リッチモンドのルーファス・リン・ギャラリー訪問の記

 
 10月中旬、紅葉の進み始めたカナダ バンクーバーを訪れた。バンクーバーの近郊リッチモンド市にあるルーファス・リン・ギャラリーを見学することが旅の目的であったが、折りしも9月15日から10月31日まで「日本の文化」展が開催されており時機を得たものとなった。会場はすべての展示室が「日本文化」展に解放され筆者の絵「北の丸公園」を含めて日本画家の作品80点が展示された。その内容は浴衣や舞妓から現代文化の象徴ともいえるプレイステーションに至るまで日本文化をモチーフにした多彩なものであった。訪問した15日当日はお天気も良く展示会場の周囲を最寄り駅であるランズドーン駅より散策した。会場ではスタッフの水谷智恵子氏よりご丁寧なご案内を受け、そしてマネージャーの長井瑠衣子氏からは筆者が贈呈した画集に纏わる色々なお話も伺え有意義な訪問となった。

 バンクーバーのダウンタウンよりスカイトレインのカナダラインで12番目のランズドーン駅がギャラリーの最寄り駅で、直ぐ近くにバンクーバー国際空港もある。この辺りはリッチモンド市の中心街で東西1km、南北2kmほどの一画で中国系のレストランや商店がひしめいており「ゴールデン・ビレッジ」と呼ばれる新しいチャイナタウンである。大通りのNO3Rd沿いにはヤオハンなどの大型店舗も立ち並び、一大ショッピング・エリアとなっている。20世紀初頭には農業と漁業で成り立っていた静かな街だが現在ではすっかりミニ香港と化している。香港同様、ここでも島が街を形成しているため移民にとってリッチモンドは故郷を思わせる場所なのかも知れない。
 


ランズドーン駅

 


ランドマークになったコーヒー店

 

Pacific Business Centre
ルーファス・リン・ギャラリーのあるパシフィック ビジネスセンターはリッチモンドのショッピング街とオフィス街の中心にある。このビルはSave-On Foods(スーパー)やStarbucksを始め多種のお店があるAckroyd Plazaに隣接している。LansdownesショッピングセンターやKwantlen Universityカレッジ、リッチモンド市で一番大きなショッピングモールであるRichmond Centreなど全て2ブロック内にある。さらには、2010年冬季オリンピックのため新しく完成したカナダラインの電車の駅ランズドーン駅とブリッジハウス駅共に2ブロック内という大変便利なロケーションにある。建物自体は文化施設として豊かな空間と共に機能的にも優れた建築であり、ギャラリーのために改築されたばかりであった。
 


パシフィックビジネスセンター北西面

 


アプローチ玄関
 


北東面

 


エントランスホール
 


玄関前


エレベータホール

 

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