問題解決能力を高めるために、ここでは、簡単な数値シミュレーション技法について紹介する。学生諸君も、自分のPC等でソフトを走らせて自己の計算能
力を養って見ることも面白いと思います。
線形システムに対しては、ラプラス変換等で、微分方程式の解を得ることできる。しかし、非線形システムの求解については、ラプラス変換に対応するよ うな便 利な方法は無い。そこで、非線形システムに対しても使える技法が欲しくなる。その一つとして、IT技術を用いた数値シミュレーションがある。無論、この方 法で得られるのは、解析解ではなく、数値解やそのグラフとしての解である。数値計算の精度を考慮して、ルンゲ・クッタ法や精度保証付シミュレーションな ど、様々な方法が研究されているが、ここでは、シミュレーション結果を得ることが目的であるので、最もシンプルな方法を用い、後は計算機の能力を活用する こととする。
諸君が日常使えるソフトとして、マイクロソフト社のエクセルがあると思われるので、このソフトをベースに数値シミュレーションを行うこ
ととしよう。
タ イトル | 内 容 | |
1 | エ クセルの基本操作の紹介 | 操作手順、プログラム(VBA:Visual Basic for Applications)、数値出力、グラフ出力 |
2 | 簡 単な常微分方程式の解を
求める
シ ミュレーション |
1.高次遅れ系のステップ応答、
2.むだ時間系のステップ応答、 3.自由応答 4.インパルス応答 |
3 | PID 制御と二自由度制御
の シミュレー ション |
(むだ時間系+一次遅れ系)に対して、
PID制御と二自由度制御の目標応答と外乱応答 |
4 | 倒 立振子のシミュレーショ
ン1
(自 由運動) |
非線形システムである倒立振子の自由応答 |
5 | 倒 立振子のシミュレーショ
ン2
(倒 立維持制御) |
1.オブザーバ利用のレギュレーション、
2.ファジィ制御によるレギュレーション |
6 | 倒 立振子のシミュレーショ
ン3
(ふ りあげ+倒立維持制御) |
シーケンス制御の応答
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