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 死後生存研究のさまざまな分野

 死後生存(存続)研究の分野には次のようなものがあります。世界的に見ても、超常現象の研究者は非常に少ないのですが、その中でも、死後生存問題の研究者は非常に限られています。現在では、臨死体験の研究者を除けば、アメリカのヴァージニア大学知覚研究室の研究グループが中心になっています。

 死後生存を裏づける証拠という点で見ると、最も有力なのは、故イアン・スティーヴンソンが40年以上にわたって続けてきた〈前世を記憶する子どもたち〉の事例研究でしょう。これらの研究は、今や書籍や医学論文として大量に報告され、それらの論文は、Lancet, JAMA, American Journal of Psychiatry, Nervous and Mental Disease をはじめとする一流の医学雑誌にも掲載されています。関心のある方は、このページから調べてみてください。

 なお、以下の項目は、現世から来世への時系列に従って並べられています。


 肉体離脱〔体脱〕体験
 これは、体から意識のようなものが抜け出した感じがする体験をさして使われる言葉です。かつては“幽体離脱”体験と呼ばれていました。これは、通常は半睡時状態に自然に起こることもありますが、意図的に誘発できるとされる人たちもあります。また、臨死体験の中でも起こります。この研究については、拙編書『霊魂離脱の科学』(叢文社)を参照してください。

 臨終時体験
 内容的には次の臨死体験と非常によく似ていますが、発生する状況が異なります。臨死体験は、肉体が死に近いか医師から死亡が宣告された状態で起こるのに対して、臨終時体験は、死の前の意識が清明な時に起こります。この研究については、オシス、ハラルドソン共著『人は死ぬ時何を見るのか』(日本教文社)を参照してください。

 臨死体験
 内容は文化圏によってかなり異なりますが、肉体から“自分”が抜け出して、天国のようなところに行き、そこで宗教的な存在やかつての親族に出会うという点では共通しているようです。この方面の研究はたくさんあります。単なる体験ではなく死後生存の研究としては、M・セイボム著『「あの世」からの帰還』と『続「あの世」からの帰還』(いずれも日本教文社)を参照してください。

 霊媒を介する死者との交信
 霊媒と呼ばれる能力者を介して、故人からの通信を遺族が受けるという、19世紀にさかんに行なわれていた交霊会のような条件で、実験的な研究が行なわれています。この研究については、拙編書『死後の生存の科学』(叢文社)に収録されているいくつかの論文を参照してください。

 霊姿
 いわゆる幽霊のことですが、幽霊よりも鮮明に見えるものを指すことが多いようです。これは、実験的に確認するのが難しい現象なので、研究法としては、体験報告の調査という形を取ることになります。この研究については、リッチモンド著『死後生存の証拠』(技術出版)と、拙編書『死後の生存の科学』(叢文社)に収録されているいくつかの論文を参照してください。

 憑依と真性異言
 憑依とは、本来の人格とは別の人格に肉体が乗っ取られた状態を指す言葉です。トランス状態と呼ばれる意識の変容状態で起こることが多く、その中できわめて稀に、生後に習ったはずのない母語以外の言葉を話す例があります。これまでのところ、信憑性のある事例は、数例しか報告されていません。この研究については、拙編書『死後の生存の科学』(叢文社)に収録されているいくつかの論文と、スティーヴンソン著『前世を言葉を話す人々』(春秋社)を参照してください。

 生まれ変わり
 生まれ変わり自体を直接に調べることはできないので、実際には、前世の記憶を自発的に話す子どもたちを対象にした調査が中心になっています。この研究については、スティーヴンソン著『前世を記憶する子どもたち』と『前世を記憶する子どもたち 2――ヨーロッパの事例から』(日本教文社)、サトワント・パスリチャ著『生まれ変わりの研究』を参照してください。


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