でフリーズしてしまいます

[症状]
デスクトップの再構築を行いました。それ以来、Macを起動すると、デスクトップが作られる段階で、メニューバーが点灯し、必ずフリーズしてしまいます。起動時に、デスクトップの再構築を行うと、普通に使えます。毎回デスクトップの再構築をするのは煩わしく困っています。

[診断]
これは、デスクトップファイルが読めない状態になっているため、起動で最後にデスクトップをつくるところ(機能拡張ファイルを読み終わってデスクトップ画面が現れるところ)で、エラーが出てしまうのだと考えられます。
一回、デスクトップを再構築したときは使えても、次に起動したときにだめなのは、デスクトップファイルが保存されないためでしょう。
なぜ、デスクトップファイルが保存されないかについては、1.デスクトップファイルが保存できない状態になっている2.システムのデスクトップを作る機能に障害があるといったことが考えられます。
対応ですが、まずFileBuddyを入手して下さい。「お掃除」メニューの「デスクトップ」で「更新」を行ってみて下さい。2、3回やってもだめな場合は、同じFileBuddyの「お掃除」メニューから「目に見えないアイテムを探す」を選択し、HDをスキャンします。不可視項目として、「DesktopDF」と「DesktopDB」というのが表示されますから、これを可視状態にし、ゴミ箱に捨てて下さい。そして再起動すれば、新しいデスクトップが作られます。
これでも治らない場合は、システムに問題がありますので、OSの再インストールが必要になります。(99.6.28)




Title: Nortonの診断でエラー。アプリケーションのアイコンが白紙になり起動できなくなった

[症状]
PowerMac6200(MacOS8.1)で、NortonUtilitiesでハードディスクののファイルの検証中にフリーズしてしまいました。仕方なく再起動しましたが、その後、デスクトップのアイコンのいくつかが白紙になってしまいました。その中には、アプリケーションそのものものも含まれています。そのアプリケーションで作成した書類もすべて白紙です。書類をダブルクリックしても開かないばかりでなく、アプリケーションをダブルクリックしても起動できなくなってしまいました。
デスクトップの再構築を何度も行ったのですが、効果がありません。
また、FileBuddyでファイルを開くと、クリエータが「????」になっていたので、そのアプリケーションのクリエータシグネチャーに変更したのですが、それでも何も変わりません。

[診断]
この症状は、かなり重症です。一般には、デスクトップのアイコンが白紙になるのは、デスクトップファイルが壊れたためで、これは「デスクトップの再構築」を行えば、回復することができます。しかし、この症例のように、全く回復ができない場合は、アプリケーションプログラムそのものが壊れてしまった可能性があります。
今回の患者の白紙のアプリケーションをFinderの「情報をみる」で見てみると、ファイルサイズはきちんとあるのですが、メモリの設定がマイナスになっていることが分かりました。更に、FileBuddyの「情報を見る」で見ると、データフォークだけで、リソースフォークがゼロになっていることがわかりました。Macのプログラムはデータフォークとリソースフォークという二つの部分から成り立っており、リソースフォークがないため、アプリケーションが起動できなくなったのでしょう。
リソースフォークの部分にはクリエータやファイル形式、アイコン情報が入っていますので、これがないため、アイコンも白紙になり、ダブルクリックしても起動できないのです。
こうなった原因ですが、Nortonでのディスクの時に、エラーが発生し、ファイルが壊されてしまったのだと考えられます。似たような例いくつか報告されていますが、NortonのバージョンがOSのバージョンと合っていなかったのかもしれません。
回復の方法ですが、アプリケーションについては、回復は諦め、もう一度インストールし直すしかありません。アプリケーションで作成した書類については、アプリケーションを再インストールした後、デスクトップの再構築を行えば、回復するはずです。(99.6.28)



Title: 消せないファイルができてしまった

[症状]
PowerMac7500/100(漢字Talk7.5.2)ですが、突然、消せないフォルダができてしまいました。ごみ箱に移動しても「これは見つかりません」と消せません。デスクトップの再構築で無くなったかと思ったら、検索をかけると「見当たらない項目」として存在しています。

[診断]
ファイル自身は目に見えているのに、それを移動させようとすると「これは見つかりません」というメッセージが出るの場合は、そのファイルに関するデスクトップファイルの内、ファイルの場所に関する情報がなくなってしまっているのです。
ですから、通常は「デスクトップの再構築」を行えば回復します。しかし、今回の症状のように、デスクトップの再構築を行ったら、ファイルそのものが消えてしまったという場合は、ハードディスクもしくはFinderに問題が発生している可能性があります。
まず、ファイルのバックアップを取り、Nortonなどでハードディスクのと修復を行って下さい。ハードディスクには何も問題がない場合は、Finderのバックアップがあればそれと交換するか、OS全体を再インストールして下さい。(99.6.28)



Title: デスクトップの再構築を行ったらアイコンが白紙になってしまい、再フォーマットでも直らない

[症状]
会社でLC630を漢字Talk7.5で使っているのですが、「デスクトップの再構築」をおこなった直後はちゃんとしたアイコンの形になるのですが、その後リスタートすると結構多くのアイコンが白紙の状態になってしまいます。Excel、MacDrawPro等のアプリケーションで作ったファイルはほとんどそうなります。ハードディスクの再フォーマットやシステムを再インストールしましたが状況は変わりません。
原因らしきものといえば、NortonUtilitiesのFileSaver機能をオンにしていることぐらいでしょうか。

[診断]
何かシステムに問題があったとき、デスクトップの再構築を行うのは、一つの常識とも言えます。デスクトップに表示されるファイルの属性は全てデスクトップファイルに保存されています。
このファイルは本来は、デスクトップで何か変化があるたびに、自動的に書き換えられるのですが、この書き換えが置きなわれなくなったり、全部または一部のファイルが壊れてしまうことがあります。そうすると、アイコンが白紙になったり、アプリケーションが動かなくなったりします。
デスクトップの再構築とは、このデスクトップファイルを一度リフレッシュし、デスクトップ上の全てのファイルの情報をスキャンして、新たにデスクトップファイルを作り上げることをいいます。ところが、何回このデスクトップの再構築を行っても効果がない場合があります。この場合は、デスクトップファイルが壊れているのではなく、デスクトップファイルに情報を提供している、ファイルそのものに問題があるのです。
アプリケーションファイルには必ず「BNDL」リソースと呼ばれるものがあります。これは、クリエータ、ファイル形式、そしてアイコン情報を繋ぎあわせる役目を持っています。この情報がデスクトップファイルに読み込まれるわけです。「BNDL」リソースはアプリケーション以外のファイルにはありません。この「BNDL」リソースがあるかないかを識別するのが「バンドルビット」と呼ばれるものです。
NortonDiskDoctorやDiskFirstAidでハードディスクのを行うと、「xxにはバンドルビットがありません」というメッセージがでる、あのバンドルビットです。このバンドルビットがないと、「BNDL」リソースが読み込まれず、正しいデスクトップファイルを作ることができません。
今回のケースではNortonFileSaverがかえって悪さをして、バンドルビットをオフにしてしまっているのが原因だと考えられます。NortonUtilitiesでと治療を行ったら、かえって悪くなったということがあります。いずれの場合も、NortonのバージョンがOSのバージョンにあっていないために発生するものです。最新版のNortonUtilitiesをインストールすれば問題は解決するはずです。(99.6.28)



Title: QuickTimeをインストールしたら画面表示がおかしくなりました

[症状]
LC475(漢字Talk7.1)にQuickTime2.5をインストールしたのですが、モニタの画面に白線が横に何本も出たり、スクロールバーが幾つも表示さたりする現象が起きました。

[診断]
これは患者自ら原因を探ったところ、AdobeTypeManagerv3.8.3とQuickTime2.5がコンフリクトを起こしているいることがわかりました。コンフリクトを起こしているファイルはATMFontDatabase(システムフォルダ)、~ATM(コントロールパネル)、AdobeSanMM、AdobeSerMM(フォント)で、これらが同時に存在している場合だけ問題が発生します。
この問題はATM3.9.1及びそれ以降で解決されています。(99.6.28)



Title: デスクトップのアイコンがすべて小になってしまった

[症状]
PowerMac7300/166(漢字Talk7.5.5)のデスクトップアイコンがある日突然、すべて小アイコンになってしまいました。コントロールパネル「リスト表示」の設定を「大」にしても変わりません。外部ハードディスクから起動しても同じですし、システムの再インストールも効果ありません。

[診断]
MacOS8以降のOSでは、ファインダメニューの「表示」の「表示オプション...」で現れるダイアログで、アイコンのサイズを選択すると、全てのアイコンを小アイコンで表示することが可能になりました。
しかし、漢字Talk7ではその機能はありません。ですから、特別なユーティリティを使っているのでないかぎり、デスクトップファイルがおかしくなっていると考えるべきでしょう。
アイコンには大アイコン(普通にデスクトップで表示されるアイコン)と小アイコン(リストウィンドウやアップルメニューで表示されるアイコン)の二つのサイズがありますが、何も自動的にサイズが拡大縮小しているわけではなく、ファイルの中に大アイコンと小アイコンで別々のリソースを持っています。デスクトップファイルを作るときに、どういう原因なのかはわかりませんが、小アイコンのリソースを読んでしまったのだと思います。
いずれにしてもこういう場合は、デスクトップの再構築をまず行ってみて下さい。1度ではだめでも数回繰り返すと大体直ります。どうしてもだめな場合は、ハードディスクの初期化が必要になる場合もあります。(99.6.28)



Title: メニュバーの文字が小さくなってしまいました!?

[症状]
PowerMac8500(漢字Talk7.5.5)ですが、いつの間にかファインダーのメニューバの文字が9ポイント程度に小さくなってしないました。PRAMクリア、デスクトップの再構築でもダメでした。

[診断]
MacOS8.5では「アピアランス」コントロールパネルで、メニューのフォントの種類やサイズを変更できるようになりました。しかし、それ以前のシステムではメニューのフォントを変更することはできません。12ポイントのOsakaに設定されています。しかし、Finderのカスタマイズユーティリティである「Kaleidoscope」(シェアウェア)を使うと、メニューフォントを変更することができます。
今回の症例でも、「Kaleidoscope」が入っており、「Substi‐tuteSystemFont」(システムフォントを置き換える)の設定で、9ポイントのフォントが選択されていることが分かりました。この選択を解除すると、もとの12ポイントのメニューに回復しました。
<メモ>
最近はシェアウェアが雑誌の付録のCD‐ROMにも沢山入っていますし、インターネットからも簡単にダウンロードできるので、とにかくインストールして試してみるというユーザーが多いではないでしょうか。ハードディスクに余裕があれば、あえて削除する必要もないので、そのままにしているというケースが多いと思います。そしてそのうち、何をインストールしているか記憶すらなくなってしまいます。
しかし、シェアウェアの中には、「Kaleidoscope」のようにコントロールパネル書類で、システムの起動と一緒に立ち上がるものがあります。システムで問題が起きたとき、自分では設定したつもりがなくても、何かこのような追加コントロールパネルが影響していることが十分に考えられますので、不要なシェアウェアはなるべく削除するか、問題が起きたときは、純粋なシステムファイル以外に追加されているファイルがないかを必ず確認する習慣をつけて下さい。(99.6.28)


コントロールパネル

Title: CPU省エネルギー設定をいれたらNetscapeがフリーズするようになりました

[症状]
Performa5220(漢字Talk7.5.1/RAM16MB/HD500MB)を使っています。コントロールパネルにCPU省エネルギー設定を入れたところ、Netscape等を使っているとよくフリーズをおこします。機能拡張マネージャーで組合せを変えてみてこれが原因と確認いたしました。これを解決する方法はないものでしょうか?

[診断]
CPU省エネルギー設定はスクリーンセーバーと異なり、CPUそのものの働きの一部をカットすることでコンピュータの電力消費を抑えようとするものです。CPUそのものに命令を与えるためシステムエラーやインターネットでダウンロードをしている間に切れてしまうこともあります。
アメリカでは事務所でも家庭でもパソコンを一日中付けっぱなしにしておく習慣があり、こういう必要性があったものだと思います。一般に日本の家庭では使わないときは消すでしょうから、この機能はあまり必要ないと思います。
CPU省エネルギー設定が原因だと分かっているのであれば外してしまうのが一番の解決方法です。
ただ本件の場合、これらの組み合わせで障害が起きるのは、一つにはメモリが不足しているからかも知れません。Netscapeのメモリ設定を減らすか、仮想メモリを使ってみてください。(99.6.28)




Title: コントロールパネルの「表示」でアイコンの配列の設定が保存できません

[症状]
コントロールパネルの「表示」についてお尋ねします。PowerMac7100/66AV(漢字Talk7.5.1)を使っているのですが、コントロールパネル「表示」の中で、アイコン表示を「常にグリッドに沿う」のチェックボックスを選択しているのですが、再起動するとチェックボックスの選択がはずれていて、設定が保存されていません。機能拡張としては、SpeedDoubler、RAMDoubler、Areonを使用しています。特に差し迫った悩みではないのですが、何が問題でしょうか。

[診断]
システムフォルダーの初期設定フォルダーの中に「DisplayPreferences」というファイルがあります。これが壊れている可能性がありますので、これをごみ箱に捨てて、もう一度設定をやり直してください。MacOS8以降は「表示」はファインダメニューとなりウィンドウ毎に設定できるようになりました。この初期設定ファイルは「MacOS初期設定」というファイルに入っています。これも初期設定ファイルの特定が難しい例です。(99.6.28)



Title: ランチャーを起動項目から削除してもやはりランチャーが起動してしまいます

[症状]
Performa5210でMacOS8にアップデートしてからはずっとランチャーを使っていたのですが、アップルメニューの方がスマートと思い、ランチャーを起動しないようにしたいのです。システムフォルダ内の「起動項目」にランチャーのエイリアスがあったのでそれを削除したのですが、次に再起動するとまたランチャーが立ち上がります。

[診断]
これはコントロールパネル「一般設定」で「システム起動時にランチャーを起動」をチェックしているからです。自動的にランチャーのエイリアスが「起動項目」にできてしまいます。
ランチャーを使わないのであれば、「一般設定」の設定を変えるか、ランチャーアプリケーションそのものをごみ箱に捨てて下さい。(99.6.28)




Title: コントロールパネル書類を機能拡張書類より先に読ませたい

[症状]
Macが起動時にシステムファイルの読み込みには順序があると聞きました。読み込みの順序を変えることでコンフリクトが防げるともききました。私も、よくコンフリクトに悩まされるのですが、最近、あるコントロールパネルが問題を起こしていることを発見しました。従って、機能拡張より先にコントロールパネルを読み込ませたいのですが、どうしたら順序を変えれるでしょうか?

[診断]
Macは起動時にシステムフォルダの中身を読み込みますが、これには順序があります。System、Finder、機能拡張フォルダ、コントロールパネルフォルダ、フォントフォルダ、そしてシステムフォルダの中にある他のINIT/CDEVファイルの順です。
実は、機能拡張ファイルは機能拡張フォルダの中になければならないわけではなく、コントロールパネルフォルダの中にあってもよいし、機能拡張フォルダの外でシステムフォルダの中でもよいのです。一般には管理をしやすくするため、機能拡張ファイルは機能拡張フォルダに、コントロールパネル書類はコントロールパネルフォルダに入れておきます。
また、ファイルはアルファベット順に読み込まれるので、早く読ませたいファイルの頭には半角のブランクを入れたらよいというのは、上級者ではよく知られたテクニックです。
この順序の性質を利用して、あるコントロールパネル書類を機能拡張ファイルよりも先に読み込ませたい場合は、そのコントロールパネル書類のエイリアスを作り、機能拡張フォルダに入れてやればよいのです。
システムユーティリティソフトの「コンフリクトキャッチャー」を使うと、機能拡張ファイルの読み込み順を簡単に変更することができます。(99.6.28)


フォント

Title: 日本語フォントがメニューでローマ字表示になるのですが

[症状]
Performa5210(漢字Talk7.5.5/RAM48MB/HD500MB)ですが、いつからこうなったかはよく覚えていないのですが、色々なアプリケーションでフォントの種類を選択するとき、プルダウンメニューに表示されるのが日本語フォントでもローマ字で表示されてしまいます。例えば,”細明朝”は”Ryumin”の中の”Right83PVRKSJH”のようにです。非常にわかりずらいと思うのですが、仕方のないことなのでしょうか?

[診断]
PostScript系のフォントは国際的には英語名で登録されており、日本語名は仮の姿です。「細明朝体」「中ゴシック体」の正式名称はそれぞれ「Ryuminchou...」「Gothic..」です。こうしないと、Mac側とPostScriptプリンタの間でフォントがうまくやり取りできなくなるからです。ところで、アプリケーションでAdobeのもの(PhotoshopとかIllustratorとか)をインストールすると機能拡張フォルダに「TypeReunion」というファイルがインストールれます。これは、フォントメニューに日本語名ではなく、英語の正式名を表示させるものです。
しかし、一般の使い方では「TypeReunion」は不要ですので、これを捨てれば表示は日本語になります。(99.6.28)



Title: 突然、Osakaの12ptと9pt以外のフォントが使えなくなりました

[症状]
PowerMac7300/166(漢字Talk7.5.5)で突然、Osakaの12ptと9pt以外のフォントが使えなくなりました。コントロールパネル「表示」でこれら以外のフォントを選択した場合や、これら以外のフォントで作成されたワープロ等の書類を開こうとすると、全てシステムエラーになってしまいます。機能拡張やコントロールパネルは純正品以外は使っていません。デスクトップの再構築、PRAMクリア、システムの再インストールでも解消しません。

[診断]
おそらく「フォントキャッシュファイル」が壊れているのでしょう。コントロールパネルでキャッシュをOFFにした後、システムフォルダにある「フォントキャッシュ」ファイルをごみ箱に捨てから再起動して下さい。

<フォントキャッシュについて>
Macが使っているフォントにはビットマップフォントとアウトラインフォントがあります。アウトラインフォントはさらに、PostScriptフォントと、TrueTypeフォントがあります。漢字Talk7以降に標準搭載されている「Osaka」や「細明朝体」はTrueTypeフォントです。TrueTypeフォントは、外形線(アウトライン)を数式データとして持っており、拡大しても美しい形状が得られます。しかし、実際の出力機であるモニタやプリンタは点の集まりで表示されます。そのため、TrueTypeフォントを画面で表示する場合は、ビットマップイメージに変換されます。この変換を一文字入力するたびに行っていたのでは全体の作業が遅くなりますので、何回も使う文字はそのビットマップイメージをハードディスク上のキャッシュファイル貯めておいて、少しでも表示を速くしようというものです。
フォントキャッシュの設定は、コントロールパネル「フォントキャッシュ設定」で行います。キャッシュファイルは、システムフォルダ内に「フォントキャッシュ」というファイル名で保存されます。
フォントキャッシュはハードディスクに作られため、現実にはそれほどの高速化は期待できません。RAMディスクに作成するように設定すればかなりの効果があります。
「フォントキャッシュ設定」はMacOS8.5からは無くなっています。(99.6.28)



Title: 米国版PowerBook190+JapaneseLanguageKit1.2でフリーズします

[症状]
米国版のPowerBook190にJapaneseLanguageKit1.2をインストールして再起動したが、デスクトップに入るところでフリーズしてしまいます。メニューバーもブランクでカーソルも動きません。どうしたのでしょうか。

[診断]
この現象はPowerBookの190だけでなく、2300と5300シリーズでも発生することが分かっています。JapaneseLan‐guageKitを正しくインストールするためには機能拡張フォルダーに「FontExtension3」(フォント機能拡張3)を入れる必要があります。FontExtension3をインストールする手順は次のとおりです。
1.JapaneseLanguageKitをインストールし、Shiftキーを押したまた再起動します。
2.AppleExtrasfolderをダブルクリックし、更にJapaneseLanguageKit1.2Updatefolderを開きます。
3.その中から"FontExtension3"をSystemFolderにドラッグ&コピーします。そして再起動すればOK!(99.6.28)




Title: ワープロでフォントの表示が正しくできない

[症状]
私のLC630(RAM16MB/HD250MB)ではフォントの表示が正しくできません。最近まで書体にあまりこだわるような文書をつくらなかったもので、気がつきませんでした。ワープロの中で文章の一部のフォントを変えようとしても、表示が変わりません。もちろんプリントしてみても変わっていません。

[診断]
使っているワープロはマックライトIIですね。システムフォルダの中に「Claris」というフォルダがあります。この中の「クラリスフォント」というファイルを外に出して再起動すれば直るはずです。クラリスワークスを使っていてクラリスインパクトを導入した場合でも同様の症状が出ることが報告されています。(99.6.28)



Title: JapaneseLanguageKit1.2でモリサワフォントが使えない

[症状]
私はアメリカにて米国版PowerBook5300c(System7.5.2+Enabler1.2.1)にJapaneseLanguageKit1.2をインストールして使用しています。問題が二つあります。フォントとしてリュウミンライトL‐KLと中ゴシックBBBフォントを使用したかったので、日本から漢字Talk7.5.1のCD‐ROMをとりよせて、フォントだけインストールしました。しかし、ビットマップフォントは正しく表示されるのですが、TrueTypeフォントとしては正しく表示されないのです。これはCD‐ROMに収録されているフォント自体の問題でしょうか、それともJapaneseLanguageKitやPowerBook5300cとの相性の問題でしょうか。

[診断]
TrueTypeの「リュウミンライト−KL」等はモリサワからAppleにライセンスされているもので、使用に当たってはソウトウェアキーが必要です。それは「フォント機能拡張2」という機能拡張ファイルですが、JLKには標準添付されていません。日本から入手した漢字Talk7.5.1のCDーROMからそれを取り出してあなたのPowerBookに入れてください。(99.6.28)


日本語入力メソッド

Title: ことえりの「文字パレット」の中の一部の文字が化けてしまいます

[症状]
PowerBook150(漢字Talk7.1.1)で日本語入力メソッドとしては「ことえり」(バージョン1)を使っています。問題は、「鉛筆メニュー」から「文字パレット」を開くと、一部の文字が表示されません。ギリシャ文字やロシア文字は正常なのですが、修飾文字、省略文字は全滅、矢印、記号等は一部の文字が化けます。文字化けは、すべて"□"で表示されます。
買ったときからこうでした。特に不自由はありませんが気持悪いのでしてください。

[診断]
これはOSのバージョンや「ことえり」のバージョンとは関係なく、フォントの問題です。そのフォントがないために"□"で表示されているものと思われます。
フォントにはいろいろな種類がありますが、全てのフォントが特殊文字を持っているわけではありません。文字パレットではフォントの種類を選択できるようになっていますので、ここを変えてみてください。それでもおかしい場合は、フォントそのものを入れ替える必要があります。(99.6.28)




Title: ことえりの変換がおかしくなってしまいました

[症状]
Performa6310(漢字Talk7.5.5/RAM64MB/HD1.2GB)+ビデオカード(モデムカード取り外し)で、ことえりの変換がおかしくなりました。例えば「作成する」と入力しようとすると、「作成為る」と変換されます。再変換して「作成する」にしてもこれが学習記憶されません。これは特定の文字だけにおきます。
初期設定のようなものがおかしいのかなと思ってPRAMクリア、デスクトップ再構築等しましたがだめでした。ことえり基本辞書を入れ替えたりしましたがやはりだめでした。

[診断]
PRAMは関係ありません。ことえりの初期設定ファイルを捨てれば解決するはずです。ことえりの初期設定は、MacOS7.6以前のシステムでは「初期設定フォルダ」の中の「個人情報ファイル」という名前のファイルに入っています。名前から、これがことえりの初期設定ファイルとは気がつきにくいです。
MacOS8以降は「ことえり初期設定」と素直な名称に改められています。(99.6.28)



Title: MacOS8.5の中国語、韓国語の入力メニューは削除できませんか

[症状]
MacOS8.5をインストールしたとき、カスタムインストールで「MultilingualInternetAccess」を選択しました。すると、入力メニューに、日本語、英語以外に「繁体中文」「簡体中文」「韓国語」のメニューが加わってしまいました。
それまでは、英語と日本語入力を切り替えをcommand+スペースバーで行っていたのですが、今度は何回もスペースバーを押さないと、英語日本語が切り替えられなくなってしまいました。「入力メニューについて」を見ても、中国語、韓国語を削除することはできません。実際には、中国語、韓国語は使わないので、削除したいのですが、どうしたらいいのでしょうか。

[診断]
Appleはこの問題に関して、次のように答えています。「本来、入力メソッドは、そう頻繁に切り替えるものではない。だから、これで問題ない」と。これは確かに、欧米語の場合は、例えば、スペイン語モードでも英語の単語は入力できますから、切り替えの必要はないわけです。しかし、日本語の場合は、最近の文章というのは英語混じりで、特にコンピュータ関係なんか、半分は英語のままですね。この場合は、どうしても英語モードにしなければ入力できません。そのため、command+スペースバーを多用するのは仕方ありません。
MacOS8.5では、中国語や韓国語、更にアラビア語等が使える(といっても入力メソッドがない限り実際の入力はできない。
但し、ホームページは見れるようになった)ようになったことは素晴らしいのですが、欧米語の場合は「キーボード」で簡単に出し入れができるのに、2バイト言語に関しては、出し入れができないという欠点があります。
中国語や韓国語を削除するには、システムのカスタムアンインストールしかありません。MacOS8.5のCD‐ROMからインストーラーを起動すると、既にMacOS8.5がインストールされている場合は、「追加/削除」というボタンが現れます。これを押すと、カスタムインストールの画面になりますので、そこから、「MultilingualInternetAccess」をチェックします。そこのプルダウンメニューから「削除」を選ぶと削除されます。
ただし、このアンインストールは、OSのバージョンが異なると実行できません。アップデータでMacOS8.5.1にアップデートしている場合は、実行できませんので、OSを再度新規インストールするしかありません。(99.6.28)



Title: 日本語入力メソッドでスペースバーを押しても二つ以上の変換候補が現れなくなった

[症状]
日本語入力メソッドとして「ことえり2.0」と「EGBridge9.0」を使っていますが、ある日突然、変換がおかしくなってしまいました。普通は、かな入力をしてスペースバーを押すと変換モードになり、2度以上押すと、次の候補のダイアログがでてくるのですが、1度の変換だけで候補ダイアログが出なくなってしまいました。ことえり、EGBridgeとも同じ症状で、特に設定を変えたわけではありません。日本語入力メソッドがこわれたのでしょうか?

[診断]
二つの日本語入力メソッドが同時に、このような現象になるということは、何か他の要素と考えられます。何かキーの設定を変更するようなユーティリティを入れているのではないでしょうか。この患者は、よく調べてみたら、コントロールパネルに「SmartKeys3」という英語の入力ミスを自動修正するソフトを入れていました。この設定に「スペースバーの2度打ちを無効にする」というオプションが有り、これがオンになっていたため、日本語変換機能が不能にされたことが分かりました。
自分では意識しないうちに、雑誌の付録などから新しいソフトをシステムに入れていることが有り、「何もしていないのに突然おかしくなった」ということになります。ソフトの追加はこまめに記録しておくとよいでしょう。(99.6.28)


アプリケーションエラー

Title: PixelCatでJPEG形式の画像ファイルだけが開かなくなりました

[症状]
Performa5210(漢字Talk7.5.1/RAM24MB/HD500MB)ですが、システムを再インストールしてからだと思いますが、PixelCatという画像カタログを作るソフトでJPEG形式の画像だけが開けなくなってしまいました。「QuickTimerequired‐‐‐Moof」というメッセージが出ます。

[診断]
なぜJPEGファイルを見るのにQuickTimeが?と思われるかも知れませんが、QuickTimeには動画を再生する機能だけでなく、JPEG画像の伸張を行う機能が含まれていることは余り知られていません。グラフィックソフトがいろいろな形式の画像ファイルを読む場合、それぞれの形式を解読するエンジンを内蔵する必要がありますが、JPEGに関しては難しいため、GraphicConverterのようなソフトでもQuickTimeの機能を利用しています。PixelCatも同様で、そのためには機能拡張にQuickTimeやQuickTimePowerPlugを入れておく必要があります。
またPhotoCDのカタログもQuickTime機能を使っていますので、動画を見ない環境でもQuickTimeは入れておいたほうがよいのです。
最新のQuickTime4.0(1999年6月以降配布)ではMP3ファイルの再生やストリーミング機能の強化が図られ、対応フォーマットを拡大されています。(99.6.28)



Title: RealPlayerが「最新版でない」という理由でインストールできない

[症状]
RealAudioのサイトからRealPlayerの最新バージョンをダウンロードし、我がPerforma6320にインストールしようとしたのですが、「このバージョンは古いです。最新版をダウンロードして下さい」というメッセージがでてインストールできません。ちなみにもう一度ダウンロードしても結果は同じです。

[診断]
最近のオンラインソフトには、使用期限年月日がプログラムされていて、その期限を過ぎるとインストールできないとか、アプリケーションが起動できないものがあります。これは開発(ベータ)バージョンのものに多く、次のバージョンが出るのが分かっている場合は、古いものは使って欲しくないという理由のためのようです。しかし、まれに、ホームページから最新版をダウンロードしたはずなのに、いきなり上記の様なメッセージが出てきて、「どうなってるの?」ということがあります。
多くの場合は、プログラム側に問題があり、数日後に修正版が出ているはずなのですが、今回のケースは患者のMacの「日付&時刻」設定が何かの拍子にミス入力されたために起こったものでした。
「日付&時刻」設定が狂っているとファイルの日付や電子メールの日付も狂いますので、時々確認しましょう。(99.6.28)


Title: PerformaでAtEaseを削除するにはどうしたらよいでしょうか?

[症状]
Performa5260を買ったときの状態のまま使用しているのですが、AtEaseから起動するのは、どうも初心者っぽくていやになってきました。AtEaseがあると起動に時間もかかりますし、コントロールパネルで開けないものがあったりで、必ずしも使い勝手はよくありません。通常のFinderにしたいのですが、どうしたらいいのでしょうか。AtEaseを削除しようとすると「削除できません」のメッセージが出てきます。
最も簡単な方法は、「AtEase設定」で、「切」を選択します。

[診断]
これでとりあえずは、AtEaseではなく、Finderで使用できるようになります。
次に、AtEaseアプリケーションを削除する方法ですが、Appleの説明では、これは削除することができません。しかし、いろいろ試した結果、次の手順で削除できることが分かりました。
・「AtEase設定」を開き、「切」になっているかどうか確認します。「入」になっていたら、「切」をクリックして「AtEase設定」を閉じます。
・AtEaseを構成する5つのファイル(「AtEase設定フォルダ」、システムフォルダの中にある「AtEase項目」、「AtEase」、「AtEaseガイド」、機能拡張フォルダの中の「AtEaseスタートアップ」)をすべてゴミ箱に捨てます。
・ここで「ゴミ箱を空に...」を選ぶと、「削除できない」というメッセージがでますので、optionキーを押しながら、「ゴミ箱を空にする」を選ぶと、AtEaseは完全に削除されます。

<メモ>
「AtEase設定」で「起動後ファインダに行く」を選択すると、AtEaseが入りの状態でも初期画面はFinderになります。
AtEaseはMacOS8.5でも使用できますが、AtEaseからは開けないコントロールパネルがあります。これらのコントロールパネルは、Finderの状態で使って下さい。
また、AtEaseはファイル共有をサポートしていませんので、AtEaseの状態でファイル共有をオンにすると、システムがフリーズします。どちらかを使わないようにする必要があります。(99.6.28)



Title: Photoshop4.0を終了させようとすると必ずフリーズする

[症状]
私はPerforma6400(MacOS7.6/RAM24MB)を使っているのですが、Photo‐shop4.0を終了させようとすると必ずフリーズして、強制的に再起動しなくてはならなくなります。何かがコンフリクトを起こしているのかと、機能拡張マネージャでほとんど全部を使用停止にしてみても全く解決されません。これでは宝の持ち腐れでPhotoshopを手に入れた苦労が全く水の泡になってしまいます。メモリが足りないので、仮想メモリを使用しているのがよくないのでしょうか?かといって、RAMDoublerを使用すると、使用中や印刷中に爆弾が頻発するのでとても使い物になりません。一体何が悪いのでしょうか?

[診断]
Photoshopを快適に使うコツは、とにかくメモリを増やすことです。メモリが少なければ少ないほど、エラーの発生の可能性が高くなります。反対にメモリが多ければ多いほど、エラーは少なくなり、さらに処理が高速になります。Photoshopは独自のメモリ管理システムを持っており、RAMが不足する場合は、ハードディスクを作業エリアとして使う仮想メモリに似た機能も持っています。そのため、普通はMacOSの仮想メモリと併用することはエラー発生の原因となります。また、RAMDoublerの使用も好ましくありません。
今回の症例で、Photoshopの終了時にフリーズするのも、何かを保存するのに、十分なメモリがないためのようです。
とにかく、メモリを増設することをお勧めしますが、まれに、メモリを十分に実装しても終了時にエラーが発生することがあります。この場合は、Photoshopの作業を終えたらファイルを開いたまた終了をせずに、全てのファイルを閉じ、一旦Finderモードに移って別な作業を行い、その後Photoshopを終了するとよいと報告されています。
最近はRAMが非常に安くなったので、Photoshopを使う場合は、マシンの許すかぎりRAMの増設をはかりましょう。また、仮想メモリですが、MacOS8以降は仮想メモリのコントロールが改善されており、十分なRAMがある場合は、仮想メモリをオンにしたままPhotoshopを使用する方が処理速度が速くなります。(99.6.28)



Title: 英語版ClarisWorksで日本語版書類が開けない

[症状]
米国に住んでいます。息子の行っている現地の小学校ではPerformaが数十台あり、ClarisWorksで絵を描いたりしています。自宅には、日本から持ってきたPowerMac7200があり、日本語クラリス・ワークスがインストールされています。学校のClarisWorksで作成したファイルを、自宅のクラリス・ワークスで開こうとしても開けません。反対に、自宅で作成したファイルは、学校のClarisWorksでは開けません。何か方法はないものでしょうか?

[診断]
始めは、この原因は、日本語版と英語版では、作成されたファイルのファイル形式やクリエータが異なるのかと考えました。しかし、調べてみるとそれは同じでした。
クラリス・ワークスでアプリケーションを開く場合、トランスレーターというファイル変換を行います。システムフォルダ内の「クラリスフォルダ」内にいろいろなトランスレータが入っています。どうも、このトランスレーターが英語版と日本語版では異なるようで、相互にファイルが読めないことがわかりました。
解決策としては、自宅のMacにも英語版のClarisWorksをインストールするしかないようです。
<メモ>
クラリス・インパクトでも同様の問題が発生しています。英語版のClarisImpact2.0の場合、日本語の入力・編集はできるのですが、既存の日本語版クラリスインパクト1.0の書類は開けません。(99.6.28)




Title: AfterDarkをインストールしてから、10分程放っておくとフリーズしてしまう

[症状]
使用機種Performa5210(漢字Talk7.5)でAfterDark3.0を入れているのですが、時々そのまま放って置くと10分も経たないうちに画面が勝手にフリーズしてしまいます。AfterDarkの設定時間は1分です。しばらくの間は、ちゃんと動いているのですがいつのまにかフリーズして、マウスを動かしても回復しません。

[診断]
AfterDarkの設定が1分ということは放置しておくと1分後にAfterDarkの画面になり、それからしばらくするとフリーズするということですね。これはAfterDarkのあるモジュールとシステムの干渉が考えられます。AfterDarkは歴史のあるソフトで安定度は高いのですが、それでもやはりファインダそのものをいじるソフトですから、障害が起きる可能性は高いソフトです。
AfterDark自身が悪い場合と、機能拡張のいずれかとコンフリクトを起こしている可能性があります。モジュール(スクリーンセーブの画面)によっても、問題がおきるものと、そうでないものがあります。
MacOSがバージョンアップした場合、古いAfterDarkは使えなくなることがあります。ただ、AfterDark3.0の場合は、漢字Talk7.5に対応していますから、OSとの不一致というよりも、やはり何らかの機能拡張とのコンフリクトが疑われます。
問題となっている機能拡張を発見するのは、時間がかかりますから、フリーズしないモジュールを選択するか、AfterDarkそのものの使用を一時中断するしかないでしょう。
最近のAfterDarkは、スクリーンセーバーという本来の役割ではなく、エンターテーメントの性格が強いソフトですが、エラーを起こして本来やるべき仕事ができなくなるよりは、使用を停止したほうが賢明だと思います。(99.6.28)




Title: AfterDark3.0のデモが見れない

[症状]
PowerMac8500/132のOSを漢字Talk7.5.5にアップデートしました。
それに、AfterDark3.0をインストールしました。AfterDarkのコントロール画面では、モジュール(いろいろなスクリーンセーバー画面)毎の設定ができますが、そこにスクリーンセーバー状態を確認するための「デモ」というボタンがあります。このボタンを押しても、何も起きません。別のハードディスクに入っている漢字Talk7.5.3でも確認してみましたが、同じ症状でした。
しかし、設定した時間が来ると、ちゃんとスクリーンセーバーは働きます。
ハードの問題なのでしょうか。メモリは50MBです。

[診断]
これはAfterDark3.0が漢字Talk7.5.3以降のOSには完全には対応していないからです。
デモモードの時に一時的にメモリを消費しますが、これがSys‐tem7.5.3になると不足するようです。
日常の使用では問題ないと思いますが、どうしてもデモが見たいという場合は、AfterDarkを3.5以降にバージョンアップして下さい。
MacOS8以降のシステムではAfterDark4.0が必要です。(99.6.28)




Title: SimpleTextでホームページを作成しているが、文字入力がすごく遅くなった

[症状]
私はiMac(MacOS8.1)でSimpleTextを使い、ホームページのHTMLを作成しています。始めの頃は何の問題もなかったのですが、ページの更新をするたびに、入力にすごく時間がかかるようになってきました。タイプしても文字が現れるまで待たされるのです。何かシステムがおかしいのでしょうか。

[診断]
これはSimpleTextが扱えるファイルの容量に制限があるためです。SimpleTextはMacOSに標準添付のテキストエディターですが、文書を作成する目的よりも、文書を表示するために作られたもので、「ReadMe」(お読み下さい)ファイルやQuick‐Timeムービー、サウンドファイルを簡単に表示できるようにしたものです。Macのプログラムの基本コンポーネントである「EditField」という、ダイアログで文字を入力するところを拡大したものを使っており、この中に書ける文字数は32KBに制限されています。そのため、SimpleTextは20KBを超えた辺りから入力が遅くなってきます。
ホームページのHTMLの場合、更新で文章を追加していくと、どんどん容量が大きくなっていきますので、今回の症状が出たのでしょう。きちんとしたHTMLを作成するのであれば、より本格的なテキストエディタを使われるとよいでしょう。シェアウェアの「Jedit」「NuEdit」ならば機能も豊富(HTML作成機能もあり)で、入力文字数の制限もありません。(99.6.28)

<メモ>
容量の大きなテキストファイルをダブルクリックすると、「この書類は、SimpleTextで開くには大きすぎます。」というメッセージが出ることがあります。これも、SimpleTextでは扱えるファイルの容量に制限があるためです。この場合は、他のテキストエディタの上にドロップして下さい。(99.6.28)



Title: MIDIやMP3を再生しながら他の作業をすると遅くなるのはなぜ?

[症状]
インターネットからバッハのMIDIファイルを入手しました。QuickTimeで再生でき音の素晴らしさに感動しました。そこで、これをBGMに文章の作成をと思ったのですが、ワープロの入力に非常に時間がかかるようになってしまいました。なぜでしょうか?

[診断]
これはMIDIファイルの再生に、CPUが使われているからです。本来、MIDIを再生するには、MIDI音源を含んだMIDIハードウェアが必要です。一方、QuickTimeはソフト的にMIDIを再生できる仕組みを持っています。音源は、「QuickTime音源」というファイルから供給されます。
しかし、ソフト的に処理するため、MIDIの再生中は、多くのシステムメモリを必要とし、CPUもこの処理にかかりきりになります。そのため、再生中は、他の作業が遅くなります。
これはMPEGムービー、MPEGサウンド(MP3)の再生をソフト的に行う場合でも同様です。本来、MPEGの再生には専用のハードが必要なのですが、QuickTimeがあれば、ソフト的に再生することも可能です。この場合も同様にCPUに非常に負担がかかるので、CPUの能力が低い場合は、他の作業がやりにくくなります。
ホームページの表示ぐらいであれば、それほど影響がありませんので、MIDIを再生しながら、ホームページの閲覧はできるのですが、ワープロの入力のような作業は無理です。MIDIを聞くことに専念しましょう。

<メモ>
ある作業をしているとき、動作が非常に遅くなることがあります。多くの場合は、メモリが不足している状態です。多くのアプリケーションを立ち上げている場合は、他のアプリケーションを閉じれば回復します。それでも回復しない場合は、メモリのフラグメンテーション(断片化)が起こっている状態か、システムが膨張して戻らない状態ですから、Macを再起動して、全てのメモリを解放すれば回復します。(99.6.28)



Title: Excelでテンキーがカーソルキーになってしまって数字入力ができない

[症状]
Excelを使っているとき、テンキーから数字を入力したいのですが、Excelの画面上はカーソルキーになっており、数字入力ができません。どうしたらこれを解除できるのでしょうか。私のキーボードはAppleKeyboardIIですので"numlock"キーがありません。

[診断]
Excelでは、Excelの画面からキーボードのテン(10)キーを、数字キーかカーソルキーかどちらかに切り替えて使うことができるようになっています。
いずれもテンキーの7の上のキーをシフトキーと同時に押せば、切り替えることができます。
7の上のキーは、拡張キーボードの場合は、「numlock/clear」と書いてあるのですぐ分かります。Appleキーボードの場合は、「clear」としか書いていないので、分かりにくいのですが、実際には、これがNumericalLock(数字固定)キーとして働きます。

<メモ>
私はキーボードを使うゲームでは、テンキーをカーソルキーとして指定して使っています。矢印キーに比べると、位置関係がわかりやすいこと、前後左右以外の動きが指定できるからです。
Excelの場合も、入力ではテンキーとして使うのが一般的ですが、大きなワークシートを読む場合は、テンキーをカーソルキーとして使うほうが、自由に動かすことができます。(99.6.28)



Title: 米国でPowerBook520をPowerPCにアップグレードしたら、Officeが動かない

[症状]
私は米国に住んでいます。PowerBook520c(RAM16MB/HD250MB)は日本で購入し、米国でCPUをNUPowr(PPC603e)にアップグレードしました。
システムはSystem7.5.3+JapaneseLanguageKitです。同時にPPC対応のMicrosoftOffice4.2.1をインストールしました。Word6.0は問題なく動くのですが、Excelを起動させようとすると「MicrosoftOLE2が見つからない?」というメッセージが現われ、使用できません。
デスクトップの再構築、NortonUtilities、ConflictCatcherでのチェック、更にシステムの再インストールもやりましたが解決しません。
機能拡張ファイルを少なくするなどして、Excelを開くためのメモリは確保しています。またExcel4.0なら起動します。

[診断]
これは明らかに実装のメモリの不足から生じる問題だと考えられます。現在RAMは16MBですね。これをシステムとアプリケーションが使うわけです。
英語のSystem7.5は単独では4MBくらいのサイズですが、PowerPCで使用すると6MBくらいに膨らみます。さらに、JLKを入れると、日本語フォントや入力メソッドなどで更にシステムが膨らみ、8MBくらいになるはずです。ところが、マイクロソフトのアプリケーションの場合、OLE関係の機能拡張ファイルが読みこまれますから、システムは更に膨張し、残りの空き容量は6〜7MB程度しかなくなってしまいます。これでは到底、Excelを使用することはできません。
通常、アプリケーションを開くのにメモリが不足している場合は、「xxxを開くのに十分なメモリがありません」というメッセージが出ます。しかし、Officeの場合、メモリ不足のメッセージではなく、「MicrosoftOLE2が見つからない?」というようなメッセージが出たり、単純にフリーズするため、ほとんどのユーザーは混乱してしまいます。
この問題は、68Kのマシンで、英語版OSを使用している場合は、起きていません。16MBのRAMでも英語版Officeが動いています。それほど、日本語版OSやPowerPCの環境ではRAMの増設が必要になります。
解決策としてはいろいろ考えられますが、
1.日本語を諦め、英語版System7.5で使用する。
2.消費メモリの少ない「クラリス・ワークス」を使う
3.どうしても、Excelが必要な場合は、消費メモリの小さなExcel4.0を使う
4.どうしてもExcel5.0が必要な場合は、とりあえず、「仮想メモリ」をつかう。速度はかなり遅くなりますが、緊急時には使えるはずです。
5.全てを円満に解決するには、とにかく、RAMを増設することです。32MBを追加して40MBにすれば、日本語環境でも、ほとんどのソフトが問題なく動かせるようになるでしょう。

<メモ>
マイクロソフトのOffice(Excel、Wordなど)をインストールすると、同時に多くの機能拡張ファイルがインストールされます。「機能拡張フォルダ」を開いてみると分かるのですが、「MS」や「OLE」がついているファイルがそれに当たります。「OLE」は「ObjectLinking&Embedding」の略で、複数のアプリケーションがあたかも一つのアプリケーションであるかのようにデータを扱うことができる機能のことです。WindowsではOLEはOSの中に組み込まれており、そのためWindowsでOfficeを使用すると非常に快適です。少ないメモリで動かすこともできます。しかし、MacOSではあくまでも機能拡張として働くため、非常に多くのシステムメモリを消費する結果となってしまいます。
同じマイクロソフトのアプリケーションでも、InternetExplor‐erやOutlookExpressではこのOLEは使用していませんので、メモリの少ないマシンの場合は、Officeの使用はやめ、OLEと名のつく機能拡張を全て捨てたほうが快適になります。(99.6.28)




Title: NortonUtilitiesで内蔵HDの断片化の解消ができない

[症状]
ノートンユーティリティを使い、内蔵HDの断片化の解消を行いたいのですが、「開いているファイルがあるので...」と言うようなメッセージが出てきてどうしてもできません。

[診断]
ハードディスクはセクタ※と呼ばれる小さな空間にデータが保存されますが、通常はファイルの方がセクタより大きいため、複数のセクタが使用されます。十分な空きがあれば、セクタは端から順に使われていくのですが、ファイルを消去すると、そのセクタが空になります。飛び地で空白ができるわけですが、次にファイルが保存されるときは、適当に空いたセクタを埋めていきます。その順序はファイルディレクトリに保存されるので、きちんと連続したデータとして呼びだされます。
このように、一つのファイルが分割されて保存されている状態を、ファイルの断片化(フラグメンテーション)と呼びます。ハードディスクで保存、消去を繰り返していると、当然のことながら、ファイルの断片化は進行します。ファイルの断片化自体は、障害ではないのですが、一つのファイルがさまざまなところに飛び散っているといればいるほど、呼び出しには時間がかかるようになります。長く、Macを使っていると、ハードディスクが遅く感じられてくるのはそのためです。従って、ハードディスクを効率良く使うためには、定期的に断片化を解消したほうがよいのです。断片化の解消とは、一つのファイルは連続したセクタとなるように、全てのセクタを並べ直す作業です。
しかし、使用しているファイルはセクタの住所を変更することができませんから、上記のようなエラーが出ます。起動ディスクはシステムが使われていますし、起動ディスク以外であっても、デスクトップにファイルが開かれている場合は、やはり、断片化の解消はできません。
この場合は、NortonUtilitiesのCD‐ROMから立ち上げるか、外部記憶装置にシステムとNortonを入れておいて、それを立ち上げるかすれば、内蔵HDの断片化の解消が可能になります。(99.6.28)