2004. 12. 04 Satday 『文句だらけ。だから文句なし!!』【tark】
 |
|
|
<<ストーリー上のネタバレはありません>>
朝イチで『ゴジラ FINAL WARS』を観てまいりました。
テンションに乗って書くと本質を書き損なう
かもしれないので、その辺は隠しつつ。
一言で言うと平成の『怪獣総進撃』。
自分としては「初代ゴジラを観た時の観客のような気分」に
度々させてもらったことはあるけれど、今の第一線で
活躍するクリエイターの多くが原体験とし、今でも
アルバムの1ページとして大事にしている
『東宝チャンピオンまつり』のような、正義の味方になって
子供のヒーローとしてギャグを飛ばしつつ
飛んだり跳ねたりするゴジラを見て、劇場で
ワイワイ騒いだりする観客の気分は今まで
味わったことがなかったので、ここに来てついに
そのゴジラ映画のテイストを感じさせてもらえる番に
なったのかー、という感じでございました。
ただ見終わった後、じわじわ感じてきたこと。
この映画でやっている事は、長らくゴジラの歴史の中で
「禁じ手」だった訳で、つまり平成シリーズ以降、
一貫して「怖いゴジラ」をやってきた人々にとっては
「飛んだり跳ねたりゴジラ」はあたかも悪い時代の
歴史のように考えられていて、そのゴジラに立ち戻る
可能性を恐れて来た側面は強かった。
今回のゴジラはその『東宝チャンピオンまつりゴジラ』に
とてもよく似ている。
つまり今回、最期にして「禁じ手」は破られたわけだ。
しかし、今の気分はどうだ。
怒りなどはどこにもない。
いざそうなってみると、それを話題にしたくて
うずうずしてる自分やファンの姿、今までゴジラなど
気に止めなかった観客の姿がそこにある。
そして薄々とわかってきたこと。
ゴジラが死ぬ時は、スクリーンでとどめを刺された
時じゃない。観客から忘れられた時なんだ。
この映画は子供、家族連れ、ゴジラファンをはじめ
北村ファン、アンチ北村ファン、トンデモ映画ファン。
みんなを巻き込んで、間違いなく何年にも渡って
話題になる。
そうか、この今の瞬間こそがゴジラが生きている瞬間
なんだ、と。話題に登らなくなったら、それは例え
スクリーンの中で王者と呼ばれ不死と描かれ続けた
ゴジラでも、死んでしまうんだ、と。
プロデューサーは確信犯で最期の最期にこの
「禁じ手」を解放したに違いないと推測するが、いかが?
■『ニンテンドーDS(ディスクシステム)』発売
■おめでとうございます。
|
|
|